私、魔女さんに拾われました。   作:バスタオル

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第1章 3節 ドレイン侵攻編
第47話 エレナとドレイン


私の名前はリール。

今自室にいます。

もう少しで学校が始まる時間になるので準備している最中です。

アンナもいます。

アンナは準備がいいのでもう終わっているそうです。

私もすぐ終わるので今日も2人で登校しようと思っています。

そう言えば先生からドレインが出現したと聞きました。

リノの置き手紙にはドレインを封印していると書かれていましたが、そのドレインが出てきたのでしょうか。

どちらにせよドレインは人を食べると聞いていますので出会った時はやっつけてみます!

ですが私1人でできるのでしょうか…不安で仕方ありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…学校の廊下

 

アンナ「今日もあるのかな?魔法の実技」

リール「多分あると思いますよ」

アンナ「急に授業に追加されたよね」

リール「…そうですね」

アンナ「…?」

 

リールは下を向いた。

 

アンナ「リール?」

リール「え、はい。どうしましたか?」

アンナ「あ、ううん。なんでもない。あ!今日は右手の中指につけてるんだね!指輪!」

リール「あ、あぁそうですね。邪気を払うっていう意味合いがあるのでお守り代わりにと」

アンナ「そうなんだ。お守り効くといいね!」

リール「はい!」

 

2人は教室に向かった。

 

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場所…教室

 

先生「じゃあ今から外で魔法の実技だぞ。遅れるなよ」

生徒「はーい!」

 

先生は教室を出た。

 

アンナ「やっぱりあったね。実技」

リール「ですね。今日も頑張りましょう!」

アンナ「うん!」

 

2人は校庭に向かった。

 

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場所…エレナ学院 校庭

 

今日も魔法の実技が始まった。いつものように7つほどのブースがあり、みんなはそれぞれ自分の適性魔法のブースに行って魔法の練習をした。

 

リール (どうすれば効率よく魔力を消費せずに魔法が使えるのでしょうか)

 

リールは一人考え込んでいた。

 

先生「どうしましたか?リールさん」

リール「あ、先生。どうすれば効率よく魔力を消費せずに魔法が使えますか?」

先生「魔力を消費せずに効率よく魔法を使う…ですか」

リール「はい」

先生「流石に消費せずに魔法を使うのは難しいかと…」

リール「あ、やっぱりそうですよね…」

先生「はい。この世界に存在するマナはあなたの魔力に反応して魔法に変換してくれますので魔力なしに魔法を使うとなると氷属性魔法か無属性魔法しか…」

リール「そうですよね…」

先生「はい。すみません」

リール「いえいえ!大丈夫です!」

先生「…あ、そうそうリールさん。学院長が」

 

バゴォン!

突然大きな音が鳴り響いた。

 

先生「な、一体どこから…」

生徒「先生!学校から煙が!」

先生「!!」

 

みんなが学校の方を見ると学校の1階から煙が出ていた。

 

先生「な!」

 

周りの生徒たちもどよめき始めた。

 

先生「みんなはここから動かないこと!先生は学校の方を見て来るから!」

生徒「はい!」

 

ヒュゥゥゥゥゥ!

先生は箒に乗って学校の方へ向かった。

 

リール「一体何が…」

スカーレット「リール!」

リール「あ、スカーレット…」

 

タッタッタッ

雷属性魔法のブースにいたスカーレットがリールの所まで走ってきた。

 

スカーレット「リール…これって…」

リール「…多分普通じゃないかと…」

アンナ「リール!スカーレット!」

 

アンナもリールの所まで走ってきた。

 

アンナ「一旦みんなを集めた方がいいと思うんだけどどう?」

リール「確かにそうですね。みなさんを集めましょう!」

スカーレット「なら私に任せて」

リール「スカーレット?」

 

そう言ってスカーレットは1歩前に出た。

 

スカーレット「拡声(チェッカー)

 

ピリピリ!

突然頭に電気が走った。

 

リール「!!」

アンナ「え、今の…何?」

スカーレット「全員、リールのところに集まって!バラバラになってると危ないから!」

 

スカーレットの言葉が直接頭に入ってきた。

 

リール「スカーレット…この魔法って…」

スカーレット「少し考えてたの。自分の声が遠くまで聞こえたら便利じゃないかなって。だから作ってみたの。拡声魔法」

リール「す、すごい…」

 

すると他の生徒たちがリールの所まで走ってきた。

 

リール「わ、ホントに来た…」

スカーレット「ふふん♪私はやればできるのよ!」

アンナ「すごいよスカーレット!」

スカーレット「ふふん♪」

 

他の生徒たちが走ってくる中、1人だけ恐ろしく速い速度で走ってくる人がいた。そう。オードである。

 

オード「リールが俺を呼んでる!待ってろよリール!」

 

ダダダダダダダダダ!

何故かオードだけ足が速かった。

 

ディア「ちょ…オードのやつ…」

ノーラ「リールのことになるといつもこうだよな…」

ディア「ほんと…勘弁してくれよ…」

 

少しして生徒たちが全員リールの近くに集まった。

 

スカーレット「これで全員ね」

リール「みなさん!今先生が学校の様子を見に行ってくれてます!ですので先生が帰ってくるまで私たちはこの場にいないといけません!今異変が起きてるのは学校ですがここが安全だというわけではありません!ですので先生がこの場に戻ってくるまで私たちは私たち自身で身を守らなければなりません!」

オード「おうけい。リールは俺が守るから安心しな」

リール「みなさんはそれぞれ使える魔法で身を守ってください!なるべくこの場から離れずに!」

 

リールがそう言うと他の生徒たちはその意見に賛成したと同時に各々杖を構えた。

 

リール「スカーレット、アンナ。2人も頑張ってくださいね!」

スカーレット「分かったわ」

アンナ「ねぇリール」

リール「はい。何でしょうか」

アンナ「一体何が起きたの?」

リール「…昨日先生からある事を聞きました」

アンナ「ある事?」

リール「はい」

アンナ「どんな事?」

 

リールは少し考える素振りを見せてから言った。

 

リール「…ドレインが出現したという情報です」

アンナ「え…」

リール「…だから私たちも危険な目に遭うのではないかと考えたんです」

スカーレット「でももしホントにドレインだったら…」

リール「…有効打は光属性魔法だけですね。ですので他の皆さんはなるべくドレインにやられないように身を守って欲しいのです。私はドレインを倒しますので」

スカーレット「…そういうことね。分かったわ。私たちがなんとかするわ」

リール「…頼みますね。スカーレット」

スカーレット「…えぇ」

 

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場所…エレナ学院 廊下

 

エレナ学院内では突如現れたドレインたちによって混乱状態にあった。

 

生徒「先生!」

先生「みんな下がれ!」

 

ドタドタドタ!

学院内の生徒たちはドレインたちと対峙していたが、先生から下がるよう言われたため、その場から離れることにした。

 

ドレイン「ホォォォォォォォ…」

先生「っ…」

 

ドレインの数は3体。体の大きいドレインが1体と人間サイズのドレインが2体いた。

 

ドレイン「オォォォォォォ!」

先生「はぁっ!」

 

ドゴォン!

先生はドレインに対して魔法を使った。

 

ドレイン「キキキキキキキキキ!」

先生「何!?」

 

ドォン!

先生はドレインの攻撃を受けて壁に吹っ飛ばされた。

 

生徒「先生!!」

先生「逃げろ!」

生徒「っ…」

 

タッタッタッ!

生徒はその場から離れた。

 

ドレイン「カカカカカカ!」

先生「っ…」

 

先生は杖を構えた。

 

先生「はぁっ!」

 

バゴォン!

先生はドレインに魔法を放った。ドレインは少し仰け反ったくらいでダメージはなかった。

 

先生「くっ…」

 

ドレイン「カカカカカカ」

ドレイン「ホォォォォォォォ…」

ドレイン「キキキキキキキキキ!」

 

先生は先程受けたダメージと残りの魔力で死を悟った。

 

先生 (これは…ダメかな…)

 

ドレイン「カカカカカカカ!」

 

ズォォォォォォォ!

ドレインは先生の魔力を吸い始めた。

 

先生「があああああああああ!」

 

先生は痛みに苦しむ。

 

ドレイン「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!」

ドレイン「カカカカカカカ!」

 

先生「ぐっ…」

 

先生は痛みをこらえて杖を構えた。

 

先生「死ねええええええええ!」

 

バゴォン!

先生は最後の魔力を使ってドレインたちに攻撃した。

 

先生「!?」

 

しかし、ドレインたちには何の効果もなかった。

 

ドレイン「ホォォォォォォォ…」

先生「っ…」

ドレイン「ガガガガガガガガガ!」

 

バゴォン!

ドレインたちが先生を攻撃しようとした時、横から魔法が飛んできた。

 

先生「!!」

ラーフ「大丈夫ですか!!」

先生「ラ、ラーフ先生…」

 

そこにいたのはラーフだった。

 

ラーフ (レヴィ学院長から任されたこの任…必ずやり遂げてみせます!!)

 

ドレイン「カカカカカカカ!」

ドレイン「オォォォォォォ!」

 

ドタドタドタ!

ドレインたちは一斉にラーフに襲いかかった。

 

ラーフ「はぁっ!」

 

パキパキパキ…ガキン!!

ラーフは得意な氷属性魔法でドレインたちを氷漬けにした。

 

ラーフ「…」

 

タッタッタッ!

ラーフは先生の所に駆け寄った。

 

ラーフ「魔力はありますか!」

先生「すみませんラーフ先生…少ししか…」

ラーフ「…分かりました。この角を右に曲がってまっすぐ行ったところに生徒たちが集合しています。そこまで歩けますか?」

先生「はい…大丈夫です…」

ラーフ「ではお願いします。私はこいつらを外へ出します」

先生「はい…」

 

スッ…スタスタスタ…

先生はゆっくりではあるが、1歩ずつ歩いて集合場所に向かった。

 

ラーフ「…」

 

ラーフはドレインたちを見た。

 

ラーフ「…覚悟してください。レヴィ学院長がいない今、私がこの学院を守ってみせます」

 

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場所…エレナ学院 校庭

 

オード「リール!こっちは大丈夫だ!だからリールは順番に倒してくれ!」

リール「はい!」

 

現在リールたちはドレインと対峙していた。その数10体以上。大きさもバラバラで統一性がないため、魔力を込める量が度々変わる。

先生が学校に向かってすぐにドレインたちが校庭に現れた。その時リールたちはやられないように自分たちで身を守り続けた。

 

女生徒「いやあああああ!」

リール「!!」

女生徒「やめ…」

 

ズォォォォォォ!

 

リール「!!」

 

ドレインは女生徒の1人を吸収した。

 

オード「な…」

 

吸収された女生徒はその場からいなくなった。

 

リール「あ…あ…」

ドレイン「ガアアアアアアアアアアア!」

 

リールがよそ見している間にドレインがリールを攻撃しようとした。

 

アンナ「リール!」

スカーレット「雷砲(サンダー・キャノン)!」

 

バゴォォォン!

スカーレットはすかさずドレインに攻撃した。

 

シュゥゥゥゥゥ…

ドレインは少し仰け反ったが、ダメージはなかった。

 

ドレイン「カカカカカカカ…」

アンナ「リール!」

リール「私の…私のせいで…」

ドレイン「カカカカカカカ!」

アンナ「リール!!」

 

キィン!バゴォォォォォォォン!

突然ドレインが炎に包まれた。

 

アンナ「!!」

オード「リール!!大丈夫か!!」

 

先程の魔法はオードが放った魔法だった。

 

ドレイン「カカカカカカカ!」

 

しかしドレインは何ともなかった。

 

オード「チッ!」

ドレイン「オォォォォォォ!」

スカーレット「リール!!」

 

ドレインは一目散にリールの所へ走った。

 

リール「私の…せいで…」

ドレイン「オォォォォォォ!」

 

ドタドタドタ!

ドレインはお構い無しに走ってくる。

 

スカーレット「リール!!」

アンナ「リール!!」

 

オード「クソッ…間に合わねぇ!」

 

ドレイン「!?」

 

ズサァァァァ!

ドレインは突然動きを止めた。

 

スカーレット「!」

アンナ「!」

 

ドレイン「オ…オォォォォォォ…」

 

そしてドレインはそのままゆっくりと後退りした。

 

アンナ「な…なんで…」

スカーレット「ドレインが…離れていく…」

リール「私の…私のせいで…」

ドレイン「オォォォォォォ…」

 

ドレインは一定の距離を保っている。

 

スカーレット「ど、どうして…ドレインが…距離を…」

アンナ「あ、あれ!!」

スカーレット「!!」

 

アンナはリールの右手を指さしてそう言った。リールの右手につけている指輪が光っていた。

 

オード「あ!あれは俺があげた指輪だ!」

ドレイン「オォォォォォォ…」

 

ドレインはその光に対して酷く警戒していた。

 

ドレイン「カカカカカカカ!」

女生徒「いや!やめて!離して!」

男生徒「離せクソ!汚ぇ手で触るな!!」

リール「!!」

 

リールが落ち込んでいる時もドレインたちは次々と生徒たちを吸収していく。

 

女生徒「いやああああああ!」

女生徒「やめて!!殺さないで!!」

男生徒「このっ!クソったれ!!」

女生徒「離して!!嫌っ!!」

男生徒「ふざけんな!!これでも…」

男生徒「クソッ…これ以上は…」

 

ズォォォォォォォ!

ドレインたちは1人ずつ生徒たちを吸収していく。

 

スカーレット「みんな!!」

 

タッタッタッ!

スカーレットはみんなを守るために1人でドレインに立ち向かった。

 

リール「…私が…私がもっとしっかりしていれば…こんな…こんな!!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

突然リールの指輪が光を発した。

 

ドレイン「!!」

スカーレット「!!」

アンナ「!!」

 

リール「私の大切な人たちを…殺さないでください!!」

 

バゴォォォォォォォン!

その光は音と共にリールを中心に周囲に広がった。

 

ドレイン「ゴォォォォォォォォ…」

ドレイン「カカ…カカカカカカ…」

ドレイン「ホォォォォォォォ…」

 

ジュワァァァァァァ…

その光を受けたドレインたちは蒸発するように消えていった。

 

アンナ「すごい!すごいよリール!!」

リール「…私の」

ドレイン「!?」

リール「私の大切な…大切な…」

ドレイン「カカカカカカカ!」

リール「…私の大切な人たちを…返してください!!」

 

ギュォォォォォォォ!

リールは杖を構えて光を集めた。

 

リール「天光の矢(アマテラス)!!」

 

キィン!バババババババババババ!

リールが杖を上に向けると、その光は少し浮き上がってから光の矢を周囲に放ち始めた。

 

グサッ!グサッ!グサッ!

その光の矢はドレインたちに命中した。

 

ドレイン「オォォォォォォ…」

 

光の矢に当たったドレインたちはその場で蒸発するように消えていった。

 

リール「はあああああああああ!」

 

バババババババババババ!

光の矢はドレインたちが完全に消えるまで攻撃をやめなかった。

 

それからしばらく攻撃が続いて最後の1体まで倒しきった。

 

リール「はぁ…はぁ…はぁ…」

アンナ「リール!!」

 

タッタッタッ!

アンナはリールに走り寄った。

 

アンナ「リール!しっかりして!リール!」

 

リールはふらふらだった。体も揺れ動いており、とても意識が正常だとは思えなかった。

 

スカーレット「アンナ!」

アンナ「スカーレットどうしよう!リールが!」

リール「…」

 

リールは変わらずふらふらしていた。

 

スカーレット「…魔力欠乏症ね」

アンナ「魔力欠乏症って…」

スカーレット「急激な魔力消費はその人に大きな負担をかけるの。酸素が無くなるのと同じよ。今のリールはさっきの魔法で急激に魔力を使っちゃったのね。だからこんな状態になってるの」

アンナ「治す方法は無いの!?」

スカーレット「あるわ。魔力を分け与えればいいの」

アンナ「魔力を…分ける…。私がやる!やり方教えて!」

スカーレット「ダメよ!」

アンナ「な…なんで…ダメなの…」

スカーレット「今魔力を失うのは危険よ。しかも私たちはさっきまでドレインと戦ってたのよ。もう残りの魔力も少ないわ。せめて魔力を消費してない人がいれば…」

アンナ「なんで…こんな目に…」

 

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場所…エレナ学院が見える高台

 

マギ「ほう。これは良い。何故最初から思いつかなかったのだろうか」

ラビ「確かにね!こうすればもっと早くに殺せたのに!」

サリエラ「しかしあれの封印を解くのはそう簡単なことではありませんでしたよ」

マギ「確かにな。流石は "最後の光属性魔法の適性者" だ。だがこうなってはもうあんなやつもゴミ同然だ」

ラビ「ふふっ…だね!」

マギ「どうだこの景色!素晴らしいとは思わないか?」

 

マギは後ろを振り返ってそう言った。

 

マギ「…なぁ? "魔女さん" よぉ」

魔女さん「…」




〜物語メモ〜

拡声(チェッカー)
スカーレットが使った魔法。
対象者の頭の中に電気を送って自分の声を届ける魔法。
範囲は結構広く、スカーレットが届けたいと思った相手に届くようになっている。

天光の矢(アマテラス)
リールが使った魔法。
杖を構えて光を集め、杖の先に光の玉を作り出した後に多数の光の矢を放つ魔法。
光の矢は集めた光の量が多ければ多いほど数が増え、威力も増す。
この矢は光の玉から分離して自動的に矢の形に変わって敵に飛ぶようになっている。
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