私、魔女さんに拾われました。   作:バスタオル

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ここでちょっとお知らせです。
いつもより行間を狭くしています。
お知らせは以上です。


第23話 リールとラミエ先生の過去

私の名前はリール。

今保健室にいます。

少し前にエレナという名前の魔女さんが来ました。

今はいませんが、そのせいで私の友達が怪我をしました。

私は何も出来ずにここにいます。

ただそこにいるだけ。

そんな私のところにレヴィ学院長が来ました。

レヴィ学院長は原因を調査してくれてたそうです。

その結果、エレナという人が来たのは私の使った魔法が原因だと分かりました。

その魔力の強さにレヴィ学院長は危険を察知して私に魔法の使用を禁止させました。

魔法使いなのに魔法が使えないなんて…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…保健室

 

リール「…」

 

私は今、アンナとスカーレットが起きるのを待っています。もう2日くらい経ちます。オード君も全然起きません。私はずっと後悔しています。こうなった原因は私にあると…そう思っています。

 

リール「…みなさん…ごめんなさい…私のせいで…」

 

ガラッ!

私がそう言葉を零すと誰かが保健室に入ってきた。

 

女子「あ、リールちゃん!こんなところにいたんだ!」

男子「お、ほんとだ!」

リール「…どうされましたか?」

女子「アンナと委員長の様子を見に来たの。で、どう?2人は」

リール「…まだ起きませんよ」

女子「そっか…早く良くなるといいね」

リール「…はい」

男子「オードのやつ…早く起きろよなー。みんな心配してっぞ」

リール「3人は私が見てますのでお二方は教室に戻っても大丈夫ですよ」

女子「そっか。じゃあお願いねリールちゃん」

リール「はい」

 

ガラッ…

するとその人たちは保健室を出た。

 

リール「…」

 

リールは3人を見た。

 

リール (…早く…良くなってください…)

 

それから数時間が経った。

リールはすっかり眠ってしまった。

 

リール「…」

アンナ「ん…」

 

アンナの声が保健室内で響いた。

 

アンナ「…」

 

スッ…

アンナは目を覚ますと、体を起こした。

 

アンナ「あれ…私なんでここに…」

 

アンナは周囲を見渡した。

 

アンナ「!!」

 

するとアンナの傍らにリールの姿があった。

リールは3人を見ているうちに眠くなってそのまま寝てしまったのだった。

 

アンナ (リール…)

 

アンナは近くの台に小さな掛け布団があるのを見つけ、リールに被せた。

 

アンナ「…」

 

ナデナデ…

アンナはリールの頭を撫でた。

 

アンナ (ごめんねリール…心配かけちゃった…)

リール「ん…」

アンナ「!」

 

アンナが頭を撫でると、リールが目を覚ました。

 

リール「…!」

 

リールはアンナが目を覚ましたことに気づいた。

 

リール「アンナ!」

 

ギュッ!

リールはアンナに抱きついた。

 

リール「良かった…本当に…良かった…」

アンナ「リール…」

 

リールの体は震えていた。

 

アンナ「…」

 

ギュッ…

アンナは優しくリールを抱きしめた。

 

アンナ「心配かけてごめんね。リール」

リール「ううん。大丈夫…でも良かった…本当に…」

 

しばらくリールとアンナはそのままの姿勢でいた。リールが泣き止むと、リールはアンナに事の経緯を話した。アンナはその話をただじっと聞いていた。

 

リール「と、いうことがあったんです」

アンナ「そうなんだ…じゃあリールはもう魔法を使っちゃダメなんだね」

リール「ダメって訳じゃないんです。ただ、魔法を使えるのは第1魔法戦闘室だけなんです。ここでは禁止になりました」

アンナ「嫌だなぁ…リールの魔法が見れなくなるの…」

リール「アンナ…」

アンナ「そういえばスカーレットは?」

リール「そこでまだ眠っていますよ」

 

リールはスカーレットを指さした。

 

アンナ「あ、ほんとだね。あれ?もう一人いる…」

リール「あの人はオード君。私と戦った人ですよ」

アンナ「あ、リールの相手だった人?」

リール「そうですあの人です。オード君は私のために必死に戦ってくれたんです。大怪我をしたのでアンナとスカーレットと同じようにここに運ばれたそうなんです」

アンナ「そうなんだ…」

スカーレット「ん…」

リール「!」

アンナ「!」

 

するとスカーレットも目を覚ました。

 

リール「スカーレット!」

スカーレット「え…なに…」

リール「スカーレットー!」

 

ギュッ!

リールはスカーレットに飛び込んだ。

 

スカーレット「うぐっ…もう…一体何よ…」

リール「良かったぁ!スカーレットも目を覚ましたー!」

スカーレット「あぁもう…静かにしてよ…」

リール「あ、ごめん…」

 

スカーレットは体を起こすと、当たりを見渡した。

 

スカーレット「あ、そっか…私…」

 

スカーレットは隣で寝ているオードを見た。

 

スカーレット「…あなたもやられたのね」

リール「スカーレット…大丈夫?」

スカーレット「大丈夫よ。何ともないわ」

リール「良かったぁ…」

スカーレット「あらアンナ。あなたもう起きたのね」

アンナ「うん。スカーレットが起きる少し前にね」

スカーレット「そう。それは良かったわ。ところで、傷の方は大丈夫?」

アンナ「うん。全然痛くないよ」

スカーレット「そう。それは良かったわ」

 

ガチャ…

すると保健室の扉が開いた。

 

ラミエ先生「お、2人も起きてるのね」

リール「先生!」

アンナ「あ、保健室の…」

ラミエ先生「そう。ここの部屋を担当しているラミエよ」

スカーレット「すみません先生。ベッド3つも使っちゃって…」

ラミエ先生「いいのよ。あなたたち以外に傷ついた人は何人もいたけど、あなたたちのように眠るほど傷が深い人はいなかったわ」

スカーレット「そうですか」

ラミエ先生「…起きてないのはその子だけ?」

リール「はい。そうです」

ラミエ先生「そう。分かったわ。あとは私が見ておくからあなたたちは部屋に戻ってもいいわよ」

アンナ「え」

スカーレット「私たちもいいんですか?」

ラミエ先生「えぇ。大丈夫よ。傷もとっくに癒えてるし魔力も戻ってるはずよ」

スカーレット「ありがとうございます」

リール「…私、まだここにいます」

ラミエ先生「?」

アンナ「え、リール?」

リール「…オード君が身を呈して私を守ってくれました。せめてオード君が起きるまで私はここにいます」

アンナ「リール…」

スカーレット「じゃあ私たちは先に戻っててもいい?」

リール「はい。いいですよ」

スカーレット「アンナ。準備しましょ」

アンナ「え、あ、うん」

 

スカーレットとアンナは服を着替えた。

 

スカーレット「じゃあリール。オード君が起きたらちゃんと帰ってきなさいよ」

リール「はい。ありがとうスカーレット」

スカーレット「さ、行きましょアンナ」

アンナ「うん…」

 

ガチャ…

スカーレットとアンナは保健室を出た。

 

リール「…」

ラミエ先生「…あなた、あの人そっくりね」

リール「あの人?って誰ですか?」

ラミエ先生「私の友人よ。今のあなたを見てると昔のあの人を思い出したわ」

リール「そうですか」

ラミエ先生「…私ってね、元々風属性魔法の適性者だったのよ」

リール「!」

ラミエ先生「でも今は普通の人より魔力が弱いから魔法を使っても大したダメージは無いわ」

リール「そうなんですね」

ラミエ先生「…私はね、その友人のために風属性魔法を捨てて回復魔法の道を歩み始めたのよ」

リール「何かあったんですか?」

ラミエ先生「…少し、昔話をしましょうか」

 

するとラミエ先生はリールを近くのソファに座らせ、自分の過去を話し始めた。

 

ラミエ先生「…これは何十年か前の話。ある魔女がひとつの町を滅ぼした事件の事よ」

リール「!」

ラミエ先生「その人は突然この学校に現れた。親もいなさそうで、学校ではずっと独りだった。私は最初、その人に対しての印象は怖い事くらいだったわ。でも日が経つにつれてその人が人前では見せない姿や顔を見る機会が何度かあったの。私はその姿を見るうちにその人のことが気になり始めたの」

リール「怖かったんじゃないんですか?」

ラミエ先生「いいえ。その人が怖く見えたのはその人が私たちに対して警戒していたからだとあとから知ったの。それを聞いてから私はその人と一緒に過ごすことになったわ」

リール「どんな人だったんですか?」

ラミエ先生「慈愛の心に満ちた優しい人。誰かの助けを聞けば率先して動いて感謝され、その度に信頼を得る…そんな人だったわ」

リール「いい人ですね」

ラミエ先生「えぇ。でも時々やり過ぎだと感じることもあったわ」

リール「やりすぎる事?」

ラミエ先生「あの人は人の頼み事を断ることはなかった。だからどんな無理難題を吹っかけられても物怖じしなかった。でも、それがかえって危険だった」

リール「…」

ラミエ先生「あの人はある時、ある頼み事を引き受けたわ。それは、今では存在しない"ある粉"を取ってきて欲しいというものだったの」

リール「!!」

ラミエ先生「私は依頼にあったあの粉がどれほど貴重なものかを知っていたからあの人に行かないよう言ったわ。でも聞かなかった。あの人は心が無いようだった。淡々とその依頼を受け、目的地に足を運んだ」

リール「それで…どうなったんですか…」

ラミエ先生「…依頼は達成されたわ」

リール「!」

ラミエ先生「あの人は依頼にあった粉をちゃんと取ってきた。依頼者はとても喜んでいたわ」

リール「ほっ…それは良かったです」

ラミエ先生「でも、あの人の体はボロボロだったわ」

リール「!」

ラミエ先生「体の至る所に切った跡があったわ。服も体も汚れて…雨でも降ってたからなのか、服は少し湿っていたわ」

リール「…」

ラミエ先生「あの人は依頼を達成した時、足元がふらついていた。立ってる時は常に足が震えていて歩き始めると足の震えと息切れが起きていた」

リール「…」

ラミエ先生「私はあの人のあの姿を見て驚いたわ。あんなにボロボロになったのを見て私は風属性魔法を捨てて回復魔法に専念したわ」

リール「そう…だったんですね」

ラミエ先生「でも回復魔法を勉強し始めながら傷を治していたから傷が治るまで時間がかかったわ。おまけに手遅れだったものはそのまま傷跡として今も体に刻まれているわ」

リール「…」

ラミエ先生「私はこんなボロボロになってまで依頼を受けていたあの人が可哀想で仕方なかった。依頼者は依頼のものが手に入ればそれでいいけど、あの人はその度に体に傷を作ってきた…」

リール「…」

ラミエ先生「大切な自分の体を犠牲にして人の役に立とうとした。その姿が今のあなたと同じように見えた」

リール「先生…」

ラミエ先生「何?」

リール「その人は…今も生きていますか?」

ラミエ先生「!!」

 

リールは泣いていた。

 

ラミエ先生「え、どうしたの?涙なんか流しちゃって」

リール「…私もラミエ先生と同じ気持ちです。可哀想で…」

ラミエ先生「…そう。でも安心して。今も生きてるわよ」

リール「ほんとですか?」

ラミエ先生「えぇ。大丈夫よ」

リール「そうですか…それは良かったです」

ラミエ先生「…」

リール「あの…先生」

ラミエ先生「何?」

リール「その人の名前はなんて言うんですか?」

ラミエ先生「その人の名前?」

リール「はい」

ラミエ先生「…リーナ」

リール「リーナ…」

ラミエ先生「そう。リーナ。それがその人の名前よ」

リール「リーナ…私の名前に似てますね」

ラミエ先生「確かにそうね」

リール「…私もその人のようになりたいなぁ」

ラミエ先生「…」

 

ラミエ先生は何も言わなかった。

 

ラミエ先生「でもねリール」

リール「?」

ラミエ先生「そんな優しかった私の友人は今では別人になってるわ」

リール「別人?」

ラミエ先生「…えぇ。あの優しかったリーナはある事がきっかけで変わり果ててしまったわ」

リール「ど、どんな事が…」

ラミエ先生「…エレナ元学院長」

リール「!」

 

リールはその名に覚えがあった。

 

ラミエ先生「あの人がリーナにある事をしたせいでリーナは本当に心を失ってしまったわ」

リール「本当に…失った?」

ラミエ先生「…リーナが学校に来た時も心を失ってたわ。でも私と一緒にいることでだんだんと自分のことや感情を表に出すようになったの」

リール「…」

ラミエ先生「普通の人と話せるくらいになった時に当時の学院長だったエレナって人がリーナにある事をしたの」

リール「何をしたんですか?」

ラミエ先生「…魔玉解剖」

リール「魔玉…解剖…」

ラミエ先生「えぇ。私たち魔法を使う人たちには一律して心臓に魔玉が存在しているの。私たちはそこから送られる魔力を使ってマナを集めて魔法を使うの」

リール「へぇ…そうなんですね」

ラミエ先生「…リーナの魔玉ってね、他の人とは全然違ってたの」

リール「!」

ラミエ先生「あの人はね、闇属性魔法に適性を持つ人だったの」

リール「!!」

ラミエ先生「当時、闇属性魔法と光属性魔法って希少だったの。稀に現れるくらいにね。…故にその人が持つ魔玉も貴重なものだったわ」

リール「…」

ラミエ先生「闇属性魔法ってね光属性魔法よりも希少な属性魔法なの。だから物珍しかった。リーナは依頼を受けてる時に起こったことを話してくれたわ。こんなことが起きたよ。あんなのがあったよって…楽しそうに話していた…でも、それは表の話だけ。その裏で起こったことは一度も話さなかった」

リール「…」

ラミエ先生「私はある人に聞いただけだから信憑性はあまり無いかもしれないけど…それでも信じたわ」

リール「ど、どういう…」

ラミエ先生「…リーナは…出かける度に誰かに襲われていた」

リール「!!」

ラミエ先生「まぁ…闇属性魔法ってとても希少だからね。それを狙う人もその分多かったらしいの」

リール「…」

ラミエ先生「でもリーナはその人たちに捕まらないよう必死に戦ったそうよ。魔法を使って追い払ったり、倒したり…そんな事があったのに私ですらその話を聞かされなかった」

リール「…」

ラミエ先生「それから何日、何ヶ月、何年…同じようなことが続いたある日…エレナ元学院長はリーナを呼び出した」

リール「…」

ラミエ先生「その内容はさっき話した魔玉解剖の事。リーナはその依頼を受け、エレナ元学院長の指導のもと、他の人たちが魔玉を取り出そうと色々やったそうよ」

リール「…」

ラミエ先生「それからしばらくして…リーナの魔玉が取り出されたそうよ」

リール「え…」

ラミエ先生「でも、その時事件が起きた」

リール「!」

ラミエ先生「学校中の警報が一斉に鳴り始めたわ」

リール「…」

ラミエ先生「当時の私たちは何が起こったのか分からなかったわ。放送も流れず、ただ警報が鳴り響いているだけ…そんな時、ある場所から爆発音が聞こえた」

リール「爆発音…」

ラミエ先生「…えぇ。私たちは爆発音のしたところに行ったわ。そこで分かったの。爆発音が鳴ったのは学院長室…エレナ元学院長の部屋だったの」

リール「!!」

ラミエ先生「他の人たちはただ焼けた部屋しか見ていなかった。でも私は違った。私はリーナの事が心配だった。学院長室に向かったリーナは教室に戻ってこなかったの」

リール「!!」

ラミエ先生「するとまたある場所で爆発音が鳴った。今度は外。みんながその音に反応して外に出ると、学院の3割くらいが消し飛んでいたの」

リール「え…」

ラミエ先生「私も驚いたわ。それをしたのはリーナだったの」

リール「!」

ラミエ先生「私はリーナに攻撃をやめるよう言ったけどリーナは聞かなかった。リーナは何も聞かず、何も言わず、黙々と学院を破壊していったの」

リール「そんな事が…」

ラミエ先生「まぁそれで収まれば良かったんだけどね」

リール「まだ何か…」

ラミエ先生「…学院を破壊し終えたリーナは今度はこの街を破壊し始めたの」

リール「!!」

ラミエ先生「最初は私たちに攻撃が当たらないよう魔法を使ってたけど、途中から問答無用で誰彼構わず攻撃したの」

リール「!!」

ラミエ先生「お陰で私の同期は全員死んじゃったわ」

リール「…」

ラミエ先生「当時の先生たちも友達も全員…リーナに殺されたわ」

リール「憎まなかったんですか?」

ラミエ先生「憎まなかったわ。リーナは街を破壊したけど私だけは守ってくれた」

リール「!!」

ラミエ先生「リーナは心を失ったけど、その心の中には私という存在がまだ残っていた。だからリーナは私に結界を張って守ってくれたの」

リール「なぜ…分かるんですか?」

ラミエ先生「…リーナがそう言ってくれたからよ」

リール「!」

ラミエ先生「この街を破壊したリーナは私に言ったわ。あなただけでも生きてって」

リール「!」

ラミエ先生「その後リーナは力を使い果たして倒れたわ。私は守ってくれたこの命をこの人の為に使おうとその時決めたわ。だから倒れたリーナの傷を治したの」

リール「…」

ラミエ先生「傷が治ったリーナはあとで何故こんなことをしたのか話してくれたわ。それを聞いて怒るに怒れなかった…リーナが今まで受けてきたことを考えたらね」

リール「そう…だったんですね…」

ラミエ先生「だからあなたは私の友達のように誰かを守ったりするのはいいけど、やり過ぎには注意しなさい」

リール「…はい」

オード「…ん」

リール「!」

 

するとオードが目を覚ました。

 

ラミエ先生「あら、起きたみたいね」

オード「いてて…」

リール「オード君!」

 

リールはオードのベッドまで走った。

 

リール「オード君大丈夫!?」

オード「あぁリールか…大丈夫…そっちは?」

リール「オード君のお陰で何ともないですよ。守ってくれてありがとうございました」

オード「い、いや…べ、別に…いい…」

ラミエ先生 (…やっぱりあなたにそっくりね。誰かのために自分を犠牲にするその心…昔のあなたを見ている気分よ。ねぇ…リーナ)

オード「あれ、他のやつは?」

リール「スカーレットとアンナなら先に起きて教室に戻りました!」

オード「リールは?」

リール「オード君が起きるまで待ってたんです」

オード「!!」

 

オードは顔を赤くした。

 

オード「…そうか」

ラミエ先生「さ、起きたなら着替えて教室に戻りなさい」

オード「あ、先生」

ラミエ先生「もう動いても大丈夫よ」

オード「そうですか。分かりました」

リール「着替えはあっちにあるから着替えたら教室に帰りましょう!」

オード「…あぁ。分かった」

 

オードは服を着替えに行った。

 

オード「よしっ…着替え終えたぞ」

リール「じゃあ一緒に教室に行きましょ!」

オード「お、おう…」

リール「ラミエ先生、お世話になりました」

オード「お世話になりました」

ラミエ先生「いいのよ。またいつでも来なさい」

リール「はい!」

 

ガチャ…

そしてリールとオードは保健室を出た。

 

ラミエ先生 (…ごめんなさいリーナ…あなたの事…伝えられなかったわ…)




〜物語メモ〜

魔玉
魔法を使う人たちには魔玉という魔力の元となるものが存在する。
これがある事で魔法を使うことが出来る。
なので当然身体から取り出せば魔法は使えなくなる。

魔玉解剖
エレナ元学院長が行った魔玉を取り出す術式。
これを行うことで魔玉を取り出すことが出来る。
しかし、取り出すことで拒絶反応が出るので、成功率は低い。
おまけに無理に取り出そうとすると魔玉自体が暴走し、無差別に魔法が放たれる。

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