やっぱり死神なら黒棺したいよね   作:モコモコもこたん

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6/12に二次創作ルーキー日間27位ルーキー日間34位にはいってました

ありがとうございます

今回は少し多めになりました




怪談レストランと花子さんが来たって今でも通じたらいいな

小町さんによって地獄の評判が高まった後、そのことで映姫様がさらに上の上司に褒められたらしい。そんなお互いに褒められ上機嫌な映姫様と小町さんの話し合いの結果、小町さんが仕事を人一倍こなしたならば映姫様がつま先立ちで頭をなでなですることが決まったらしい。小町さんが言うにはつま先立ちなのがポイント高いのだそうだ。分かるには分かるが明言は避けておこう。

でも赤面した映姫様の説教を受けてみたい気持ちもある。

そしてそんなゆるゆりな光景を見た周りも効率が上がっているらしい。おかげで全体の仕事が最適化され、共通の話題(映姫様可愛い)も出来たので交流も増え、それにより風通しが良くなり改革が起きてどんどん平和になっていってるとのことだ。地獄なのに。

 

とはいえ、小町さんは常に真面目になったわけではないらしく仕事を押し付けたり雑談をしに来たりすることもたまにある。それでもなお人一倍働いているらしいので流石映姫様ガチ勢だと思う。

 

そして俺も落ち着いてみると何をしてたんだと思う。これが鬼道の練習とかならまだしも念能力とか逸れすぎた発想に行ってるし、偶然が重なって暴走しちゃってたところがあった。なのでそのことを小町さんに謝ったところ

 

「別にあたいは気にしてないよ。いつも助けてもらってるしね」

 

と快く許してもらえた。こういうところがイケメンなんだよな。

 

そうして小町さんも前と比べて仕事をするようになったので、俺もそれなりに真面目に仕事をするようになっていたのだが、最近は別の客が来るようになった。

 

「こんにちは。今日はどんな変なことをしているの?」

 

そう聞いてくるのが八雲紫さんという人でなんでもスキマを使う力を持つ妖怪らしい。

それで、初対面のときに外道衆にそんな妖怪居たよなと考えていたところそれが顔に出ていたらしく、そのお詫びとしてたまに雑談しにくることになった。初対面の時から下半身を見たことないので幽霊かとも思ったけど違うらしい。

それで修行やこれまでのことを相談したら思いっきり笑われた後、弾幕の出し方を教えてくれた。なんでも鬼道はエネルギーを放出するものだから、先に小さい弾幕で慣れることが大事なのだそうだ。それでスペルカードを作るなどをして段階を踏んで進んだ方が上手くいくとのことだ。うさんくさいオーラと何故か上半身しか見せないことを除けばとても優秀な先生だと思う。

 

「その先生からの質問なのだけど、よくそのうさんくさいオーラを持つ人から教わる気になったわね」

 

そんなに細かく分かりやすく顔に出てるのか

今度、誰かに聞いて確かめてみるか 

 

「それは単純にうさんくさい人って強そうだからですよ」

 

これに尽きる。

紫さんはとても美人なのもあるけど、漫画とかに出てくるうさんくさい奴らは後々凄いやつだったと明かされることがほとんどだ。浦原さんだってそんな感じだった。

そう考えていたらなんとも微妙な顔をされた。

 

その後なんやかんやあり、練習を重ね段階を踏み弾幕を出せるようになったがスペルカードで悩んでいたところ、実際に弾幕ごっこをすることになった。何でもイメージをつけるために実践するのが大事らしく、実戦と実践を掛けたダジャレなのかなとか考えたら睨まれた。

うん、やっぱり美人って何しても絵になると思う。

それだけじゃなく、ここのルールとしてこれから先弾幕ごっこをすることがあるかもしれないからやってみて慣れておくべきとのことだ。

流石に三途の川まで攻め込んでくる物好きなんていないとは思うが、用心するに越したことは無いので物は試しで紫さんとやってみる。

 

〜〜死神弾幕中〜〜

 

見せ場もなく負けた。

紫さん強すぎないか。

スペルカードもない初心者に負けるわけにはいかないとのことだが、それにしても弾幕の量が濃すぎると思う。よくもまあ、あんなにポンポンと出せるものだ。

あと、スペルカードで廃電車を出すのもスケールが違いすぎない?セーフなの?

紫さんの答えとしては、最低限避けることができるならそれはスペルカードとしてOKらしい。

 

それなら黒棺はどうなのか聞いてみたところ、下から発生しその後覆う感じなので速攻で逃げれば避けられるからOKとのことだ。何で紫さんがOKだと分かるのか謎だが、何でも弾幕ごっこに一家言あるらしい。そんな凄い人に教わるなんてとも思ったが、何でもあちらにもメリットがあるらしいので別に気にしなくても良いとのことだ。

一体メリットが何なのかも気になるがそれよりも、重大なことに気づいてしまった。

 

それは紫さんの正体だ。

一向に見せない下半身、それにスペルカードとしての電車、ここから導き出される答えはそうテケテケだ。

 

テケテケとは簡単に説明すると、電車に引かれ上半身と下半身が分かれた女の怪異で、失った下半身を求めて他人の下半身を奪ったり純粋に人間を殺したりするために活動している存在で妖怪なのかは不明だが妖怪なんて自己申告制みたいなものだから別に良いだろう。一向に見せない下半身も存在しない*1なら納得でき、廃電車をスペカとして使う理由も分かる。

 

三途の川に来た理由も失われた下半身を求めてかもしれないし、何よりもテケテケの対処法として「地獄に帰れ」というセリフがある。そうテケテケは地獄が住処なのだ。

なんだこれは、たまげたなぁ。

因みに時速100km以上の速さで走れて絶対に逃げられないという説もあるらしい。

 

これらのことから紫さんはテケテケということになる。怪談だとでかいハサミを持っていたりひじで歩いたりするが、確か空中浮遊する奴もいるらしいので個体差の範疇であろう。少し後ろ向きな考えだが、紫さんが下半身を求めるならとっくに取られてると思うので個人的にはテケテケであろうと気にしないが、紫さんはきっと怖がられるのが心配だったのかもしれない。俺も前世持ちなのはおいそれと明かせないしね。

そのような深い悲しい過去が紫さんにあるとは知らなかったが、友人であるので必要以上に気にせず優しくしようと思った。

 

そんなことを考えていると、紫さんもまた冷たい視線を向けてきた。

美人の人って冷たい視線の使い手が多いのかな。

 

 

SIDE:八雲紫

 

最近妙な噂を耳にした。

 

何でもよく分からないことを言いつつ、

それでも仕事は真面目にこなす死神がいるとのことだ。

それくらいなら狂言回しの類と思って放置していたが、何で地獄の評判が良くなり改革が起こったこともその死神が遠因とのことだ。流石にそこまでの人物となると、幻想郷の管理者として会わない訳には行かないし、普通に興味が湧いた。そして話しかける前に観察してみて思ったのが歪な存在だということだ。きちんと輪廻転生した訳ではなさそうなのは勿論、この世界を漫画の世界だと勘違いをしていることだ。

一歩間違えると幻想郷の敵になっていたかもしれないが、別にこんな愉快な感じなら放置しても良いかしらね。

まぁひとまず会話をしてから考えますか。

 

とりあえず外道衆という存在があるのは分かっても初対面の女の子に外道衆かな?と考えるのは無いと思う。だけど半ばいちゃもんとはいえ会話の接点が出来たのは良かった。 

 

会話を重ねて分かったこととしては、BLEACHという漫画に出てくる黒棺と呼ばれる呪術のようなもの(鬼道)を使いたいことと、そのための修行を何故か別作品のもので行なっていることだ。

何の理由で別作品の修行をするのかは分からないが、きっと事情があるのだろう。そしてあの地獄の改革について聞いたところ偶然によるものだと分かり、そしてその経緯を聞いてつい笑ってしまった。

 

笑ってしまったお詫びも兼ねてせっかくなので弾幕ごっこについて修行をつけることにした。

修行をつけてみると才能はともかくとして努力を自分の意思で続けているのは評価が高いところね。

恐らく数年後にあの子と戦うことになりそうだけどお互い良い経験になると思うしね。

 

ところでテケテケって何なのかしら?

*1
ちゃんとあります




注意:作中のテケテケ論にはコツコツお化けなどが混ざってる部分があるので一応注意

テケテケは恐らく発生が昭和後期だと思われるので今は多分存在してない。じゃあ何でゆかりんが廃電車出してるの?

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