「誰だいアンタは・・・こいつ等を含めて、この基地で見た事無い顔だが?」
「これは申し遅れました。自分はジャブロー特殊任務部隊からここトリントン基地MS部隊の中隊長として着任しましたデイヴィッド=リンス少佐と言います。今後ともお見知りおきを・・・?」
そう説明しながらニヤっとリンスが笑みを浮かべると、特務ね・・・?とタンクはさっきレティがノックアウトした隊員も同じ事を言っていた事を思い出した。
「何で特務のアンタ方がこんな田舎基地に、しかも先任で有る俺達に挨拶も無しに中隊長に就任とは・・・納得の行く説明はして貰えるんでリンス少佐?」
「ハハっ・・・これはまた妙な事を言いますね・・・えっと?」
「カスケード隊第三小隊長のタンク=ヴィンセント中尉だ。」
「成程・・・ヴィンセント中尉?貴方が納得するもしないもこれはジャブロー本部からのちゃんとした命令書によって決まった人事なのですよ。たかが現場指揮官程度が何を言うのやら・・・」
ハァ・・・とタンクに向かって溜めいき交じりにリンスはそれにしても・・・?と倒れ込んだ部下達の不甲斐なさにイラっとしたのか、情けないですね!と自分の近く居た隊員の一人を蹴っ飛ばしたので有る・・・
「こんな一般兵相手にやられるとはそれでも本当にスペースノイド共を狩る精鋭の一人なのですか?」
「申し訳有りませんでした・・・リンス隊長・・・」
腹を蹴られゴホゴホと咳き込む隊員に向かって呆れるリンスに何やってんだよお前っ!?とタンクから驚いた声が上がると、その辺にしとけよテメエ・・・と怒りに満ちた顔のチャーリーを先頭に正義感の強いショウやジャックが部下に暴行を加えるリンスに向かって立ちふさがった。
「アメリアからは聞いたけど・・・特務って言うのはホントにクソ野郎の掃きだめみたいですね・・・?」
「ああ・・・おかげで俺も久しぶりにキレた様だぜ!!」
以前聞いたアメリアの昔話からコイツ・・・リンスが元凶か?と感じたショウとジャックが両手を構えると、おやおや・・・?とリンスは困った様に首を傾げた。
「相変わらず彼ウォーカーはあの容姿で男を誑かしている様ですね・・・だからスペースノイドと言うのはずる賢い・・・」
「うるせえな!シャンプー少佐さんよ・・・あんなに初心っぽい奴がそんな器用な事が出来るかってつーの!!」
自称トリントン基地のイチの男前で別名・・・女ったらしのチャーリーとも呼ばれてる金髪の少尉から出た真剣な顔にショウ達も何か言おうと思ったのだが・・・先程のチャーリーから出たリンスの呼び方にププッ・・・と必死になって笑いをこらえていた。
「ほう・・・そんなにあのスペースノイドの事を知っているのなら貴方も何だか怪しいですねぇーーー!!」」
「チッ!!特務の隊長とか言ってる癖に沸点低すぎだろコイツっーーー!?」
チャーリーにとってはちょっと揶揄ったつもりだったのだが、自分の名前をワザと言い間違えた事にキレたリンスがチャーリーに向かって殴り掛かると、何すんだテメエ!!と叫ぶジャックに続いてショウも後から湧いて来た特務隊の隊員達にレティと共に突っ込んで行くのでタンクはまったく・・・と頭を抱えだした。
「どいつもこいつもアメリアの事で血が上ってやがる・・・おいお前ら!!今すぐ本部に行ってイエーガーとアメリアを呼んで来い!」
「了解ですぅ!!?」
「アワワ・・・取り合えずジープを持って来ますね私っ!?」
カスケード隊対元特務隊との大乱闘に怯えていたミリィとソフィーがタンクの指示で慌ててハンガーから飛び出して行くと、この様子を伺っていたリー=フェイは小隊長のイワンにどっちに付くんだ?と首を傾げた。
「決まってんだろうが!俺達もカスケード隊に加勢するぞ・・・!!」
「まあ・・・分かってはいたがな?」
そう答えながら突っ込んで行くイワンに淡々と答えたリー=フェイがそれに続くと、レティさんの為なら!とジャンも気合い入れて二人の先輩と共に教導部隊ブラックウィドウ隊もカスケード隊の加勢に向かったので有った・・・
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「このリンスと言う男は情報部でも以前から目を付けていた人物なんです・・・主な理由としては作戦時における過剰防衛と思える殺人にジオン派と思われる民間人の虐殺・・・更にはスペースノイドに対する異様な差別が設けられます。」
正にそんな出来事が実際に起きている中・・・そう説明する情報部のケイにアメリアから手が挙がった。
「それで?情報部は私達に何をして欲しいんです。」
「私が望むのはデイヴィッド=リンス少佐の逮捕よ・・・」
そう答えながらケイがムスっとした顔を向けて来ると、はあ・・?と何でと不思議そうな顔するアメリアに彼女の上官で有るミラーが分からないか?と楽しそうに部下で有るケイを見た。
「コイツはどうしても親友の事を助けたいと自分の進退を賭けてまで君の冤罪を晴らす為に動いたんだぞ。」
「ちょっとミラー少佐っーーー!?」
ケイが自分の内部事情を簡単にばらす上官に向かって抗議の声を上げていると、本当ですかケイっ!?とアメリアは驚きながらもすぐにニコっと微笑んだ。
「別にアンタの為じゃ無いんだからね!?」
「はいはい、分かってますよ?ケイが自分の為になるから動いてくれたんですよね。」
「そうよ。だから私に感謝する事ね?」
「ありがとうケイ・・・大好きですよ♪」
相変わらずツンとデレが激しいケイにアメリアがニコっと微笑むと、アンタ変ったわね・・・?とケイは首を傾げた。
「そうですか・・・?」
「うん・・・私が知ってるアメリアは愛想笑いばっかりだったら今の方が良いわよ。」
そう答えながら不思議そうするるケイにそうですか・・・?とアメリアが自分の顔をグニャグニャ触り出すと、失礼しますぅ~!?とノックする音と聞こえて来るミリィの声にアメリアとイエーガーは顔を見合わせた・・・