出久side
昨日僕はエリちゃんに告白した。
結果は今までは普通に繋いでいた手をお互いの指を絡ませる形になったということで察してほしい。
僕がエリちゃんと秘密基地に向かっていると。
「よお、緑谷」
「あれ、心躁くん。どうしたの?」
「ああ、それはだな。まずは優勝おめでとうとそれともう1つ。俺のサポートアイテムを作ってほしいんだ」
「えっと」
僕が戸惑っていると。
「確かに予選敗退した俺にヒーロー科への編入は難しいかも知れない。でも、昔からの夢を簡単には諦められないんだ!。パワーローダー先生に頼んだらどうかって言われてな。ダメか?」
心躁くん…。
「分かったよ。ついて来て」
そして僕は心躁くんを連れて秘密基地に着くと。
「デク、お帰り。で、そいつは誰だ」
「え?」
心躁くんは宣戦布告したのに顔を覚えられていないのが意外だったのかも。
「体育祭前に宣戦布告してきた心躁くんだよ。それに心躁くんも大丈夫だって。かっちゃんってバカだから覚えてなかっただけだから」
僕がそう言うと。
「誰がバカだ。筋肉をつけろ」
「中学1年の1学期中間の時、1桁だったのに?。かっちゃんが得意なのって一夜漬けタイプの勉強法でしょ。雄英の入学試験もそれの応用だもんね」
「ぐぬぬ」
かっちゃんの顔が凄いことになってるけど僕は無視して研究室に向かう。
「まあ、紅茶でも飲んで待っててよ。No.96-422、彼に紅茶とお菓子を提供してあげて」
「
そう言うと僕は研究室に入る。
人使side
俺は今、緑谷の自宅と思われる所に来ている。
確かにヒーローに憧れたからといってサポートアイテムを身に付けるのは早い気がするが、パワーローダー先生を含むサポート科に相談したところ。
「緑谷くんを頼りなさい…」
「私たちの発明品なんて、彼にとっては時代遅れなんですよ…」
なんて落ち込んでいたが、緑谷の奴は何をしでかしたんだ?。
「たしか、心躁だったか?。デクの奴が迷惑かけたりしてないよな」
「ああ、大丈夫だ。今回も俺から頼んで発明を頼んだわけだし」
そこで俺は気になった事を聞いてみることにした。
「それと3つ程聞きたいことがあるんだけど、良いか?」
「俺に答えられる事ならなんでも聞いてくれ」
「じゃあ、1つ目にこのエリって呼ばれてる子だけど、緑谷の妹かなんかなのか?」
まあ、顔立ちは似てるとおもうが。
「そういや言ってなかったな。エリはさ、デク…いや緑谷がヒーロー公安委員会から保護を任されてるん子なんだよ」
爆豪が話してくれたけど、今の俺には重すぎる話だった。
ヒーローの責任ってのは、こんなにも重たいものなのか。
「他にも聞きたいことがあるんだろ。次はなんだ?」
そう言われ、俺は次の質問をする。
「お前たち3人ってここで共同生活してるわけだろ。エリはともかく、お前らの両親ってどうしてるんだ?」
「俺の両親も、緑谷の両親も海外で働いてるよ。年に数回しか帰ってこれない時もあれば全く帰ってこれない時もある」
「寂しくはないのか?」
「もう慣れっ子だよ。緑谷はガキの頃から父親不在は多かったし、俺に至っては親が忙しくてよく緑谷のお袋さんにお世話になったもんだ」
「……」
「その緑谷のお袋さんも緑谷が中学に入ってからは緑谷の親父さんの手伝いをするために海外に行っちまったけどな」
「じゃあ、最後の質問を良いか?」
「なんだ?」
「緑谷の奴はサポート科で何かしでかしたのか?」
「それはたぶん、体育祭の事が原因だろうな」
回想 決勝戦前
「爆豪さん、是非私の可愛いベイビーを使ってほしくって。いかがですか」
「私からも頼むよ。発目は言い出したら聞かなくてね」
「これは」
「バックジェットですね。これは背中に背負うことで空を飛べるという」
「中古品か」
「いえ、違います。それは私が昨日完成させた」
「
「え…!?」
「ちなみに昔って言ってもつい最近だよね…」
「いや、デクが4歳の頃だから10年くらい前だな」
「「…!?」」」
回想終了
再び心躁side
「って事が合ったんだよ」
緑谷も緑谷だけど、問題は爆豪の方だったか。
そんな話をしていると緑谷が部屋に入ってきた…のだが。
「すごいでしょ、最高でしょ、天才でしょ」
緑谷は妙なハイテンションになっていた。
「一旦落ち着け」
「あい」
そんな緑谷を爆豪がかかと落としで沈静化させていた。
「それで、手にしているのか俺のサポートアイテムなのか?」
「そうだよ。その名もマスクチェンジャー」
どこぞの子育て用の猫型ロボットのような声真似(そんなに似てない)を見せてきたのは大きな唇のようなものが口についてるマスクだった。
普通のマスクと違うところはマスクの横(頬に当たる部分)に右側に赤い丸、左側に緑色の三角のスイッチが着いてる事だ。
「着けてみてよ」
俺がそれを着けると同時に赤い丸のスイッチを押してきた。
「どうかな着け心地は。悪くないかな?。呼吸しづらくない?」
俺が答えようとすると今度は緑色の三角のスイッチを押してきた。
その後に俺は。
「あ、ああ。大じょ」
と言った所で両手で口を塞いでしまった。
今の声は…。
「デクお兄ちゃんの声だ!?」
エリって呼ばれてる子の通り、今のは紛れもなく緑谷の声だった。
「これが僕の開発したマスクチェンジャー。凄いでしょ」
「ああ、すげえよ」
俺はマスクを外してそう言った。
「機能は2つ。赤い丸のスイッチで相手の声から声紋のパターンを解析して録音。緑の三角のスイッチを押すとその声から使用者の声紋と合わせてその録音した人の声を再現する機能だよ」
「けっこう便利だな」
爆豪の言う通り、これはすごい発明品だと思う。
「次に欠点を説明するね。まず1つは同時に喋られたりしたら同時には録音できなくなる。その場合はその場にいた全員が同時に喋っているような音声になっちゃう。2つ目に1度に1つの音声しか録音できない。例えばAって呼ばれてる人の声を予め録音した人の声がある時にBと呼ばれてる人の声を録音するとAって人の声は消されちゃう。そしてこれが1番の問題点なんだけど、最低でも相手の声を5秒間録音しないと再生出来ないんだ。以上がマスクチェンジャーの機能だよ。理解してくれた?」
「ああ、ありがとうな。急に頼んだのにこんなにも凄いもの作ってくれてよ」
「別に気にしないで。またなんかあったら相談に来てよ」
俺はそう言うと、外まで見送りに来てくれた緑谷たちにお礼を言って帰路についた。