「こんなもんですかね・・・よしチャーリーを乾杯しましょうか?」
「それは良い提案だ。因みに何に乾杯する?」
そう言いながら手渡した缶ビールを受け取ったチャーリーから二っと笑みが浮かぶと、そうですね・・・と腕を組んだアメリアはムゥ~と唸り出した。
「あっ・・・ならこれ何かどうですか?今日二人で過ごす素敵なランチに!」
「あっ、ああ・・・まあ天気も良いしな・・・それじゃあ素敵なランチに?」
彼女の二人で過ごす言った言葉にチャーリーが内心少し慌てながら缶を出すと、アメリアもカンパーイ!と無邪気な笑顔でチャーリーとカンっと音を立てながらゴクゴクと一気に飲み始めた。
「プハーッ、、昼間っから飲むビールは最高ですね?」
「どこのおっさんだよ!」
「良いから早くチャーリーも飲んだらどうです。まあまあ冷えてて美味しいですよ?」
呆れた顔でツッコむ声を上げるチャーリーにフフッと笑った酒豪な彼女が早々に一本を空けきると、タコヤキタコヤキ♪とアメリアは楽しそうに容器を開けだした。
「うん!少し冷めちゃいましたけど、結構美味しいです♪」
「だな。しかし何でここにはニホンの屋台料理ばかり有るんだろうな・・・」
「さあ・・・?まあ美味しいから良いじゃないですか」
たこ焼きを頬張りながらそう言ったアメリアの満足そうな顔にそうだな・・・と答えたチャーリーがフッと笑うと、アメリアはそれにですね・・・と少し恥ずかしそうにしながら言葉を続けた・・・
「私はこんなランチ好きですよ?ちゃんと食事代を割り勘にされませんでしたし・・・」
「あん?そりゃあ奢るに決まってんだろ!?誘ったのは俺だし・・・」
「そんなもんなんですか?」
「そんなもんだろう・・・さっきから何変な事を言ってんだお前??」
まるで変な奴を見る様な顔でチャーリーがビールを飲むと、アハハ・・・とアメリアは苦笑いを浮かべながら有る決意をする。
(もう今後一切ケイのアドバイスは絶対にあてにしないと私は決めました。)
そんな事を思いながらアメリアが3本目の缶ビールを開けようとすると、あっ?とチャーリーから指を差された。
「それが最後の一本だぞ!さっき買う時に2本ずつって言ったじゃねえか・・・」
「おっと、そうでしたね。ちょっと考え事をしてたので・・・じゃあまだ飲んで無いのでコレを?」
「おお・・・ってどこに行くんだ一体??」
急に自分のバッグを持ち立ち上がろうとするアメリアにチャーリーが慌てると、
「もう何本か買って来るんですよ。それにチャーリーもまだ飲むでしょう?」
「ああなんだ・・・じゃあ俺が・・・」
「あっ!ダメですよチャーリー?」
財布からお金を出そうとするチャーリーにアメリアが制止する様に右手を出すとフフッと微笑んだ。
「私は
「ああ・・・分かった。」
有無を言わせない様な彼女の言葉にチャーリーも渋々と言った顔で財布をポケットに仕舞うと、それじゃあ行ってきますね?と歩き出すアメリアにチャーリーはなあ?と声を掛けた。
「凄く良い提案なんだけどよ・・・俺が買った分だけのビールなんか買われたら帰れなくなるぜ?」
「・・・それなら余った分はショウ達のお土産にでもしたらどうです!」
チャーリーからの指摘にアメリアが恥ずかしそうに顔を真っ赤にさせると、そりゃあ良い!とチャーリーは両手で指を差しながらニヤついた。
「とにかくっ!行ってきますから大人しく待ってて下さい!!」
ジロと睨んだアメリアからそんな声が上がると同時にビシっと指を差されたチャーリーはククっと笑いながら彼女の後ろ姿を見送ると、ビックリしたぜ・・・とすぐにホッとするので有った・・・
「急にバッグなんか持って立つから帰ると思って焦ったじゃねえかよ・・・まったく俺らしくねえ・・・」
そう独り言ちたチャーリーは出会った時よりも更に膨れつつ有る彼女への想いにどうしたものか・・・と葛藤しながら残ったビールを一気に煽るので有った・・・
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(まったくチャーリーの奴!私を揶揄うなんて良い度胸してますね!!)
再び出店の有るメインストリートへと戻ったアメリアがムゥと唇を尖らせながら歩いていると、まあしかし・・・とアメリアはそのチャーリーを思い出すとすぐにクスっと小さく笑いだした。
(まさかそのチャーリーと久々のオフを二人で過ごすなんて昔の私やケイが見たらきっと驚きますね?)
そんな事を考えながらアメリアがついさっきチャーリーと一緒に買った屋台を見つけようとキョロキョロ
しだした・・・
「確かこの辺だった筈ですが・・・」
「ああっ!!今何て言ったぁ・・・」
「へっ!?」
喧噪の中で不意に聞こえた怒鳴り声に変な声を上げたアメリアは目の前で起きている事態にギョッとした・・・ライフルを担いだジオン兵二人と屋台の老婆が言い合っていたので有る。