マスゴミ襲来事件の日の夜 出久side
僕たちは今、僕の“再現”を利用して試作したアイテムの性能を試していた。
「こいつは、思ったよりもきついな」
あのかっちゃんが肩で息をする程の反動だ。
「コレでも、コン…ピューターの…計算結果だけで言えば出力は0.01%だからね」
僕自信も激しい睡魔に襲われ、油断すれば寝てしまいそうになる。
「お兄ちゃんたち、大丈夫?」
エリちゃんが僕たちを心配して戦闘訓練用の部屋に入ってきた。
「少し休憩を挟まれてはいかがでしょうか?」
一緒に入ってきた女性にも言われてしまった。
ちなみに彼女はエリちゃんの護衛のために作ったロボット、No.1641-398だ。
見た目はメイド服に銀髪ヘアーで横髪を伸ばしたショートカットでその横髪を三つ編みにした女性形のロボット。
だけど、戦闘能力はかなり高い。
「じゃあ、1時間ほど休むか」
「そう…だね…。僕も、ちょっと仮眠を取るよ」
そう言うと僕は寝ることにした。
勝己side
俺はデクの新しい発明品を眺めながら途方にくれていた。
この発明品は俺とデクのシンクロ率がものをいう発明品だ。
いくら幼馴染みと言っても、俺たちは基本的に正反対なタイプだ。
その正反対な所が巧くいかない原因だというのは俺にも分かる。
何かしら共通点があれば、力を発揮できるのに。
「あの、お願いがあります」
気付くと俺の側に1641-398が来ていた。
「何かようか?」
「相談があります。くれぐれも、ムチャは止めてください」
「それは難しい相談だな。男ってのはムチャする生き物だからな」
「お願いします。何かあればお嬢様が悲しみますので。この屋敷には私を含め沢山のロボや生物たちが居ますが、人間はお嬢様と御主人様と貴方の3人しか居ないのです。私たちは確かに親代わりにはなれるでしょうが、人の温もりを与えることは出来ないので」
デクが埋め込んだAIとはいえ、ここまで感情を持つものなのか?。
でもまあ、ロボットとはいえ女性の頼みだ。
「分かった。約束してやるよ」
「そう言っていただき、感謝致します。さて、1時間経ちましたので御主人様を起こして参りますね」
そう言ってデクを起こしてきたので、俺たちは特訓を再開した。
だが、巧くいかずその日は止めにした。
マスゴミ襲来事件から数日後 出久side
「今日のヒーロー基礎学だが…、俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見ることになった」
この言い方からして今日がUSJの日かな?。
「ハーイ、なにするんですか!?」
「災害水難、なんでもござれ。人命救助訓練だ!!」
やっぱりね。
その後、コスチュームの着用は各自で判断で構わないと言われたが、全員がコスチュームに着替えていた。
だけど、原作と大きく違うのは。
「デクお兄ちゃん、楽しみだね」
「そうだね」
この場にエリちゃんがいることだろう。
本当だったらリカバリーガール先生に預かって貰おうと思ったんだけど、エリちゃんが僕たちのヒーロー活動をしてるところを見たいと言った為に連れてきた。
そしてバスに乗って移動中。
「私思ったことを何でも言っちゃうの、緑谷ちゃん」
「何?。蛙吸さん?」
「梅雨ちゃんと呼んで。貴方の“個性”で私たちの“個性”も再現できるのよね」
「うん、出来るよ」
「そういや、前にそんな話をしたよな」
切島君がそう言ってきた。
「でもそれって結局は俺たちの真似っこって事だろ」
上鳴君がそう言うと。
「でもその二番煎じに負けてたじゃん」
「俺はまだ成長途中だし、プロヒーローなら」
耳郎さんにそう言われ、慌てて否定する上鳴君だけど。
「イヤ、プロでも敵わないだろうな。デクは複数の技を
かっちゃんがフォローしてくれた。
「確かにそうかも知れねぇけど、そう簡単に2つ以上の個性なんて使いこなせるのか?」
瀬呂君が聞き返すと今度は轟くんが。
「まあ、簡単じゃないだろうな。俺も親父と母さんの2つの個性を合わせ持ってるけど、2つ同時に使いこなすのは難しい。簡単に言うなら両手で違う字を書いてるようなもんだ。例えば右手で三、左手で川って漢字を同時に書けるか?」
「ゆっくりとなら書けますけど、急には無理ですわね」
八百万さんが返答していた。
「そういうことだ。小出しなら俺でも出来る。けど最大出力で尚且つコントロールするのは俺でも難しい」
「まあ、そうだよね。最大出力でコントロールするっていうと驫と鸞をそれぞれ書けって言ってるもんだからね」
「でも緑谷さんは同時に3つまで使いこなせるんですよね。相当努力をなさられたのでは」
「まあね」
僕がそう言うと。
「やっぱり派手で強いとなると緑谷だよな。逆に単純で強いといえば爆豪だけどな」
切島君ががそう言うとかっちゃんはふんと鼻息を出すと。
「俺のは鍛練が物をいう個性だからな。鍛えれば鍛える程強くなる。その成果並のトレーニング器具じゃ足りなくなってきたけどな」
そんな話をしていると。
「お前ら、もう着くぞ。私語もその辺にしとけよ…」
『ハイ!!』
相澤先生の言葉に僕たちは気を引き締め直した。
壊理side
「うわー、何ここ!?」
私は今、無理を言ってデクお兄ちゃんたちの授業を見せてもらいに来ていた。
でも着いた所は遊園地みたいな所だった。
「USJかよ」
赤いトゲトゲした髪の毛の人がそんな事を言ってた。
「水難事故、土砂災害、火事、etc.。あらゆる事故や災害を想定し、僕が作った演習場です。その名も…
宇宙飛行士みたいな格好をした人が解説してくれた。
デクお兄ちゃんによると13号って名前で災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーローらしい。
後、デクお兄ちゃんの隣に立っているお茶子さんは13号先生のファンらしい。
……なんかデクお兄ちゃんとの距離が近い気がする。
なんか胸の辺りが変な感じがするので、デクお兄ちゃんとお茶子さんの少し空いた隙間からデクお兄ちゃんに抱きつく事にした。
すると今度はさっきの感じは無くなったけど、心臓の音が激しくなった気がする。
「どうしたの?、エリちゃん」
心配したデクお兄ちゃんが顔を近づけて話しかけてくれたけど、さっきよりも音が大きくなった気がする。
なんで??。
勝己side
デクがエリを心配している様子を暖かい目でいた13号がはっとしたような顔をして演説を始めた。
「えー、始める前に、お小言を一つ二つ、三つ」
どんどん増えるな…。
「皆さん、ご存知だとは思いますが、僕の“個性”は“ブラックホール”。どんなものでも吸い込んで、チリにしてしまいます」
「その“個性”で、どんな災害からも人を救い上げるんですよね」
デクがそう言うと。
「ええ…。しかし、簡単に人を殺せる力です。皆さんの知るヒーローの中にもそういう“個性”がいるでしょう」
エンデヴァーの“ヘルフレイム”なんかもそうだ。
「超人社会は“個性”の使用を資格制にし、厳しく規制することで、一見成り立っているようには見えます。しかし、一歩間違えば、容易に人を殺せる“いきすぎた個性”を個々が持っていることを忘れないで下さい。相澤さんの体力テストで自身の力が秘めてる可能性。オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います。この授業では、心機一転。人命の為に“個性”をどう活用するかを学んでいきましょう。君たちの力は、人を傷つける為にあるのではない。助ける為にあるのだと、心得て帰って下さいな」
長いな。
「以上、ご清聴ありがとうございました」
13号が言い終わった直後。
「一塊になって動くな。13号、生徒を守れ」
命を救える訓練時間に俺たちの前に現れた。
「なんだアリャ。また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」
「動くな、あれは
プロが、何と戦っているのか。
「13号に、イレイザーヘッドですか。先日頂いた教師側のカリキュラムでは、オールマイトがここにいるはずなのですが」
「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」
「どこだよ。せっかくこんなに大衆引きつれてきたのにさ。オールマイト、平和の象徴、いないなんて」
何と向き合っているのか。
「子供を殺せば、来るのかな」
それは途方もない、悪意。