ガンダム nearmiss    作:ヨッシー♪

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疾風

「本当にしつこいのう・・・こんな輸送機相手に必死になり過ぎだぞい!」

 

人員や装備等を各基地へと運ぶ輸送部隊に所属するこのミデアの機長で有るアレクサンダー=ウォルフ大尉は先程から執拗に追いかけて来るドップに対しそう呟きながらチッと舌打つ。

 

「そろそろ仕留めに来る頃かのう・・・フルスロットル少尉じゃ!」

 

「既にもうエンジンの出力全開ですよ大尉!?このまま負荷掛け続けたら焼き付いてしますって!」

 

悲痛な声を上げる隣の副操縦士で有る少尉にウォルフはええい!と叫びながらスロットル一気にミニマムにまで落とすと同時に操縦桿を左に倒し左脚のラダーペダルも踏み込みながら輸送機で有る鈍重なミデアバレルロールを行うと、嘘だろっ!?と驚いた様子で攻撃を仕掛けて来たドップが攻撃をする事も無く前方へと通り抜けていく・・・

 

 

「良しこのまま地上スレスレまで急降下(フルダイブ)してドップを振り切るぞい!」

 

そう声を上げるウォルフにちょっと大尉!?と慌て出す副操縦士で有る少尉の声を無視したウォルフはスロットルを全開にしながら操縦桿を奥へと倒すとミデアを墜落させる様に地面へと近づかせる。

 

「た、大尉!このままじゃ地面にぃぃぃぃ!?」

 

「落ち着かんか・・・こういうのは慌てた方が負けじゃぞ?」

 

ウォルフはそうお茶らけた声で操縦桿を目一杯引きミデアを引きおこすと、機体の底がほんの一瞬擦ったのかゴゴっと言う音共に振動が伝わって来る・・・

 

「このままあそこの渓谷に逃げ込むぞい!」

 

「冗談でしょう!?あんな狭い所にですかっ!」

 

低空飛行のまま操縦するウォルフに隣の少尉が顔を引き攣らせながら叫ぶと、ウォルフは舌噛むから黙ってろ!と言いながら悲鳴を上げる少尉を無視しながらミデアと同程度の幅を持つ渓谷へと飛び込んで行く・・・

 

「ワハハハッ!、ここなら奴等も追ってこれまいっ?」

 

「大尉が戦闘機乗りなのは知ってますが、あんまり無茶な機動は勘弁して下さいよ!?」

 

豪快に笑いながら言うウォルフに少尉が気分悪そうに真っ青な顔で叫んでいいると、直上からドップが二機!と上空監視をしていた上部銃座から慌てた声が二人に向かって届き出す。

 

「チッ・・・いい加減しつこすぎるぞい!?近くの友軍基地へ間違い無く救援要請(メーデー)を出しているな少尉!」

 

「勿論です。ただ到着まで五分は掛かると・・・」

 

そんな絶望的な声を上げて来る副操縦士の少尉にここまでじゃな・・・と諦めた様にウォルフが呟くと同時に後席の通信士から友軍機です!と歓喜の声を上げて来る。

 

「な、何じゃと!?一体どこの基地から・・・」

 

「識別信号(IFF)を確認しました。トリントン基地の機体です!?」

 

通信士の声にウォルフがトリントン基地じゃと?と驚きながら顔を上げると、ドップの方もミデアに接近して来る機影に気付いたのか慌てて機首を上げ高度を上げて行く・・・

 

「こちらトリントン基地飛行隊所属ショウ=カノウ少尉です。援護に来ました。」

 

「同じくチャーリー=フォン=ウィルソン!騎兵隊のお出ましだぜぇ!」

 

ウォルフは聞き覚えの有る名前と声と名前にニッと笑みを浮かべると後方の通信士に自分のヘッドセットに回線を合わせる様サインを出す。

 

 

「こちらミデア輸送隊のアレクサンダー=ウォルフ大尉じゃ!良い所に来たぞいショウ、チャーリー!」

 

「え、ウォルフ教官!?」

 

「おいおいマジかよ・・・こりゃあますます下手出来ねえじゃ無いかよショウ!」

 

ショウとチャーリーはお互い士官学校時代の教官の声に驚きながらキャノピー越し困ったかを浮かべてい居ると、ドップが回り込んで来てます!とアメリアから先程一旦離脱したドップの位置を通信で伝えて来ると、にショウとチャーリーは了解と答えながらアフターバーナーを吹かしながらコアブースターとトリアーエズを迎撃コースへと乗せ始める。

 

「ドップはコッチで片付けますので、大尉はそのまま高度を低く保ちながら私の誘導のまま空域を離脱して下さい!」

 

「了解した。スマンが頼んだぞい二人共・・・?」

 

そう聞こえて来る二人の声に向かってショウがまた後で!と声を上げながら懲りずにミデアを執拗に狙おうとするドップに向けて牽制でビームキャノンを撃つと、チッ!と舌打つように二機のドップが上空へと離脱して行くのが見える。

 

「おいショウ!俺が追うからお前が仕留めろよ良いな?」

 

そう言いながらドップのケツを追い掛けるチャーリーのトリアーエズに向かって冗談だろっ!?と慌てながらショウもコクピットの後ろから狙撃用のゴーグルを引っ張り出す・・・

 

「さてと・・・1発カマ(・・)してやりますかね?」

 

ショウはディスプレイの項目からFCS(火器管制)の中からビームキャノンを選択するとHUD|(ヘッドアップディスプレイ)に現れた照準用レクティルに映る豆粒程度の敵機に向かってショウは操縦桿に有るトリガーを捻る。

 

「ちゃんと食いつけよ・・・イケぇ!」

 

ショウのコアブースターから放たれた二つの高出力ビームはドップとドップの間を掠りながら通り抜けた様で、ショウはその威力に脅威を感じたのか一機がコッチへと真っすぐ向かって来るのを確認する。

 

「良し良いぞ・・・っと!?」

 

ドップの方はかなり泡喰っているのか、ショウはヘッドオン(真正面)の状態で熱探知ミサイルの有効射程距離ギリギリでロックオンされてしまいコクピットに警告アラームがピーッと鳴り響く。

 

「そんなの当たるかってぇ!!」

 

ショウは操縦桿を右下に倒し右脚のラダーペダルを踏み込むと、こなくそっ!とバレルロールしながら二機のドップが放ったミサイルを躱すと、今度はこちらの番だと言わんばかりに機首部の30ミリバルカン砲とブースター部に搭載されている4門の25ミリ機関砲とビームキャノン2門を一斉射する。

 

「当たれぇーーっ!!」

 

ショウは狙いもそこそこにトリガーを引いたのだが・・・すれ違いざまに1機のドップが黒煙を吐きながら抜けて行くのが見えると、ショウは振り返りながらそのすぐ着後にボボっと火を上げながら爆発する機影を確認するので有った・・・

 

 

 

 




バリサム

50代

180センチ

地球連邦軍大佐

髪は灰色で体格が良い

トリントンの基地指令、ウォルフ大尉とホワイト大尉とは旧知の仲である。元はウォルフの部下で有ったが降格処分も有りバリサムが出世し今に至りバリサムも元戦闘機パイロットと言う裏設定も有る。

連邦軍特有の官僚タイプの指揮官と違い戦闘機パイロットからここまで出世して来たバリサムは叩き上げの実戦指揮官でショウ達現場のパイロットからも信頼も厚いが・・・普段の緩さの所為かジャブローからの評価は低い様である。
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