オールマイトside
緑谷少年と爆豪少年との決勝戦。
それは凄まじいという他ないレベルの激闘だった。
最初はセメントスがステージの修復をしようと必死になっていたけれど、追い付いてかなかった。
そのため今は既にミッドナイトと共に避難している。
「もし、私たちが敵対してぶつかったとしたらこんな事になっていたのかな?」
私は思わず近くにいたエンデヴァーに聞いていた。
「おそらく、俺たちがぶつかったとしても、お前がヒーローならこんな被害が出る前に俺を倒していたと思う。逆にお前が敵だったら俺は倒されて、殺されていたかもしれん」
エンデヴァーの言葉に私も頷く事しか出来なかった。
そうこうしてる間に、緑谷少年は爆豪少年を宙に浮かせてからの一撃を叩き込むも爆豪少年も負けじと一撃を放つ。
そのまま2人は地面に激しく叩きつけられ、土煙がフィールドを覆い尽くす。
土煙が晴れるとそこには2人が倒れ伏していた。
「雄英高校体育祭決勝戦、まさかの引き分けか!?」
そんな放送がかかる中、爆豪少年がフラフラしながらも立ち上がっていた。
「引き分けじゃ…ねぇ…よ」
「爆豪立ち上がったー!!。よってこの勝負」
「俺の、負けだ」
「「「えー!?」」」
会場中から驚きの声があがるが、爆豪少年の言い分は。
「俺が立っているこの場所は壊れているが、場外に当たる場所だ。だから、俺の負けだ」
そう言うと緑谷少年を肩に担いで会場を後にしていた。
そしてセメントスくんがセメントを加工して表彰台を作っていると。
「ようやく1年生の方も終わったのかい」
「校長、なぜここに?」
3年生の会場にいる筈の校長がその場に居られた。
「2年生、3年生の方は既に閉会式を済ませたよ。1年生の試合が長引いてるから見に来たのさ。それとエンデヴァーに頼みたいことがあってね」
勝己side
俺たち4人は今、表彰台に立ちメダル授与を待っていた。
ちなみにデクの奴は表彰台のてっぺんで今にも眠りそうな状態になっている。
「緑谷、大丈夫か?」
ちなみに轟は氷を作り出してデクの首筋などを冷やしている。
八百万曰くこういう所を冷やすと眠気覚ましになるらしい。
「それではこれより、表彰式に移ります。メダル授与よ。今年メダルを授与するのはもちろんこの人!!」
「私が、メダルを持ってk「我らがヒーロー、オールマイトォ!!」」
おい、打ち合わせぐらいちゃんとしとけよ…。
カブってんじゃねぇか…。
「えーと、気を取り直してもうもう1人。No.2ヒーローにして本日3位の轟くんの父親。エンデヴァー!!」
「今回ばかりは俺でなく、
師匠までメダル授与しに来たのか!。
観客席からも「今年の1年は良いなぁ。トップ2人にメダル授与してもらえてんだから」なんて声が聞こえてくる。
「さあ、授与の時間よ。まずは轟くんから」
「よく頑張ったな、焦凍」
「悪かったな親父。俺は1位になれなかった」
「そんなのは俺も同じだ。俺も1位の壁を乗り越えられた事はない。だが、這い上がればいい。負けたことがあるというのがいつか大きな財産になるだろうからな」
「ああ」
「続いては八百万さん」
「八百万少女、おめでとう」
「ありがとうございます、オールマイト。ですが私はまだまだ爆豪さんに届きませんでしたわ。これが男女の差というやつでしょうか」
「いや、君は充分に強い。ただ“個性”に頼りすぎているところがある。これからはそっちの方面を鍛えれば君も強くなれる」
「ありがとうございます」
「続いては爆豪くん」
やっと俺の番か。
「頑張ったな爆豪。雄英高校1年とプロヒーローという違いはあれど、俺とお前は同じ2位という立場だ。今度は1位を目指せ」
「言われなくてもそのつもりだ。そしていつか俺たちがプロになった時はアンタらを超えてトップに立ってみせる」
すると師匠はニヤリと笑うと。
「その時を楽しみに待っているぞ」
そう言っていた。
そして。
「最後に緑谷くん」
「優勝おめでとう、緑谷少年」
「あり…が…とう…ござ…い…ます」
俺はフラフラと揺れるデクの体を支えてやる。
「君はこれから注目の的になるだろう。だが、プレッシャーに負けることなく頑張りたまえ」
「わ…かり…ま…した」
「っていうか緑谷くん、大丈夫?」
そしてオールマイトがデクの首に金メダルをかけると。
「さァ、今回は彼らだった!!。しかし皆さん!、この場の誰にもここに立つ可能性はあった!!。ご覧いただいた通りだ!。競い!、高め合い!、更にこの先へと登っていくその姿!!。次代のヒーローは確実に芽を伸ばしている。てな感じで最後に一言!!」
強敵と書いて“とも”と読む。
好敵手と書いて“ライバル”と読む。
「皆さんご唱和ください!!、せーの」
「「「「「「「「「プルス」」」」」」」」」
「おつかれさまでした!!」
「……。そこはプルスウルトラだろう、オールマイト」
「ああいや…。疲れたろうなと思って……」
オールマイトが師匠にツッコミを入れられてなんとも閉まらない終わりだった。
場所は変わりAntico e moderno oriente e occidente店内
「皆、グラスは持ったな。それじゃ緑谷の優勝と爆豪の準優勝を祝って、乾杯」
「「「乾ぱーい」」」
体育祭が終わった後、俺たちは角丸店長のお店で打ち上げをやっていた。
上鳴の音頭で皆コップを掲げる。
中身はお茶だったり、ジュースだったり様々だ。
「けど、全員集まれなかったのは残念だったね」
「飯田はお兄さんが
そう、飯田の奴は兄であるインゲニウムが
「それより、爆豪。緑谷は大丈夫なのか?」
「ああ、脳を酷使した事による睡眠症状だからなんともないと思う。まあ、一応エリを看病に向かわせてる」
「そっか。それなら大丈夫かな」
デクの奴は今は離れにある従業員用の仮眠室で寝ている。
角丸店長も今日は泊まって良いって言ってくれたのでお言葉に甘えてデクを休ませてもらっている。
切島にはああ言ったが、大丈夫か?。
エリside
デクお兄ちゃんはこのお店に来た時からずっと寝てる。
普段なら眠くてもご飯の時間になったら起きて一緒に食べてくれるのに、今日は起きてくれなかった。
店長さんや勝己お兄ちゃんは疲れてるからだって言ってた。
どうしたら早く起きてくれるのかな。
私は1つの考えを思いついて実行することにした。
それはキスをすることだ。
デクお兄ちゃんに読んでもらう絵本の寝たきりだったり呪いをかけられたりしてる人はキスをすることで目を覚ましてる。
少し恥ずかしいけど、デクお兄ちゃんなら、良いよね。
そう思い、私は仰向けで寝ているデクお兄ちゃんの胸に乗ってキスをしようとすると。
「あれ、エリちゃん。どうしたの?」
私はビックリしてデクお兄ちゃんから落ちそうになるけど、片手で支えてくれた。
「もしかして、心配かけちゃったかな?」
デクお兄ちゃんがそう言うと私はデクお兄ちゃんに抱きついて泣いてしまった。
「心配かけてごめんね、エリちゃん」
そう言いながら私の頭を撫でてくれた。
「そういえば僕、エリちゃんに言いたい事があるんだ」
なんだろうと思っていると。
「エリちゃん。僕と付き合ってくれるかな?」
私の頭の中にたくさんの?マークが浮かんでくる。
「簡単に言うと、将来僕と結婚してほしいって事かな」
「それって絵本の王子様とお姫様みたいな?」
私が質問をすると。
「そうだね。でも、エリちゃんが結婚できる頃には僕はおじさんって年齢になってるけど、良いかな?」
デクお兄ちゃんの説明を聞いて私は納得した。
そしてその答えは…。