第二次銀河内戦   作:Eitoku Inobe

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「もしフォースが我らを見ていて下さるのならどうか私達に力をお貸し下さい。それは人を殺す程のものでなくてもいい。せめて我々を、家族だけでも守れるだけの力をお貸し下さい。このまま意味も分からず囚われ殺されるのは余りに理不尽です。理不尽から我々を守れるだけの力をお貸し下さい。この銀河に我々の明日がある事を願って。フォースよ、我々と共にあれ」
-とあるエイリアン種族の日記より抜粋-


最初の命令

-アウター・リム・テリトリー イリーニウム星系 惑星ディカー-

この日、ディカーは歓声と歓喜に包まれていた。

 

ことの発端は軌道上の艦隊が感知したハイパースペースからのジャンプアウトの信号であった。

 

大型艦船ではないスター・シップの反応が三つ存在していたのだ。

 

一体何が来るんだとその時はまだ軌道上艦隊のみの小さな不安や期待だけだったがジャンプアウトと同時にそれは喜びに変わった。

 

Xウィングが1機、Uウィングが1機、そしてYT-1300軽貨物船が一隻。

 

その貨物船を目にした瞬間に乗組員達は皆すぐに納得した。

 

英雄の凱旋だ。

 

同盟勝利の立役者である英雄達がその舟と共に帰ってきたのだ。

 

艦隊の将兵の殆どがその場の勤務を忘れ興奮し絶叫し英雄の凱旋を喜んだ。

 

一兵卒だけでなく主力艦の艦長ですら同じような面持ちだった。

 

その為地上への通信連絡も微妙に伝わっていなかった為彼らの帰還は一種のサプライズとなってしまった。

 

Uウィングを先頭に大気圏内に入り地上のディカー基地に降り立った時その場にいた全員が唖然とし隣の者の顔を見合わせ黙って着陸する瞬間を見ていた。

 

それは偶々地上にいたレイアも同じだ。

 

YT-1300軽貨物船の特徴的なフォルムの船体が空を横切った時彼女は周りにいる補佐官や幕僚達に何も言わず全力でハンガーベイの着陸スポットまで走った。

 

レイアが到着する頃には着陸スポットは大勢の将兵に囲まれ歓喜の嵐に見舞われていた。

 

「流石は同盟の英雄達だ、完全に忘れ去られていた俺とは違うな」

 

「悲しいこと言うなよ。僕たちだって十分よくやったさ」

 

過去を皮肉りながらジェルマンとジョーレンは共にディカーへと帰還したハンやチューバッカ、ルークの持て囃されぶりを見守っていた。

 

ルーク達も少し困った様子だ。

 

とても前に進める様子ではなくもみくちゃにされ握手を求められていた。

 

軽く受け流しながらとりあえず1人1人にそれらしい言葉をかけて行く。

 

しかし彼らも皆れっきとした兵士である為理性ある上官の「早く持ち場に戻れ」と言う呼びかけで皆名残惜しそうにとぼとぼと去っていった。

 

整備士達が集まりUウィングやXウィング、ミレニアム・ファルコンに整備や補給を始める。

 

「ドライブや装甲の修復頼む。何度か被弾しまって応急処置の箇所もあるからな」

 

整備士長に命令を出しジェルマンとジョーレンは司令部へと歩き始めた。

 

任務はひと段落したとはいえまだ報告を終えていない。

 

ディゴール准将もオーガナ議員もガー議員も結果と次に与える任務を待ち望んでいるだろう。

 

平和な時代ならいざ知らず、今は戦争中だ。

 

新共和国が崩壊したとはいえ我々は戦わなければならない。

 

それに休暇はもう五、六年ほど楽しんだだろう。

 

ジョーレンは心の中で冗談を浮かべながらジェルマンと共に歩き始めた。

 

「ようやく、帰ってこれたんだな」

 

ジェルマンがディカーの空や仲間達を眺めながらそう呟いた。

 

ホズニアンから落ち延びここにいたのはほんの数時間もない。

 

すぐに新共和国軍の連携を確立し再興する為にあのUウィングで旅立ってしまった。

 

だがこの場所はずっといたかのように愛着が湧いている。

 

そんなジェルマンの肩に優しく手を当てジョーレンが頷く。

 

「ああ、だが俺達にとっちゃまだ始まりですらない。ほんとの戦いはまだこれからだ」

 

「うん、いつか必ず戻るさ。ホズニアン・プライムに、みんなで」

 

「ああ、“()()”も一緒にな」

 

ジョーレンはジェルマンの頭をポンと叩きある方向を振り向かせた。

 

その直後ジェルマンの名前を呼ぶ声と共に彼は何者かに抱きつかれ倒れそうになった。

 

ジェルマンは一瞬だけその存在が目に入った為誰だかすぐに分かった。

 

彼女、ヘルヴィ・セルヴェントは今にも泣き出しそうな勢いでジェルマンに抱きついた。

 

女性特有の華やかな匂いと人の温もりが感じられ思わずジェルマンの顔は赤くなる。

 

「ジェルマン!」

 

ジェルマンの名を呼び彼女はさらにギュッとジェルマンを抱きしめ「よかった」と安心したようにつぶやいていた。

 

「ヘルヴィさん!?どうしたんですか!?」

 

顔真っ赤で動揺するジェルマンを横目にジョーレンはわざとらしく口笛を吹いて目を逸らした。

 

40代近くのおじさんに若い衆の恋のあれこれを見せつけられても困る。

 

「ご無事でっ……本当によかった…!!」

 

どうやら本当に心配してくれているらしい。

 

戦場で生き残ってもこのままでは嬉しさで昇天しそうだ。

 

「私は全然大丈夫ですから!ええ!それはもう!絶対死にませんよ!」

 

「私達の命を救ってくれたあなたが前線で死んでしまうと思うと辛くて…ずっと帰ってくるのは待っていました」

 

「ありがとう……ございます……」

 

これは間違いなく自分の事を好きだなというまさしく青少年らしいどこからそんな自信が湧いて来るのか分からない事を思い立てながらゆっくりと感謝の言葉を述べた。

 

無論ジョーレンのなんとも言えない顔付きで。

 

だが彼の視線と思考は全く別の方向に向いていた。

 

ただ隣でよく聞こえるだけだ。

 

Xウィングから降りたルークとようやく将兵職員から解放されたハンとチューバッカがある人物と再会していた。

 

このディカー基地、曳いては現在の新共和国の最高指導者たる人物に。

 

ハンは何処か照れ臭そうな様子だ。

 

チューバッカは喜びの声を上げ彼女と再会を祝うハグを交わした。

 

チューバッカは笑みを浮かべながらわざと早めにハグを離し後ろの方を指差した。

 

そこには手を振るルークとまだ照れ臭そうにしているハンがいた。

 

彼女はまず実の“()()”のルークの方に向かった。

 

チューバッカと同じように深いハグを交わし軽く話し始めた。

 

「また、戻ってきた」

 

「みんなが待っていたわ、私も彼らも」

 

互いに優しい心の通じ合った笑みを浮かべているとそこにハンが近づいてきた。

 

やっぱりまだ気まずそうな照れ臭さそうな様子が見受けられた。

 

この2人はいつもそうだ。

 

夫婦となり子供をもうけた後もその後もずっと変わらないのであろう。

 

だが心は常に通い合っている。

 

「ああ…よう」

 

掛ける言葉も見当たらず取り敢えず手を上げ2人の会話に割り込んだ。

 

ルークは自然に後を去り気が付けばハンと彼の妻でもあるレイアだけになっていた。

 

以前会ったのはキャッシークのホログラムで隔てた先でだ。

 

こうやって直接会うのは長い間なかった。

 

特に“()”がいなくなりそれぞれの仕事が忙しくなってからは余計にだ。

 

「相変わらずの変わらないジャケット」

 

レイアはまずハンのその紺色のジャケットに目をつけ微笑を浮かべた。

 

ハンも困ったように笑顔を浮かべ返す。

 

「一応新品だ」

 

「でも安心するわ。それにあなたは必ず戻ってくるって信じてた」

 

「ああ、何があろうと必ず駆けつける。絶対“()()()”の下にも」

 

2人は思いっきり抱きしめ合い再会のハグを他の誰よりも長く交わした。

 

喜びで目からは涙が溢れそうだった。

 

「まだ何も分からない……どこに行ったさえも…」

 

「だが必ず見つけて助け出すさ、俺たちで必ず」

 

ルークやチューバッカ達も遠くで小さくだが頷いている。

 

2人のハグはかなり長く続いた。

 

その間にR2もXウィングから降り基地内を歩いていた。

 

同型のアストロメク・ドロイドからも時々声を掛けられ若干もてはやされ気味だった。

 

だが掛けられる声は全部が全部黄色い声援だったわけではない。

 

特に彼は。

 

「おや、R2じゃないか!」

 

後ろから慣れ親しんだ声が聞こえてきた為R2は頭だけ捻り後ろを見た。

 

そこには嫌というほど見たし隣にずっといた金色のボディのプロトコル・ドロイドがいた。

 

もはや腐れ縁ともいうべき大親友“C-3PO”の姿だった。

 

「全くお前さんといないのはずいぶん寂しいもんだったよ。ちゃんとルーク様のお世話はこなせたのかい?」

 

R2は電子音で少し大口を叩くようなタメ口に近い感じで答えた。

 

「何コマンドータイプのバトル・ドロイドと帝国軍の第三設計ドロイドを撃破した?また大口叩いて」

 

3POのそばによって隣を歩くR2は「全部ほんとだ」と反論した。

 

それに対して3POも「お前さんの物語はどれも誇張しすぎだ」と付け加え2人は軽い口喧嘩をしながら基地内の方にとぼとぼ歩いていった。

 

 

 

 

 

 

-第三帝国占領地 惑星アンシオン-

アンシオン軍と親衛隊の戦いは当然親衛隊の勝利に終わった。

 

しかし親衛隊にとってこの勝利とは到底納得出来るものではなかった。

 

敵を取りこぼし過ぎた上に圧倒的大勝どころか敵の策略に何度も嵌り損失を喰らうという面目ない結果となってしまった。

 

これではシュメルケ上級大将や第三帝国が思い描いた未来のビジョンとは程遠い。

 

本来ならここで圧倒的な勝利を収め誰が本当の帝国か、誰が帝国の後継者か銀河系に対し知らしめるつもりだった。

 

紛い物の恩知らずの“()()()()()()”が討伐される姿こそが求められていたものだ。

 

だがあろう事か残った敵軍は明らかにどこかへ姿を眩ましアンシオン攻略ではかなり手古摺り想定されていない損害を被ってしまった。

 

師団長の1人が戦死、突撃大隊のファルス少佐もあのまま敵司令部ごと蒸発しライルリンガー中佐も重傷を負った。

 

艦隊はインペリアル級の一隻が地上に墜落し撃沈、中破した艦もただでは済まされずすぐコア・ワールド内のドックに送られた。

 

その他の艦艇もアークワイテンズ級三隻とヴィクトリー級二隻が轟沈しゴザンティ級やインペリアル・エスコート・キャリアーなどにも被害が出ていた。

 

地上部隊は部隊長の戦死だけでなく歩兵やウォーカーにも多くの損害が出ていた。

 

敵軍の撤退と市街地戦は見事なもので第一陣の親衛隊地上軍の部隊は悉く敵の策略に嵌り撃破されていた。

 

その中でも唯一と言っていい程の戦果を挙げたのがジークハルトの第三機甲旅団だった。

 

ハイネクロイツ中佐のスターファイター大隊は惑星を離脱しようとする殆どの敵スターファイター隊を撃破しアデルハイン中佐は基地を直接陥落せしめた。

 

ヒャールゲン中佐も麾下部隊を率いてジェネレーターを奪取しジークハルトも敵ウォーカー部隊を撃破し重ターボレーザー砲の奪取に成功した。

 

期待されていた通り、なのだろうか。

 

ある種の勝利の立役者となっていた。

 

そんな旅団長のジークハルトは制圧した大型砲塔を部下達と共に見つめていた。

 

隣には乗機のエリートAT-ATストライク1やストライク・フォースのウォーカー群が停まっており周りにはフューラー・ストームトルーパーと技術者達が警備していた。

 

地上軍トルーパーと同じアーマーを軍服の上から装備しさらにその上からコートを着込んでいる。

 

ヘルメットの代わりに制帽を被り天高く聳え立つ砲塔を見つめている。

 

「技術班の報告によると現在帝国宇宙軍が保有しているオナガー級やアキシャル砲搭載艦の超兵器と同じ系列の技術なようです」

 

士官の1人が報告しジークハルトはそのままの体制で士官に命じる。

 

「本隊が到着するまで警備を厳重にしておけ。伏兵や敗残兵の襲撃はどうしても避けたい」

 

「了解しました。人員を増やして警備にあたらせます」

 

「頼んだぞ」

 

ジークハルトの僅かな微笑みと期待に士官は力強く頷き部隊に命令を伝えにいった。

 

再びジークハルトは砲塔を見つめる。

 

特にそこに何があるわけでもないが思いをはせるように凝視していた。

 

「モナステリでヴィアーズ大将軍が新共和国の残党軍撃破に成功したそうだ。ドラックンウェルでも勝利したらしいし東側の守りは万全になりつつあるな」

 

アデルハイン中佐はジークハルト達に受け取った情報を伝えた。

 

驚く声は出なかったが「そうかそうか」と納得する声が聞こえる。

 

「リンデリアの新共和国軍もファースティンの新共和国軍も討伐され両惑星はついに奪還したんでしたっけ」

 

ヴァリンヘルト上級中尉は話題を振った。

 

リンデリアとファースティンの陥落は数日前の事だ。

 

ヴィアーズ大将軍の代理として派遣されたアイガー准将とコヴェル中将のウォーカー部隊によってその二つの惑星は制圧された。

 

しかしそれにはとある付加効力がなされていた。

 

「ああ、ナブー王室保安軍のスターファイター隊と宇宙艦隊の支援もあったらしい。流石は皇帝陛下の生まれ故郷だ」

 

アデルハイン中佐がヴァリンヘルト上級中尉に付け加えた。

 

だがそこにハイネクロイツ中佐が疑問を投げかけた。

 

「だがナブーは新共和国側の惑星だったはずだ。それにあの惑星はずっと平和主義で軍隊はあっても他に派遣するなんて精々リンデリア危機でしか聞いた事ないぞ」

 

そう、ナブーはパルパティーン皇帝の生まれ故郷であっても帝国に属するとは限らなかった。

 

皇帝崩御後は新共和国側に与し度々シンダー作戦の標的にされ帝国軍と激しい戦闘を繰り広げていた。

 

そんなナブーが帝国に部隊を派遣してくれるとは到底思えない。

 

それは話を耳にしていたジークハルトも同じ思いだった。

 

「だがナブーのクーデター軍が今のナブーを実効支配しているから我々に援助してくれるらしい。彼らも皇帝陛下と帝国を想う者達がいたとは嬉しい限りだ」

 

あの平和主義の惑星もまた随分と波乱な事になったものだ。

 

今頃はクーデター軍ではなく派遣された帝国の総督が統治を始めるだろうがクーデター軍の支配である事に変わりはない。

 

味方だからいいとはいえもし自分が新共和国側にいたらどう考えるだろうか。

 

だが味方である惑星が多い事は良い事だ。

 

「…我々は、敵だらけだからな…」

 

「どうした?」

 

自嘲混じりに独り言を呟きアデルハイン中佐に問われた。

 

「いやなんでもない。とにかく戦況が安泰なのは良い事だ、我々も次の戦いにはまた勝たねばならない」

 

「ああ…あのv1乗りも結局あれ以来戦う事はなかったしな…一体どこへ行ったのやら」

 

ハイネクロイツ中佐はジークハルトに賛同した。

 

結局彼はあの衛星での戦闘後TIEアドバンストv1乗りのエースパイロットと戦闘で遭遇する事はなかった。

 

恐らくまだ生き延びている、再び戦いで合間見える事になるだろう。

 

「ですがこの先にいるのは精々アンシオン軍の脱出部隊と海賊化した機動部隊ですよね?さほど敵はいないように見えますが」

 

ヴァリンヘルト上級中尉は状況を考えてそう呟いた。

 

確認されている敵はそれだけで後少しと思うのも無理はなかった。

 

「だが上級中尉、あれが見えるか?このデカい大砲が」

 

ジークハルトは制圧した重ターボレーザー砲に指を差した。

 

いつ見ても巨大なもので大きさはAT-ATと同じくらい、いやそれ以上あるように見える。

 

あれが数時間ほど前まで大火力を宇宙へ放ち何隻もの友軍艦を破壊したのだ。

 

「この大砲を作ったのがアンシオンの連中だと思うか?軍将上がりの勢力が作れる代物じゃない。出来るとしたらそれは…」

 

「技術的には第三帝国と同じレベルの勢力だ」と砲塔の先を見つめながらいつも通りの表情と声音で彼は言い放った。

 

それがどんなに困難な事か分かった上でだ。

 

我々は我々と同じほどの勢力を持つ敵と、いやそれ以上かもしれない敵と対峙するかもしれない。

 

その事がまるで分からないヴァリンヘルト上級中尉ではなかった。

 

不安を覚え思わずヴァリンヘルト上級中尉はジークハルトに尋ねた。

 

「上級大佐…我々は勝てるんでしょうか…?」

 

その問いは口にしないだけで誰しもが思っている事だった。

 

アデルハイン中佐もハイネクロイツ中佐もずっと黙ったままだ。

 

だが問いかけられたジークハルトは口を開き答えた。

 

「さあな…戦うかすらも分からない、それは今後の我々次第だ。だがな上級中尉、戦う事になったら我々は全力でやらねばならん。勝てるかではなく勝つのだ」

 

そうすれば不安も自然と消えていく。

 

義務感というのには限界があるが己を前に向かせるには十分な代物だ。

 

そう教えてくれた者はもういないが。

 

上級中尉は「はい!」と力強く頷き気を取り戻していた。

 

ジークハルトも微笑を浮かべそれでいいと小さく頷いている。

 

彼は反対側のかつて司令部があった建物の場所を見つめた。

 

艦砲射撃を受け廃墟のように静まり返っている。

 

あそこに砲撃を加えたのは親衛隊側ではなくなんとアンシオン軍側であった。

 

まだ中に多くの味方がいたのにも関わらず撃ったのだ。

 

しかも突入した大隊の通信記録によればまだあの中にはアンシオン軍の最高司令官がいて最高司令官が直々に自らを砲撃するよう命じたらしい。

 

もしそれが真実だとしたらなんと凄まじい壮絶な最期だろうか。

 

ただ自決するよりも遥に恐ろしく最期まで敵に損害を与えようとする執念を感じる。

 

実際こちら側の大隊長と大隊員全員がほぼ戦死し連隊の方も中々に酷い有様らしい。

 

全体としては微々たる損害ではあるがそれでも損害である事は確かだ。

 

敵の執念によって手を噛まれたに等しい。

 

尊敬すると同時に少し恐ろしく感じていた。

 

だが、もしも我々が劣勢に陥り負けるかもしれない時、我々は同じ事が出来るのだろうか。

 

最期の一瞬まで一兵でも多くの敵兵を道連れにしようと戦えるだろうか。

 

アンシオンの最高司令官と同じ運命を遂げる事が出来るだろうか。

 

規模は違えど同じ指揮官として思う所がある。

 

我々はどうなってしまうのだろうかと。

 

暗い未来の象徴であるかのように司令部は若干崩れを見せていた。

 

 

 

 

 

 

-大セスウェナ セスウェナ宙域 惑星セスウェナ軌道上-

惑星セスウェナはエリアドゥと同じくセスウェナ宙域に属する惑星である。

 

以前、と言っても百年、数千年単位での前の話だがセスウェナはハイパースペース・ルートの一つであるハイディアン・ウェイの場所に位置していた。

 

しかしより近場でロマイトなどの鉱山資源のある隣の惑星エリアドゥにその立場は完全にとって変わられてしまった。

 

その為旧銀河共和国がクローン戦争時に展開した宙域軍の司令部もエリアドゥにあったしヘルムートが第三帝国誕生以前に作り上げ守ってきた大セスウェナ連邦の首都もエリアドゥにあった。

 

もはやここはある種“()()()()()()()”とも言えるほどその地位をとって変わられていた。

 

しかし地位が変わられてもセスウェナ自体の利便性は変わらない。

 

帝国時代はここに一時的だが“()()()()()()”のプロジェクト本部となったり多くの造船所や艦隊駐留拠点、エリアドゥの防衛司令部として別の道で発展していた。

 

大セスウェナ連邦時代も同様でここには逃げ延びてきた多くの帝国軍艦船や駐留艦隊の拠点となっていた。

 

現在は鹵獲した新共和国軍の艦船を解体したり研究用として保管したり再利用したりと宇宙軍基地として未だ活躍を見せている。

 

そこに現在のセスウェナ宙域艦隊の旗艦であるインペリアル級“エグゼキュートリクス”が降り立った。

 

この艦がエリアドゥからセスウェナに来るという事はとある人物も同様に運ばれてくるという事になる。

 

数名の護衛と共に彼はセスウェナの司令本部に向かった。

 

味方の基地であるのにも関わらずある種の警戒感と威圧感が放たれていた。

 

司令室を警備する2名のストームトルーパーが敬礼しドアが開いた。

 

「お待ちしておりました首相、あっいえ!グランドモフ!」

 

司令本部の総司令官である人物が称号を訂正し敬礼する。

 

「どちらでもいい、警備は順調か?モッティ提督」

 

大セスウェナ連邦元首相であり現在のオーバーセクターグランドモフのヘルムートは目の前の軍服姿の男に敬礼を返した。

 

彼の名前はリチオ・アントニオ・モッティ。

 

第一銀河帝国宇宙軍の准将であり大セスウェナ連邦では中将、現在は提督の役職を務めている宇宙軍将校だ。

 

彼は名前の通りヤヴィンの戦いで戦死したコナン・アントニオ・モッティ提督の従兄弟に当たるモッティ家の人物だった。

 

彼のファーストネームも最も古い血統とされているモッティ家の人物から与えられた名前だ。

 

彼は従兄弟のコナン同様に帝国宇宙軍の将校となる為プレフスベルト・アカデミーに入学した。

 

従兄弟を手助けした依怙贔屓な男という評価を付けられる事を恐れたコナンはリチオ・モッティにアカデミー卒業後も一切手を貸す事はなかった。

 

なんならコナンからすればリチオは自身の昇進や経歴に汚点を残すかもしれない煩わしい存在でしかなかった。

 

身内の失敗の評価は自分にも降り掛かるのではないかという感情からリチオは比較的コナンからいい顔をされなかった。

 

だがリチオはそんなコナンの手助けなく比較的早い速度で昇進を重ねていった。

 

それは代替わりになるかのようにヤヴィンの戦いでコナンが戦死した後急速に加速していった。

 

気づけば大セスウェナ連邦でも宇宙軍の中核を担う存在として扱われていた。

 

経験や能力的にも優秀の部類に入るのだが少し抜けていたり陽気な所がありそういう面で野心的なコナンから疎まれていたのだろう。

 

実際リチオはともかくコナンは明らかにリチオの事を好いてはいなかった。

 

「はい、新共和国から鹵獲した艦船の整理も順調そのものです」

 

「流石にスターホークやMCクルーザーなどは使えないがネビュロンやコルベット艦なら哨戒艦隊や警備隊に回せる。頼んだぞ」

 

「はい!お部屋をご用意いたしました。後はそちらへ」

 

ヘルムートと護衛の部下達は一瞬だけ辺りをチラリと見渡し頷く。

 

「ああ、行こうか」

 

一行はそのまま誰もいない将校達すらもほんのごく僅かしか知らない秘密の接待室に向かった。

 

部屋の警備にはなんとデス・トルーパーが2名も付き入室すると一瞬のうちに強力なブラスト・ドアが展開された。

 

ヘルムートはソファーに座り反対側の椅子に座るモッティ提督を見つめた。

 

「…誰もいませんね?」

 

モッティ提督は冷や汗を垂らしながらその事実を確認した。

 

ヘルムートは小さく頷き口を開く。

 

「で、例の逮捕リストのことだ。あれはなんなんだ?」

 

「…“()()”ですよ、第三帝国が秘密裏に行ってるエイリアン種族絶滅計画です」

 

モッティ提督は静かにタブレットをヘルムートに手渡した。

 

タブレットを受け取りざっと目を通す。

 

その間もモッティ提督は話を続けた。

 

「FF所属の将校からリークした確かな情報です。なんでも総統殿はエイリアン種族を戦争を引き起こす元凶として“()()()()()()()()()()”の為エイリアン種族を根絶するとか」

 

「具体的にはどのくらいまでだ?近人間種やハーフはどうなる。それにこの銀河系にはどれだけのエイリアン種族がいると思っているんだ。須く絶滅させるなど…」

 

身の毛のよだつほどの犠牲が出る。

 

いくらエイリアン憎しと言えども絶滅まで追い込むなど無理に等しい。

 

それに特定の種族ではなくエイリアン種族という広義の言葉を使っている以上エイリアン種全てを殲滅するつもりだ。

 

仮に特定の一種族ならなんとか出来てもこの銀河系から一掃するなど夢また夢だ。

 

総統はそれを正気で言っているのか。

 

本気でエイリアン種族さえ根絶すればこの銀河系から戦争が消失すると思っているのか。

 

ヘルムートには甚だ疑問であった。

 

「ですが連中は本気です…既にいくつかの惑星収容所を設置しそこでエイリアン種族を“()()”し続けているとか…」

 

「だが、最盛期の帝国ならともかく現在の第三帝国では一気にというのは無理なはずだ……それでも十分人道から外れているが…」

 

「グランドモフの仰る通り現状完全に国策が発動しているとは言えませんがそれでも既にコルサントに住むエイリアン種族や近人間種3200億名程が殺害、もしくは追放されたと」

 

「…もうそんなにか…?」

 

「はい」

 

流石のヘルムートもこの時ばかりは動揺し困惑した。

 

連中は本気らしいと。

 

3200億人といえばコルサントの総人口の32%に相当する。

 

コルサント内戦やコルサント臨時政府時代で人口が微妙に変化しているだろうが大体これくらいだろう。

 

それだけの人口を全員ではないとはいえ殺害したり追放したりしたのだ。

 

「それで、ついにここまで手が迫ってきたのか」

 

「でしょう、彼らは本気で銀河系からエイリアン種族を一掃するつもりです」

 

到底真実とは思えない夢物語のような事を彼らはやろうとしていた。

 

いや、もう既にやっているのだ。

 

少なくとも数百万、数千万単位で既に犠牲者が出ているのだろう。

 

思えばとんでもない連中と手を結んでしまったらしい。

 

いくらヒルデンロード時代からの付き合いだったとはいえ完全に見る目を誤った。

 

狂気の幻想を掲げそれを成すことによって平和を得ようとしている異常者の下についてしまったとは。

 

文字通り帝国を騙るペテン師だ。

 

なんなら新共和国攻撃に手を貸した事さえも今では失敗に思える。

 

完全な失策、ヘルムートは一瞬後悔の念に包まれた。

 

だがあそこで第三帝国についておかなければ恐らく適当な理由を付けて攻撃されていただろう。

 

惑星アンシオンのように。

 

重要なのはここからどうするかだ。

 

「それで逮捕者という名目でエイリアン種族を収容所に送るつもりか」

 

「いずれはノルマ的なものになってくるでしょう。どうします?」

 

モッティ提督は静かに尋ねた。

 

いくらエイリアン種族とはいえそんな無意味な大量虐殺に手を貸すほど人の心は捨てていない。

 

ターキン家の悪行と言われるオルデランの破壊とはまた意味がまるで違うのだ。

 

ヘルムートは少し考え答えた。

 

「連中にこの先祖伝来の土地を好き勝手させるものか。奴らがその気なら我々も手を打つ」

 

「どんな風にでしょうか」

 

「“()()()()()()()()()()()”。まだやりようはある」

 

若年ながらも強きターキンの意志がそこにあった。

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、あの娘は結構そういう反応するんだよ」

 

新たに外務大臣に臨時で就任したセルヴェント大臣からその事を聞いたジェルマンは一瞬だけ放心状態に陥った。

 

あの娘とはもちろんヘルヴィのことだ。

 

通路でかなり狼狽している所をセルヴェント大臣に見られ事情をジョーレンに洗いざらい話されてしまった。

 

そしてかけられた言葉がこれだ。

 

唖然とするジェルマンを他所にセルヴェント大臣は話を続ける。

 

「昔あの娘の親友が事故に遭って亡くなってしまってね……途轍もない未練があったんだろう。それ以来後悔しないようにどんな出会いだろうと一度会ったら大切にするようになったんだ」

 

「そう……なんですね……」

 

お前嘘だろという表情でジョーレンは呆然とするジェルマンを見つめた。

 

しかしセルヴェント大臣は本当に気づいてないらしい。

 

まだジェルマンの心を意図せずボコボコに殴っていた。

 

「ただそのせいか若干そういう方面では“勘違い”されやすくてね…まあ取り柄ではあると思うんだが、迷惑なら娘に言っておくよ。ジルディール中尉?」

 

沈黙、呆然、唖然、正にその言葉がぴったりだった。

 

放心状態になったジェルマンは後半の話があんまり聞こえてなかった。

 

前線であれだけの活躍をしスター・デストロイヤーを丸々一隻奪取出来る程の人間がこのザマだ。

 

ジョーレンこそ唖然とする他なかった。

 

「ああ……いえ、なんでも……」

 

「まあでも、ヘルヴィには君みたいな人と結ばれて欲しいよ。どうせなら平和な時代と共にね」

 

「えっ?」

 

意識のなかったジェルマンに再び魂が戻ってきた。

 

「いや単なる比喩なのだがね。それでも君のような誠実な人間がヘルヴィと共にいてくれたら私としても安心だ。まあ一番なのは、あの娘自身が決める事だが」

 

「そっそうですね!ええ!」

 

「ああ、それはそうとついたぞ。大臣閣下によろしくな」

 

一行は基地内の司令室に付き警備の兵士から敬礼を受けた。

 

ドアが開き3人は室内に入る。

 

戦争大臣(Minister of War)、ジルディール中尉とバスチル大尉を連れてきたぞ」

 

戦争大臣と少しちゃらけて紹介されたディゴール国防大臣は雑談を交わしていた部下に資料を預け振り返った。

 

ジェルマンとジョーレンは敬礼し大臣に就任した彼に挨拶をする。

 

「ジェルマン・ジルディール中尉とジョーレン・バスチル大尉、只今帰還しました」

 

ディゴール大臣も周りの将校と共に敬礼しまず一言「ご苦労」と声を掛けた。

 

「諸君らのお陰で各地の新共和国軍との連携は確実なものとなった。これで帝国に対する第一の攻撃が行える」

 

「第一の攻撃、ですか」

 

ジョーレンはディゴール大臣に聞き返した。

 

「そうだ」とディゴール大臣は返答し頷いた。

 

補佐役の将校がホロテーブルを起動しテーブルの上に銀河系の星図が映された。

 

それを元にディゴール大臣は説明を続けていく。

 

「我々の最終目標は再び帝国を打倒する事にある。以前の反乱同盟とは違い我々の戦力は未だ殆どが健在だ」

 

マジノ線の追撃は厳しいものだったらしいがそれでも未だ数千隻以上の艦船が新共和国側にある。

 

戦略的重要拠点で勝利を得ていけば再び勝利することも可能だろう。

 

「そこで最初の勝利として惑星イセノを攻撃する。艦隊で奇襲しイセノの通信ステーションから全銀河市民に向けて我々は未だ戦い続けているという希望を見せなくてはならない」

 

「イセノの強力な通信ステーションなら全銀河系のホロネットをジャックする事が可能です。奇襲なら我々にも分がある」

 

補佐役の将校はそう説明を付け加えた。

 

しかしジョーレンは疑問を投げかける。

 

「ですがイセノはコレリアン・ランを繋ぐ首都圏防衛の玄関口です。背後にはデノンもあり戦力的には帝国宇宙軍の一個艦隊が丸々いる可能性もある。そうなっては奇襲しても成功する確率は低いです」

 

現在の新共和国軍の戦力で仮に奇襲を掛けるとしても防衛や隠密性の考慮によりかなり限られてくる。

 

そうなればフルで一個艦隊分の戦力が扱える帝国軍の方が奇襲を受けたとしても有利だ。

 

すぐに部隊を立て直し反撃を開始する。

 

特にインナー・リムとコロニーズの間ともなれば増援が来るのも容易だ。

 

「その点に関してはアクバー元帥のモン・カラ周辺域の艦隊とキャッシーク艦隊、ヤヴィン艦隊が前もってコルラグ、アンブリア、ゼルトロス、ジンディンに陽動の攻撃を仕掛ける。帝国艦隊が出払った頃を奇襲する」

 

「なるほど撹乱作戦ですか」

 

「ああ、言うなればエンドア戦前のイエロー・ムーン作戦に近い。こちらはもっと大規模だが」

 

過去の作戦を交えディゴール大臣は説明を続ける。

 

「全部隊の指揮は私が直接行う予定だ。ステーションを制圧した後私が声明を発表し次にオーガナ議員が演説を行う。君達に頼むのはそのステーションの制圧だ」

 

ホログラムがイセノの軌道上通信ステーションに変わる。

 

ディゴール大臣はホログラムで同型の通信ステーションの内部構造を確認しながら説明を続けた。

 

「見ての通りこのステーションは一般型の軌道上通信基地だ。だがそれ故に警備と兵員は厳重で制圧は難しい」

 

「そこで我々に制圧部隊に回れという事ですね」

 

ジョーレンはその先を予知し口を開いた。

 

嫌がっているわけではない、むしろどこか興奮気味だ。

 

「そうではあるが、実際には少し違う」

 

「違う?どこがです?」

 

ジョーレンは意外な返答に首を傾げた。

 

ジェルマンもこれ以上は分からなかった。

 

ディゴール大臣はいつも通りの声のトーンで2人に説明した。

 

「バスチル大尉、いやバスチル“()()”、君にはこのステーション制圧の特殊部隊の作戦指揮を頼みたい。君がこの作戦の根幹を司る部隊の指揮官だ」

 

ジェルマンは急いでジョーレンの方を向いた。

 

ジョーレンが珍しく動揺しているのが分かる。

 

いきなり少佐に昇進しただけでなくこの超重要作戦の根幹であるステーション制圧部隊の隊長を任されたのだ。

 

驚かない方がおかしい。

 

微妙に震えた声でジョーレンが尋ねる。

 

「いや……いやしかし何故自分に指揮を。八年以上部隊長から離れていた人間にそんなもの任せるなんて……」

 

「何私の独断ではないさ、オーガナ議員もガー議員も了承済みだ。君の実績と能力は短期間だが今回の任務で十分証明してくれた。よって今回の部隊長は君に相応しいと後方分は考えている」

 

他の将校達も小さく頷いている。

 

ジェルマンも最初は驚いていたが徐々に納得を示し同じように力強く賛同の頷きを見せていた。

 

この室内でまだ動揺の表情を浮かべるのはジョーレンだけだ。

 

「特殊部隊が五個分隊が君の配下に付く。同時に臨時ではあるが大尉は少佐に昇進しジルディール中尉も特例で補佐として上級中尉に昇進する。今回の作戦は君達に掛かっている、共に全力を尽くそう」

 

まさかの昇進に今度はジェルマンも驚いていたが横にいるジョーレンに突かれ素早く敬礼し「了解」と了承の返事を述べた。

 

ディゴール大臣も敬礼を返し「頼んだぞ」と一言付け加えた。

 

「成功させます、必ず」

 

2人はその一言を返し、新共和国ん未来を固く誓った。

 

 

 

 

 

 

-コルスカ宙域 惑星コルサント軌道上 アセーター級スター・ドレッドノート ピュリフィケーション-

数時間ほど前にハイパースペースからインペリアル級五、六隻の小艦隊ごとジャンプアウトしたアセーター級“ピュリフィケーション”に数台のシャトルが向かっていた。

 

一台のシャトルにつき2機のTIEブルートが護衛としてバックアップし再編成されたコルサント本国防衛艦隊と共にシャトルを待つ“ピュリフィケーション”のブリッジに一番近いハンガーベイに入る。

 

出迎えのストームトルーパーと将校下士官が整列しシャトルが着陸した。

 

シャトルとその乗客の到着はハンガーベイのコントロール室を通じてブリッジにも報告がなされていた。

 

「ようやく来たか、全艦ハイパースペースへの突入準備だ。シュメルケの下に向かうぞ」

 

ハイパースペースジャンプの準備が整った小艦隊はアセーター級を先頭に順に突入していった。

 

「連中はラゴで待つと言っていましたがそれは本当なのでしょうか?」

 

ヴァルヘル中佐は不信気味にフューリナー上級大将に尋ねた。

 

ラゴというのはミッド・リムに位置する平面座標I-7の惑星だ。

 

アンシオンと同じハイパースペース・レーンに位置しシュメルケ艦隊の次の討伐地点となっていた。

 

そこに“()()”は来るよう要求したのだ。

 

「もし不埒を働くならシュメルケがとっくの昔に打ち倒しているさ。エグゼクター級が総旗艦の一個艦隊に奇襲とはいえ真っ向から勝てるものはいない」

 

それに何よりシュメルケ上級大将は親衛隊の中でも一二を争う程の艦隊戦の名手だ。

 

敗退するにしても敵総戦力の半分は持っていく。

 

「何よりこちらは既に新共和国とアンシオンを撃破したという実績がある。早々手は出してこない」

 

「なるほど…」

 

ヴァルヘル中佐は納得したように下がっていった。

 

フューリナー上級大将はブリッジのビューポートに近づきハイパースペースのトンネルを眺めた。

 

見下ろせばこの“ピュリフィケーション”の巨大な船体がよく見える。

 

「全艦最大船速で航行している為予定よりかなり早く到着する可能性があります」

 

ボルフェルト大将は高校士官と共にフューリナー上級大将に報告した。

 

最初の接触はすでにシュメルケ上級大将達に任せるつもりだが正式な会談は“ピュリフィケーション”が運んでいる高官達に任せるしかない。

 

「分かった、急ぐ必要もないが早めに行けるようであればそれでいい。長官方にも伝えろ」

 

「はい閣下」

 

航行士官が敬礼しシャトルから降りた高官達が待つ応接室に向かった。

 

副司令官がフューリナー上級大将に近づきいつも通りの少し落ち着きがない様で話し掛ける。

 

「いやしかし俄には信じ難い事ばかり起こりますね……」

 

彼は他の親衛隊将校同様にブラックに近い軍服と制帽を着用し左ポケットの胸部分には大将を示す階級章、右ポケットには二本のコードシリンダーが挿さっていた。

 

普段は大将(General Admiral)の階級に恥じない態度と能力なのだがフューリナー上級大将の前ではどこか怯えた感じになっていた。

 

単純に直属上官で司令部所属やFFSOU司令官、上級大将というのが原因だろうがフューリナー上級大将は彼にもっといつも通りでいて欲しかった。

 

大将で艦隊副司令官なのだ、もう降格する事すらあるまい。

 

もう少し堂々として欲しいものだ。

 

「ああ、第一あの戦いの生存者が未だ勢力を確立している事自体信じられない。だがお陰で全てのピースが揃った」

 

「と、言いますと?」

 

ボルフェルト大将は首を傾げ聞き返した。

 

「コルサントで発見された幾つかの資料や情報。例えばラックスのホログラムデータやウェイランドでの幾つかの星図や航路図、そして一番は……」

 

これが彼らが一番勢力を形成している事を裏付ける証拠だ。

 

「人員の流出…銀河内戦後、我が帝国だけではなく各地に散らばった残存勢力の人員や兵器艦船が幾つか消失していた。いくら探してもそれがどこに行ったかはまるで分からない。だがようやく答えが現れた」

 

「つまり…つまり流れた人員や兵器は全部……」

 

「そうだ、“()()()()”に行っていたというわけさ。我々が気づかないうちに銀河系の暗闇にとんでもないものが誕生していたという事だ」

 

ボルフェルト大将はハッとしていたがそれでも納得はしていなかった。

 

結局俄には信じ難い出来事なのだ。

 

そこにどんなに答えが書かれていたとしても、どんなに答えがあったとしても“ありえない”はずだ。

 

どこかでそう考え否定したくなる。

 

だが“()()”は実在しこうして我々の下に声を掛けてきたのだ。

 

事実である以上飲み込まなければならない。

 

そしてこの先どう動くのかさえも考えなければならない。

 

「さて、我々の行先は…一体どうなることやら」

 

「それはもちろん、総統が目指す未来のみだ」

 

ブリッジの遠くから声が聞こえた。

 

振り返った瞬間ボルフェルト大将含めた全員が慌てて敬礼しブリッジは一瞬で静まり返った。

 

フューリナー上級大将も敬礼しブリッジに入ってきた親衛隊長官ヒェムナーは敬礼を返した。

 

「何用ですか」

 

フューリナー上級大将はヒェムナー長官に普段の様子のまま尋ねた。

 

長官は背後に2人のCOMPNOR所属の親衛隊将校を引き連れている。

 

「いや何、どうせなら艦内を見回っておこうと考えただけさ」

 

「なるほど、抜き打ちチェックですか。長官も人が悪い」

 

「好きなように捉えてくれ。ただ君の部下は十分統率が取れている為問題はないと思うが」

 

どこか作り笑いに似た笑みを浮かべヒェムナー長官はフューリナー上級大将の下に寄ってきた。

 

ボルフェルト大将が一歩下りブリッジのビューポートには上級大将と長官2人だけとなった。

 

「これからの時代は新共和国との戦いだけではなく同じ帝国同士の戦いにもなってくる。そして“民族”との戦いもだ」

 

ヒェムナー長官は最後にそう付け加えた。

 

これは長き銀河の歴史に決着を付ける戦いでもある。

 

人間とエイリアン種族の戦いなのだ。

 

「たとえ総統が我らにどんな辛く苦しい耐え難い命令を与えようとも完遂しなければならない。それがこの銀河に平和を齎す唯一の方法だ」

 

「勿論です、労働力とされているエイリアン種族もやがては処分するのみ」

 

「そうだ上級大将。彼らが1人でも生きている限り危機は常に襲い来る。心を鬼にしなければならないのだ」

 

2人は永遠と続くハイパースペースのトンネルの中で互いに持論を交わし認め合っていた。

 

まるで終わりがないかのように。

 

この先彼らが流そうとする流血はとてもこのハイパースペースすらも埋め尽くす勢いだった。

 

 

 

 

 

 

 

惑星ディカーには続々とイセノ通信ステーション攻撃の為の部隊が集結しつつあった。

 

モン・カラなどから送られてきた部隊だけではなくラクサス戦を生き延びた部隊やアンシオン周辺から辛うじて脱出した部隊なども含まれている。

 

ディカーでは現在、急ぎ艦隊編成と部隊編成が行われており地上も軌道上も大変忙しい有り様だった。

 

ルーサンで共に戦ったハンやルークもこの作戦に参加するらしく彼らも忙しくなり始めていた。

 

ルークは仲間の所属中隊を呼び出しに再びディカーを出立しハンとチューバッカはファルコンの整備などに勤しんでいた。

 

忙しくなるのはジェルマンとジョーレンも一緒だ。

 

少佐に昇進し再び特殊部隊の部隊長となったジョーレンは上級中尉のジェルマンと共にこれから各分隊の隊長達とミーティングを行う予定だ。

 

通路を通る度に慌ただしく動く将校や下士官兵とすれ違いこの基地内だけでも反撃が始まるという事を連想させる。

 

それは緊張だけではなく気分の高揚や武者振るいのようなものも感じさせた。

 

「しかし分隊長か…知り合いはいるだろうかな。特殊部隊はパイロットに次いで死亡率が高いから」

 

ブラックジョークを交えジョーレンはジェルマンと共に分隊長達が待つブリーフィングルームへ入った。

 

2人は入った瞬間から敬礼し分隊長達に挨拶をする。

 

「今回の作戦で特殊部隊の総合部隊長を務めるジョーレン・バスチル少佐と補佐官のジェルマン・ジルディール上級中尉だ」

 

分隊長達も敬礼し1人が前に出る。

 

「副部隊長のブリック・ノールマン大尉であります、お久しぶりですね!隊長!」

 

彼の名前を聞いた瞬間ジョーレンの顔がパアッと一変した。

 

まるで懐かしいもので見たかのような感じだ。

 

「お前あのノールマン曹長か!偉くなったな!」

 

敬礼した手を無理矢理握りしめ笑顔で親しみと共に彼の肩を叩いた。

 

ノールマン大尉も嬉しそうに握られた手をブンブン振っている。

 

その光景を見たある1人の分隊長を除いた他の分隊長達とジェルマンは頭にはてなマークを浮かべ呆然としていた。

 

「まさか生きてるとは思いませんでしたよ!」

 

「それはこっちのセリフだ!スカリフに行ったんじゃなかったのか!?」

 

「ああいえ……その前にAT-ATのパイロットとセキュリティ・ドロイドと少しやりあいましてね…右手と左足を骨折してて参加出来なかったんすよ」

 

「たく運のいいバカなやつだなぁ!」

 

口ではそう言っていてもジョーレンはこの上なく生きている事を嬉しそうにしている。

 

恐らく昔特殊部隊の仲間だったのだろう。

 

ジェルマンにもそれくらいは理解出来る。

 

「うちにはヘンディーもブロンスもいますよ。そしてこいつ、バッケイン准尉!」

 

分隊長が1人前に出てきてジョーレンに敬礼した。

 

副隊長のノールマン大尉は説明する。

 

「あんたが任務に出る前一度だけ合わせたんですがね」

 

「ああ……ああ!思い出したぞ!あの時はまだ伍長だったな」

 

「はい!少佐殿からライフルからピストルの効率の良い換装方法を教えて頂きました」

 

分隊長と握手を交わしジョーレンは感慨深く呟いた。

 

「いやしかし…本当に昔に戻ったみたいだ。無論そうではないが」

 

その様子を眺めていた他の分隊長やジェルマン達も最初は困惑していたがどこか微笑ましくなっていた。

 

「おっと、こんな事をしている場合ではなかったな」

 

ジョーレンは周りを見渡し照れ臭そうに笑っていた。

 

こうしてついに最初のミーティングが始まった。

 

まずは分隊長達の挨拶と分隊の能力などを聞くことから始まり最終的には仮の作戦を話し始めた。

 

分隊長達のアームレストのホロプロジェクターには詳しいステーションや作戦の詳細が記載されている。

 

「我々が制圧するステーションだがこれは諸君らがよく侵入しているタイプと設計自体はほとんど同じだ」

 

ステーションの詳しい内部設計がホロプロジェクターに映し出される。

 

そこにジョーレンが首の後ろを触りながら説明を始めた。

 

「この作戦を遂行する上で絶対に抑えておきたい場所はいくつかある。まずは通信ネットワークと司令室、これは確実にだ。ディゴール大臣とオーガナ議員の声明を銀河に発表する為にはなんとしても抑えなければならない」

 

司令室の場所が全員のホロプロジェクターに送信された。

 

「司令室の占拠は私とジェルマン率いる1ユニットの情報部員と第一分隊が行う。情報部員が通信ネットワークを確保し分隊で直接司令部を占拠する。次はハンガーベイシステムの確保だ。我々が生きて帰る為には必要不可欠になってくる。むしろ順序的にはこちらの方が先になってくるだろう」

 

ハンガーベイを占拠しどこからでも脱出出来る様にしなければいざという時に全滅してしまう。

 

「こちらは制圧力に優れた第三分隊と第五分隊が行う。そして第二分隊と第四分隊は陽動だ、兵器庫を爆破し敵部隊を引き寄せる」

 

2人の分隊長が頷いた。

 

ジョーレンも頷き返すと作戦の流れを話した。

 

「我々が先行してステーションに侵入し各種所定の位置で待機する。陽動隊が奇襲に出た艦隊の到着と同時に兵器庫を爆破しそこから我々の作戦はスタートする。敵の大半は外の戦闘でこちらには気づかないはずだ。その隙に迅速に各施設を占拠し議員の声明を流し、声明終了と同時に我々は急いで脱出する。第三、第五が抑えたハンガーベイから脱出し最終的に機密保持の為ステーションは爆破する」

 

「なるほど、つまり最後は素早い脱出が肝心という事ですね」

 

ノールマン大尉が付け加えジョーレンが「その通りだ」と頷いた。

 

「やる事は今まで通りの潜入破壊工作となんなら変わらないが重要度は今までの比ではない。失敗すれば文字通り新共和国はおしまいだ。だが成功すれば我々は再び希望を手にすることが出来る」

 

ジョーレンのその一言が分隊長達に重くのし掛かった。

 

今までそう言った類の戦いばかりだったジェルマンも固唾を飲んで作戦を聞いている。

 

だがジョーレンはすぐに普段の様相で話を続けた

 

「まあそう深く思い詰めるな。こっちにはスター・デストロイヤーを丸々一隻ハックしちまうような奴がいるんだからよ!」

 

ジェルマンはジョーレンに首を掴まれわしゃわしゃと頭を撫でられた。

 

不満げに暴れるが中々離れない。

 

そのやり取りを見ていた分隊長達にも自然と笑みが戻り和やかな雰囲気になった。

 

「我々は失敗しない、ここにいる連中はみんな今まで成功も失敗もくぐり抜けてきたエリート達だ。むしろ失敗する方がどうかしてる。我々は勝つさ、必ずな」

 

ジェルマンは掴まれた腕の中で頷き他の分隊長達やノールマン大尉も同じように頷いていた。

 

みんな先程とは違い自信に溢れている。

 

「よし!ミーティングはこれで終了だ。明日から作戦に向けた訓練を実施する。全員解散」

 

その場の全員から「はい!」という言葉が聞こえ分隊長達は解散した。

 

 

 

 

 

 

-ミッド・リム ラゴ星系 惑星ラゴ-

異様な光景がこの惑星ラゴに包まれていた。

 

軌道上には互いに艦列を並べ向き合うインペリアル級が両方合わせて五十隻以上は確実に存在している。

 

それぞれ臨戦体制を取り重苦しい雰囲気を宇宙空間に醸し出していた。

 

何よりエグゼクター級が一つの惑星に二隻もいるというところが一番の厳かしい雰囲気を作り出している要因だ。

 

エクリプス”と“ルサンキア”。

 

もはや出会う事のないはずのエグゼクター級スター・ドレッドノートの姉妹がこの場に揃っている。

 

それも一つの軌道ステーションを囲んでだ。

 

互いに牽制し合うように両者のTIEファイターやTIEインターセプターの編隊が飛び交っていた。

 

最も厳かな一触即発の雰囲気が包んでいるのはやはりこのステーションの中だろう。

 

惑星フォンドアの造船所や惑星エレッセスの観測施設の中間のようなステーションの中には何千人近くのストームトルーパーや将校、下士官兵が入っていた。

 

それぞれ味方同士で寄り合い相手を睨み付けている。

 

案外両者の見分けは簡単につくものだ。

 

親衛隊側は灰色に近い色合いのフューラー・ストームトルーパーと親衛隊の軍服を着たFF将校や親衛隊の下士官兵ばかりだった。

 

一方の者達は普通のストームトルーパーを連れ歩き将校や下士官は帝国軍の軍服を着用していた。

 

だがその軍服も若干改造されており濃いグレーの色に左腕には腕章が巻かれ本来はなかった肩章がついている。

 

保安局将校と思われる者はブラスター・ピストルのホルスター付きのベルトを肩から下げていた。

 

誰1人として口を開かず重々しい雰囲気が互いに相手を威圧し牽制し合っていた。

 

最も人と重々しい雰囲気が集中しているのはステーションの応接室だ。

 

ストームトルーパーと将校がびっしり並び厳重な警備体制を敷いている。

 

そんな応接室の中も十数名以上の上級将校に囲まれたった2人の男女がソファーに座り面と面を合わせていた。

 

片方は親衛隊の最高司令官であるシュメルケ上級大将だ。

 

他の親衛隊将校達が意識を張り詰め固唾を飲んで見守る中シュメルケ上級大将は出された茶を一口飲み口を開いた。

 

「しかし我々をこんな所まで呼び出してなんのつもりかな。“()()()()()()()殿()”」

 

シュメルケ上級大将の前に座っているのは白い大提督専用の軍服を着ているレイ・スローネ大提督だった。

 

彼女の事はシュメルケ上級大将も知っているし見た事も会った事もある。

 

最後に会ったのは確か彼女がエンドアから帰還し提督になっていた時だった。

 

その後彼女をホロネットなどで見た際には既に元帥や大提督になっており実質的な帝国の最高指導者だったが。

 

エンドアからジャクーに至るまでの動乱期に彼女は死んだものと思われていた。

 

何せあのスクリード提督もモフパンディオンもローゼン・トルラックも死んだのだ。

 

彼女とてその例外ではないと思われていた。

 

ある者は「スローネ大提督はラックス元帥との政治闘争に敗北し死亡した」と口を開き、またある者は「スター・デストロイヤー“ヴィジランス”が新共和国の攻撃を受け乗っていた大提督も戦死した」と言っていた。

 

理由はどうあれ彼女は銀河の表舞台から、帝国の表舞台から消えたのだ。

 

だが戻ってきた。

 

一個艦隊程の戦力と失われたはずのエグゼクター級“エクリプス”と共に。

 

「別に深い意味はない、ただ我々は“()()()()”をしにきたのみだ。単純にそれだけだ」

 

シュメルケ上級大将はソファーに寄り掛かり彼女の言葉に耳を傾けた。

 

その上で言葉を返す。

 

「一個艦隊とスター・ドレッドノートを引き連れてか?」

 

上級大将と大提督の発する一言一句全てがその場の将校達に多大な緊張を与えた。

 

だが2人は臆せず言葉を交わしている。

 

「最近の銀河系は物騒でな。少し動くだけでもこれくらいの戦力は必要だ。それに意外とこのステーションが嵩張るのでな」

 

「確かに、ジャンプアウトするにも随分と重そうだ。だが“《全て》》”ではないだろう?どうせならいずれ……全て見ておきたい」

 

この場合の全てとは間違いなくステーションの事ではない。

 

彼女が率いる勢力の規模の事だ。

 

第三帝国より上か同等か。

 

もし仮に下回る事になっても油断は出来ない。

 

アンシオンで十分分かった。

 

格下であっても油断は出来ないのだ。

 

特に相手がかつては同じ帝国であるのなら。

 

「まあそう言うな。私は腹の探り合いをしに来たわけじゃない」

 

「探り合いも話し合いの醍醐味だろう」

 

重い雰囲気の中2人の微笑が重なる。

 

スローネ大提督は口を付けたカップを皿に置きしっかりとシュメルケ上級大将の目を見つめた。

 

彼女は一言、鋭く言葉を切り開く。

 

「我々ファースト・オーダーは第三銀河帝国に対し同盟を結びたいのだ。同じ帝国同士、再び一つになる為の同盟を」

 

 

 

つづく




ウィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーース!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


私 だ

と言うわけでお久しぶりですEitoku Inobeです
ナチ帝国如何でしたでしょうか?
良かったと思う方、悪かったと思う方はぜひ高評価とチャンネル登録お願いします!(急にYouTube rみたいな事すな)


ジーク「あれまた出番の氷河期?」
ヴァリンヘルト「悲しいっすね」
ハイネクロイツ「まあいいじゃないの」
アデルハイン「そうだよ、俺なんて大抵蚊帳の外だしさ」



???「スパイスですわ!」
ペリオル「やめてください…」
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