『少女世界攻略記録』 作:100110110011(2)の民
8◇合格発表って何歳になっても緊張するよね
◇
───朝になった。今日は合格発表の日だ。
って言っても昨日が試験日なんだよね。
採点大変そうだなぁ…私の受験番号が841だから最低でもそれ以上は人が居るわけでそれが4科目と実技……本当によく採点終わるわね。
教師陣は多分徹夜かな?
可哀想に……残業手当でるのかな?
まあそんなこと考えても仕方ないか。
さっさと朝ごはん食べて結果を見に行こうっと。
……今更だけど緊張してきた。
別に落ちたからと言ってあの時と違って何か問題があるわけでも、人生が終わるわけでもないのに……前の受験を思い出したら気分が悪くなってきた……よし!気を取り直して行こう!
……って気付いたらもう校門の前だし。
考え事してると一瞬で時間が経過するなぁ……
えっと…800番台だからこっちの紙かな?
802、813、839、841……お!受かってた!
突然の受験だったけどやっぱ受かると嬉しいな。
受験番号の書かれたプレートを渡して入学諸手続きをして、なんか公式の用事がある時だけ着る制服(いらない)を貰って、色んな教科の教科書とかプリント(重い)を貰った。
そこで配られた自分の試験結果を見てみると…
─────
歴史:2/100 (1276位/1276人中)
国語:73/100 (412位/1276人中)
魔術:11/100 (1268位/1276人中)
数学:100/100 (1位/1276人中)
武芸:200+200/400 (魔術+武術)(1位/1276人中)
合計:586/800 (306位/1276人中)
─────
「……」
いや、一個だけ言わせてもらいたい。
物凄い偏ってるじゃん!
まあ予想はしてたけど…一位と最下位を同時にとりながら合格する生徒他に居るのかな?
何か普通に勉強してきた人に申し訳なくなってきた。
……この学校1学年320人しか入れないから割りとギリギリだったんだなぁ
……入学式は何時だろうか?
気になって年間予定表を見ると入学式が今日って書いてある。
まじですかい。
合格発表した当日に入学式やるとかどうなんだろ?
っていうか他に学校がないから悩む要素がないのか、成る程。
それにしてもこの学校予定がせっかちだなぁ。
そんなこんなでプリントの指示通りの場所…体育館的な所に行き、整列する。
良い感じの緊張と静寂が場を包み……
──入学式特有の長い話を聞かされると思ってたんだけど。
「私がこの学校の校長だ!以上!後は配ったプリントに書いてあるクラスの担任の指示に従って解散!」
と言われ一瞬で終わってしまった。
プリントには8組って書いてあったので「8組の人集まれ」っていうプラカード……らしき何かを掲げている人のとこに行く。
「よし。そろそろ集まったか、俺が8組担当のマルケスだ。って言っても俺が担当するのはほぼホームルームだけなんだよな…皆知ってると思うがこの学院は授業ごとに担当する教師がいないから担当って言ってもあんまり会う機会はないかもな」
ふーん、そういうシステムなのね。そういえば小説でよくある様に1組から8組まで成績順なのかな?だったら私最下位のクラスなんだけども…ってよく見たら8組にセリアいるじゃん!
じゃあ成績順じゃないね。
昨日セリアと一緒に勉強したからわかるけどセリア普通に勉強できるからね……私と違って。
…私と違って、ね!
「それじゃあ俺に付いてこい!教室まで行くぞ!」
◇
「よし、ここが教室だ!自由に座れ。席はどこでもいいぞ」
あれ?意外と皆後ろの席に座るのか。
ってセリアが一番前の席に堂々と歩いていって座った。
さすがセリア様!というわけでコバンザメの様に横に座る。
……今更だけどなんでこのクラス20人位しかいないの?320人を8クラスで分けるんだから1クラス40人では?
「よし、皆席に着いたなそれじゃあ今後について話そう。まず…」
マルケス先生の言うことを簡単にまとめると、ここのクラスは何か尖った人をまとめたクラスらしい…確かに私は尖ってるね。
セリアは……わからない、けど何かあるんだろうね。
それと、授業がある日は人によって違って選択する授業次第。
後は必修の授業と必修じゃない授業があるから気を付ける様に、それとレポートが……要は元の世界の大学みたいなものかな?
私は通ったことから聞いた話ではあるけれど。
そして私は「数学」「国語」「魔術」「武芸」(ここまでが必修)「冒険」「現代社会」(必修じゃない)を取ることにした。
周りを見るとだいたいこれくらい取ってるっぽいし、変なことしてないよね?
まあ初日から色々やると疲れるという配慮からか、今日のところはこれだけで終わった。
……っていうか合格発表当日にここまでやるほうがおかしいのかな?
というわけで次ここにくるのは3日後です。…明日、明後日、暇になったかも。この2日間に何しよう…
マルケス先生も出ていったし私も帰ろ…
「皆…少し待って…。折角同じクラスになったから…自己紹介位はしたほうが…私はアリス・フォン・トラウィス…此処では…身分を気にしないで…」
名前的に王族だよね?ここの国の名前トラウィス王国だし。
周りからも第二王女様!?みたいな声も聞こえるしそうっぽいかな。
それじゃあ私も──
「私はハナと言います。只の一般人ですので気軽に話し掛けて下さい」
「お、俺はセルト、俺もハナと同じ様に普通の平民だ」
「私はセリア・ティーミールと申します。ここで頑張らせて頂きます」
「僕は…」
20人分の自己紹介が終わった後は流れで解散になった。
私も帰ろ……
「ハナさん、このあと暇ですか?」
どうやら世界は意地でも私を宿に帰したくないらしい。
「はい、暇ですよ。どうしたんですか?」
「いや、折角なので私も冒険者ギルドに登録しようと思いまして、ハナさんは冒険者として先輩ですから一緒に着いてきてもらえると嬉しいなと」
冒険者として先輩…といっても数日の差でしかないけどね。
まあそんな私でもいいなら…
「わかりました。それじゃあ行きましょう」
セリアと一緒に冒険者ギルドに向かうことになった。
まあその前に昼ごはんをそこら辺の売店?出店?で買った。
貴族令嬢が買い食いなんてして良かったのかなぁ。
道中で敬語使うのやめて下さいと再度言われたけどやっぱ無理かも。
まあ時間が解決してくれるよね?
なんかこの世界に慣れてきたかも…それはそれで寂しいなぁ……ごめん、ここに来てからまだ4日目だわ。
4日目にしては色々あった気がするしなんか学校に入ったりしてるけど……そんな事を考えながらセリアと話していると冒険者ギルドに着いた。
まあ、ここに着いたら呼ぶ人は決まってるよね。
「ギルマス居る?」
「おう、ここにいるぞ」
「伯爵家令嬢のセリア・ティーミール様が冒険者登録をしたいからそこら辺宜しく」
「は、ハナさん!?その紹介の仕方は不味くないですか?それと王都の冒険者ギルドのマスターといえば有名人じゃないですか!何でそんな人に雑用みたいなことさせてるんですか!?」
「このギルマスそんなに有名なの?こんなんなのに」
「そうだぞ。これでも昔は…」
「聞いてないから黙ってて」
「アッハイ」
「ハナさん……はぁ…勉強といいハナさんに驚かせられる機会は多いので気にしないことにします」
「という訳でギルマスお願い」
「………わかった。最初はFランクからだ。頑張ってくれ」
「後適当に依頼……これとこれ受けるから受理しといて」
私が取った依頼はモルの森──私が最初に飛ばされてきた森──の魔物の状態の観察とそこにいるゴブリンの討伐だ。
ちなみに報酬は合わせて金貨1枚。
教会の掃除より安いとかやばいよね?
ちなみにこれは後で知った情報だけれど、どっちかって言うと教会の掃除が異常に高いらしい。
セリアに依頼の概要を話してモル森に向かう。
この森に行くの何だかんだ3回目だなぁ……ほぼ毎日来てるじゃん。
それに私ゴブリン殺せる?不味くね?まあいいか。その時に考えればいいか。
最悪セリアに実践経験が~とか言って倒してもらえばいいし(外道思考)
そういえばセリアってどれくらい戦えるんだろう?
私みたいにstrクソ雑魚ナメクジじゃないのかな?
まあ戦えなかったらその時に考えればいいや。
というか、もし戦えなかったら相当不味いよね……