私、魔女さんに拾われました。   作:バスタオル

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ここでちょっとお知らせです。

過去に投稿したお話の中で、魔法を使うシーンがあったんですが、その魔法の名前を変更しました。
全部できてるかは分かりませんが、分かり次第、順々に直していくつもりです。

お知らせは以上です。


第19話 リールと模擬試合(リール編)

私の名前はリール。

今、第1魔法戦闘室にいます。

ここでは魔法を使った試合を行っています。

今まで見てきた試合はどれも見応えがありました。

初めて見る魔法がたくさんあってワクワクしています。

これまでスカーレットとアンナの試合が終わりました。

今度は私の番です。

スカーレットは負けちゃったけどアンナは勝ったので、このまま私も勝ちたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンナの試合が終わって次々と試合が進行していった。

勝ち負けの試合もあったが、引き分けもあった。

そして第7戦目。

リールの番となった。

相手はオードという男子生徒だ。

彼は火属性魔法に適性があるため、主に火属性魔法を使うことになる。

さて、試合結果はどうなるのか。

 

ジーヴル先生「さぁ、次の試合だ!オードとリール!舞台に出てきてくれ!」

 

そしてオードとリールは舞台に上がった。

 

男子「オード!やっちまえ!」

男子「お前の魔法なら勝てるぞ!」

オード「…」

リール「…」

 

2人ともじっと相手を見ている。

 

オード (いや…勝てないだろ…リールさんは確か光属性魔法…闇属性魔法なら勝てるが果たして…)

アンナ「リール!」

スカーレット「リール!」

リール「!」

アンナ「頑張って!」

スカーレット「負けないで!」

リール「…」

 

リールはアンナとスカーレットの方を見続けていた。

 

オード「リールさん」

リール「!」

オード「…負けませんから」

リール「…はい。分かりました」

オード (うぉぉぉぉ!言っちまった言っちまったぁぁぁ!やべぇ!ガチで殺されるぞ俺!父さん母さん今までありがとう!)

男子「オード!負けるなよ!」

オード「…」

ジーヴル先生「試合開始!」

 

先生が合図をするとオードとリールは杖を構えた。

 

オード「火玉(ファイダラ)!」

 

オードは火玉(ファイダラ)をリールに向けて飛ばした。

 

リール「!」

 

リールはそれを見てなんとか回避した。

 

リール (早速飛ばしてくるんですね…)

オード「これならどうだ!」

 

オードは杖を上に向け、杖先から火玉(ファイダラ)を複数飛ばした。

 

リール「?」

 

リールは上に打ち上がった火玉(ファイダラ)を見ていた。

 

リール (な、何してるんでしょうか…)

オード「降りてきな!」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ!

すると嫌な音を立てて先程の火玉(ファイダラ)が落ちてきた。

 

リール「な!」

 

リールはすぐさま魔法に移った。

 

リール「光速(オーバー・スピード)!」

 

シュゥゥゥ…

リールは黄色い光に包まれた。

 

リール (これで…)

 

ビュンビュンビュン!

リールは魔法を使って身体能力を上げ、火玉(ファイダラ)を避けた。

 

オード「な…速い…」

リール「これで…」

 

リールは杖先をオードに向けた。

 

リール「閃光(フラッシュ)!」

 

シュゥゥゥ!

 

オード「!?」

 

リールは魔法を使って目眩しを行った。

 

オード「ま、眩しっ!」

 

オードは閃光(フラッシュ)の影響を受けてしまった。

 

リール「はぁぁぁぁぁぁ!」

 

ビュンビュンビュン!

リールは光玉(ライダラ)を飛ばした。

ドカンドカンドカン!

 

オード「ぐあっ…」

 

オードは目眩しと光玉(ライダラ)を受けた。

 

リール (まだまだ…)

 

ビュンビュンビュン!

リールは更に光玉(ライダラ)を飛ばす。

 

オード「くっ…」

 

オードは杖を下に向けた。

 

オード「炎流(ファイアロード)!」

 

ゴォォォォォォォ!

オードが魔法を唱えると、杖先から炎が出てきて炎が天井に向かって噴き出し、光玉(ライダラ)の軌道を変えた。

 

リール「!?」

 

ドゴォンドゴォンドゴォン!

天井に当たった光玉(ライダラ)は爆発した。

 

リール (ずっと目を閉じているのに…凄いですね…)

 

現在オードは閃光(フラッシュ)の影響で目を閉じながら戦っている。

 

リール (ですが…こんなところでは手を抜きませんよ)

 

リールは杖を構えた。

 

リール (私が編み出した魔法…受けてみてください)

 

リールが魔力を高めると周囲に存在するマナが近寄ってきた。

 

オード (!)

 

オードはマナの流れを感じ取った。

 

オード (マナが1ヶ所に集まっている…そこにいるのか…リールさん)

リール (さて…そろそろいきましょうか)

 

マナを集め終えたリールは魔法を放つ準備をした。

 

オード「火だるま(フレイム)!」

リール「!」

 

リールが魔法を放つ前にオードが魔法を使った。

オードの体は火に包まれ、次の瞬間、オードはマナが集まった方向へ一直線に突進した。

 

ボボボッ…ドォォォォォン!

 

リール「!?」

 

その速度は凄まじく、リールは反応できなかった。

 

リール (しまっ…)

 

ドゴォォォォォン!

リールは火だるま(フレイム)に被弾した。

 

スタッ!

オードは綺麗に着地した。

 

オード「あー…やっと目が見えるようになった…」

 

オードは閃光(フラッシュ)による影響から開放された。

リールが火だるま(フレイム)に被弾してからその場に煙が立ち込める。

 

リール「けほっ…けほっ…」

 

リールは煙が立ちこめる中、立ち上がって戻ってきた。

 

オード (さすが…あれを受けて立ってられるなんてな…あれ結構強い魔法だったんだけどなぁ…)

 

ザッザッザッ…

リールは元の位置に戻った。

 

リール「驚きましたよ」

オード「!」

リール「まさか目を閉じたまま突進してくるなんて…」

オード「…」

リール「でも…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥ!

リールの魔力が上昇した。

 

オード「!?」

 

オードは魔力の膨れ具合に驚いていた。

 

オード (なんだ…この魔力…)

リール「私の方が…強かったみたいですね」

オード「!!」

 

オードはリールの背後にあるマナの集合体を目にした。

 

オード (あれはマズイ!)

 

オードはすぐさま次の魔法に取りかかった。

 

オード「核爆発(デューリ)!」

 

キィィィィィィィン…ドゴォォォォォン!

するとリールの足元が急に爆発した。

辺りに煙が立ち込める。

 

オード 「…」

 

オードはその煙をじっと見ていた。

 

リール「…先程言いましたが、聞こえませんでしたか?」

オード「!?」

 

リールはオードの魔法を受けてなおその場に立っていた。

 

リール「私の適性魔法は光属性魔法。光属性魔法には特殊な効果があります。それは…各属性魔法の半減です」

オード「!」

リール「なのでいくら私に属性魔法を放っても全て半分のダメージとなります。さっきから被弾しましたが、それでもまだピンピンしています」

オード「くっ…」

 

オードはリールを睨んでいた。

 

リール (睨んでる…こわっ…)

オード「なら…まだまだやるぜ!」

 

オードは杖を構えた。

 

オード「火玉(ファイダラ)!」

 

ビュンビュンビュン!

オードは火玉(ファイダラ)を多数放った。

 

リール (半減するって言ったのに…)

 

ドゴォンドゴォンドゴォン!

リールは火玉(ファイダラ)に被弾した。

 

オード (…これでもだめか)

 

リールは魔法を受けても倒れる様子がなかった。

 

リール「…もう終わりですか?」

オード「!」

 

リールは攻守交代と言わんばかりにそう言った。

 

リール「もし終わりならこの私が…」

オード「まだまだぁ!」

 

オードは続けて火玉(ファイダラ)を放った。

 

ドゴォンドゴォンドゴォン!

リールは咄嗟の事だったため、被弾してしまった。

 

リール「…」

 

だが、リールはその場に立っていた。

 

オード (…くっ…正直勝てる気しねぇよ…)

リール「…もう終わりですか?」

オード「!」

リール「…もう少しあるかと思ったんですが…」

オード「くっ…」

リール「さて、じゃあ次は私の番ですね」

オード「な!」

 

リールはそう言いながら背後にあるマナの集合体を杖に集めた。

 

リール「この魔法は初めて使いますね。魔女さんに教わったこの魔法。受け取ってください」

 

リールは杖を上に向けた。

 

リール「天の光(リレミト)!」

 

シュゥゥゥ…

すると舞台全体に天の光(リレミト)が展開された。

 

オード「?」

 

オードはリールが放った魔法をじっと見ていた。

 

オード (何かしたのか?)

 

オードはその魔法の効果を知らないため、ただただじっと見ているだけだった。

 

???「…見つけた。そこにいたのね」

リール「よそ見してたら危ないですよ!」

 

リールが杖を構えた。

 

リール「天の鎖(エルキドゥ)!」

 

ジャラララララガシャン!

 

オード「!?」

 

リールが魔法を放った途端、地面に魔法陣が展開され、出てきた鎖がオードを拘束した。

 

オード「くそっ…何だこの鎖は…」

リール「これは相手を拘束する魔法です。光属性魔法の適性者は一律して移動速度が普通の人の比じゃありません。ですがその中でも自身のスピードについていけない人がいたそうです。この魔法はそれを解消するためのものらしいです」

オード「この魔法を使ったところで自分の速度を制御したことにはならないだろう」

リール「ふふっ…正解です」

オード「!」

リール「ただ敵を拘束するだけで自分の速度をコントロールできましたかと言われて 「はい」と答える人はいませんよ」

オード「なら」

リール「ですが…」

オード「…」

リール「拘束してしまえば自分は動かなくてもいいと…そのような考えからこの魔法は生まれたそうですよ」

オード「…さっきからその話し方…この魔法…君の考えた魔法じゃないんだね」

リール「はい。ある書物から学んだ魔法です」

オード「…書物…ね」

リール「まぁ私の場合はこんな魔法使わなくても自分の速度をコントロールできてるので」

オード「…」

リール「…さて、そろそろ終わりにしますか?それとももう少し続けますか?」

オード「…」

リール「…」

オード「…敗者に選ぶ権利はないだろ」

リール「…正解です」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥ…

するとリールの体が光り始めた。

 

リール「じゃあ…ここで終わりにしましょうか」

 

リールはオードに杖を向けた。

 

リール「私と当たったのは運が悪かったですね」

オード「…だな」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥ!

リールの杖に光が集まってきた。

 

リール「…」

オード「…」

男子「オード!」

オード「!」

男子「負けんじゃねぇ!お前ならいける!勝てるぞ!」

男子「そうだ!お前ならやれる!そんな鎖引きちぎってしまえ!」

オード (無茶言うなよ…)

男子「お前はこんな負け方悔しくないのか!俺は絶対悔しいぞ!」

オード (んな事言ってもどうすればええねん)

リール「…何もしないんですか?」

オード「…あぁ。勝ち目が無い」

リール「…潔いですね」

オード「…負け戦に勝ちの道筋を作れない自分の恥だ」

リール「…そうですか」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥ!

光はさらに大きくなる。

 

リール「では…」

男子「オード!」

オード「…」

 

ガコン!

 

リール「!!」

オード「?」

男子「!」

スカーレット「!」

アンナ「!」

 

妙な音とともに天井に穴が空いた。

 

リール「な…なに…」

オード「…おい。やらないのか…」

 

オードは何が起こったのかよく分かっていなかった。

 

???「…ごきげんよう」

リール「!」

 

すると空いた天井の穴から一人の女性が降りてきた。

 

オード「な…なんだ…この気配…」

 

オードは鎖に繋がれながらも気配を感じた。

 

リール「…」

 

リールや他の生徒たちは何も言わずにただじっとその女性を見ていた。

 

スタッ

その女性は舞台に降り立った。

 

???「…」

 

その女性は辺りを見渡す。

 

リール (何この人…すごい魔力…魔女さん…あるいはそれ以上…)

???「あら…少し目立ちすぎましたか?」

リール「…」

???「まぁいいでしょう。ようやく特定できたんですから。このまま持ち帰らせていただきますね」

 

クルッ…コツコツコツ

その人は振り向いてリールの方へ歩き出した。

 

ザッ…

そしてリールの目の前で止まった。

 

リール「!」

???「…あなた、ある人の魔力にそっくりですね」

リール (ある人の魔力…もしかして…魔女さん…)

???「久しぶりですね。あの時感じた魔力とは少し違いますが、それでも一致率は93%。最初に感じた時はあの人かな?って思いましたよ」

リール「…あなたは誰ですか」

???「あ、そっか。私とあなたは初めてお会いしますね。分かりました。私の名前は」

???「…エレナと申します」

リール「エレ…ナ…」

ジーヴル先生「エ、エレナ…だと…」

男子「先生!エレナって誰のことですか?」

ジーヴル先生「…」

男子「先生!」

 

ジーヴル先生はエレナと名乗る女性を睨んでいた。

そう。恨みを持っているかのように。

 

エレナ「さて、私は名乗りました。あなたのお名前はなんて言うんですか?」

リール「わ、私は…リー…」

エレナ (ふふっ…)

ジーヴル先生「待て!答えるな!」

リール「!!」

 

リールが答えようとした時、ジーヴル先生が大声で止めた。

リールはそれに驚いて言葉を止めた。

 

エレナ「…」

リール「せ、先生…」

ジーヴル先生「絶対に答えるな!今すぐそこから逃げろ!早く!」

リール「で、でも…逃げろって言われても…」

ジーヴル先生「どこでもいいから!とにかくここを離れてくれ!」

リール「は、はい!」

 

リールはオードにかけた天の鎖(エルキドゥ)を解いてそこから走って逃げた。

 

男子「せ、先生…」

ジーヴル先生「ここにいる全員に警告!この人に自分の名前を明かすな!明かしたら最後、こっちに戻って来れなくなると思え!いいな!」

 

ジーヴル先生は大声で警告した。

 

ジーヴル先生「出席番号3番!舞台から降りてその人から離れろ!早く!」

オード「は、はい!」

 

オードは舞台から降りてその場をあとにした。

 

ジーヴル先生「残りの生徒も非常用の扉から脱出!今すぐ教室に向かえ!」

男子「せ、先生…」

ジーヴル先生「早く!」

男子「おいみんな!行くぞ!」

女子「先生!」

ジーヴル先生「早く行け!」

女子「…はい!」

 

そして残りの生徒も移動し始めた。

 

ジーヴル先生 (なぜ…この人が…今ここに…)

 

ジーヴル先生は生徒の声も聞かないほどに焦っていた。

 

エレナ「…何のつもりですか?」

ジーヴル先生「何のつもりって…ただ逃がしただけだよ」

エレナ「…なぜ?」

ジーヴル先生「お前…自分が過去に何したか覚えてないのか…」

エレナ「…」

 

エレナはずっとジーヴル先生を見ていた。

 

ジーヴル先生「ここでみんなを死なせるわけにはいかない。先生として、ここを守る」

エレナ「…御大層ですね」

 

ビュン!

 

ジーヴル先生「!!」

 

エレナはその場から移動し、第1魔法戦闘室から出ようとした生徒に向かった。

 

エレナ「さっきの子を持って帰れたら良かったんですが、もう誰でもいいです。1人でも持って帰れたらそれでいいです」

 

ビュン!

 

アンナ「え…」

 

エレナはアンナの目の前に現れた。

 

エレナ「あなた…面白い魔力を持ってますね。ぜひ私に…」

ジーヴル先生「(プレス)!」

 

ブォォン!

ジーヴル先生がエレナに向かって魔法を使った。

 

ギギギ…ギギギギギ…

エレナはその圧に押し潰されようとしていた。

 

ジーヴル先生「早く逃げろ!」

アンナ「は、はい!」

スカーレット「アンナ!早く!」

アンナ「はい!」

エレナ「そう。あなた…アンナって言うのね」

アンナ「!」ドクン

 

アンナは突然心臓が握り潰されるような感覚に襲われた。

 

アンナ「ぐっ…あぁ…」

スカーレット「アンナ!」

 

スカーレットはアンナに声をかける。

 

スカーレット「アンナ!どうしたのよ!アンナ!」

ジーヴル先生「名前を言うな!」

スカーレット「!!」

 

スカーレットはこの時、自分がアンナの名前を呼んでいることに気づいた。

 

スカーレット「しまっ…」

ジーヴル先生「早く行け!ここは先生が止めるから!」

スカーレット「は、はい!…立てる?」

アンナ「…うん。立てる…」

スカーレット「ごめん…私のせいで…」

アンナ「大…丈夫…」

 

スカーレットとアンナはゆっくりではあるが、その場から離れた。

 

エレナ「…可哀想に」

ジーヴル先生「お前…」

 

ギギギギギ!

ジーヴル先生はさらに圧を強くした。

 

エレナ「…」

ジーヴル先生「もう二度と…生徒に触れさせない!」

エレナ「…守れなかったね。生徒を」

ジーヴル先生「くっ…」

 

ギギギギギ!

ジーヴル先生はさらに圧を強くした。

 

エレナ「いいの?そんなに魔力を使って」

ジーヴル先生「お前には関係ない!」

エレナ「関係ありますよ。魔力が無くなったら誰がさっきの人たちを守るんですか?」

エレナ「ジーヴル先生…」

 

ズシャッ!

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

場所…教室

 

男子「はぁ…はぁ…」

男子「やっと教室に…ついた…」

女子「みんないる!?大丈夫!?」

女子「スカーレットとアンナがいない!」

女子「リールさんも!」

男子「オードもだ!」

女子「オードとリールさんは別で逃げてるから大丈夫。でも、アンナと委員長が…」

 

みんなが教室にずっといると…

 

ガラッ!

教室の扉が開いた。

 

スカーレット「みんな…アンナをお願い…」

女子「委員長!」

男子「委員長!」

 

するとみんなはアンナとスカーレットのところに集まった。

 

女子「委員長!アンナはどうしたの!?」

スカーレット「…私のせいでさっきの人に名前を知られちゃった…」

全員「!?」

 

その場の全員が声を出さなかった。

 

スカーレット「私は今からさっきの人をやっつけてくる…アンナがこんなに苦しんでるのは自分のせい…その落とし前はつけないと…」

男子「でも!先生はここにいろって!」

スカーレット「それでも!」

ラーフ「おや、みなさん。どうかされましたか?」

男子「!!」

女子「!!」

 

するとそこにレヴィ学院長と一緒にいるラーフがいた。

 

ラーフ「随分とお疲れですね。魔法の実技でしたか?」

女子「先生!」

ラーフ「はい。何ですか?」

女子「あの…第1魔法戦闘室に変な人がいます!」

ラーフ「変な人?」

女子「はい!」

男子「突然天井に穴が空いてそこから女性が降りてきたんですよ!」

ラーフ「人…天井…穴…?」

女子「はい!」

ラーフ「その人の名前か特徴は知っていますか?」

女子「ジーヴル先生がその人に名前を明かすなって言ってました!」

ラーフ「名前を明かすな…って…まさか…いや…しかし…」

 

ラーフは嫌な予感がした。

 

男子「その女性はエレナって名前の人でした!」

ラーフ「エ…エレナ!?」

 

ラーフの嫌な予感が的中した。

 

ラーフ「な、なぜ…あの人が…ここに…」

女子「先生!エレナって誰のことですか!」

ラーフ「…」

女子「先生!」

ラーフ「…彼女は…」

ラーフ「ここ、エレナ学院の最初の学院長だった人です。そして、この国を破壊の道へ導いた人でもあります」

女子「え…」

男子「え…」




〜物語メモ〜

登場した魔法

火属性魔法:火玉(ファイダラ)
オードが使った魔法。
火の玉を作り出し、それを相手に放つ魔法。

火属性魔法:炎流(ファイアロード)
オードが使った魔法。
炎を操り、敵の飛び道具の軌道を変える魔法。
水と土属性魔法の軌道を変えることはできないが、それ以外の魔法の軌道を変えることができる。

火属性魔法:火だるま(フレイム)
オードが使った魔法。
自身を炎で包み、相手に突進する魔法。
魔法の部分は炎を纏うところだけで、突進するのは物理攻撃となる。

火属性魔法:核爆発(デューリ)
オードが使った魔法。
相手の足元に魔法陣を展開し、爆発を起こす魔法。
だだの爆発とは桁違いのダメージとなる。
ただし、リールは光属性魔法の適性者のため、ダメージが半減する。

光属性魔法:天の光(リレミト)
リールが使った魔法。
使えば辺りに光が差し込む。
これは自覚症状が無いまま徐々に相手の体力を削る魔法。
使うには大量の魔力とマナが必要になる。

光属性魔法:天の鎖(エルキドゥ)
リールが使った魔法。
使えば相手の周囲に魔法陣が展開され、相手を拘束する魔法。
攻撃力ははいが、相手を拘束するため、魔法を当てやすくなる。

土属性魔法:圧(プレス)
ジーヴル先生が使った魔法。
地面に磁場を発生させて相手を圧空間に閉じ込める魔法。
魔力の量によって圧の強さが変化する。

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