【P5R】主すみ詰め合わせ【二次創作】   作:KOMOREBI

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※Vol.4はR-18作品のためpixivに投稿しました。URLは後書きからどぞ※


 東京に来る前、蓮に彼女がいたら、というお話です。

 元カノ (茉奈美) は割と性格がねじれ曲がっている設定なのでご注意を。
 先に言っておきます。
 今回そんなに面白くないです。


 本作品には以下の注意事項がございます。

・ATLAS様の「ペルソナ5ザ・ロイヤル」の二次創作作品です

・無印版ではなく、完全版の方のその後ですので、本編のネタバレが含まれています

・よく言えばスピーディー、悪く言えば展開が早すぎる

・稚拙な文章

 以上のことが許せる方はどうぞ楽しんでいってください。


 この作品はフィクションです。実在する人物、団体、事象、宗教とは一切関係ありません。


Vol.5 Encountering with ex-girlfriend

※蓮大学1年生、すみれ高校3年生です※

※『地獄の女神は笑う』と設定が異なります※

 

 

 電車に揺られて東京から数時間。

 蓮とすみれの2人は蓮の地元に訪れていた。

「私、ジュネスって始めてきました。すごく広いんですね!」

 いくつか蓮の馴染みの場所を見て回り、午後になって蓮たちはジュネスへと訪れていた。

 隣ではしゃぐすみれに蓮が笑顔で答える。

「東京にはないからな。中学生の頃は遊ぶと言えばここだった」

 少し昔を思い出すように言った。

 すっと右手を差し出し「はぐれるといけないから」と今更ながら言い訳がましいことをする。

 少し照れる様子を見せてから、すみれは嬉しそうに蓮の右手を捕えた。

 指を絡めて繋ぎ方を変える。

 もう何度も同じことをしているはずなのに、すみれはその繋ぎ方に酷く赤面しそれを隠すように俯いた。

 

 そうして数十分ジュネスを見て回り、そろそろ次の場所へ行こうかと話していたころ。

 後方から誰かの声が手を繋ぎ並んで歩く2人を呼び止めた。

「………………蓮?」

 自分の名前を呼ばれて振り返り、それにつられてすみれが振り返る。

「やっぱり!! 蓮だよね!!? めっちゃ久しぶりじゃん!」

 蓮が振り向き顔を見せたことで、声の主である女性がパッと顔を明るくさせて言った。

 言うが早いかすぐに蓮の元へ駆け寄り、少しためらってから腕に触れる。

 蓮は女性の勢いに圧倒されて何も言えず、すみれは二人の距離感に少し違和感を覚えていた。

「ま、茉奈美(まなみ)? なんでここに?」

 少し焦った様子で蓮は女性の名を口にした。

「なんでって……フツーに買い物来ただけだよ? あ、蓮には言ってないのか。私高校卒業した後も地元出ないで専門学校行ってんだよね」

 

 何やら親しそうに話す“茉奈美”と蓮。

 すみれは何が何だか理解できずにただ半身を蓮に隠して交互に2人の顔を見るだけだった。

 明らかに友人のそれではない距離に身を置く“茉奈美”。すみれはその姿にいささか不安を抱いた。

「? この子誰? 私達と同じ高校、じゃないよね……?」

 ひょこっと蓮の影から顔を出し、すみれの顔をまじまじと見つめる。

 少し考える素振りを見せながら「でもどこかで見たことある気がするんだよなぁ……」などと呟く。

「あっ、は、初めまして! 私、芳澤すみれって言います! 新体操をやっているので、たぶん見たことがあるって言うのはそれの事だと……」

 蓮が言葉を発する前に慌ててすみれが頭を下げ自己紹介をした。

「あー! 思い出した! テレビ出てたよね!! すみれちゃんっ! 凄いっ、やっぱり生で見るとテレビよりもっと可愛い!!」

 蓮の腕をやっと離し、すみれの手を握ってぶんぶんと振りながら興奮した様子で言う。

「へっ!? か、可愛い、ですか……? あ、ありがとう、ございます……///」

 すみれが顔を少し赤らめる。

 その隣で蓮はどこか怯えるような表情を浮かべていた。

 

「あ、私自己紹介してなかったね! 崎川(さきかわ)茉奈美(まなみ)ですっ! 蓮と同い年だよ。よろしくね、すみれちゃん」

 僅かに頭を傾け、笑顔で自己紹介する。

 すみれが再び小さく頭を下げ、そして少し考えるように目を逸らしてから意を決した様子で話し出した。

「あ、あのっ! 蓮先輩とは、ど、どういったご関係ですか?」

 サッと血の気が引いた様に蓮が青ざめる。

 茉奈美はそれに気づているのかいないのか、少し考えてから言った。

「ん? 元カノってやつなのかな? 中学から蓮が東京行くまでの間、付き合ってたの」

 茉奈美の言葉を聞き、すみれが固まる。

 それに追い打ちをかけるようにさらに続けた。

「年齢にしては結構長かったし、もう熟年カップルって感じ? だったんだよ、私達。ね、蓮?」

 ふっと横を向いて蓮に笑顔を送る。

「あぁ……まぁ、そう、なのかな…………?」

 蓮が曖昧に返す。

 すみれは俯き暗い雰囲気を放ち、表情は読み取れない。

 

 

◇◆◇

 

 

 数分後。

 蓮とすみれ、茉奈美の3人はジュネス内のフードコートに来ていた。

「それで、蓮とすみれちゃんはなんでこんな所のジュネスに来てるの?」

 よく分からないカラフルな飲み物を飲みながら、茉奈美がそう尋ねた。

「私が来たいって言ったんです。れ、蓮、、くんが、どんなところで過ごしてたのか、見たくて…………」

「………………。ふーん、そうなんだ」

 少し考える仕草を見せ、片方の口角を僅かに上げ笑って呟くように言った。

「可愛い彼女出来て良かったね、蓮。私と全然タイプ違うけど」

 茉奈美の“彼女”という言葉に過剰に反応したすみれが頬を赤らめて俯く。

「あれ? もしかして付き合ってないの?」

 茉奈美の声が明るくなる。

 が、そう言ってすぐに蓮が口を挟んで訂正した。

「いや、付き合ってる。すみれは俺の彼女だ」

 

 更にゆでだこの様に真っ赤になるすみれに視線を戻し、茉奈美が言う。

「へぇ、よくOK貰えたねすみれちゃん。こいつ中学のとき私以外の告白全部断ってたんだよ」

「ちょっと待て、俺はお前意外に告白なんてされたこと……」

 慌てた様子で蓮がそう口を挟むと、茉奈美が目を開き驚いた表情を浮かべる。

「えっ嘘でしょ!? 確かに直接『付き合ってくれ』って言ったのは私だけだったけど、他の子からのアプローチ凄かったじゃん!!」

 全く何を言っているのか分からないと言った表情で困惑している蓮に、茉奈美は呆れて溜息を吐いた。

「ていうか、確かに思いを先に伝えてくれたのはすみれだけど、好きになったのは俺の方が先だ」

「え、それマジで言ってる……?」

 

 それから中学高校生時代の話を繰り広げ十数分。茉奈美の飲んでいたドリンクがもう無くなり始めてきた頃。

「それじゃあそろそろ行こうか、すみれ」

「あっ、はい!」

 蓮がそう言って立ち上がると、茉奈美が腕を掴んで引き留めた。

「待って蓮。今日、久しぶりに会えてよかった。今度二人でどっか遊びいかない? 連絡先は……まさか消してないよね?」

 腕を掴まれても蓮は振り向かなかった。

 茉奈美が言い終わって、少しの沈黙が流れる。

「あぁ、消してないよ。でも……遊びには行けない、かな」

「だよねっ! 流石に2人ってのは厳しいか! じゃあすみれちゃんも一緒に、って言うのはどう?」

 突然自分の名を出され、すみれが困惑した様子で茉奈美の顔を見る。

「そうじゃなくてもっ、高校の時の皆とか……!」

「茉奈美……、いや崎川さん。ごめん、誰が一緒であれ、君とはもう関わるつもりはない」

 

 すみれの顔が一瞬だけ明るくなって、またすぐに複雑な表情に戻る。

 崎川は焦りを隠せないようで、何とか言葉を探していた。

「あの頃は付き合うだとか、恋人だとか、よく分からないまま付き合ってた。それは本当に悪いと思ってる。だけど、ねぇ、まさか自分が俺を振った理由、忘れたわけじゃないでしょ?」

 やっと振り向き崎川の方を見た蓮は、暗く威嚇するような目つきをしていた。

 言葉を失い手の力が弱まったところで、蓮はまた「行こう」とすみれに声をかけ、振り返らずに立ち去った。

 

 ジュネスを出て2人以外誰も乗っていない静かなバスの中で、蓮は神妙な面持ちで俯いていた。

 沈黙に耐え兼ねたすみれが声を掛けようとしたその時、丁度それよりも僅かに早く蓮が口を開いた。

「ごめん、すみれ」

「茉奈美さん……の事ですよね。どうして先輩が謝るんですか?」

「……黙ってたから。言うべきだったんじゃないかと、思って」

 しゅんと落ち込んだ様子で蓮が言うと、すみれが作った笑顔で返した。

「そんなこと言ったら別れて別の人と付き合うたびに経歴を話さなくちゃいけなくなりますよ? 話を聞いた限り、先輩が東京に来る前に別れたらしいですし。それに…………」

 下を向いて、少し照れたように笑って言う。

「それに今の彼女はっ! わ、わたし、なんですから!!」

 言い終わってから一気に恥ずかしさが押し寄せてきたのか、ぼんっと顔を赤くする。

「あぁ、そうだな。ありがとう、すみれ」

 蓮はそう言って、隣に座るすみれの頭に手を置き優しく撫でた。

 

 

 

 

 

○●○●○●○

 

 

 

 

 

【おまけというか設定というか】

 

 蓮は東京に来る前の中高時代、割とモテていた。

 茉奈美は蓮のことを特別好きだったわけではないが『恋人』を自分のステータスにするために蓮に告白する。

 特に色恋に興味の無かった蓮はその場の雰囲気で何となく茉奈美と付き合い始める。

 そのためキスすらしてない。

 蓮が冤罪事件を起こした際、味方になるどころか自ら別れを切り出し、蓮がフラれる形になった。

 事件が冤罪だとわかり、東京で五つのステータスをマックスにしてきた超人蓮を再び自分の所有物に置きたがる。

 

 うわ何これクソアマやんけ。

 二度と使わない設定だと思います。少なくとも現時点で書こうと思ってメモしてあるネタの中にはいません。


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