響香side
「うう、まだ頭がくらくらする」
緑谷の歌はドーム内に響き渡り、その場にいた半数以上、というよりは9割はI・アイランド内の病院に搬送された。
案の定エリちゃんは大喜びをしていた。
「恋は盲目なんて言葉がありますが、エリさんの場合は難聴なのかもしれませんね」
ヤオモモの言葉にウチら雄英高校1年A組女子一同は納得していた。
「とりあえずどこかで一息入れたいね」
麗日がそう言うとメリッサさんが。
「それならこの先にカフェがあるの。そこに行きましょう」
との事なのでそのカフェに向かう。
そして注文を終え、ウチらはガールズトークで盛り上がっている。
日本とアメリカというファッションや文化の違いがあると言えど、そこは女子同士話が弾む。
ちなみにエリちゃんも今は緑谷から離れて梅雨ちゃんに抱っこされウチらと一緒に楽しんでいる。
で、そんな緑谷はウチらにナンパしようとする輩に自分の注文したアイスココアに入っていた小さな氷の欠片をぶつけて撃退している。
多分だけど、ナンパしようと声をかけてきた男連中はウチらやメリッサさんが目的でエリちゃんは狙われていないと思う。
ナンパされるには幼すぎるし。
ただ、その氷が壁や床、道路を凹ませるってどんな威力で飛ばしてんの!?。
「お待たせしました」
と言って商品を持って来たのは。
「上鳴!?。それに峰田に瀬呂もどうしてここに?」
「ああ、エキスポの間だけ臨時バイト募集してたから応募したんだよ」
「休み時間にエキスポ見学できるし、給料貰えるし」
「何より来場した女の子と出会いがあるかもしれないしな」
そう言った峰田だが、急に上鳴と落ち込んでいた。
「と思っていた時期もありました」
なんでも客足が途絶えず、それに比例して休憩する暇も減ったらしい。
そういう事なのでエキスポは見学できないし、女の子に声をかける暇さえ無かったらしい。
店の奥の方から砂藤が顔を出して3人を呼んでいた。
「おーい。次の注文の品ができたから取りに来てくれ」
ちなみに砂藤はカフェを手伝う約束をしていたお菓子職人と知り合いで、そのお菓子職人が夏風邪で行けなくなったので代わりに手伝いに来たようだ。
何気に雄英高校1年A組が全員集合していた。
「やはり俺たちは導かれし者たちなのかもしれないな」
常闇がそう呟くとエリちゃんは「ドラクエ?」とか言っていた。
「それならミドリヤくんがピサロでエリちゃんがロザリーかな」
メリッサさんがそんな事を言っていたけど、多分それだと緑谷が進化の秘宝を使わなくても緑谷を除くウチらの1年A組のパーティーは全員がレベル99で最強装備を装備してても勝てる未来が全く見えてこない。
ちなみにエリちゃんは「ピサロよりもデクお兄ちゃんの方が格好いいもん」とかふてくされていた。
そんな中「本日は18時で閉園になります。ご来園ありがとうございました」のアナウンスが流れた。
その言葉を聞いて、その場でカフェでバイトをしていた4人はカフェの入り口に座り込んだ。
「プレオープンでこの忙しさ」
「明日から、どうなっちまうんだ」
「やめろ、考えたくない!」
そんな中メリッサさんはそんな4人に近づいてチケットを見せていた。
「良かったらこれどうぞ。レセプションパーティーのチケット」
その言葉を聞いて「俺たちの労働は報われた」と涙を流して喜んでいた。
「あ、でも3枚しかないのよ」
メリッサさんの言葉に砂藤が。
「俺は大丈夫です。知り合いから貰ったのがあるんで」
なんとか全員が参加できることが分かり、一先ずその場は後にして18字30分にパーティー会場のあるセントラルタワーの7番ロビーに集合しようということで一時解散となった。