なんか一人だけ世界観が違う   作:志生野柱

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 例の駅宿の管理人とは、宿を発って王都方面に向かう街道上でばったりと再会できた。

 フィリップの予想通り、厩舎から逃げ出した馬を追いかけているうちに吹雪に呑まれ、近隣の修道院に避難していたらしい。

 

 謎の魔術師に襲撃されたことを報告し、部屋の扉に幾つか穴を開けたことへの謝罪を告げた。

 それと、受付台の下に修繕費を幾許か置いたことと、何か問題があれば王宮に言えば伝わる旨も。

 

 謎のお化けや死霊術師について語ると、初老の婦人は「それは」と語ろうとしてくれたが、無駄に時間を食って再び雪に遭うことを厭ったフィリップは「それでは」と無礼にも話を切り上げて別れた。

 

 

 それももう、三日前のことだ。

 

 お化けの出る駅宿を出て、駅宿で馬を換えながら馬車に揺られること三日。

 まだ大陸北部と呼ばれる場所ではあるが、地形のせいか雪の少ない土地になっていた。

 

 空もからりと晴れ渡り、南中の太陽が温かな光で地上を照らしている。

 

 「何とも手応えの無い相手でしたねえ。魔王の復活で魔物が活性化してるとは言いますけど、全然どうでもよくないですか?」

 「街道の安全確保が追い付かないのが問題なんでしょ、たぶん」

 

 かたかたとキャラバン型の馬車に揺られながら、カノンとフィリップは気だるげに言葉を交わす。

 御者席のカノンは前を向いたままだが、流石にアンテノーラもフィリップも、それを無作法と咎めはしない。

 

 フィリップはのんびり座ったままだし、アンテノーラも竪琴の手入れを続けている。

 

 「あの程度の雑魚相手にですか?」

 「弱い魔物ほど出現頻度は高いらしいしね」

 

 二人はつい先ほど、進行方向上に現れた魔物を十匹ばかり殺したところだった。

 

 地理的な問題か、領主軍の能力不足かは知らないが、ここいらは特に魔物が多い。

 今朝から今までの約四時間で、街道上で襲撃を受けたのは四度目だ。

 

 およそ一時間に一回のペース。それも十匹程度の、そこそこの規模の群れとなると、安全化出来ているとは言い難い。

 

 とはいえフィリップ一人でも殲滅できそうな雑魚ばかりだった。

 カノンの言葉にも一理ある。面倒ではあったが、脅威ではなかったのだ。魔王の復活が齎すものがこれなら、被害は「領主軍がちょっと忙しい」くらいのもの。

 

 もうあと三年くらい、イライザの強化に費やしてもいいような気がする。

 いや、実際に領主軍がどのくらいの稼働率で、民間人にどのくらいの被害が出ているのかは知らないけれど。

 

 「……」

 「……何かしら? さっきからずっと私の顔を見ているけれど」

 

 カイナの揶揄うような声に、フィリップは目を瞬かせた。

 ぼんやりとカイナに向けられていた視線は、焦点が合うと同時に、怪訝そうな視線とぱちりと合う。

 

 そこでフィリップは、自分が思っているよりまじまじと見つめていたことに気付いた。

 

 「あ、すみません。本当に貴女を連れ帰っていいものかどうか、ちょっと自信が無くなってきて」

 「……」

 

 すう、と翠玉の双眸が細められる。

 そこに込められた感情、彼女の脳内で組み立てられた幾つかの計画、どちらも巧妙に隠されており──そもそも彼女自体には然程興味のないフィリップには気付きようもない。

 

 理由を訊こうとしたカイナだったが、カノンが先んじて「なんでですか?」と小さく振り返って尋ねる。こちらは完全な興味本位だ。

 

 「そろそろ殿下に怒られそうな気がしてきてさ……」

 

 フィリップはカイナを漫然と見つめながら、憂鬱そうな溜息を吐く。

 

 「ミナ、アンテノーラに続き三人目の魔王軍幹部……。それをこのタイミングで王都に入れるとなると、ねえ? 「またか?」とか言われそうじゃない?」

 

 「正気か?」とは言われないにしても。

 「馬鹿か?」くらいは覚悟しておいた方がいい気がする。

 

 将来的に、カイナとは戦うことになる……少なくとも敵対することになるだろう。たぶん。

 ミナはまだ分からないが、ディアボリカは確実に敵だ。

 

 いや、魔王の契約だか何だかがある以上、全員敵と考えた方がいい。

 

 それはカイナも分かっている以上、超長射程即死攻撃を持つ聖痕者は排除し、ミナからの攻撃を防ぎ渡りをつけるためにフィリップだけ残そうとするはず。

 馬鹿正直に勇者と聖痕者を引き連れての帰還なんかしないだろう。

 

 人類側はカイナの動向に気を配りつつ、上手に情報を引き出すなど利用する必要がある。

 

 ……面倒な話だ。

 もし叱られたら速やかに殺して謝ろう、と心に決めた。いやもういっそのこと、カイナの首だけ持って帰って……いやいやそれでは本末転倒だ。

 

 ミナと母親の再会も、魔王陣営の情報も、何も得られない。

 

 「じゃない? と言われましても。私、そのデンカと喋ったことないですし」

 「まあ僕が会わせてないからね。今後も僕の許可なく喋っちゃ駄目だよ」

 

 カノンはガスマスクを付けて普通にしていれば普通に可愛い女の子の顔をしているが、ガスマスクの下にあるのは無数の牙が並ぶ花弁のような大顎。その下には人間の口に近い形状の咽頭顎がある。

 赤い双眸も、()()()()()()ことで、無数の小さな眼球が集まって作られた複眼が露になる。

 

 無警戒なところに至近距離で見せられたら、そこそこ大きな精神的ショックを受ける顔面だ。

 

 万が一にもルキアやステラの正気を吹っ飛ばされては堪らない。

 

 「えぇ……? まあ分かりましたけど、さっきの「じゃない?」に関してはお答えできませんよ私」

 「だよねえ……」

 

 カイナは論外……というか、カノンもアンテノーラも王都を自由に出歩けない。王都に入っていること自体、フィリップと投石教会の監視・管理を前提とした特別待遇だ。

 

 何より、ステラの理解度でフィリップに勝てそうなのは家族(王家)と、あとはルキアくらいのものである。

 

 「ふふ……」

 「何?」

 

 御者席から漏れた小さな笑い声に、外の景色に向けた視線を戻す。

 

 「さっきの台詞、メンヘラみたいでしたね」

 「メンヘラ?」

 

 くつくつと一人笑いを零すカノンの言葉に聞き覚えはない。

 フィリップが首を傾げると、カノンも同じように首を傾げた。

 

 「あー……依存型のBPDみたいな精神状態、でしょうか? 厳密にはまたちょっと違うというか、厳密な定義の無い言葉なんですけど」

 「精神障害じゃん。弾かれるでしょたぶん」

 

 それが「正常な精神の働き」と判断されたら()()だろうけれど、シュブ=ニグラスに「正常な人間」が分かるとは思えない。精神防護も智慧と同様に大雑把なものだろう。

 

 アンテノーラは「BPD?」と首を傾げ、カイナは更に「弾かれる?」と困惑顔だ。

 特に意味のない雑談と分かっているから、二人とも口を挟んではこないが。

 

 「でもフィリップ様、素質ありそうですよね」

 「え、そう?」

 

 わざわざ振り返ってまで向けられた、揶揄に満ちた顔と声。

 悪意と言えば悪意だろうそれに、アンテノーラは僅かながら眉を顰める。しかし、フィリップはどこか嬉しそうに問い返した。

 

 と、カノンの顔から楽しげな色が一瞬にして消える。

 

 「あ、ごめんなさい嘘です」

 「……」

 

 ……上げて落とされた。

 「メンヘラの素質がある」という評価──客観的な“自分”や他人に強く執着するとか、自己定義が不安定で他者に依存して自己を定義しようとするとか──が本当に「上げ」かどうかはさておき。

 

 執着できねえだろお前と言われると、確かにその通りで。

 誰に何を言われようと自己定義が移ろうことはないだろうと言われると、それもその通りで。

 

 自分で自分を褒めても、他人に褒められても。

 自分で自分を貶しても、他人に貶められても。

 

 カノンの言葉も含めて、結局、全ては泡沫に過ぎないけれど。

 

 ……でも、まあ、不快ではあった。

 

 「やっぱり事実の摘示でも罪に問うべきだよね。一発殴っていい?」

 「ひどい! 悪法です! 悪法は法ではなく悪だと主張したいです!」

 「やだなあ。不快な羽虫を叩き潰すのに、一々法的根拠なんか求めないよ。だから法か悪かなんて議論は無意味だ」

 「うーんそれはそう! でもフィリップ様のパンチは心にクるので! 殆ど痛くないのにメンタルに効くので!」

 

 煽りおる。

 

 アンテノーラがそっと竪琴を取り出し、所有者の意を問うようにフィリップを見つめる。

 視線に少しばかり期待の色が滲んでいるのは、これも音楽を捧げる機会という判定なのだろうか。

 

 しかし“歌”による身体強化は常用すべきではない、というのがフィリップと有識者たち(ルキアとステラ)の見立てだ。

 下位吸血鬼相当までと制限を付けてはいるが、その状態に慣れてしまえば、人体に──人間でいることを厭い、倦んでしまう。

 

 そうなったら色々と終わりだ。

 こんなじゃれ合いで“歌”は使えない。

 

 「こやつめ、ははは。あ、こんなところに鞭があるね」

 

 馬車なのだから当たり前だが。

 御者席の後ろに「一旦ね」とばかりの雑さで置かれているのは、馬たちがそれを必要としないくらい素直だからだ。手綱だけで完璧に制御できるほどに。

 

 「乗馬鞭!? そんなので叩かれたら冗談でもプレイでも済まないですよ!」

 「これ以外の鞭となると、もうあとベルトか蛇腹剣になるけど」

 「剣ですね! 蛇腹剣は“剣”ですよねえ!」

 

 キャンキャンとカノンは悲鳴のように喚きたてる。

 

 そんなに差は無いだろうに。

 別に剣でなくとも──刃など無くとも、革編みの牛追い鞭でも人間の首くらいなら刎ね飛ばせそうだ。まあ古龍ベースの骨格を持つカノンの首を落とすなら、確かに龍貶しが必要かもしれないけれど。

 

 フィリップがけらけらと笑っていると、ふと辺りが暗くなり、すぐに戻る。

 ほんの一瞬、太陽に雲がかかったような翳り方だ。

 

 それは一度きりではなく、一秒ほど翳り、十秒ほどして再び翳るという、不規則な連続性を持っていた。

 

 フィリップたちが居るのは山間の平原。そもそも南中ということもあって、馬車が地上物の影に入ったということはない。

 

 ──もしや、また雪雲だろうか。

 

 もしそうなら、早めに駅宿に入る必要がある。

 まだ日は高いが、街道上でも三日前のような吹雪に見舞われては面倒だ。

 

 闇雲に動かなければ遭難はしないし、最終手段に“歌”がある以上は凍死もないが、単純に面倒臭い。

 

 馬車の前後の開口部から見える範囲の空は、まだからりと晴れている。

 しかし太陽のある真上は、幌に遮られて見えない。

 

 何なのかと御者席に身を乗り出し、直上を仰ぐ。

 驚くほどに澄んだ青と、真っ白な日の光が目に刺さる。雲一つない快晴だ。

 

 「……?」

 

 真上──ではなく、少し離れた空に、灰色の塊が見えた。

 雲ではない。雲よりもっと、トゲトゲゴツゴツとした直線で構成され、意思を有する生物的な動きをしている。風に吹かれるがままの雲の挙動ではない。

 

 日光を浴びてきらきらと輝くそれは、金属のようにも、宝石のようにも見える。

 

 「……おぉ、ドラゴンだ」

 

 向きと位置が変わり、全容が明らかになれば、もはや見間違えようはない。

 四足歩行の爬虫類に似た身体に、蝙蝠のような翼膜のある巨大な翼。長く伸びた首の先に、大きな角のある爬虫類の顔。

 

 上空にいるせいでサイズが今一つ判然としないが、いつぞや対峙した古龍より──あれも王都の家二棟ぶんくらいのサイズはあったが──それよりもさらにもっと、遥かにデカいのは明らかだった。

 

 全長、翼幅、共に50メートル以上。

 デカい。巨大だとか威容だとか強そうだとか、色々な感想を全部脇に置いて、とにかく「デカいなあ」という感嘆が浮かぶサイズ。

 

 尤も、頂点捕食者にして最強の魔物、人間が何千と居ても一息で消し飛ばす、化け物の中の化け物を目の当たりにして、その程度の感想で済むのはフィリップくらいのものだろうが。

 

 それは悠々と空を飛び、フィリップたちのいる街道から一キロほど離れた山の向こうに消えて行った。

 

 興味の対象が視界から外れたフィリップは御者席から身を乗り出すのを止め、元居た場所に座り直した。

 幌をめくって外を見ていたアンテノーラとカイナも、同じようにもぞもぞと座り直す。

 

 「ほえぇ……でっかかったねえ。あれって王龍? 魔王の復活で魔物が活発化するとは聞いてたけど、龍種も魔物判定なのかな? っていうか、どうして魔物は魔王が復活すると活発化するの?」

 

 珍しい生き物でも見たような──というにも微妙に薄い反応をするフィリップ。

 それそのものではなく、それを見て思い浮かんだ別の疑問を口にする程度の興味しか、たった今頭上を通り過ぎたモノに対して抱いていないのだった。

 

 特に問いの宛先は定めていなかったが、アンテノーラは竪琴を弾いて調律を確かめている。答えてくれる様子はない。

 カノンも王龍が飛び去った方向をじっと見つめていて、フィリップの言葉を聞いていたかどうかも怪しい。

 

 まあ別に、ふと思った程度の小さな疑問だから、答えてくれなくても構わないけれど。とフィリップは小さく肩を落とす。

 

 フィリップはもう、飛び去った巨龍への興味を失っている。

 そのせいで、()()を見逃した。

 

 龍の消えた山の向こうが、俄かに明るくなる。

 火の手が上がったような変化ではなく、もっと瞬間的な明滅だ。

 

 さながら星が瞬くような──地上に星が現れたような。

  

 そして、“壁”が現れる。

 それ自体は不可視。しかし()()()()があると分かる。それがある場所の地面が消える。

 

 ()()()()()

 “壁”は動き、凄まじい速度で広がっていた。

 

 山が消える。森が消える。草原が消える。

 地表を抉り、粘土質を抉り、岩盤を抉り、地下水脈も鉱脈も分け隔てなく消し飛ばす。

 

 音より速く、炎より速く訪れるのは衝撃波だ。

 中心地が──爆心地が遠ければ遠いほど、その差は大きくなる。

 

 本来なら真っ先に到達する光と熱は、3000メートル級の山脈が遮ってくれた。

 

 最速の“死”は阻まれた。

 だが、だから何だと言うのか。

 

 第二、第三の“死”がやってくる。

 

 地面も馬車も、馬も人間も、勿論エルフや人魚も、何ら区別なく吹き飛ばす圧力が。

 遠くの山が消え去るのを見たカノンが目を瞠り、振り返った時には、もうすぐ傍にまで到達している。そして警告を発する間もなく、口を開くことも出来ずに飲み込まれる。

 

 その数秒後に訪れた爆音を聞く者はおらず。

 さらに遅れてやってきた炎も、爆心地へ吹き戻る強烈な熱風も──山のあった場所で立ち上がる巨大なキノコ雲(火柱)が空気を喰らい尽くし、生まれた真空を是正する大気の働きも、誰にも分からない。

 

 後に残ったのは、半径3キロ、最深600メートルにも及ぶ巨大な破壊痕(クレーター)だけだ。表面はぼこぼこと沸き立ち、どろりと流れている。

 その近辺は静かなものだ。地面は燃えるように熱いが、草木や家なんかは根こそぎ吹き飛び、燃えるものは何もない。

 

 何も無くなった。

 それが外部から分かるのは、天を衝くキノコ雲が晴れた後のことだが。

 

 少し離れてようやく、森が丸ごと炎上していたり、川が干上がっていたりといった破壊らしい破壊が──「何がどうなったのか」が判別できる。

 

 極大の破壊を為した巨龍は、既に満足そうに翼をはためかせ、飛び去った後だった。

 

 




 キャンペーンシナリオ『なんか一人だけ世界観が違う』
 シナリオ29 『吹雪の宿にて』 ノーマルエンド

 技能成長:使用技能に妥当な量の成長を与える

 答え合わせ:
 女は怪談で語られた「貴族の元婚約者」。ただし怪談の通りに婚約者に殺されたわけではなく、婚約者に裏切られたことで精神を病み、修道院送りとなった。
 半廃人化したことで脳機能のリミッターが外れ、魔術適性が開花。婚約者への執念から、無意識下で死霊術による幽体離脱を発動、婚約者を惨殺。

 本来の霊体は本人に似た顔以外に特徴のないヒトガタだが、強烈な愛憎と執念がウェディングドレスの形を取り、婚約者を手にかけた後は血に汚れた姿となった。

 その後も夢遊病的な徘徊を繰り返し、特に自分が結婚式をするはずだった礼拝堂へ足繁く通っていた。

 普段は修道院のシスターなどが随伴するが、今回は運悪く目を逃れて一人で訪れ、運悪く吹雪に遭う。

 低体温症でダウンするも、生存本能から無意識下で死霊術を発動。近くの人間に助けを求めるも、術者が半廃人のため意思疎通ができない。
 悪意はないが、敵意には失望と敵意を返す機械的な霊体となって行動。

 ホントは一日目に攻撃された時点でフィリップも殺すつもりだったが、魔術が不安定+魔力枯渇による死亡リスクから魔術が強制停止。
 魔力が回復し、意識が僅かに覚醒したタイミングで発動し霊体が出現する。意識が深い眠りに落ちる、魔力が減少すると霊体が消える。

 終盤では本体近くに人の気配を感じて意識が浮上し、出現。
 
 増殖の理由も本編での推察通り、精神疾患。
 「どうして婚約者は私を裏切ったのか」という自問に憑りつかれ、自我が分裂。それを切っ掛けとして主観が希薄化し、自我がさらに脆弱化。分裂を繰り返すように。

 初めからこの精神状態(半廃人)だったが、礼拝堂に閉じ込められたことで一時的に生存欲求、「生きたい」という一点で統一され、分裂していなかった。
 本体が殺されそうになり、恐怖で意識が混乱。統一がブレた結果、元通りのバラバラ人格に。

 なお凄まじい勢いで魔力を消費するので、別にカノンが殺さなくても数秒後には魔力枯渇で死んでいた。

 ちなみに「男女で泊まると殺される」という怪談は普通に嘘。惨殺事件の逸話に尾鰭がつきまくった。
 商人ちゃんは万が一にも本当だったら死ぬのだから、というリスクヘッジで動いただけの善人。

 Q,龍貶しは霊体を斬れないの?
 A,一応斬れてはいるけど、刃が通った直後に元通りになっている。霊体は魂を金型に魔力という水を流し込んで作った人形なので、水をいくら切ろうが意味が無い。

 大量の魔力で押し流すとか吹き散らす方法なら霊体を破壊出来たけど、龍貶しは攻撃が鋭利すぎた。

 Q,対処法は?
 A,“歌”で身体強化・魔力付与してステゴロ。もしくは本職の魔術師を連れてきて魔術攻撃。
 
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