第16話
勝己side
オールマイトの授業の次の日。
俺たちが登校していると雄英高校の前に沢山の人だかりができていた。
「なんだ、アレは?」
「マスゴミの人達だね。多分オールマイトの取材に来たんじゃない?」
「厄介な連中って事か。どうするんだよ」
「隙間はあるみたいだからそこを通らせてもらおう」
「いや、普通にそこで質問攻めにされるだろう」
俺がそう言うとデクはニヤリと笑い…。
「僕の“個性”を使うんだよ」
そう言うと右手でエリの手を繋ぎつつ左掌を上に向け。
「魔界777ツ
その言葉と同時に六芒星のような物が俺たちに向かって降りてきた。
「周囲10mの僕たちの存在の解像度を下げる能力だよ。存在の解像度というと難しく聞こえるけど、端的にいうと異常に目立たなくなる能力なんだ。その証拠にほら」
デクが一番後ろにいたマスコミの目の前で手を振っても気づかれてない。
俺たちはこの能力を利用して校舎に入った。
そして、教室に入ると…。
「俺、インタビューされちまったよ」
「俺もだよ。緊張したな~」
等と盛り上がってた。
「オッス、仲良し
確かこいつは、上鳴だったか。
「デクの“個性”を使って無視してきた」
「あー、勿体ない。テレビデビューしてプロに近づく1歩だったのに」
ピンク色の肌をした生徒で確か名前を芦戸、だったか。
芦戸がそう言って来たが。
「それはどうだろうね。良くて多分オールマイトに関しての取材部分だけ使われて、顔にモザイクかけて機械音声にされるか、悪ければ言ってた内容をキャスターが都合の良いように改悪されたものが使われるかのどっちかだと思うよ」
デクの一言に引くクラスメートたち。
まあ、デクの発言もある意味正論だからな。
そんな事を話していると相澤が教室に入ってきた。
「朝の
その言葉で全員が席につくと。
「さて、昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績見させてもらった。さて、
『学校ぽいの来たー』
クラスメートが騒いでいた。
だが全員が騒いでる訳ではなく、騒いでいない奴もいる。
鳥みたいな顔をした常闇。
推薦組で入学した轟と八百万。
そして、俺たち3人組。
ちなみに誰が学級委員になるかは飯田の発言で投票制になったのだが。
爆豪 10票
緑谷 10票
峰田 01票
「何でだー!?」
俺の後ろの席の峰田が騒いでいた。
「自分の欲望丸出しの人にはいれたくないんじゃない」
デクがそう言うと。
「そこじゃあねぇよ。この組は20人なのに合計数が21票になってんだよ」
「あ、私が入れた」
エリがそう言うと。
「なんでだよ。お前はクラスメートじゃ」
そこまで峰田が言った時、俺は脳裏に前世の頃見た動画で黒地に白い文字で死亡と書かれた服を着た女の子が「立ちました」っていう声を聞いた気がした。
「エリちゃんが、なんだって?」
「痛い、痛いって。ギブギブ」
俺は改めて投票結果を見て。
「ってことは、俺とデクで委員長をやれって事か」
ちなみにデクは峰田に4の字固めをやっていた。
「そう言うことになりますわね」
八百万がそう言った後、俺は黒板の前に立つと。
「じゃあ、今日から俺とデクの2人で学級委員をやらせてもらう」
皆が拍手するなかただ1人。
「その前に、おいらを助けてくれ」
峰田が叫んでいたがクラス一同に自業自得と言われ放置されていた。
ちなみに峰田が解放されたのは1時限が始まる少し前だった。
昼休み
「ところで学級委員って何をやれば良いんだ?」
「それはだな…」
俺はデクの手作り弁当を食べながら飯田から学級委員の仕事内容を教わっていた。
ちなみにデクはというと…。
「麻婆豆腐3人前とカツ丼2人前。それからウフアラネージュできたよ」
ランチラッシュがデクに敗北し《しばらくの間、料理修行の旅に出てきます。探さないでください》と書き置きを残して居なくなってしまったので代わりに厨房に入ってる。
しかもこれが生徒に人気で今では作ってほしい料理の名前を書いた生徒たちが長蛇の列を作る程である。
その為食べ終わった生徒たちが《ただいま30分待ち》と書かれたプラカードを持って立っているほどだ。
ちなみにエリはというと。
「…むぅ」
ちょっと不機嫌そうな顔をしていた。
「どうしたの、エリちゃん」
麗日が話しかけると。
「なんかデクお兄ちゃんが、他の女の人たちと話してると思うと」
そしてその言葉を聞き1年A組の女子たちはニッコリと微笑みながらエリを見ていた(葉隠だけは透明だから分からねぇけど服の皺からエリの方を向いてるのはわかった)。
そんな中、突然警報が鳴り出した。
『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは屋外に避難してください』
急な事にパニクる生徒たち。
なんとか先輩に聞けた話によると校舎内に何者かが侵入したことと、3年間で初めてらしい。
「デク、何か分かるか」
俺がデクに相談すると。
「報道陣だね。そっちの方は僕がなんとかするからかっちゃんは飯田くんと麗日さんに指示をお願い」
俺はすぐにデクの言いたい事を理解しすぐに2人に指示を出した。
「麗日、飯田を浮かせろ。飯田は浮いたらすぐに入り口の所まで飛べ」
「「了解」」
2人はすぐに行動に移ってくれた。
ちなみにエリは俺が保護していた。
出久side
僕が校門の前に見に来ると。
「オールマイト出してくださいよ!!。いるんでしょう!?」
「非番だっての!!」
「一言コメント頂けたら帰りますよ」
「一言録ったら二言欲しがるのがあんたらだ」
マスコミ、いやマスゴミもここまで来るとただの暴動だね。
僕はマスゴミ連中の顔を“全平行世界書”で検索することにした。
色々な能力で“全平行世界書”を強化できないか実験していたところ大きく分けて3つの特殊な力を得ることに成功した。
その1つが僕が見た事(覚えていることが条件)があるモノ(生物、非生物問わず)を画像で検索し、名前や特徴。
更にはそれが生物なら、その生物が持つ過去の経歴等も分かるようになった。
さすがに未来までは読めないが。
僕は一番手前にいたマスゴミの名前を調べ。
「鱒子美可」
「え、なんで私の名前を!?」
僕に突然名前を呼ばれ、驚く鱒子記者を他所に僕は続ける。
「誕生日は93年4月25日。血液型はB型。家族構成は」
僕が彼女のプロフィールや知られたくない過去の話を持ち出すと彼女は顔を真っ赤にして。
「そ、それ以上は名誉毀損で」
そんな事を言うので僕も反撃する。
「何を言ってるんです。人のプライベートを知ろうとするからこんなことになるんですよ。それとこんな言葉を知ってますか。深淵をのぞく時深淵もまたこちらをのぞいているのだ。意味は、よくお分かりですね」
次の瞬間彼女はその場から逃げ去っていった。
記者の1人が「情けない奴。個人情報をしっかり隠しておかないから」等と言っているけどこの進化を遂げた“全平行世界書”の前では無力なんだけどね。
「当然、貴方の事も知っていますよ。女性週刊誌の記者の五味陽太さん」
「な、なんで俺の名前を」
「調べはついてるんで。貴方、親のコネ入社でしょ。勿論他の記者の皆さんも調べはついてるんで、これ以上続けるなら、ね?」
すると報道陣たちは蜘蛛の子を散らすよう全員が逃げていった。
その後、プレゼント・マイク先生に怒らせると怖いタイプだななんて言われてしまった。
後日談になるがこの場にいた報道陣たちは全員が退職して自室に閉じ籠っているそうだ。