そのショウ達の動きを戦術ディスプレイで見ていたアメリアはフフッと満足気に微笑んでいた。
「先輩、第一小隊が高度を下げ戦闘空域から離脱を開始しましたぁ!」
「どうやら上手く
ヘッドセットをずらしながら報告を上げて来るミリィにアメリアが腕を組みながら尋ねると、モニターに出すますねぇ?とミリィから新たにアップデートされた情報が戦術ディスプレイに表示される。
「クセの強い方でしたが・・・素早い部隊配置ですね。」
「タンク=ヴィンセント中尉は基地でも女癖が悪いという悪評も有りますしねぇ?けど指揮官としては優秀な人ですよぉ!」
「そうなんですか・・・」
自分の事を調べ上げた事と言いこの情報通の後輩に答えたアメリアは思案顔になる。
(ミリィって一体何者なんですかね・・・普段の業務よりも活き活きとしてますし?)
そう思いながらアメリアがムゥ?と首を傾げていると、先輩~!!と間延びしたミリィから呼ばれる。
「ヴィンセント中尉から通信ですぅ!」
「分かりました。繋いで下さいミリィ・・・」
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「どうにか間に合ったようだな・・・」
コロニーの残骸が散らばる砂漠地帯へと身を隠したトリントン基地機甲部隊指揮官で有るタンクは61式戦車の砲塔から顔を出したまま上空を見上げ苦笑いを浮かべた。
「最初に聞いた時は頭のネジが数本飛んでいると思ったが・・・」
そう呟くタンクは小一時間前の事を思い返す・・
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「おい正気かウォーカー軍曹!基地と町の防衛をせずに進軍し敵部隊を待ち受けるとは・・・」
「はい、どうせMS相手には10数輌程度61式じゃ歯が立ちませんし・・・」
そう困った様に苦笑いを浮かべるアメリアに役立たずと言われた気がしたタンクは内心コイツ・・・と腸が煮えかえる様な目でアメリアをジロっと睨んだ・・・
「・・・そこまで仰るので有ればさぞかし素晴らしい妙案が有るので?」
「まあ負けない程度の作戦なら有りますね。ただこれには空と地上での綿密な連携が必要となります・・・どうですヴィンセント中尉、私に賭けてみませんか?」
そうニヤっと笑みを浮かべたアメリアの言葉にゴクっと息を飲んだタンクは何故か急に高揚感に駆られククク!と笑い出す。
「良いでしょう・・・私も軍人の端くれです。貴女の作戦を聞いた上で町の住民を守れるのであれば賭けてましょうよ!」
「分かりました。私の作戦はこうです・・・」
そうしてアメリアの説明を聞いたタンクは今現在も若干半信半疑ながらも自身の部隊を率い指定されたポントで待機していた。
「まさかタンクやジャックの野郎たちと共闘する日が来るとはな・・・」
空部隊と地上部隊は基本的に犬猿の仲で有る。それを纏め上げたアメリアの指揮能力に驚きながらタンクがそう独り言ちていると、隊長!と隣の61式戦車の砲塔で双眼鏡を覗いていた副隊長から声が上がる。
「上空に光源を確認・・・恐らく戦闘機かと」
「マジで来やがった・・・全車両には俺からの指示が有るまで絶対に撃つなと伝えろ!」
そう言いながらガンナー席に入り込むタンクに副隊長からヘッドセットに了解!と返事が返ったタンクは照準器を覗き込みながらペロっと舌なめずりする。
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「ショウ、チャーリー!アメリアが指定した高度まで来たぞ・・・分かってるな!」
「分かってますって!!」
「マジで頼むぜ・・・」
そう不安がる三人の機体が地表スレスレまで到達した瞬間・・・
「時は満ちました。・・・全機ロックンロールっ!!」
そう声を上げたアメリアからの声に目の前の三機が急上昇すると、何をバカな事をと・・・その背後を付けていたドダイに乗ったザクⅡの隊長はコクピットの中でククっと嘲笑う。
「航空機と違いMSは自由自在にどこでも撃てるだぞ?」
そうニヤついたザクⅡの隊長機が部下と共に120ミリマシンガンを構え的となった第一小隊の機体を仕留めようとするが、それはアメリアの指示で有効射程距離まで近づいてくれたタンク達61式戦車隊にも同じで有った。
「全車両一斉射ーっ!!間抜けなジオンの野郎共に撃ちまくれっ!」
そう指示を飛ばすタンクが一番ファイヤ!と二門搭載された155ミリ滑空砲で僚機のザクⅡの胸部を撃ち抜くと、しょっ少尉殿!と声を上げながら機体ごと爆散した部下にザクⅡの隊長はおのれぇ!!と自分の乗ったドダイが撃ち落とされながらも離脱に成功する。
「せめて部下達の無念をお前達でえ!!」」
そうコクピットで叫ぶザクⅡの隊長が真下に見えるタンクの61式戦車隊に向け半ば自棄になりながら120マシンガンを連射する。
「あの野郎・・・全車両へ対空防御しながら全速で後退しろ!?」
「遅い!!戦車程度でこのMSを相手にどうこうは出来まい?」
ここにきて優位に立ったザクⅡの指揮官にタンクが焦り出すと、タンク中尉!と頭上から一機の大型戦闘機が急降下して来る。
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