「おい・・・今何と言ったバウスネルン?」
「ですから。中立地帯の町への威力偵察に出たカノウ少尉以下三名と連絡が取れなくなったのでカスケード隊の出撃許可を頂きたいのです!」
威力偵察とは全くのでまかせを言いながらズイっと顔を寄せて来るイエーガーの言葉に中立地帯の町ね・・・とトリントン基地指令ロイ=バリサム大佐はパイプに火を着けながら不審そうな顔でカスケード隊の中隊長で有るイエーガーバウスネルン中尉を見た。
「MSの試験部隊で有るお前達が何で威力偵察に・・・そもそも何故中立地帯なのか簡潔に説明しろバウスネルン・・・?」
「えっと・・・それはその・・・ちょっと色々と!?」
流石に勢いだけでは無理だったらしく淡々と聞いて来るバリサムにイエーガー困っていると・・・ここから私から説明します。と元情報部で現在はバリサムの秘書官を務めているケイ=キタムラ少尉が前に出たので有る。
「ここ最近ジオン軍が戦域を縮小して敗走を始めているのは指令も知っている事かと・・・」
「勿論だ。例のニューヤークでホワイトベース隊とか言う部隊がザビ家の三男を打ち取った影響だとか・・・?」
「ええ・・・その所為か各地でジオン兵による略奪が起きていると情報部の方に話しが入っており、イエーガー中尉に頼んであの町に慣れているカノウ少尉達にちょっと偵察を頼んだらこんな事になったのです。」
そうスラスラと嘘をつくケイの隣でマジかコイツっ!?とイエーガーが背中に冷汗をかいていると・・・
「本当かバウスネルン中尉・・・?」
「そりゃあ勿論です!ケイ少尉に頼まれたんですがショウ達も不運ですよね!?」
明らかに疑っているバリサムの顔にイエーガーは隣から話を合わせて下さい!と睨んで来るケイの圧を感じながらそう答えたので有った・・・
「そうか・・・だがカスケード隊を動かすとなると基地の防衛がな・・・」
「でしたらバリサム指令・・・その間は私達が基地の守備に着きますわよ?」
部屋の隅で話を聞いていた教導隊ブラックウィドウ隊のヒルデガード=ウィンチェスカ中尉がイエーガー達にウィンクするとバリサムは頭を抱えながらもう分かった・・・と答えた。
「カスケード隊に中立地帯への出撃許可を出す・・・が場所が場所だ。戦闘行為はなるべく控える様に!」
「ありがとうございますバリサム指令・・・それでは!」
今すぐにでも駆け付けたいケイがイエーガー共にバリサムの部屋を出ようとするとちょっと待ってくれない?とヒルダが呼び止めたので有る。
「ミラー少佐から優秀って聞いてたけど・・・結構大胆ねキタムラ少尉は?」
「私って猫かぶりなんです。それじゃあ!」
そう言いながら駆け出すケイが手を振ると・・・成程ね。と二人の背中を見送ったヒルダは楽しそうにクスクスと微笑んだので有った。
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「一応ここが通信室だな・・・」
そう言うニノからドアを開かれたショウ達が中に入ると部屋の中には充実した通信設備が有りアメリアからこれなら・・・!?と声が上ると同時にムゥ・・・と急に不満そうな声が上った・・・
「この通信設備はジオン製ですね・・・ちょっと使い勝手が良く分からないんですが?」
「俺を見ても分かる訳無いって!?拾ったのを適当に使ってるだけだからな!」
こんな感じで今までヤバい取引をしていたらしい彼女達にそうなんですか・・・とアメリアが苦笑いを浮かべるとリンさん・・・?とショウの婚約者でこの騒動に巻き込まれた彼女にアメリアは申し訳無さそうに頭を下げた。
「ここが一番安全そうなので居てくれませんか・・・?」
「ちょっと待ってアメリアちゃん・・・何で締めようとするの!?」
そう慌て出すリンにゴメンなさい。とアメリアがドアをロックすると・・・ちょっとアメリアちゃん!?とドアを叩き出すリンの声を無視したアメリアはホントに良いのか・・?と首を傾げるニノに向かってコクっと頷いた。
「民間人のリンさんを巻き込む訳には行きません!」
「他にも沢山居るんだが・・・それでどうするんだ?」
ここまで来て完全主導権を取られたアメリアの声にニノが首を傾げるとそうですね・・・と呟いたアメリアは武器を豊富に揃えている闇市を見ていると再びドン!とザクからの銃声が響き上がった・・・