そして、その頃・・・自軍陣地内でジャック率いるカスケード隊第二小隊と特務隊員で構成された基地守備隊との戦いにアメリアはハァ・・・と溜息をついていた。
「まさかあんな幼稚な陽動に特務が引っ掛かるとは・・・ウチの事を舐め過ぎてますね。」
「ホントですぅ。これで6対3・・・こっちが負ける要素が有りませんね先輩♪」
ルール上指揮車の誘導無しにも関わらずに一機の損失も無く見事第一陣を撃破したジャックの指揮に恋人のミリィも嬉しそうな顔を浮かべた。
「それでも特務だろう・・・あれでは体たらくが過ぎやしないか?」
『それはカスケード隊の練度と特務隊が違い過ぎる結果と思いますよミラー少佐。』
少し不満そうなミラーに審判役として配置して有る教導隊ブラックウィドウ隊の隊長で有るヒルデガード=ウィンチェスカ中尉の通信が入って来た。
『そもそも分かりきっていた結果ですし・・・ここから本番かと・・・』
「だな・・・。その時は頼むぞウィンチェスカ中尉。」
リンス率いる特務で構成された基地守備隊の不穏な動きにヒルダとミラーが神経を尖らせていると、第一小隊が敵陣地に到達ですぅ!!?とミリィから報告が上がった。
「さあて・・・どう動きますかリンス・・・?」
模擬戦での勝利にチェックメイト寸前で有るアメリアはモニター越しに見えるリンスの部隊に向かって不敵そうにクスっと微笑んだので有った。
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「CSD1イエーガーからCSD2、3へ・・・状況を報告しろ。」
「こちらCSD2ショウ・・・各センサーに反応無しです。」
「CSD3チャーリーも同じく・・・」
廃ビルの間に囲まれた幹線道路をアローフォーメションで組んだイエーガーのRXー79「G」陸戦型ガンダムを先頭にショウとチャーリーのRGM-79「G」陸戦型ジムがその背後に付きながら進んでいると、妙に静かですね・・・?と二番機のショウは敵陣地に入ったにも拘わらず何も気配が無い事に緊張を覚えた・・・
「俺達にビビッて隠れたんじゃね?」
「バカヤロウ!既に数的に有利なのは確かだが敵を甘く見ると死ぬっていつも言ってるだろうがチャーリー!!」
そう叱咤するイエーガーの怒声に調子に乗ったチャーリーからわーってますよ・・・と少し反省した様子の声が返って来ると、やれやれ・・・と苦笑いを浮かべたショウはメインモニターの左端にフラッグ役で有る第三小隊のガンタンクを視認した。
「CSD2から各機へ10時の方向にフラッグを確認しました。」
元は公園だったのか開けた場所に待機したガンタンクにイエーガーはショウの報告を聞きながら左右を見渡した・・・
「何か反応は有るか・・・?」
「いいえ・・・ですが、罠で有る事は間違いかと思いますね・・・」
「俺も同感だ。」
あまりにもあからさまなシチュエーションに小隊長のイエーガーが戸惑っていると、じゃあ俺が行きますよ!とチャーリーの陸ジムが前に出た。
「もしもの時の援護は頼んだぜ・・・?」
「待てよ!お前が行くんなら僕が・・・」
そう言いながらショウの陸ジムがチャーリー機の肩を掴みだすと、良し分かった。とイエーガーの陸戦型ガンダムは二機の前に立った。
「俺がこの隊の小隊長だ。絶対にフラッグを獲って来てやる・・・」
「「流石イエーガーさんっ!!」」
どこか二人に乗せられた気がしないでもないイエーガーがお・・・おう?と少し納得しがたい顔で陸戦型ガンダムをフラッグで有るガンタンクへと前進させた・・・
(意外に誰も居ないんじゃないか・・・これ?)
基地守備隊の先行部隊が全滅してからのリンスの動向が不明な事も有り向こうもコッチの裏どりに気付いてないと思ったイエーガーはワンチャン行けるぞ!とガンタンクに触れようとしたした瞬間・・・ビーッツとロックオンアラームがコクピットに鳴り響き出した。
「やっぱりか!?一体どこから・・・」
「イエーガーさん!!右に回避してっ!!?」
後方支援が得意で視野の広いショウの焦った声に敵機の位置が分からないイエーガーが慌てて回避行動を取ると、バラララっ!!とイエーガーの陸戦型ガンダムが居た位置に無数のペイント弾が着弾した・・・
「今のを避けますか・・?」
「こっちには優秀なマークスマンがいるからな・・・」
ようやく姿を現したリンス率いる基地守備隊にヘヘっとイエーガーが笑うとチッと舌打ちリンスは時間を稼ぎなさい!と命じると副官のRGM-79ジムがマシンガンを構えイエーガー機へと迫って来た。
「させるかってえぇーーー!!」
「クッ!」
そう叫んだショウの牽制射撃によって副官のジムが怯むと、何をしている!と僚機をみたが既に遅くチャーリーの陸ジムによって制圧されていたので有った。
「思ってたより弱えな・・・特務って?」
隙をついて飛び込んだチャーリーが模擬戦用に出力調整されたツインビームスピアを倒れたジムに突きつけながらニヤつくと、たった一機となったリンスから悔しそうな顔でぐぬぬ・・・と声が上ると・・・
「ドンっドンっドンっ!!」
「何だ・・・信号弾か・・・?」
急に上がる三発の青色の信号弾にイエーガー率いるカスケードの面々が呆気に取られていると、準備が出来た様ですね・・・と呟いたリンスはペイントが入っていたマガジンを捨てながらニヤっと笑みを浮かべた。
「これからが本番ですよカスケード隊・・・?」
そう言いながらリンスが実弾が入ったマガジンを90ミリブルパップマシンガンに差し込むと、全機散開しろっ!!?と叫んだイエーガー達は慌ててビルの陰に隠れたので有った・・・
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