「なんか基地で大騒ぎになってるけど・・・またアンタ達が問題を起こしたんだって?」
「ちょっと!?まるで私達の事を問題児の集まりみたいに言うのは止めてくれませんかマリア曹長!!?」
「そうですよぉ!!」
さっそくカスケード隊と新設された基地守備隊との騒ぎを嗅ぎつけて来たのか、少し遅れてやって来た元上官の楽しそうな顔にアメリアとミリィか抗議の声を上げると、間違った事は言って無いけどね?とマリアはクスクスと笑みを浮かべながらビールジョッキを傾ける。
「それはそうとアメリア・・・例の元上官と模擬戦を行うって聞いたけど本当に大丈夫なの?」
「それは模擬戦の事でしょうか・・・それともリンス中佐の事ですか?」
「どっちもよ。・・・ちょっと小耳に挟んだけどアンタ銃を抜いたんだって?」
「良く知ってますね?・・・ですが撃ってはいませんよ。」
一応は情報部のミラーがその場で箝口令を敷いたのだがどこからか漏れたらしい情報通のマリアにアメリアが少し驚きながら答えていると、止めたのは私だけどね。と何処かムスっとした顔をするミラーの部下で有るケイの声がその隣から聞こえて来た。
「あら可愛い子ね。さっきから気にはなってたけど・・・アメリアの知り合いかしら?」
「ハイ!私の親友で情報部のケイ=キタムラ少尉です。」
「ちょっ!?いつから私とアンタが親友になったのよ!」
「またまたケイってば・・・いつも私がそう言うと照れるんですよ?」
「照れてなんか無いってぇ!!?」
そんな怒声をアメリアに上げたケイが顔を真っ赤にして立ち上がるとマリアは仲良しみたいね?と答えながらアハハ!と笑い出した。
「自己紹介が遅れましたが私はアメリアの元上官でマリア=トパレス曹長です。そっか・・・少尉が『ケイ』・・・良く彼女から話を聞いてますよ?」
「ええッ!?一体何て・・・」
「えっとそうですね・・・冷静沈着でいつもツンケンしている様で凄く面倒見の良い子だとか・・・?」
「ウニャ!?」
頬に自分の手を当てながら思案顔を浮かべるマリアの言葉に今度は妙な声を上げたアメリアが顔を真っ赤にとなった。
「そうそう・・・そう言えば何でも士官学校の時にバーで飲んでいた時にしつこく絡んで来たナンパ野郎を撃退してくれとか?」
「それは違いますよ!?酔ったこの子って力の加減が分からなくなるから逆にウチの男子生を守る為に制圧しただけです!」
「えっ?そうでしたっけ・・・」
「そうよ!初めて飲むのにテキーラをショットで何杯も頼むから大変だったのよあの時は・・・」
そう説明しながら頭を抱えだすケイに向かってアハハ・・・とアメリアから苦笑いが浮かぶと、それは興味深い話だなケイ?とマリアから聞いた部下の昔話にアリス=ミラー少佐はクスっと笑みを浮かべながら空いたグラスをカウンターの向こうで待機していたリンへと渡した。
「ウィスキーをダブルで頼む。それで・・・トパレス曹長と言ったか、貴官は割と情報通の様だが・・・実際にリンスの奴は基地内でどんな評判なんだ?」
「そうですね・・・私が勤務するのは管制塔なので入って来る情報も限られますが、その情報を本当に伝えても良いのでしょうか?」
どこか不審そうな顔をするマリアがチラっとアメリアを見ると、中々に優秀な様だな曹長は?と答えたミラーはスーツの下から煙草を取り出すとフフッと笑みを浮かべながら口に咥えた。
「情報には価値が有るし、そう簡単に喋りたくは無いと言う事で良いかな曹長?」
「まあそう言うところです。そこで私からの要求ですが・・・本当に少佐はアメリア・・・いえこの基地の味方でいらっしゃいますか?」
このマリアから発言になっ・・・?と部下で有るケイは勿論アメリアやショウと言ったカスケード隊の面々からおいおい・・・とどよめきが上がった・・・
「ふむ・・どうやら曹長はこの私が信用するに値しないと思ってるらしいな?」
「そうは思いませんが・・・今回の件が片付いた後の保証が欲しいのです。」
ジッと真剣な顔をするマリアに成程な・・・と答えたミラーは火を着けた煙草の紫煙をフウ・・・と吐き出しながら腕を組んだ。
「良いだろう。今後のバックアップは我が情報で受け持つとしよう・・・」
「ありがとうございます。」
「何・・・どうせここには連絡員を置く予定だったからな。」
「えっ・・・」
そんな事を言うミラーに向かってマリアがここまで踊路らされた事に驚いていると、それじゃあ聞かせて貰おうか?とミラーは煙草を指に挟みながらニヤニヤとしだした。
「ハァ・・・よく性格が悪いって言われませんか少佐って?」
「聞きなれてしまって今じゃ誉め言葉と思ってるくらいだな。」
悔しく思ったマリアの皮肉も通じないのか何ともない様子でミラーが吸い終わった煙草を灰皿へと押し付けていると、ちょっとマリアってば・・・と少し困った顔でリンからウィスキーのお代わりを受け取ったミラーはクイっと一口飲んだので有った。