私、魔女さんに拾われました。   作:バスタオル

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第26話 リールと甘いもの巡り

私の名前はリール。

今部屋でアンナとスカーレットの3人で話し合いをしています。

今日は3人で甘いものを食べに行こうということでどこに行くかを話しています。

私は甘いものを食べないので味の想像がつきません。

2人がオススメするものを食べに行くので期待できます。

早く食べてみたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…リールとアンナの部屋

 

アンナ「こことか美味しいよ」

リール「ここはどんなものがあるんですか?」

アンナ「パフェって言って…えーっと…」

リール「?」

アンナ「なんかすごい食べ物なの!」

リール「なんかすごい食べ物なんだ…」ゴクリ

スカーレット「私はこことかオススメよ」

リール「ここは?」

スカーレット「ケーキっていう甘い食べ物があるの。オススメできるわ」

リール「どんな感じですか?」

スカーレット「それは食べてからのお楽しみよ」

リール「むむむ…」

アンナ「じゃあそことここに行こ!私も食べたい!」

スカーレット「そうね。2つ食べましょ」

リール「じゃあ案内お願いしてもいいですか?」

スカーレット「任せなさい」

アンナ「じゃあ行こ!」

リール「はい!」

 

リールとスカーレット、アンナは学校を出て甘いものを食べに行った。

 

 

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場所…ケーキ屋

 

リール「おぉ…」

スカーレット「ここが私がオススメする店よ」

リール「ここにケーキという食べ物があるんですね!?」

スカーレット「あるわよ」

リール「じゃあ行きましょう!早く食べてみたいです!」

 

3人は店に入った。

 

店員「いらっしゃいませ」

リール「おぉ…いっぱいありますね…」

スカーレット「好きな物注文しなさい」

リール「好きな物って…でも私食べたことないですし…」

アンナ「私、ショートケーキが好き」

リール「ショートケーキ?」

アンナ「ほら、右にある白いケーキだよ」

 

リールはショートケーキを探した。

 

リール「あ!これですか?」

アンナ「そうそう!それそれ!」

リール「へぇ、綺麗な白色ですね!この赤いのはイチゴですか?」

アンナ「そう!」

リール「確かに美味しそうですね…」

スカーレット「私はチョコケーキかしら」

リール「チョコ?」

スカーレット「これよ」

 

リールはスカーレットが指さしたところを見た。

 

リール「この茶色のケーキですか?」

スカーレット「そうよ」

リール「うっ…どちらも美味しそうですね…」

スカーレット「なら2つずつ注文しましょ」

リール「え!?いいんですか!?」

スカーレット「任せなさい。お金はあるから」

リール「ありがとうございます!スカーレット!」

スカーレット「い、いいわよ…別に」

 

スカーレットはショートケーキとチョコケーキを2つずつ注文し、近くの机で食べることにした。

 

リール「おぉ…これがケーキという食べ物ですか…」

 

リールはケーキに目を奪われていた。

 

アンナ「早く食べよ!」

スカーレット「そうね。頂きます」

アンナ「頂きます」

 

スカーレットとアンナはケーキを食べ始めた。

 

リール「わ、私も…頂きます」

 

リールもケーキを食べ始めた。

 

リール「んー!ん!ん!ん!」

 

リールは美味しそうにケーキを食べる。

 

リール「スカーレット!これ美味しいですね!」

スカーレット「当たり前よ。私がオススメするケーキなんだから」

リール「こんな美味しいもの初めてですね!」

スカーレット「そう。それは良かったわね」

 

チョコケーキを食べ終えたリールはショートケーキを食べ始めた。

 

アンナ「は、早いね…リール…」

リール「アンナ!アンナ!」

アンナ「何?」

リール「これも美味しいですね!」

アンナ「良かった…美味しくなかったらどうしようかと思ったよ…」

リール「2人ともこんな美味しいもの食べたことあるなんて羨ましいですね!」

スカーレット「また3人で食べに来ましょ」

リール「はい!」

 

その後3人はケーキを完食した。

 

リール「さぁ!次行きましょ!」

 

リールたちは次にパフェのお店に向かった。

 

 

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場所…パフェ専門店

 

リール「おぉ!ここも綺麗ですね!」

アンナ「でしょ!私のオススメのお店なの!」

スカーレット「いい雰囲気のお店ね」

アンナ「うん!」

 

3人はパフェを注文しに行った。

 

店員「いらっしゃいませ」

リール「アンナのオススメはありますか?」

アンナ「私はこれとこれかな」

リール「じゃあ私はこっち食べますね」

アンナ「え?」

リール「え?」

アンナ「2つ食べないの?」

リール「え?でもお金が…」

アンナ「私が出すよ?だから大丈夫」

リール「ほんとに…いいんですか?」

アンナ「うん!」

リール「じゃあお言葉に甘えて2ついただきますね」

アンナ「うん!」

 

3人は2つずつ注文した。

 

リール「おぉ…綺麗なお菓子ですね」

アンナ「食べてみて!美味しいから!」

リール「はい!頂きます」

スカーレット「私も頂くわね」

アンナ「うん!」

 

リールとスカーレットはそれぞれ1つ目を食べた。

 

リール「やっぱり美味しいですね!」

スカーレット「ほんと…これを知らなかったのが悔やまれるわ…」

アンナ「えへへ…」

 

1つ目を食べ終えた2人は2つ目を食べ始めた。

 

リール「あぁぁぁぁぁ…美味しい〜〜〜」

アンナ「でしょ!私のオススメのパフェなの!」

リール「アンナはよく来るんですか?」

アンナ「ううん。今は来てないよ。昔は来てたんだけどねぇ」

リール「そうですか」

 

その後3人は話をしながらパフェを楽しんだ。

 

リール「…ふぅ。ご馳走様でした」

アンナ「ご馳走様でした」

スカーレット「ご馳走様でした」

リール「さて、少し休みましょうか」

アンナ「だね」

スカーレット「流石にもう何も食べられないわよ…」

リール「休んだら次どこに行きますか?」

アンナ「私、服見に行きたいな」

スカーレット「あ、私も見に行きたかったわ」

リール「じゃあ休んだら服を見に行きましょう!」

アンナ「うん!」

 

3人は数分休んだ後、近くの服屋に寄った。

 

???「…」

 

 

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場所…服屋

 

カランカラン…カランカラン…

 

リール「わぁ…色々ありますね…」

 

リールは店の品揃えに驚いていた。

 

アンナ「綺麗〜」

スカーレット「これならいい服が見つかりそうね」

 

スタスタスタ

スカーレットとアンナは店の奥に入っていった。

 

リール「さぁて私も…」

 

カランカラン…カランカラン…

リールも服を見に行こうと歩き出した時、誰かが店に入ってきた。

 

リール「?」

オード「な、なんだ…リールか」

リール「あれ?オード君?」

 

店に入ってきたのはオードだった。

 

リール「オード君も服見に来たんですか?」

オード「あーまぁ…そんなとこだ。リールもか?」

リール「はい!今アンナとスカーレットの3人で見に来てるんです!」

オード「2人は?」

リール「お店の奥ですよ!あっちの方です」

 

そう言ってリールはアンナとスカーレットが向かった先に指さした。

 

オード「そ、そうか…」

リール「じゃあ私も見てきますのでこれで」

オード「あ!待ってくれリール!」

リール「?」

 

リールは突然名前を呼ばれて立ち止まった。

 

リール「どうかしましたか?」

オード「あ、いや…その…」

リール「…?」

オード「い…一緒に…見て回らないか?」

 

オードは言葉を詰まらせながらも最後まで言った。

 

リール「服を…ですか?」

オード「お、おう…ど、どうだ…」

 

リールは少しだけ間を空けて答えた。

 

リール「はい。構いませんよ」

オード「!」

リール「私もこのお店に入ること自体初めてなので色々と教えていただけると助かります」

オード「お、おう!任せとけ!」

 

そしてオードとリールは2人で服を見て回った。

 

オード「おーい。これリールに似合わねぇか?」

 

オードが服を持ってきた。

 

リール「いいと思いますよ」

オード「そうか!じゃあこっちは?」

リール「う〜ん…私ってオード君から見てどんなイメージですか?」

オード「イメージ?」

リール「はい。イメージがあればそれの通りに服が選べると思うのですが」

オード「イメージ…イメージかぁ…そうだなぁ…」

リール「…」

オード「やっぱり1番は優しさかな」

リール「優しさ…ですか」

オード「あぁ。魔法の模擬戦闘で一度しか関わったことのない俺を最後まで看てくれたのはリールだからな。俺の中ではやっぱり優しさが1番だな」

リール「な、なるほど…」

オード「やっぱりリールにはこっちがいいな。どう?」

リール「そうですねぇ…オード君がいいと思ったのならいいと思いますよ」

オード「そうか!ちょっと待ってな!」

リール「?」

 

オードは服を持ってその場をあとにした。

 

リール (何かあるのでしょうか…見に行きたいですが待てと言われたので離れるわけにもいきません。待ちましょうか)

 

オードは少しして紙袋を持って戻ってきた。

 

オード「すまねぇ。待たせた」

リール「何か買ったんですか?」

オード「あぁ。ほら」

 

ガサッ…

オードは持ってた袋をリールに渡した。

 

リール「え、私にですか?」

オード「あぁ。さっき選んだ服だ。受け取ってくれ」

リール「え、でもお金…」

オード「あ、それは気にすんな。これくらい大丈夫だ」

リール「でも…」

オード「じゃあこれを受け取ってくれ。お代の代わりだ」

 

ガサッ…

オードは紙袋を渡した。

 

リール「は、はぁ…分かりました」

 

ガサッ…

リールはオードから紙袋を受け取った。

 

リール「あ!じゃあこうしましょう!」

オード「?」

リール「今から私がオード君の服を選びます!これでおあいこです!」

オード「リールが…俺の服を?」

リール「はい!」

オード (ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!)

 

オードは心の中で発狂した。

 

リール「どうですか?」

オード「じゃ、じゃあお願いするぜ…」

リール「?」

 

オードは息を切らしていた。

 

リール「大丈夫ですか?」

オード「だ、大丈夫だ!」

リール「じゃあ一緒に見て回りましょう!」

 

ギュッ!

リールはオードの手を取って歩いた。

 

オード (リールが…リールが俺の手を取って歩いて…)

 

オードは叫びそうになった。

 

リール「オード君!こんな服はどうでしょうか?」

オード「もう…最高…」

リール「オード君?」

オード「!」

 

オードは今の時間を噛み締めていたが、我に返った。

 

オード「な、なんだ?」

リール「こんな服はどうですか?」

 

リールは服をオードに見せた。

 

オード (あ、そうだ)

 

オードはある事を思いついた。

 

オード「リールから見て俺はどんなイメージだ?」

リール「!」

 

オードはさっきリールがした質問をそのまま言った。

 

リール「そうですね。勇敢でカッコイイ人だと思いますよ」

オード「かっ…」

リール「だからオード君はこういう服が似合うと思うんですよね。着てみてください!」

オード「カッ…カッコイイ…」

リール「オード君?」

オード「お、おう!どうした?」

リール「ちょっとこの服着てみてください」

オード「服だな!任せろ!」

 

ピシャン!

オードは服を着替えに行った。

 

???「…」

???「…」

 

その様子を見ていたオードの友人2人…

 

???「なぁ…オードのやつ…上手いこといってるみたいだな」

???「おうよ。ほんとは服をプレゼントするだけだったのにな。いつの間にかあの子が選んだ服を試着してるぜ」

???「一緒に来た甲斐があったな」

???「ほんとだぜ」

 

ピシャン!

オードは勢いよく出てきた。

 

オード「ど、どうだリール!」

リール「あ、いいですね!」

オード「ほんとか!?」

リール「はい!」

オード「そ、そうか…照れるな…」

リール「じゃあそれとオード君の好きな服を選びましょうか」

オード「え、でもそれだとお金が…」

リール「"あ、それは気にすんな。これくらい大丈夫だ"」

オード「!!」

 

リールはさっきオードが言った言葉をそのまま伝えた。

 

リール「…さっきオード君はそう言いましたよ。なので気にしないでください」

オード「リ、リール…」

 

オードは言葉に甘えてもうひとつ自分の好きな服を選んだ。

 

リール「オード君が選んだ服は私が選んだ服によく似ていますね」

オード「そ、そうか?」

リール「でも良かったです」

オード「なんでだ?」

リール「もし全く別の種類の服を選んでいたらそっちの方が好きなのかなって思っちゃいましたし」

オード「あ、そうか」

リール「なので良かったです」

オード「…あぁ。俺も良かった」

リール「?」

リール「何故です?」

オード「…リールと好みが似てて嬉しい…」

リール「ふふっ…そうですね」

 

リールとオードは服を会計しに行った。

 

アンナ「あ!スカーレット!スカーレット!」

スカーレット「何?」

アンナ「あれ見て!あれ!」

スカーレット「ん?どうしたのよ」

アンナ「リールが男の人と一緒にいる!」

スカーレット「え!?」

 

スカーレットはアンナが指さした方を見た。

 

スカーレット「ほ…ほんとね…」

アンナ「あの人見たことある!」

スカーレット「あの人は確か…リールと戦ったオードって名前の男子ね」

アンナ「あの二人ってあんなに仲良かったのかな?」

スカーレット「ど、どうなのかしら…気になるわね…」

アンナ「あとでリールに聞いてみよ!」

スカーレット「そ、そうね…」

 

アンナとスカーレットはリールたちを見ていた。

 

リール「そういえばオード君」

オード「ん?なんだ?」

リール「傷の方は痛みますか?」

オード「いいや。もう大丈夫だ」

リール「そうですか…それは良かったです」

オード「リールが看病してくれたからな…」ボソッ

リール「え?」

オード「いや、なんでもない」

リール「あ!そうです!」

オード「ん?」

リール「オード君はパフェとケーキを知っていますか?」

オード「パフェとケーキ?知ってるぞ」

リール「あ、そうなんですね」

オード「ん?どうした?」

リール「実は私、今日までパフェやケーキがどんなものか知らなかったんです」

オード「食べたことなかったのか?」

リール「はい。一度も」

オード「そうか。で、食べたのか?パフェとケーキ」

リール「はい!」

オード「美味かったか?」

リール「はい!とても美味しかったです!」

オード「それは良かった」

リール「はい!」

オード「…それでさリール」

リール「はい。何ですか?」

オード「こ、今度…2人で何か食べに行かないか?」

リール「…え?」

オード「い、いや…まだリールが知らないこの国の食べ物があるんじゃないかって思ってな…これを機に教えようと思ったんだ。どうだ?」

リール「そうですね。まだまだ知らないことがあるかもしれませんね。ではまた今度、時間がある時にお願いしますね」

オード「おう!任せとけ!」

オード (しゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!)

 

オードは心の中で発狂した。

 

店員「次の方どうぞ〜」

リール「あ、呼ばれましたよ。行きましょう」

オード「リールとデート…リールとデート…リールとデート…」ボソッ

リール「オード君?」

オード「え?あ、なんだ?」

リール「呼ばれたので行きましょう!」

オード「お、おう!」

 

リールとオードは会計を済ませた。その様子を見ていたオードの友人2人は…

 

???「おい…オードのあの顔見たか?」

???「お、おう…すっげぇ顔してたな…」

???「でもまぁ、リールが何も言わなかったってことは気づいてないってことだよな?」

???「恐らくな…」

???「よしっ。俺たちは先に外に出てようか」

???「そうだな。見つかったらあれだしな」

 

2人は店を出た。

 

リール「今日はありがとうございました。オード君」

オード「お、おう…リールも…帰り道には気をつけろよ…」

リール「お気遣いどうもありがとうございます」

オード「それじゃあな…」

リール「はい!また学校で!」

 

フラフラ…フラフラ…

オードの足はフラフラだった。

 

リール「…?」

 

リールはその様子をずっと見ていた。すると後ろから2人の声がした。

 

アンナ「リール!」

リール「あ!アンナにスカーレット!どうしたんですか?」

スカーレット「リール…あなたオードと仲良かったの?」

リール「え、特に気にしてはいませんでしたが、そう見えましたか?」

アンナ「うん!すっごい仲良しに見えたよ!」

リール「そ、そうですか。な、なんだか照れますね…」

 

その頃オードとその友人2人は…

 

オード「リールと…デート…」

???「おいおいしっかりしてくれよ…」

???「足フラフラじゃねぇか…そんなに嬉しかったのかよ…」

オード「い、いや…そりゃあな…」

???「全く…こんな昼間っから熱いもの見せやがって…」

???「ほんとだぜ。最初は服をプレゼントするんだー!とか言ってたのにいつの間にか服をプレゼントされてるんだもんな」

 

ガサッ…

オードはリールと買った服が入った紙袋をしっかり持った。

 

オード「これ…ずっと大事にするわ」

???「え?」

???「え?」

オード「リールから貰った初めてのプレゼントだ。誰にも汚させないし誰にも渡さない」

???「…あぁ。そうしな」

???「ちゃんと服着てやれよ」

オード「あぁ。当たり前だ」

 

オードは2人に支えられながら帰った。




〜物語メモ〜

甘いもの
リールは甘い食べ物を知らない。
リールが知ってる食べ物は魔女さんと食べたものだけ。
そのため、今いる国の食べ物はリールにとっては初めてのものばかり。

お店
リールが行ったことあるお店は買い出しの時に行ったお店とメリーの魔法店のみ。
飲食店や服屋などには行ったことがない。
なので、この国にある娯楽施設などは一度も利用したことがない。

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