なんか一人だけ世界観が違う   作:志生野柱

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 ルキアとステラは、闖入者が衛士であることを瞬時に判別した。

 その言葉の真偽も、アンテノーラを一瞥しただけで分かった。魔力の質も量も、明らかに人間のものではないのだから。

 

 同一線上にいるフィリップを傷つけずに殺すことも、二人には簡単なことだ。

 

 制止を叫んでも間に合わない。

 フィリップもそこそこ反射神経は鍛えられているが、二人とは天性のセンスも研鑽の質も量も劣っている。

 

 事態を理解している一人がただ一言を発するより、二人が咄嗟の判断で異常なものを──いきなり現れた人外を消し飛ばす方が、何倍も速い。

 

 そのはずだった。

 

 「──()()()

 

 自身をバラバラにして余りある魔術の前兆、魔力の奔流を浴びながら、アンテノーラは静かに言った。

 

 彼女にはゴエティアの悪魔のような支配の能力はない。

 そもそも魔術的な作用であれば、ルキアもステラもレジストする。むしろ攻撃と見做され、より苛烈で素早い攻撃が飛んで来るだろう。

 

 「っ!」

 「──、?」

 

 二人は思考していなかった。

 敵を殺すことに理屈も論理も必要ない。そもそも起き抜けで事態を十分に理解していない以上、思考するだけの情報がない。

 

 二人を突き動かすのは反射だ。

 敵が居る。だから殺す。ただそれだけの条件反射。

 

 故に最速で、躊躇する余地が無かった。

 

 なのに──

 

 「待ってください!」

 

 フィリップの制止は、二人の攻撃を止めた。

 到底間に合うはずのない制止が、何故か間に合った。

 

 「……フィリップ、貴方は状況を理解できているの?」

 

 魔術を照準したまま、ルキアは冷たい──戦闘に際した精神状態から発される、無機質な声で尋ねた。

 

 彼女の思考の全てを、フィリップは理解できていない。

 首を横に振った瞬間、彼女は安全確保を最優先にして、「取り敢えず」アンテノーラを殺すかもしれない。或いは状況を理解したところで、やはりアンテノーラを有害と判断して殺す可能性もある。

 

 そしてフィリップは、アンテノーラのことも、トルネンブラのことも理解できていない。

 外神によって用意された“生きた楽器”は、その庇護を受けているのか。彼女を害そうとしたら、外神による防御や反撃があるのではないか。

 

 或いは、アンテノーラ自身がある程度変質しており、超常的な自衛能力を獲得しているのではないか。そんな疑念もある。

 

 ルキアやステラに、そしてルキアが魔術を解いたことで立ち上がり、二人を庇いながらアンテノーラと対峙した衛士たちに、彼女を攻撃させるわけにはいかない。

 

 アンテノーラのためでなく、フィリップが守りたい彼らのために。

 

 「彼女は──」

 「──それは王都の結界を欺瞞して侵入していた魔物だ。ついさっき、どういうわけかその術が解けて気付くことが出来たが、劇場はこの有様だ」

 

 フィリップの言葉を遮り、衛士の一人が硬い声で言った。

 フルフェイスヘルム越しで声質が判然としないが、特に仲のいい数人とは一致しない。龍狩り後のパーティーや凱旋のおかげでほぼ全員に顔を知られているフィリップだが、説得までは通じそうにない。

 

 「……何があった?」

 「階下で観客同士の乱闘があったようです。恐らく、特殊な音波によって錯乱させられたものかと。負傷者多数、死者も二十以上確認されています」

 

 ステラの問いに、別な衛士が同じく硬い声で答える。

 

 恐らく、彼らはその対応で劇場を訪れていたのだろう。

 そしてフィリップがアンテノーラの名を呼び、海の魔女とやらの術が解け、人外の存在に気付いたといったところか。

 

 「錯乱。……なるほど」

 

 ステラが小さく呟く。

 彼女も失神前の記憶を思い出し、納得したのだろうが──フィリップにとっては、あまり嬉しいことではない。

 

 あの異常事態の原因となれば、ステラでなくとも殺しておくべきと判断するだろう。

 同じことを今もう一度再現されたら、今度は王国屈指の戦士たちと聖痕者、そして謎の魔物の殺し合いだ。

 

 その程度で自分の死を想起するようなステラではないが、ルキアとステラの撃ち合いになった場合、フィリップは巻き添えで即死する。

 

 この場の誰にとっても、アンテノーラは殺しておくべき存在だった。

 

 「アン──、っ!」

 

 フィリップはアンテノーラの手を引き、自分の背後に押し遣ろうとする。

 しかしその動きも錯乱によるものと思われたのか、両足が床に吸い付き、また押さえつけられるように動かなくなった。

 

 「ごめんなさい、フィリップ。今は動かないで。出来る範囲で構わないわ、何が起きているのか、言葉で教えて」

 「………」

 

 動きを封じられ、フィリップは黙考する。

 

 全力で思考を回す。

 明言されたわけではないが、猶予は殆ど無い。フィリップが錯乱していると判断されたら終わりである以上、沈黙さえ悪手。雄弁もまた同じだ。

 

 いやそもそも、言葉の持つ価値が暴落している。

 何を言っても、錯乱していると思われたら終わりだ。言葉でなく、もっと確実な物証を提示しなければならない。

 

 そこまで考えて、フィリップの脳裏に閃きが走った。

 

 その案が正しいのかは分からない。

 もしかしたら今以上の惨状に発展するかもしれない。

 

 しかし、沈黙を許してくれる時間は、もう残っていないだろう。

 

 「……彼女は」 

 

 嘘は吐けない。

 平時は犯罪者の捕縛や尋問も衛士団の職務の一つだし、ルキアやステラに関しては言うまでもない。

 

 勿論、正直に語ったところで、やはり錯乱を疑われてはおしまいなのだが。

 

 「──彼女は、僕の所有物です」

 

 お願いだから疑問を持ってくれ、会話を続けようとしてくれと、フィリップは宛てもなく祈る。

 

 「……」

 「──、」

 

 二人とも何も言わなかった。

 衛士たちは何人かが「え?」と疑問を口走ったが、フルフェイスヘルムに阻まれて誰にも届かない。

 

 ルキアは言葉を聞き損じたかのように眉根を寄せている。

 

 そしてステラは、すっと息を吸った。

 直後に発される言葉は「撃て」か「殺せ」のどちらかだと察しがついたフィリップは、慌てて続ける。

 

 「待って待って! 証拠もあります! ……カノン」

 

 フィリップがこの場に居ない者の名前を呼んだ直後、待ち構えていたかのように貴賓席にノック音がした。

 木の扉を叩いたような音ではなく、金属同士を打ち合わせたような硬く甲高い音だ。そもそも扉は衛士団が突入するときに砂に変えている。

 

 では何の音かと視線の集まった先には、鱗に覆われた両の拳を打ち鳴らすカノンがいた。

 

 「──っ!? あぁ……」

 

 貫頭衣、ガスマスク、飛膜のある羽に、両腕を覆う鱗。

 明らかに人間ではない容貌に、衛士たちの間に緊張が走る。しかし、カノンのことは既にナイ神父が衛士団に届け出ており、依頼に行くフィリップが連れ歩いているところも見られているから、空気はすぐに弛緩した。

 

 彼女は五枚ほどの書類の束を持っており、それを押し付けるように衛士に渡して、フィリップに一礼して去っていった。

 

 「……一応、形式は揃っているね」

 「見せろ」

 

 受け取った書類を確認した衛士に、ステラが手短に命じる。

 覇気のある返事と共に恭しく差し出された書類を取り、彼女は衛士の半分程度の時間で検分を済ませた。

 

 実務担当者と最終決定者の二人の目から見ても、書類は一切の不備がない正式なものだった。

 

 つまり書類上、アンテノーラは本当にフィリップの所有物扱いとなっている。

 

 「……それで、えっと? どうしてこんなことを? 制御を誤ったのか?」

 「……あっ」

 

 衛士に問われて、そうなるのか、とフィリップは今更ながら気付いた。

 

 ナイ神父が用意した──いま用意したのか、予め用意していたのかは分からないが──書類によって、アンテノーラはフィリップの支配下にある、王都に入っても問題のない魔物であると証明された。

 

 となると、だ。

 

 フィリップには監督責任が生じる。

 特殊なケースであるミナとは違い、使役物が誰かを殺せば、殺人の責はフィリップにも課される。

 

 別に、だからといって焦燥に駆られたりはしない。

 フィリップにとって殺人は重い罪ではない。道徳的にも、法的にも。

 

 罪のない人を殺したと責められようと、追及にも、死人の命にも価値を感じない。

 法的に何かしらの罰が下されようと、気に入らなければ踏み躙るまでだ。衛士団と敵対するのは惜しいし嫌だが、拘束や処罰の過程で非人間的な環境に身を置きすぎると、いよいよ人間性を失いかねないのだから。

 

 「……貴方様、あとは私がお話いたしましょう」

 

 何を話すべきかと思案するフィリップに、アンテノーラが言う。

 彼女がどのくらい人間に友好的で、どのくらい理解しているのかが分からないから不安だが、逆に、フィリップも現状を100パーセント理解できているわけではない。

 

 フィリップにも分からないことがまだあるし、彼女が説明してくれるというのなら、フィリップに否やは無かった。

 

 しかし。

 

 「いや、お前の発話は最低限にしろ。この混乱だけじゃない……さっき、私たちに一瞬だが躊躇わせたな? 魔力も無く、純粋な音だけで精神に干渉して」

 「いえ、それは……」

 

 否定しようとしたフィリップだが、効果的な説得を思い付けなかった。

 

 精神干渉ではない。それは確かだ。

 トルネンブラの認めた“楽器”だからといって、シュブ=ニグラスの精神防護を貫くことはないだろう。もしもトルネンブラがそれを試みたのなら、それこそ叛逆的行為と見做されるはずだ。

 

 「……また、ですのね」

 

 アンテノーラは重々しく、どこか失望にも似た空気を漂わせて嘆息した。

 

 また、というのが何を指しているのか、どういう意味なのかは、フィリップにも分からない。

 それでもなんとなく、その言葉を発するに至る経験が、彼女の中ですごく重いものだということは察せられた。

 

 人の姿を取った人魚の歌姫は、フィリップを振り返り、儚げな──諦観の滲む微笑みを浮かべる。

 

 「如何なさいますか? 以前にも申し上げた通り、私は、貴方様が不要であると仰るのであれば、殺されて差し上げますけれど。それとも──私を連れて、一緒に逃げてくださいますか?」

 

 乞うように、願うように、アンテノーラはフィリップを抱きしめて囁く。

 伴奏と環境次第では大量発狂さえ可能な美声を耳孔に挿し入れられ、脳味噌がどろどろに溶けて端から流れ出しそうな快感を味わいながら、フィリップはどうにか口を動かした。

 

 「それは……無理だ」

 

 フィリップとしては、まあ有り得ない選択肢だ。

 王都内で衛士団から逃げ切れる自信はないし、そもそもこの場から離脱すること自体が不可能だろう。

 

 ついさっき、ルキアは全くの無挙動で人間一人を塩の柱に変えている。

 久々に見たし、前に見たときよりフィリップも強くなっているはずなのだが、やっぱり避けるビジョンも見えなければ防ぐ方法も分からない、とんでもない攻撃だった。

 

 まあフィリップ相手には撃たないだろうが、アンテノーラは別だろうし、迂闊な行動は避けるが吉だ。

 

 「……よし、一旦落ち着きましょう。お互いに」

 

 フィリップはアンテノーラの腕を解き──マザーやミナの時のように名残惜しさを感じなかった──、双方を制止するように両腕を広げた。

 

 「え?」

 「は?」

 

 ルキアとステラが困惑を表出させる。

 

 彼女たちから見たアンテノーラは、ただの人外だ。

 多くの怪我人に死者まで出し、二人だけでなくフィリップ自身にも影響を及ぼすばかりか殺しかけた──心臓を止めたという。

 

 対してアンテノーラから二人がどう見えるかは分からないが、彼女はミナほど卓越した戦闘能力の持ち主ではない。

 水中戦ならまだしも、足を生やして陸上で、聖痕者二人を相手取れると考えるほど愚かではないだろう。

 

 「彼女はアンテノーラ。さっき言った通り、僕の所有物です。そしてこちらは聖痕者のルキア聖下とステラ聖下、王国最強の兵士である衛士の皆さん。……僕は皆が大切です。誰にも死んでほしくないので、誰も動かないでください」

 

 フィリップの言葉に、ステラは青い双眸を細めるようにして観察する。

 言葉だけで考えるなら、今のは「どちらであろうと動けば殺す」という意味にも取れる。衛士の中には、そう捉えて身構えている者もいた。

 

 だが違うと、ステラには分かっている。というか、フィリップの顔を見れば分かる。

 アンテノーラが攻撃を仕掛けた場合、彼女を殺すのはフィリップだろう。だが逆の場合、ステラたちを殺すのはアンテノーラでさえない、フィリップでは止めようのない、フィリップが恐れる“何か”。

 

 アンテノーラは邪神の力を使うという感じではないし、邪神そのものだったら、フィリップの態度はもう少し悪くなる。

 それに、“所有物”なんて言い方はしないだろう。

 

 となると──邪神からの捧げものといったところか。

 ステラはそこまで、自力で推論を立てた。

 

 尤も、彼女の脳裏に浮かぶ、そういう悪趣味なことをしそうな手合い──猫耳を生やした褐色肌の幼女は、この件に何ら関係がないのだが。

 

 「……全員、武器を下ろせ」

 「はっ」

 

 ステラの命に、衛士たちは素直に従う。直接言われたわけではないが、魔術師も照準を止めて。

 彼女が手を振ると、彼らは壁際に控えるように整列した。

 

 この場の最高意思決定者はステラだ。

 衛士は高度な現場裁量権を持つ上級兵士、戦場に在っては前線指揮官級の能力を発揮できるプロフェッショナルの集まりだが、ステラの命令を覆せるものは国王の言葉以外にない。

 

 「状況を整理しましょう。現在、貴女たちは暴動と失神の原因が彼女の歌声による錯乱効果であると思い、彼女を捕縛または殺害しようと考えている。ですよね?」

 「……そうだ」

 

 フィリップの問いに、ステラは端的に頷く。

 補足や主張をせず余計なことを言わないのは流石だ。

 

 「僕から一つ、訂正があります。僕に影響したということは、彼女の歌や声に精神干渉能力はありません。また、音そのものが有害であったという可能性もありません。……ここまでは、断言できます」

 「その確証は……“神父”絡みか」

 「はい、殿下。例えば昏倒するレベルの大音響や、音を介した支配魔術──悪魔の言葉などの影響を、僕は完全に遮断できます」

 

 フィリップに、そしてこの場でステラと同等の攻撃能力と意思決定権を持つルキアに伝わるように、ステラは適切な言葉を選ぶ。

 

 フィリップの主張には疑問顔だった衛士たちも、「神父」の一言で、なんとなく事情を察した。

 投石教会のナイ神父がフィリップに特に目をかけていることも、彼がゴエティアの悪魔に対抗できるほど卓越した神官であることも知っている。「彼であれば」と納得できた。

 

 「だが実際には、お前も私たち同様に失神した」

 

 ステラは突きつけるでもなく、問うでもなく、純然たる事実の提示に相応しい淡々とした口ぶりで言う。

 

 フィリップが頷き、即座に理由を説明するだろうと思っていたのかもしれない

 だが残念ながら、フィリップは何とも言えない情けない表情で目を逸らした。その事実に対する説明、或いは疑問に対する答えを、フィリップは持っていなかった。

 

 「……ではアンテノーラさん、弁明を」

 

 丸投げか、とステラは呆れ笑いだが、怒りや不快感を覚えた様子はない。

 

 しかし──アンテノーラは嫌厭に満ちた溜息を吐いた。

 殊更に強く命令したつもりはなかったとはいえ、自らの言葉を拒絶するかのような態度に、フィリップは強い意外感と共に目を瞠る。

 

 「私が弁明したところで、彼らは信用しないでしょう。いいえ、信じたとしても、彼らがやることは変わりませんわ」

 

 諦観を背負うに至る経験がそれほど重いものなのか、アンテノーラの口調は確信に満ちている。

 

 フィリップは多少の興味を惹かれるが、ルキアもステラも、殺すかどうかを判断するのに、身の上を考慮しない。

 敵意の有無、危害の有無。基準になるのはそのくらいで、単純であるがゆえに誤魔化しが効かなかった。

 

 「貴女、状況が分かっているの? 私たちがまだ撃っていない理由は、フィリップの言葉だけよ」

 「……お前はカーターの所有物だと言ったな。なら、まずは所有者に全てを説明しろ」

 

 ルキアとステラが苛立ちを見せる。

 二人は別に、アンテノーラの身柄に何ら価値を感じていない。素晴らしい歌声だったという記憶はあるが、フィリップが死にかけたとあっては危機感が勝る。

 

 今は当のフィリップが所有権を主張し、殺すなと言うから殺していないだけだ。

 

 自分の判断と、フィリップの言葉。

 今のところ、天秤の両側に乗ったそれらの重みは釣り合っている。──迷っている。

 

 そしてフィリップが説明を求めてなおアンテノーラが従わないのであれば、迷いは消える。

 言葉を介したコミュニケーションに応じない、純然たるバケモノとして扱う。

 

 人類最強の二人が放つ威圧感に屈したわけではないだろうが、アンテノーラは溜息を吐いて口を開いた。

 

 「……私は、ただ歌っただけですわ。相応しい伴奏者を揃え、相応しいステージを整え、ただ貴方様に捧げるためだけに」

 

 強く訴えるような視線も声も、フィリップにだけ向いている。

 彼女が説得すべき──説明する義務を感じているのは、所有者であり、放棄する権利を有するフィリップ一人だけだった。

 

 「有象無象の狂騒は、私たちの意図したことではありません。彼らは勝手に錯乱し、勝手に殺し合ったのです。歌を聞くために。雑音を消し去るために」

 

 語り口調は淡々としていて、後悔も侮蔑も籠っていない。

 彼女の心中を占めるのは諦観だけだと、フィリップには実感を持って理解できた。

 

 「彼らは正真正銘、自分の意思で行動したのです。自分が歌を聴きたいがために他人を、或いは知人、家族、恋人などを害したのです」

 

 そんな馬鹿な話があるかと、誰もが思う。

 しかし誰もが、アンテノーラの態度や口ぶりから嘘の気配を感じ取れない。

 

 嘘も誇張も無く真実を語っていると、誰もが経験と観察によって判断する。フィリップだけは、知識に基づいた推論だが。

 

 「そして、貴女たちはそれを認めない。何か理由をつけて、私の歌を貶める。私たちの演奏があまりにも素晴らしかったという理由で、一緒にコンサートに来るような相手を害したのだと、どうしても認めたくない気持ちは理解できますが」

 

 自信に満ちた言葉を諦観に塗れた表情で吐き捨て、アンテノーラは侮蔑的な一瞥を呉れた。

 

 

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