私、魔女さんに拾われました。   作:バスタオル

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第29話 リールと戦闘後

私の名前はリール。

今外にいます。

さっき変な人たちが攻撃してきてアンナとスカーレット、オード君、ディア君、ノーラ君が大きな怪我をしました。

5人は今意識を失って倒れています。

私は気を失っていませんが、大きな喪失感に襲われています。

あの時見えた魔女さんの姿、あの時聞こえた魔女さんの声、あの時見た魔女さんの魔法…全てが私の前から消えてしまいました。

私を大事に育ててくれた魔女さんを私は守れませんでした。

私は…自分の力不足を悔やんでいます。

私にもっと力があればアンナたちも守って魔女さんを救えたかもしれないのに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…エレナの部屋

 

魔女さん「…よかった」

エレナ「何が良かったのですか」

魔女さん「…」

エレナ「まさか幻影を作るなんて。やっぱり私を倒しただけありますね」

魔女さん「…」

エレナ「あなたですか?あの子に刻運命(ときさだめ)(こな)を持たせたのは」

魔女さん「…知らないわ」

エレナ「…嘘はつかないほうがいいですよ」

魔女さん「…嘘じゃないわ」

エレナ「まぁ、どちらにせよあと8つ集めるだけですね」

魔女さん「…何をよ」

エレナ「魔力の素ですよ。あなた、持ってるんでしょ?魔核と呼ばれるものを」

魔女さん「…知らないわよ」

エレナ「…まぁ、知らなくてもいいです。こちらで勝手に調べますので」

 

スッ

エレナは立ち上がった。

 

魔女さん「…どこ行くのよ」

エレナ「どこって…少し風に当たりに行くだけです」

魔女さん「あらそう」

エレナ「…変なことは考えない方がいいですよ。あなたはあの時私に負けた。ここから逃げ出そうとすればどうなるか…聡明なあなたなら分かりますよね」

魔女さん「…」

エレナ「それでは…」

 

エレナは部屋から出た。

 

魔女さん (リール…私は大丈夫ですよ。ですが今はあなたの所に分身を送るだけで精一杯です。なんとかしてリールの所に行きたいのですが、今この場を離れると少し厄介なことになります。なのでリール。あなたなら大丈夫です。私がいなくてもあなたには頼もしいお友達がいます。みんなで支え合って下さい。私は大丈夫ですから)

 

 

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場所…広場

 

リール「魔女さん…魔女さぁぁぁぁん!」

 

リールは何度も何度も魔女さんを呼んだ。声が枯れるくらいに。しばらくすると大勢の人たちがリールの声に反応し、リールたちの所にやってきた。全員普通の服装ではなかった。何かの組織かというくらいに独特な服装だった。

 

リール「うっ…うぅっ…」

???「…な」

???「…なんという」

???「これは…」

???「リーダー!この町での怪我人の報告は無いそうです!」

???「…怪我人ならいる…見てみなさい」

???「!?」

 

???はリールたちを見た。

アンナ、スカーレット、オード、ディア、ノーラが大怪我を負って倒れている。リールは軽傷ではあるが怪我人でないとは言えない。

 

???「え…これって…」

???「今すぐ救護を!回復魔法が使える人はこの人たちの怪我を優先に行動しろ!他のメンバーは周囲を散策してこの人たちの他に怪我をしている人がいないか探せ!」

???「はい!」

 

すると何人かが周囲に飛び散った。

 

???「…」

 

???は泣いているリールの所まで歩いた。

 

???「…お嬢さん。大丈夫かい」

リール「うっ…ひぐっ…」

???「…あとは私たちに任せなさい。この人たちは私たちが責任持って治療します」

リール「うぅっ…魔女さん…」

???「?」

 

???はリールが何か言葉を発したのに気づいた。

 

???「お嬢さん。さっき何て言いましたか?」

リール「魔女さんが…魔女さんがぁ…」

???「魔女さん?それはお嬢さんの知り合いかい?」

リール「魔女さんは…私のお師匠様なんです…ひぐっ…魔女さんは…私を守って…それで…」

???「…」

 

???はリールの泣いてる顔を見て慰めようと考えた。

 

???「…お嬢さん。魔女さんはその後どうなったんだい?」

リール「うぅっ…魔女さんは…」

???「うん。魔女さんは?」

リール「魔女さんは…き…消えちゃったんです…」

???「…消えた?」

リール「…はい…消えちゃったんです…ひぐっ…」

???「消えた…」

 

???とリールが話していると後ろから一人の男が走ってきた。

 

???「リーダー!」

???「…なんだ」

???「怪我人を運び終えました!今すぐ回復魔法をかけます!」

???「…あぁ。任せる」

???「はい!」

 

タッタッタッ

するとその人はリールと???から離れていった。

 

???「…お嬢さん。今私の仲間がこの周辺に逃げ遅れている人がいないか探しているところです。もし良かったら、その魔女さんの特徴を教えて頂けませんか。私が全力で探してき…」

リール「もういないんです!」

???「!!」

 

リールは大声でそう言った。???は突然の大声に驚いていた。

 

???「…」

リール「…もう…いないんです…」

 

少しの間、静寂が訪れた。

 

???「…」

リール「もう…ここにはいないんです…もう…」

???「…」

 

???は何と言葉をかけたらいいのか分からなかった。

 

???「…分かりました。これは私たちの責任です。もう少し私たちが早く到着していればあなたが悲しまずに済んだというのに…本当に…申し訳ありませんでした」

リール「…」

 

???は深く土下座をした。リールはその姿を見ずにずっと涙を流している。

 

???「…私たちは周辺で被害に遭った人がいないか探します。あなたはどうされますか」

リール「…1人にさせてください」

???「…分かりました。私の仲間にもそう伝えておきます。本当に…申し訳ありませんでした」

 

スタスタスタ

???は再度謝罪の言葉を述べ、その場を立ち去った。

 

リール「うっ…魔女…さん…うぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

リールは泣きじゃくった。

 

 

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その様子を見ていたひとつの影。

 

???「…やってくれましたね。リールさん。あれほど使わないよう言ったのに。…もうあなたを守ることはできません。あなたにはこの学院を出てってもらいます」

 

 

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その頃、???の人たちがアンナたちの回復に力を注いでいた。

 

???「トトさん!こちらの女の子の回復はもうすぐ終わります!」

トト「分かった!こっちの男の子ももう少しで終わる!」

???「トトさん!こちらの男の子は回復が難しいです!」

トト「分かった!もし手が空いてる人がいたらリグを手伝ってやってくれ!」

???「僕も手伝います!」

???「トトさん!こちらの女性ももう少しかかります!ですが1人でできる範囲です!」

トト「ならその人は君に任せる!何としてでもその子を回復させてやってくれ!」

???「はい!」

???「トトさん!こちらの男の子の回復終わりました!」

トト「分かった!ならリグの回復を手伝ってやってくれ!」

???「はい!」

???「トトさん!こちらの男の子は神経がやられています!」

トト「分かった!棚の上から3つ目の左から3番目の薬品と回復魔法を併用して回復してやってくれ!」

???「はい!」

トト「誰か調合に詳しい人はエリンの調合に手を貸してやってくれ!」

???「私がやります!」

トト「頼む!」

???「はい!」

 

トトという人物が中心となって回復を進めていた。彼はエレナ学院に勤めているラミエ先生の元弟子で、ラミエ先生と同じくある事情で回復魔法の道へと進んだ人物。

 

???「トトさん!こちらの女の子の回復終わりました!」

トト「分かった!リグかエリンの手伝いを頼む!」

???「はい!」

???「トトさん!こちらも女性の治療終わりました!」

トト「分かった!ソノもリグかエリンの手伝いを頼む!」

ソノ「はい!」

トト「よしっ!これでこの男の子も回復できた!あとはその男の子だけだ!」

???「はい!」

 

現時点でアンナ、スカーレット、ディア、ノーラの治療が終わった。あとはオードだけ。

 

トト「な…すごい傷だ…薬品はどうだ!調合終わりそうか!」

ソノ「はい!もう少し!」

エリン「トトさん!もうすぐ終わりますので回復魔法の循環をお願いします!」

トト「分かった!キク!僕と一緒に回復魔法の循環を手伝ってくれ!」

キク「はい!」

 

そうこうしていると薬品が完成した。

 

ソノ「トトさん!できました!」

トト「分かった!こっちに持ってきてくれ!キク!やるぞ!」

キク「はい!」

エリン「それでは…いきます!」

 

シュゥゥゥゥゥゥ!

エリンとソノ、キクの3人で調合した薬品がオードの体に染み渡った。

 

トト「今だ!キク!」

キク「はい!」

 

トトとキクは回復魔法を使って薬品の循環を促した。するとその薬品は瞬く間にオードの体内を駆け巡り、回復を早めた。

 

トト「よしっ!みんなでこの子を回復させるぞ!手を貸してくれ!」

全員「はい!」

 

シュゥゥゥゥゥゥ!

薬品の循環を確認すると、その場にいた全員でオードを回復させた。

 

トト「よしっ!回復が終わった!あとは私がやっておく!みんなご苦労さん!」

???「ふぅ…よかった…」

ソノ「無事に全員回復できてよかったです…」

リグ「みんな手伝ってくれてありがとな」

エリン「いえいえ!助け合うのが私たちですよ!」

キク「そうです!特に私たちは!」

???「だな」

???「今回は治療に時間がかかりましたね」

???「確かに」

ソノ「普通の魔法の傷ならすぐに治るんですが…」

エリン「トトさん…どう思いますか…」

トト「う〜ん…これほどまで深い傷を与えるには相当な魔力が必要になる…普段なら魔法の傷はそこまで深くならない…でもこうなってしまっては…」

???「まさか…"天使"がやったんじゃ…」

全員「!!」

 

その場の全員が凍りついた。

 

トト「…確かに…天使なら不可能ではない…」

???「でも…天使ってあの狂気の魔女が倒したはずじゃ…」

ソノ「生き返ったのかも…」

エリン「可能性は無くないですね…もう数十年も前の話ですから…」

リグ「ということは…また…起こるのか…あれが…」

トト「百穢夜行(ひゃくあいやこう)か…」

???「…」

トト「…上層部にこの事を伝えた方がいいかもしれないね」

リグ「トトさん!お願いします!」

トト「あぁ。言っておこう。さ、この子たちは私が大切に保管するからみんなはエギルの所に行ってて」

全員「はい!」

 

スタスタスタ

トトを残して他のメンバーはエギルという人物の所に向かった。

 

トト「…百穢夜行(ひゃくあいやこう)。二度と起こらないと思っていたけど…本当に起こるのか…また…あれが…」

 

 

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場所…???

 

ゴーラ「くっ…あの野郎…次はただじゃおかねぇ…縛り上げて死ぬまで魔法をくれてやる…」

 

パチッ!

急に明かりがついた。

 

ゴーラ「!!」

 

ゴーラが周囲を見渡すと、ゴーラを囲うように5人ほど人が立っていた。

 

ゴーラ「チッ…なんだよ」

???「なんだよとは失礼だね?ゴーラ」

ゴーラ「…うるせぇ」

???「口の利き方がなってないぞ。ゴミクズが」

ゴーラ「!」

???「…あれほど啖呵切っておいてこのザマかゴーラ」

ゴーラ「…」

???「やはり私が思った通りですね。あなたは負けると思っていましたよ」

ゴーラ「あ?」

???「相手は光属性魔法に適正がある子です。雷属性魔法程度のあなたじゃ敵うはずがないんです」

ゴーラ「なんだと…」

 

ガシッ!

???はゴーラの髪を掴んだ。

 

ゴーラ「痛ぇ!離せてめぇ!」

???「…お前…女を相手に負けたとか恥ずかしくないのか?」

ゴーラ「くっ…」

???「それにマーモはどうした。さっきから姿が見えないが?」

ゴーラ「チッ…マーモは消えた」

???「…消えただと?」

ゴーラ「…知らねぇやつが来てマーモが殺された」

???「へぇ、マーモが殺られるなんてね」

???「これは驚きだ」

???「…それで?お前は尻尾巻いて逃げてきたのか?ゴーラ」

ゴーラ「…」

???「で?誰だったんだ?知らねぇやつって」

ゴーラ「知らねぇやつって言っただろ」

???「じゃあ属性魔法は何だったんだ?」

ゴーラ「…知らねぇ」

???「え?戦ったんだよね?ゴーラ」

ゴーラ「…初めて見た魔法だ。属性魔法なのかも分からん」

???「どうでもいいわ。今のお前はただのゴミクズだ。デカい態度だった割には拍子抜けだったな」

ゴーラ「…」

???「…失敗は二度までだ。エレナにもそう伝えたはずだ」

ゴーラ「くっ…」

???「次は無い。分かったな」

ゴーラ「くっ…」

???「返事をしろ」

ゴーラ「…あぁ」

???「あらら…これでゴーラもエレナと同じになっちゃったね」

???「これからはゴミクズって呼ばないとな」

???「おーいゴミクズ!もう見たくねぇからさっさと立ち去れ!」

ゴーラ「くっ…」

 

スタ…スタ…スタ…

ゴーラはゆっくりではあるがその場を立ち去った。

 

???「…全く。ゴーラもか」

???「でもどうする?もう5人しかいないよ?」

???「でも相手は1人だろ」

???「1人ではあるが、力は1人じゃない」

???「光属性魔法ってのはつくづくチートだと思うぜ」

???「失礼ですね」

???「あ、君の事じゃないから」

???「知ってますよ」

???「おいマモン」

マモン「ん?」

???「お前、地脈を使って隕石落とせないか?」

マモン「地脈を使って?」

???「あぁ」

マモン「まぁ…できなくはないけど…」

???「じゃあやってくれ。落とす場所はゴーラが行った場所だ」

マモン「でもまず地脈を引っ張ってくるところから始まるから時間かかるぞ?」

???「構わん」

マモン「分かった。じゃあやるわ」

???「あぁ」

???「ねぇマギ。どうするの?今の人数じゃエレナとゴーラを入れても7人だよ?あと2人足りないよ」

マギ「…そうだな。あと2人どうするか。風属性魔法と無属性魔法。この2つの属性で強大な魔力を持つやつを見つけないとな」

???「無属性魔法…グラムがいれば解決してたんですが…」

マギ「あいつはもう仲間と思うな。あんな裏切り者。見つけたら殺せ」

???「…はい」

マギ「レット。あの町を凍らせることはできるか?」

レット「…あぁ。できる」

???「どうするの?」

マギ「凍らせるのはマモンが隕石を引っ張ってきてからだ。逃げられないようにして一掃する」

???「なるほど!」

レット「…じゃあ次は俺とマモンが行くのか」

マギ「あぁ。そういう事になる」

???「頑張ってくださいレット」

レット「あぁ。分かった」

マギ「サリエラとラビはここに残れ」

サリエラ「何故でしょうか」

ラビ「何かあるの?」

マギ「サリエラの火属性魔法はあとで役に立つ。ラビの水属性魔法は次の手に取っておく」

ラビ「分かった!」

サリエラ「はい。分かりました」

 

 

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その頃ゴーラは

 

ゴーラ「チッ…マギの野郎…マモンもだ…俺をゴミクズ呼ばわりしやがって…俺だってマーモがいれば勝てたわ。あんな女に負けることも無かったわ」

 

ゴーラは文句を零しながら歩いていた。

 

エレナ「あらゴーラ。随分な姿ですね」

ゴーラ「!」

 

ゴーラの目の前にエレナが立っていた。

 

ゴーラ「…何の用だ」

エレナ「いえ、これといって用はありませんよ。ただ通りかかっただけです」

ゴーラ「…笑いたきゃ笑えよ。お前と同じで失敗してゴミクズ呼ばわりされたこの負け犬の俺を」

 

ゴーラは柄にもなく悲しそうな顔を浮かべた。エレナはそれを見逃さなかった。

 

エレナ「…笑いませんよ」

ゴーラ「…」

エレナ「私はあの人たちと違って人の心を持っています。あの人たちと一緒にしないでください」

ゴーラ「…」

エレナ「私があの人と同じように見えるならあなたは一生誰にも寄り添えませんよ」

 

コツコツコツ

エレナはその場を立ち去った。

 

ゴーラ「…チッ。どいつもこいつも」

 

 

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その頃リールは

 

リール「…」

 

リールはずっとその場に座っていた。魔女さんが消えていったその場所に。魔女さんが戻ってくる訳でもなく、魔女さんの声が聞ける訳でもないのに。

 

エギル「…お嬢さん。気は済みましたか?」

リール「…」

エギル「…ここで倒れていた人たちは無事全員回復が終わったそうです。周囲に逃げ遅れた人もいませんでした。あとはあなただけです」

リール「…」

エギル「…」

 

リールは何も言わなかった。

 

エギル「…あなたが想う魔女さんという方…少し聞かせてくれませんか?」

リール「…」

 

リールは無言だった。

 

エギル (…よっぽど大事な人だったんだね。ここまで言葉を発さなくなるなんて)

リール「…魔女さんは」

エギル「!」

 

リールは突然口を開いた。

 

リール「…魔女さんは…私の命の恩人であり、私のお師匠様です。魔女さんは私をここまで育ててくれました。優しい魔女さん。さっきも変な人たちから私を守ってくれました」

エギル「変な人…」

リール「その人たちはアンナたちを傷つけたあと、私を回収すると言っていました」

エギル「回収…?」

リール「私、前にもある人から回収すると言われました」

エギル「ある人…」

リール「…エレナという人物です」

エギル「!?」

 

エギルはその名を聞いて驚いた。

 

エギル「エレナ…ほんとにそう言ったのかい?」

リール「…嘘ついてどうするんですか」

エギル「…」

リール「実は私、光属性魔法に適正があります」

エギル「!」

リール「私、この世界の属性魔法について知らないことが多すぎます。何故みんな私を回収すると言うのでしょうか。もしその回収が私ではなく光属性魔法であるなら、私はもう魔法なんかいらないです」

エギル「…何故お嬢さんを回収するのか…それについては私にも分かりません。ですが、あなたからは特別な"何か"を感じます。何かは分かりませんが他の人には無いあなただけにあるもの。私は少しだけそう感じました」

リール「…そうですか」

 

ザッザッザッ

リールとエギルの後ろから誰かが来た。

 

エギル「あ、あなたは…ご連絡どうもありがとうございました。怪我をされた方は全員回復が完了しているようです」

???「…そうですか。分かりました」

 

ザッザッザッ

???はリールの前に立った。

 

エギル「…?」

???「リールさん。顔を上げてください」

リール「…!」

 

リールが顔を上げるとそこにはレヴィ学院長が立っていた。

 

リール「レヴィ…学院長…」

レヴィ「リールさん。あなたにお伝えしたいことがあります」




〜物語メモ〜

新登場人物

エギル
リールに話しかけた人物。
組織のリーダー。
土属性魔法の適正者。

トト
救護班のリーダー。
アンナたちを回復させた人たちに指示を出していた人物。
ラミエ先生の元弟子で今は独立してエギルと共に行動している。
ラミエ先生と同じで回復魔法の適正者。

リグ
トトが率いる救護班のメンバー。
水属性魔法の適正者。
回復魔法はトトから学んだ。
トトの右腕的な存在。

エリン
トトが率いる救護班のメンバー。
氷属性魔法の適正者。
薬品についてよく知る人物である為にトトから依頼され、救護班に入った。

ソノ
トトが率いる救護班のメンバー。
風属性魔法の適正者。
エリン程ではないが、ソノも薬品の調合について知識がある。
ソノもエリンと一緒にトトに依頼され、救護班に入った。

キク
トトが率いる救護班のメンバー。
水属性魔法の適正者。
水属性魔法である為に、薬品の循環を任されることが多い。
薬品は体内に入れば効果が出るが、キクが循環を行うことで通常よりも早く回復が進む。

マモン
土属性魔法の適正者。
マギの仲間でゴーラにゴミクズと呼んだ人物。

マギ
?属性魔法の適正者。
ゴーラ、マーモ、エレナ、マモン、レット、サリエラ、ラビをまとめている人物。

レット
氷属性魔法の適正者。
口数が少なく、必要最低限の会話しかしない。

サリエラ
火属性魔法の適正者。
仲間にも敬語で話す人物。

ラビ
水属性魔法の適正者。
少し明るめな人物。

グラム
?属性魔法の適正者。
情報が少ない謎の人物。


新情報

魔女さん
リールの所に現れたのは魔女さん本人ではなく、魔女さんの分身体。
力は魔女さんの半分くらい。
それでもマーモを消すくらいの力を持つので、魔女さん本人が戦うと更に被害が大きかった。

ゴーラ
雷属性魔法の適正者。
マーモと2人でいることで真価を発揮する人物。
しかしマーモは魔女さんによって殺されてしまったため、本来の力の半分しか使えなくなっている。

マーモ
風属性魔法の適正者。
ゴーラと2人でいることで真価を発揮する人物。
しかし魔女さんの魔法をまともに受けてしまい、この世から姿を消した。

百穢夜行(ひゃくあいやこう)
過去に起こった大災害。
この事件で生き残ったのはたった12人のみ。

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