GOD EATER ー人外の王ー   作:継文

17 / 22
一年以上も更新を止めていてすみませんでした。

以前のような更新ペースに戻すのは難しいですが、復帰いたします。

読んでくれていた方々には迷惑をかけてしまい申し訳ありませんでした。

久しぶりの更新になりますので、後書きに簡単ながらキャラ紹介と状況説明を載せました。


十六話

学術都市の周辺は、大規模な森林により豊かな緑で覆われている。

 

草花や苔で構成される緑の絨毯。空を覆う木々は天蓋となり、木漏れ日が森の中を穏やかに照らしていた。

 

各地に荒野が広がる現在、この地を見た者達は、ここが地上に残された最後の楽園だと、口を揃えて言うだろう。

 

しかし、それはこの森の実態を知らない者の言で、実態を知る者ならばこう言う。アラガミに支配された死の森だと。

 

実は、この森林に群生する草も木も、苔すらも全てが植物型のアラガミなのだ。そして、この森にはアラガミ以外の生物は生息しておらず、微生物でさえ植物型のアラガミに食い潰されてしまっている。

 

故にアラガミに支配された死の森なのだ。

 

しかし、そんな死の森も見方を変えれば人間にとって重要な拠点になる。

 

死の森を構成する植物型のアラガミは、光合成の際には大気に含まれる二酸化炭素や汚染物質を養分として吸収し、さらに地中と水中の汚染物質までも吸収するので天然の浄化施設の役割を担っている。その為、プラントの建設候補地として注目されているからだ。

 

そんな場所でブラッド隊は十数匹のアラガミを相手に戦闘を行っていた。

 

いや、正確に言えば狩りを行っていた。

 

カズマとナナが囮となってアラガミを数匹誘き寄せると、シエルとギルが突出してきたアラガミの両側面に回り込んで銃形態の神機で十字砲火を行って殲滅し、アラガミが逃げれば追跡をして補食中に致命打を与えて一時退却。その際に追って来たアラガミをあらかじめ仕掛けていたホールドトラップに引っ掛けて、反撃・殲滅。

 

他にも陽動や、不意討ち、目眩まし、等のあの手この手でアラガミを倒すため、戦闘にもならず、一方的にアラガミを倒す狩りになっていた。

 

アラガミの一団を殲滅し終えたカズマは、ショートブレード型の神機を肩に担いで一息吐いた。

 

「結構殺ったな」

 

「はい、隊長。現時点での戦果は隊長がヤクシャ3、コンゴウ1、ギルがコンゴウ2、オーガテイル2、ナナさんがヤクシャ2、オーガテイル1、私がコンゴウ2、オーガテイル5、となっています」

 

シエルの淡々とした報告をカズマは頷きながら聞いた。

 

「……ふん。それなりの数だが、敵の戦力分析になってるのか? 隊長」

 

ギルは、言外に雑魚ばかりを倒して意味はあるのか? と言っている。

 

ギルの言葉はもっともだ。と、カズマは一際大きく頷いた。雑魚ばかりを倒したところで、敵勢力の一部分だけしか把握出来ない。それなのに、こちら側は体力を無駄に使うだけで、労力の割に成果が少なすぎる。

 

「はぁ……いたずらに戦闘を繰り返してるだけで、ただの消耗戦になってるな、完全に」

 

カズマは自ら作ってしまったこの状況に、思わず自虐的な溜め息を吐いた。

 

それに同調するように、シエルも心配で眉を下げ、頷く。

 

「はい、状況としてはあまり好ましくありません」

 

「なあ、隊長。この辺には雑魚しか居ないようだから、行動範囲を拡げた方が良いんじゃねえか?」

 

「いえ、ギル。この先は森が死角となっていて無人機による上空からの偵察が行えません。その為、何処でどんなアラガミから奇襲を受けるかわかりません。無闇に行動するのは危険です」

 

「かと言って、このまま雑魚を狩り続けても意味はないだろ」

 

ギルの言葉は正しい、このまま実りの無い戦闘を続けるよりは、行動範囲を拡げた方が良いだろう。

 

しかし、シエルの言い分も正しい。彼女の直覚の能力により索敵は可能だが、それは限られた範囲での事。広域に渡って索敵が出来ないので、気が付いたら囲まれていた。なんて事になりかねない。

 

お互いの意見を主張し合い、現状の打開策を模索するギルとシエルの会話を聞きつつ、カズマは担いだ神機で自分の肩を叩きながら思案する。進撃か、退却か。

 

長考に入るカズマ、議論を続けるギルとシエル。停滞のムードが流れる中、ナナはあることに気付いて、カズマに進言してみた。

 

「ねえねえ、隊長。ここは退いちゃった方が良い気がする」

 

「根拠は?」

 

「うっ、そう難しく言われると言いにくくなっちゃうけど……私が偵察班の人達から聞いた状況と違うって言うのが理由かな?」

 

「状況が違う? どういう事だ」

 

「えっとね、偵察班の人達の話だと森に入った時、テスカトリポカみたいなヤバイのに襲われたって聞いてたのに、オウガテイルとかコンゴウばっかりだからおかしいなあって」

 

ナナの話を聞いてカズマはまた思案に耽る。

 

ナナが受けた報告では、偵察班が死の森に入ったらオウガテイル等の弱いアラガミと遭遇するよりも先に、テスカトリポカ等の接触禁忌種と遭遇していた。

 

なのにカズマ達が遭遇するのは小型種や中型種ばかりで接触禁忌種はおろか、大型種にすら遭遇しない。

 

この状況が意味することは?━━

 

そこまで思考を巡らした時、カズマの中でアッサリと答えが出て、自嘲の笑みを浮かべながらシエルとギルとナナに指示を出した。

 

「各員、一時後退。場所を変えるぞ」

 

この指示に、前進を進言していたギルは戸惑ったが、シエルとナナはすぐに後退を始めたので、それに倣って彼もカズマの指示に従う事にした。

 

こうして、カズマ達はジープを停めてある場所まで何事もなく後退した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、後退の理由は教えてくれるんだろうな」

 

後退して各自小休止を摂っている時、ギルはそう言ってカズマに詰め寄ってきた。その様子は、やや不満げである。

 

カズマは口に付けていた水筒を傾けつつ、『まあ、こう来るよな』と心の中で呟いた。

 

先程の後退はギルとしては本意ではなく、納得のいく説明がないと不満に思うのも無理もないことなのである。

 

喉を潤したカズマは水筒から口を離し、説明を始めた。

 

「後退の理由は、アーサーが知恵を付けていたからだ」

 

「あ? どういう事だ」

 

「昨日のナナからの報告では、大型種にすぐに遭遇したという、これは色んなアラガミが無秩序に混在していたからだと俺は考える。で、今日俺達が来てみて、遭遇するのは弱いアラガミばかりだ。この事が意味するのは、アーサーが発する偏食場パルスの外周を比較的弱いアラガミが固め、中心に近い場所には大型種等の強いアラガミが集まっているって事だ。以上の事から明らかにアラガミ達の戦いが変わっているのが分かるだろ? それがアーサーが知恵を付けたという証拠だ」

 

学術都市の周囲のアラガミはアーサーの支配下にある。そのアラガミに変化があれば、それはアーサー自身の変化であると言える。カズマはその事をアーサーが知恵を付けたと表現したのである。そしてこの考えは十中八九正解しているとカズマは確信している。

 

「そう言う訳で、俺は一時後退を指示した。あのまま留まるなり前進なりをしていたら奴の術中にハマるとこだったからな」

 

「奴の術中? アーサーに一体どんな策があったって言うんだ」

 

「留まっていたら、俺達が消耗したところで強力なアラガミで総攻撃。前進していたら、中心地辺りで強力なアラガミを数体俺達にぶつけて時間を稼ぎ、その間に他のアラガミで退路を完全に断って殲滅。そんなところだろ」

 

アーサーの狙いがこちらの消耗だとしたら、カズマ達は既に半分術中にハマっている。何しろ先程の戦闘でスタングレネード等の消耗品をいくつか使ってしまったからだ。

 

だが、カズマはあまり悲観していない。何故ならば、対応策があるからだ。

 

「なるほどな、後退した理由は分かった。けど、後退した後はどうするんだ? このままじゃあ何の進展も無いぞ」

 

「それなら大丈夫だ。大型種を寄せ付けず、アーサーのみを俺達の前に引き摺り出す方法があるからな」

 

「そんな都合の良いやり方があるって言うのか?」

 

無理だと言わんばかりに、ギルはカズマの言葉を否定するように首を横に振った。

 

それに対し、カズマは自信たっぷりに口の端を吊り上げで言った。

 

「あるんだよ、それがな」

 

そう言って、カズマは学術都市周辺の地図を取り出してある場所を指差した。

 

「ここで戦えばアーサーは必ず出てくる」

 

カズマが指差したのは死の森の一角。そこでアーサーを迎え撃つというのだ。

 

「この場所は他の所に比べて植物型のアラガミが密集して群生している。だから、大型種と中型種はまず通れない。仮にブルドーザーよろしく障害物を薙ぎ倒しながら侵攻しようにも、植物型とは言えオラクル細胞で構成された木々だ。一筋縄ではいかない」

 

「だが、大型と中型は通れなくても小型は通れるだろ。結局、場所を変えただけで何の意味もないだろ」

 

「いや、小型は来ない」

 

「何でそう言い切れる?」

 

「さっきの戦闘で小型だけじゃあ俺達を倒せないとアーサーが学習した筈だからだ。だから奴自身から出向いて来る。仮に学習してなくて、小型を俺達に差し向けてもらちが明かないから、その内焦れて向こうから勝手にやって来るさ。どうだ納得出来たか?」

 

説明が終わった後、ギルは神妙な顔つきになっていた。

 

「確かに隊長の作戦なら奴のみを誘き寄せられるだろうが、その後はどうするつもりだ? 奴は神機を弾く程の装甲に、シールドを砕く攻撃力と目にも止まらない速さがある。おまけに、この間殺されかけたばかりじゃないか」

 

「その点に関しても大した問題じゃない」

 

「は? 一体どういう──」

 

ギルの質問を断つようにカズマは背を向けて、離れた所で休憩をとるシエルとナナに呼び掛けた。

「休憩終了! 作戦行動を再開する」

 

強引な会話の打ち切りかたにギルは釈然とせず、非難するようにカズマの背を睨んだ。

 

その視線を少し痛く感じたカズマは、少しだけ振り向いて短く答えた。

 

「奴の長所は弱点でもある。そこが狙い目だ」

 

 

 

 

 

小休止を終えて作戦行動を再開させたカズマ達は、カズマの指示した森の一角でアーサーを迎え撃つ準備をしていた。

 

カズマ達が陣取っている場所はオラクル細胞で構成される木々が所狭しと乱立している。そこは正に密林の様相を呈していて、木々の間隔は最大でも3m未満と言った具合だ。

 

乱立する木々の葉により、日光は遮断されて真昼だというのに薄暗い。

 

その密林の中でカズマ達は二手に別れていた。カズマとナナが前衛のペアで、シエルとギルは後衛のペアだ。

 

つまりアーサーとの直接の戦闘を行うのはカズマのペアで、退路の確保はシエルのペアが担うことになっている。

 

密林の中はアラガミがおらず、不気味なほどに静かなのだが、それを打ち破るようにナナは大きな声を上げながらブーストハンマーを地面に叩きつけていた。

 

「うおりゃああああ!」

 

ナナがブーストハンマーを降り下ろす毎に地面は轟音を立ててヒビが入り砂煙が立ちこめる。

 

その様子を傍観しつつ、カズマは更に指示を出す。

 

「よーし、良いぞナナ。その調子で3~4回適当に地面を殴っておいてくれ」

 

「うへぇ~~い」

 

アラガミがいるわけでもないのに、何が憎くて何でもない地面を叩かなくてはならないのか。そんな事を思いつつも、ナナはカズマから出される訳の分からない指示を律儀に守ってブーストハンマーを地面に振り下し続けた。

 

そして、カズマの指示通りブーストハンマーを降り終えたナナはその場に倒れこみ、大の字になって寝転んだ。

 

「あっ~~、つっかれたぁ」

 

「おう、ご苦労さん。けど、さっさと起きろ」

 

「ぶう、優しくなーい」

 

自身の疲れを体一杯に表現するナナを最低限の労いの言葉をかけるだけのカズマに、彼女はヘソを曲げて頬を膨らました。それを見たカズマは苦笑しながらナナに手を差し出す。

 

「こんな所で拗ねんなよ。ほら、掴まれ」

 

拗ねたのはただのポーズだったのか、ナナはすぐに笑顔になってカズマの手を掴んだ。

 

「よっ、と」

 

助け起こされたナナは短パンに付いた土埃を叩き落とす。

 

「えへへ、ありがとね」

 

「気にすんな。アーサーが来るまでは待機だから多少は休んでても良い。ただ、警戒は怠るなよ」

 

「はーい、了解でーす」

 

カズマの注意におどけた敬礼を返しながらナナは笑った。

 

しかし、それも少しの間だけ、カズマと肩を並べて待機していたナナは、僅か俯いてその笑顔に陰を落としてポツリと呟く。

 

「ねえ、カズマってさ好きな人いるの?」

 

「……は?」

 

この場と状況に相応しくない問いにカズマは思わず素っ頓狂な声を上げた。その顔にはナナお咎める様な表情すら浮かべている。

 

「おい、待機中とは言え、今は任務中だぞ。そういう色恋沙汰の話はプライベートでやれよ」

 

現場の厳しさを誰よりも知るカズマだからこその正論。だが、ナナもまた現場の非情さを知る人間だ。ほんの数分前まで話していた人間とまた後で話せるとは思っていない。だからこそ場違いであってもお互いが生きている内に聞いておかないといけないことがある。

 

ナナは俯かせていた顔を上げて真っ直ぐにカズマを見つめた。

 

彼女はカズマの目を見つめたまま何も言わない。

 

それはカズマの答えを聞くまでは決して折れるつもりは無いというナナなりの意思表示だった。

 

お互いの目を見つめたまま、時間が流れていき、ナナの気持ちを汲み取ったカズマの方が先に折れた。

 

「ふう、案外強情だよなナナは」

 

カズマはバツが悪そうに首筋を掻きながら、ナナから視線を外して独り言のように短く、しかしはっきりと言った。

 

「俺はシエルが好きだ」

 

「っ!」

 

カズマの答えを聞いた瞬間、抉るような胸の痛みを覚え、ナナは反射的に自分の胸を押さえた。

 

その様子を見たカズマは、ナナが自分に向ける感情の正体を察したが、構わずに言葉を続ける。

 

「俺はアイツを初めて見た時から惹かれていた。一目惚れ、ってヤツだな。そして、アイツが隊に馴染めなくても自分なりに努力している姿を見て更に好きになり、バレットの出来で一喜一憂しているのを見てもっと好きになった」

 

カズマは敢えて聞かれてもいない事をナナに告げた。自分の思い人をハッキリさせず、自分に好意を寄せる人に思わせぶりな態度を取って振り回さない為にだ。

 

ナナは自分の胸元で拳を握り絞め、気持ちを落ち着かせる。

 

「じゃ、じゃあカズマはもうシエルちゃんに告白したの?」

 

「……言えるかよ。俺の初恋だぞ? んな簡単に言えたら苦労なんかするか」

 

「……カズマのヘタレ」

 

「うっせえ」

 

ナナは憎まれ口を叩きながら、自分の口元が緩んでいくのを自覚する。

 

(まだ私にもチャンスはあるんだ)

 

心の中でナナは自分にそう言う。その言葉は自分を奮い立たせる物だった。例え、横恋慕だと自覚していたとしても。

 

ナナは握っていた拳を解くと、いきなりカズマの首の後ろに回して、一気に自分の方に引き寄せた。

 

そして、カズマの耳に口付けするように近づいてナナは彼の耳元で甘く囁いた。

 

「私はカズマの事が大好きだよ。食べちゃいたいくらいにね。だから簡単に諦めてあげないんだから」

 

そう言ってナナはカズマを解放すると彼に背を向けた。

 

いきなりの告白に呆気にとられながらも、カズマはナナの背に尋ねた。

 

「……ナナには色々言いたい事があるが、取り敢えずこれだけは今言いたい。この話は今する必要はあったのか?」

 

「あったよ。だって好きな人なんて居ないから死に急ぐのかな? って不安になっちゃったんだから。だからアーサーと戦う前にハッキリさせたかったの」

 

ナナは振り向かずに言った。故に彼女の表情は見えなかったが、その声音は晴れ晴れとしていて、歌うようであった。

 

ナナはカズマに背を向けたまま、インカムに小さく宣戦布告した。

 

一番の親友であり、最大のライバルでもあるシエルに対して。

 

『シエルちゃんには絶対に負けないよ』

 

 

 

ブラッド隊が二手に分かれ、退路の確保を任されたシエルは、スナイパー型の神機を構えて、ある一点を見ていた。それは、カズマの姿をだ。

 

シエルは、スナイパー型の神機と自身の眼球をリンクさせる事でスコープと化した目で、爪先から指先まで嘗め回すようにカズマを見る。

 

(カズマはナナさんに地面の破壊を命じているようですね。その狙いは恐らくアーサーの機動力の抑制。神機はショートブレードにタワーシールドとショットガン。近接戦闘主体の組み合わせですが、展開の遅いタワーシールドは近接戦闘ではただの重り(デッドウェイト)でしかありません。その点をカズマが考慮していない筈がありません。彼の事です何か狙いがあっての事なのでしょうが、見ている側としては少々心配せざるを得ませんね。しかし、君はナナさんと……いえ、他の女性とどんな話をしているのですか? やはり私と話すよりも他の女性と話す方が楽しいのですか? 君がの望むのであれば私は━━)

 

シエルの思考がカズマの戦力の分析から嗜好の分析、そして自分語りに入りかけた所で、彼女は見てしまった。ナナがカズマの首に腕を回して自身の顔のすぐ傍まで引き寄せたのを。

 

それはシエルの角度から見たらあたかもナナとカズマが口付けしているように見えた。

 

それを見た瞬間、シエルの指に力が入りトリガーに力が入る。

 

「━━っ!」

 

しかしシエルは鉄の理性で指に掛かる力を抑え、ギリリと強く歯を食いしばった。

 

その様子を間近で見ていたギルは制止の声をかけようとしたが、あまりの剣呑な空気に圧されて息をのんで空を見上げた。

 

深緑の木々の隙間から覗く青い空を見つつ、ギルは心で語る。

 

(ワリィ、カズマ。アラガミからは守ってやるが、女からは守れん)

 

カズマに女難の相が出ない事を祈りつつ、ギルはそっと目を閉じて黙祷を捧げた。

 

そんな時だ。無線でシエル向けにナナからメッセージが入ってきた。

 

『シエルちゃんには絶対に負けないよ』

 

ナナからの明確な宣戦布告にシエルは胸の内で火が燃え上がるのを感じ、不敵に笑って見せた。

 

(私も負ける気など毛頭ありません)

 

戦場で、まったく別の戦いが始まった瞬間である。

 

そして、アーサーが動きだしたのはこれから10分後の事だった。




キャラ紹介

神堂カズマ

性別:男
身長:180㎝
年齢:18歳

灰色の髪と鋭い目つきが特徴の青年。ブラッド隊の隊長を務めるが、それ以前は偵察隊の非正規部隊に所属していた過去がある。分析能力に長けるが、偵察隊時代にさんざん無茶をした為に、他のゴッドイーターの基準で言う無茶と彼の無茶には大きな祖語が生じそれが原因で他のゴッドイーター達には大きな心配を掛けさせている。
幼少期に両親を人間に殺され、ゴッドイーターの養成施設に在籍していた過去を持つ。なお、その施設はマグノリア・コンパスとは全くの別物で数年前に訓練生の暴動により壊滅した。
神堂アズサという名の姉がいるが血縁者ではない。


キース・コールドマン

性別:男
身長:193㎝
年齢:36歳

欧米風の彫の深い顔立ちに白い肌と青い目と後ろに纏めた金色の長髪、そして何よりも高身長に筋肉質な体のおかげ壁と見間違う見た目が特徴の男。調査隊の隊長を務める。
大きな体のおかげで人に威圧感を与えがちだが、性格は非常に陽気で親しみ易い。
カズマがシエルにフラれたら調査隊に引き抜くつもりでいる。


アーサー

種族:アラガミ
体長:198㎝
分類:感応種

突如出現した新種のアラガミ。 
西洋風の甲冑を着た騎士に近い見た目だが、神機のプレデターフォームに似た頭部とウロボロスの複眼にヴァジュラのマントを有する為、禍々しい印象がある。
その正体はアラガミの相互捕食の末に進化したアラガミである。故に、あらゆるアラガミの特徴を有し、弱点が無い。また、知能もかなり高いとされており、カズマ達の会話を真似して喋った記録がある。
感応能力は偏食場パルス内のアラガミを意のままに操る事である。
一度、カズマを瀕死に追い込んだ事がある。


NO LIFE

性別:女

性別以外は不明の謎のゴッドイーター。単独でディアウス・ピター3体の討伐や新兵を率いてアマテラスの討伐などの記録を残している最強のゴッドイーターとして知られている。一方で、フェンリルの士官の不審死には彼女の名前が必ず関わっている為、他のゴッドイーターからは疫病神として有名。
出来ることなら関わりたくない人間ランキングぶっちぎりのNo.1。
本名は神堂アズサ。カズマの姉である。
カズマと同じ施設に在籍していた過去を持っており、訓練生を扇動して施設を壊滅させた張本人でもある。その行動力と策士振りからカズマには警戒されている。



1話~15話までの状況(ざっくり)

カズマがアーサーに敗北し重傷を負った報を受け、フェンリルが支援を申し出た。
しかし、支援を申し出たのは、フェンリルの幹部として返り咲いたグレム元局長。
彼は支援の条件としてキュウビのコアの譲渡とレトロオラクルの研究の独占を要求してきた。その要求を呑む訳にはいかない極東支部は病み上がりのカズマを前線に出して、戦果を上げさせ、彼が健在である事を示して支援の申し出をかわそうとしている。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。