ガンダム nearmiss    作:ヨッシー♪

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招かざらぬ人達
敵MS調査その1


 

宇宙世紀0079年 10月

 

ジオン地上方面軍司令官で有るザビ家三男ガルマ=ザビ大佐が北米大陸に有るキャルフォルニアベースにて戦死したと言う噂は多くの連邦軍将兵が驚愕し瞬く間に広がったのだが・・・この噂にはもう一つ逸話が有り、そのガルマ率いる大部隊を打ち破ったのは一隻の白い揚陸艦と一個小隊程度の戦力しか持たない小さな部隊だったと言うので有る。

 

しかし、そんな眉唾ものの強さを持つ部隊の存在は噂の域を出ないが・・・実際に連邦軍とジオン軍のミリタリーバランスは前者に傾きつつ、アメリア達カスケード隊の活動地域で有るここオーストラリア大陸でもジオン軍に対する反抗の狼煙が立ちつつ有った・・・

 

 

 

「あ~あホントにツイてない・・・これで野営するの何日目だっけチャーリー・・・?」

 

「そろそろ5日くらいじゃねぇか・・・」

 

そう言いながらジムの上部コクピットハッチにショウとチャーリーが足を投げ出していると、CSD2に3!と更に横に並んだアメリアの陸ジム(CSD1)から叱咤する声が上がった。

 

「いくら第二小隊と待機任務を引き継いだからと言って少しダラケ過ぎですよ二人共・・・まったく!

「ハイハイ・・・わーってるって・・・」

 

そう言いながらもどこか気合い入らないチャーリーがコクピットハッチを閉じると、先に戻って昼飯の準備をしとくから?とショウの陸ジムもベースキャンプに戻り出した。

 

(士気の低下が著しいです。まあ・・・こんな状況じゃ無理も有りませんけどね・・・?)

 

二人の機体を見送ったアメリアがそう思いながら苦笑いを浮かべると、20キロ程離れた放棄された廃墟都市に向けて陸ジムのメインカメラをズームさせた・・・

 

「実際に来て欲しくは有りませんが、早く来てくれないと私の心が折れそうですね・・・」

 

 

矛盾を感じる事を独り言ちながらハァ・・・と溜息をついたアメリアは二人の後を追い掛けながら一週間前に与えられた非常に危険な任務の事を思い返すので有った・・・

 

 

 

 

~~~

 

 

その日、アメリアは基地指令のロイ=バリサムから呼び出されイエーガーと共に彼のオフィスを訊ねていた。

 

 

「えっ!?カスケード隊に敵新型MSの調査依頼とは・・・何でまた私達に?」

 

「上からの指示だ。」

 

驚くアメリアにバリサムが淡々と簡潔に答ると、むぅ?と不思議そうに首を傾げたアメリアは隣のイエーガーと顔を見合せた・・・

 

「一応ウチはその名の通りMSの運用データを取る実験部隊で有って、そんな危険な作戦は管轄外だと思うのですが?」

 

「その運用を含めた実戦データの収集の為に各基地を飛びまわっている奴が何を言っている・・・良いからコレを読め!」

 

 

そんな呆れた顔をしたバリサムが数枚の書類を自分のデスクに置くとイエーガーと共にその内容に目を通したアメリアは揶揄を込めたのかスカート付きと書かれたセンスの無い敵新型MSのコードネームに困った顔となった。

 

「情報部には私の友人も居るのですが・・・もう少し良いネーミングは無かったのですか?」

 

「俺に聞かれてもな・・・ってそんな事はどうでも良いんだよ!?」

 

そう答えながらバシッと自分のデスクを叩いたバリサムからスペックを見ろ!スペックを!!と騒ぎ立てるので、ちょっと待って下さいよ・・・と数枚捲ったアメリアがそのまま固まるると、嘘だろ・・・と覗き込んだイエーガーもギョッとした顔で情報部からの報告書を読み上げた。

 

 

「MSによるホバー走行を実現させた機動性の高い機体で更には装甲も厚く手持ち武器の火力も有る重MSとは、また・・・まるでデコレーションケーキみたいなパッケージングですな・・・」

 

「バリサム指令、イエーガーの言う通りです。そんなMSが本当に存在するのですか?」

 

試験実験部隊の隊長と実質的指揮官で有るオペーレーターの二人から不審そうな目を向けられた基地指令のバリサムは残念ながらな・・・と答えると引き出しから取ったケースから煙草を口に咥え火を着けだした・・・

 

「ふざけたネーミングでは有るがこれは情報部も絡んでいて、先日お前達が捕虜にしたジオン兵から取った聴取で裏も取れている非常にヤバい案件だからな?」

 

妙に緊張感の有る声で吸い終わった煙草を灰皿へと押し付けるバリサムにアメリアは事の重大さにゲッ!?と内心関わり合いたくないと思いながら顔を引き攣らせた。

 

「因みにだがウォーカー・・・これは本社(・・)の情報部経由でオーストラリア方面軍本部から回って来たお前達ご指名の仕事だから拒否権は無いぞ?」

 

「えっ!何でですか・・・しかも情報部経由って!?」

 

「・・・因みにこれは噂だがなウォーカー・・・お前の経歴を知ってかは知らんが、先日の補給基地の強引な作戦の所為で随分と向こうには目立ってる様だぞ・・・」

 

「それって・・・内務調査が入るってことですか・・・?」

 

そう答えながら自分の背中を椅子に預けるバリサムに焦った顔をしたアメリアが尋ねると、さあな?とバリサムは両手を上げた。

 

「先方からは一度お前に話を聞きたいとオファーが有っただけだからな・・・だがしかし、一応は暫く大人しくして置け?妙な揚げ足を取られたら敵わんからな・・・」

 

「いや・・・バリサム指令・・・それでは作戦内容に矛盾を感じるですが!?」

 

「良いからお前は大人しくしてろ・・・おいイエーガー!!」

 

基地指令では無く後輩パイロットとして呼ぶバリサムにイエーガーがはい・・・?と不思議そうな顔で答えると、頼むぞ・・・!と念押しながら睨んで来る元先輩パイロットにお目付け役を押し付けられたイエーガーはマジかよ・・・と思いながら苦笑いを浮かべた・・・

 

「良し・・・ならばこれで私からの話は終わりだ二人共・・・今日と明日は準備期間としゆっくりした後明後から出発する様に・・・以上解散だ。」

 

そう言いながらバリサムが二人を追っ払う様に手を振ると、ちょっとバリサム指令っ!?とやはり納得が行かないのか抗議の声を上げようとするアメリアの肩を掴んだイエーガーはでは失礼します!と敬礼しながら彼のオフィスを出たので有った・・・

 

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