ガンダム nearmiss    作:ヨッシー♪

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強行偵察その8

「ウォルフ大尉、無茶ですって!止めましょうよこんな無茶な事っ!?」

 

 

「ええい黙らんかい少尉!彼奴らが気張っとるんじゃ・・・ならワシ達だって命を張って物資(・・)を届けるのが仕事じゃろうが!!」

 

止めようとする副機長の少尉に向かって怒鳴りつけたウォルフが低空でミデアをカスケード隊と敵部隊のど真ん中を通るコースで侵入させると、長年の付き合いからか・・・あぁもうっ!!と腹を括ったのか隣の少尉から高度計を読む声が聞こえ始めた・・・

 

「200・・・150・・・100・・・50フィート・・・流石にこれ以上は危険ですよ大尉!?」

 

「分かっとるわい!さあて・・・お前さん達の出番じゃせいぜい気張ってくるじゃな?」

 

そう答えながらヘッドセットを掴んだウォルフが二っと笑みを浮かべるとミデアが積んでるMSコンテナのハッチ開閉スイッチを叩いた。

 

 

 

「あれはウォルフ大尉のミデア・・・一体何で!?」

 

この事は連邦軍側・・・アメリア達のホバートラックにもレーダーで確認されており、上部銃座から顔を覗かせたアメリアは双眼鏡を片手に超低空飛行で突っ込んで来るミデアに驚いた声を上げると後部のハッチが開いたので有る・・・

 

「ちょっとウォルフ大尉!?一体なにをする気ですか!」

 

「おお、嬢ちゃんか?ワシからのちょっとした贈り物じゃい・・・上手く使うと良いぞ?」

 

「へっ!?」

 

妙な事言って来るウォルフにアメリアが素っ頓狂な声を上げていると見ていたウォルフのミデアからカスケード隊へと配備された第三小隊のRXー75ガンタンクが三機程射出・・・正確に言うと落とされたので有る。

 

 

「本気で言ってるのかよオッサン!?降ろすんならせめて着陸してからにしろって!!」

 

「そんな悠長に降りていたらお前さん達ごと蜂の巣になるのがオチじゃよ?良いからサッサッと降りんか!」

 

そう言いながら機首を上げたウォルフが機体のロックまで外すとタンク=ディゴット中尉率いるガンタンク隊は半ば無理やり最前線へと放り込まれてしまった・・・

 

「クソったれめ!頼むぞレティっ!!」

 

「やってますってぇ!?」

 

ウォルフへと悪態を吐くタンクに向かって操縦士で有るレティ曹長が慌てながらもフットペダルを踏み込みながらガンタンクをドリフトさせながら横滑りを制御させ着地に成功すると、タンクの教育が良かったのか二番機三番機その様子を倣いつつ高い練度を発揮しながら後に続いたので有った。

 

 

「何で第三小隊がここに・・・?」

 

離脱して行くミデアを見ながらアメリアが不思議そうに呟いていると、ぜんぱ~い!とミリィの呼ぶ声が下から聞こえて来た。

 

「これで戦力比は五分以上ですが・・・どうしますぅ?」

 

そう言いながらニヤつきだすミリィにアメリアも意地悪そうにクスっと微笑んだ・・・

 

「良く分かりませんがここはウォルフ大尉の支援に感謝しますよミリィ!CSDユニット全機に総攻撃を指示・・・畳み掛けますよ!」

 

「了解ですぅ!こちらウィスキードック・・・カスケード隊全機へ、出て来た敵機は残らず排除せよ。」

 

そんな好戦的な指示を飛ばして来るアメリア達に一番最初に動いたのは留守番を申し付けられていた第三小隊の指揮官で有るタンクだ。

 

「各機良いな!一斉射したら即時に離脱しろよ・・・欲張ってもいい事は無いからな?」

 

そう指示を飛ばすタンクに部下達も了解!と答えると、良し良し・・・とタンクは呟いた。

 

 

「おいレティ絶対に敵機には向かうなよ?」

 

 

「そんなの分かってても自殺行為はゴメンですってぇーーー!?」

 

 

そんな焦った声を上げるタンクの一番機で有るガンタンクの操縦士で有るレティがガンタンクを全速で前進させると、コアブロックをオミットされた事に胴体が旋回可能となったガンタンクを右に旋回させたタンクは迫りつつ61式戦車をロックオンした・・・

 

 

「食らいやがれぇーーーーっ!」

 

 

そう叫ぶタンクの声と同時にジオンへと協力していた補給基地の戦車隊が120ミリ低反動砲と両腕部のガンランチャーの餌食になると、この状況に補給基地の司令官は驚愕した・・・

 

 

「全滅だと・・・我が基地の部隊がか!?」

 

「はい・・・協力していたジオンのMS部隊もろとも生き残った部隊は既に投降した模様です。」

 

そう答えながらオペレーターの男性士官がお手上げのポーズを取ると、ふざけるな!!とこの補給基地の司令官は大声上げながら腰から銃を抜くと男性士官へと突きつけた。

 

「今すぐあの部隊の指揮官へ通信を繋げろ・・・!」

 

「いや、もう諦めた方が良いんじゃないかな・・・って自分は思うんですが?」

 

「五月蠅いっ!良いから繋ぐんだ・・・」

 

そんな切羽詰まった様子の指令官に男性士官がオープンチャンネルで通信を繋ぐと、彼の言う通りですね?と答えたアメリアはカスケード隊全機で補給基地の周囲を囲むと銃を構えながら司令部へと単独で乗り込んだ・・・

 

「銃を捨て投降しなさい・・・貴方にはスパイ容疑と横領罪で逮捕します!」

 

つい古巣で有る特務隊のノリでアメリアがグロック17Lを司令官へと向けながら申告すると、ヒイ!?と焦った声を上げる彼の声にアメリアはおっと・・と思いながら銃を下げたの有った。

 

 

 

「なあアメリア・・・ホントに良かったのか?無断で戦闘した上に勝手に保補給基地まで制圧しちまってよ?」

 

ウォルフ大尉の救援によりトリントン基地と近くの基地からの増援で大分落ち着いて来た中でアメリアがチャーリーから尋ねらると、さあ・・・?とアメリアはホバートラックに寄り掛かりながら首を傾げた。

 

「一応上には、作戦上仕方無かった!って言う事で報告書を作りますよ。とにかく後の事は後詰めの部隊に任せて基地に帰りましょう・・・正直疲れました。」

 

そんな声を上げたアメリアが肩を揉みながらホバートラックへ乗ろうとすると、一応ヤバそうな音声は消してますよぉ?とミリィがヒョコっと顔を出して来たのでアメリアはハァ・・・と頭を抱えながら溜息をついた。

 

「まったく・・・個性豊か過ぎて今後が不安で一杯な部隊ですね・・・」

 

 

そう独り言ちたアメリアは後日イエーガーと共に勝手に戦端を開いた事に対し基地指令のバリサムから命令違反の厳重注意を受けたが、捕らえた捕虜からの証言によりカスケード隊は特別処分が下される事無く部隊としての初実戦を終えた。

 

 

 

 

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