私、魔女さんに拾われました。   作:バスタオル

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第1章 4節 深淵編
第58話 レナと深淵 第一層 碧天の間


私の名前はリール。

今深淵に向かっています。

先程エレナさんと別れを告げてこの世界に入りました。

ここは見渡す限り何もありません。

あるとすれば建物や階段、あとは地面くらいですね。

まぁ地面は当たり前ですが。

中は比較的明るいので足場を見るには困りませんが、とても不思議です。

何が不思議なのかと言うと、この世界には建物や今歩いている階段など、まるでそこに人が住んでたかのような跡があります。

ここにはドレインと呼ばれる生き物がいるそうですが、そのドレインたちは私たちが会った中ではそのような知性があるようには感じませんでした。

まるで人を見たら何も考えずに襲い掛かるくらいかと…。

でもこういう建物や階段があるとドレインと言うよりも人間が住んでいたんじゃないかと思います。

…とにかく、ここは何だか異様な雰囲気が漂っています。

すごく気分が悪くなりそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所…深淵に続く道

 

スタスタスタ

エレナとリールは深淵に向かうために階段を降りていた。

 

リール (…すごく異質な雰囲気ですね…寒気がします)

エレナ「…」

 

エレナとリールは何も言わずに淡々と階段を降りていく。

 

リール (これ…この壁って…石…もしくは岩でしょうか)

 

リールは階段の先にある建物を見つけた。

 

リール (あれは…家?何故このようなところに家が…)

 

スタスタスタ

2人は階段を降りきった。

 

スタスタスタ…ザッ…

エレナが足を止めた。

 

リール「!」

 

リールは急に足を止めたエレナに驚いた。

 

リール「エレナさん?」

エレナ「…リール」

リール「はい」

エレナ「…杖は持ってる?」

リール「は、はい。持ってます」

エレナ「…構えて」

リール「え」

エレナ「…ドレインが来る」

 

ドォン!

 

リール「!!」

 

大きな音と共に階段の先にあった家からドレインが3体出てきた。

 

ドレイン「カカカカカカカカ!」

ドレイン「ホォォォォォォォ!」

ドレイン「オォォォォォォォ!」

 

リール「わっ!」

エレナ「ほら来たわよ!」

 

リールは杖を構えた。

 

ドレイン「オォォォォォォォ!」

エレナ「はぁぁぁぁっ!!」

 

バゴォン!バゴォン!バゴォン!

エレナはドレインに攻撃し始めた。

 

ドレイン「カカカカカカカカ!」

リール「ラ、光玉(ライダラ)!!」

 

ビュン!ビュン!ドォン!ドォン!

リールもドレインたちに攻撃し始めた。

 

ドレイン「カカカカカカカカ…」

ドレイン「ホォォォォォォォ…」

 

ジュワァァァァァァ…

リールの攻撃を受けた2体のドレインの体が溶けて無くなった。

 

ドレイン「オォォォォォォォ!」

 

ドシン!ドシン!ドシン!

ドレインはエレナに攻撃した。しかしエレナはその攻撃を回避した。

 

エレナ「そんなものなのね」

 

ギィン!バゴォォォォォォン!

エレナがドレインを指さすと突然ドレインが爆発した。

 

パラパラパラパラ…

すると爆発したドレインの欠片が周囲に飛び散った。

 

リール「やった!」

エレナ「…まだよ」

リール「え…」

 

ヒュッ…ヒュッ…ヒュッ…

バラバラに飛び散ったドレインの欠片がまたひとつに合体した。

 

ドレイン「オォォォォォォォ…」

 

やられたはずのドレインが復活した。

 

リール「そんな…」

エレナ「これがドレインに対して光属性魔法しか効果がない理由よ」

リール「え…」

エレナ「ドレインの体は禍々しい闇で作られてるの。その闇は何でも取り込んでしまうのよ。ダメージも属性も全てね」

リール「じゃあ…」

エレナ「…残念だけどこの世界では私はお荷物よ」

リール「そんな…」

エレナ「でもあなたならできる。ドレインには光属性魔法しか効果がないからね」

リール「私…だけ…」

エレナ「えぇ。私はただの案内人。あなたを深淵まで案内するだけなのよ」

リール「…」

ドレイン「オォォォォォォォ!!」

リール「!」

 

ドタドタドタドタ!!

ドレインが走ってきた。

 

リール「ひっ…」

エレナ「大丈夫よ。あなたならできる」

リール「…」

 

リールは深呼吸をした。

 

スッ…

そしてゆっくりと杖を構えた。

 

リール「…光玉(ライダラ)

 

ビュン!ドォン!

リールの魔法はドレインに命中した。

 

ドレイン「オォォォォォォォ…」

 

ジュワァァァァァァ…

ドレインの体は溶けて無くなった。

 

リール「…」

エレナ「やっぱりやればできるじゃない。流石リノの娘ね」

リール「…はい」

エレナ「さ、行きましょ。深淵まで長いわよ」

 

スタスタスタ

リールとエレナは歩を進めた。

 

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場所…深淵 第一層

 

エレナ「ここが第一層 碧天の間よ。ここは4つの層の中で1番地上に近いから地上と似た空気を吸うことができるわ」

リール「!」

 

リールは普通に呼吸をしてみた。すると本当に地上と変わらない位の空気だった。

 

リール「ほんとですね。地上と全然変わりません」

エレナ「えぇ。しかもここだけ地上にある花とか草もあるわ。周りを見てみたら分かるわよ」

リール「!」

 

リールは周囲を見渡した。すると周囲には地上で見たような花や草や木が所々にあった。地上と比べて少ないが、それでもこの禍々しい世界で花などが咲いていることに驚きだった。

 

リール「ほんとですね…お花や木や草が…」

エレナ「でもここだけよ。これより下はこんな風景じゃないわ」

リール「これより下?」

エレナ「ここは4つの層に分けられてるのよ。第一層はここ。名前を碧天の間って言うの。ここは地上に1番近いから戻るならここで戻った方がいいわ」

リール「…」

エレナ「次は第二層。第二層はこの下にあるの。名前は天臨の間。そこはここと違って薄暗くて瘴気が漂ってるわ。あの子が言ってたのがそれ。瘴気は人の体を蝕むからね」

リール「そ…そうなんですね…」

エレナ「次は第三層。第三層はさらに下よ。名前は臨界の間。第二層よりも瘴気が濃くなっている場所よ。動植物は存在しないから接敵することはないけど自分の体との勝負よ」

リール「ひぇぇ…」

エレナ「そして最後。一番下にある第四層。名前を深淵。そこには1人の少女とそれを取り込んでいる一体の怪物がいるわ」

リール (深淵…)

エレナ「その一人の少女があなたの母親。そしてあなたの母親を取り込んでいる怪物が禍異者よ」

リール「私の…お母さん…」

エレナ「そうよ。あなたの母親。昔からずっとそこにいる。何年もね」

リール「…」

エレナ「…さ、行きましょ。先に進まないとお話が進まないわ」

リール「…はい」

 

スタスタスタ

エレナとリールは先に進むことにした。

 

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場所…深淵 第一層 碧天の間 中間地点

 

ザッザッザッ…

2人は歩を進めていた。

 

エレナ「…」

リール「…」

 

しかし二人の間に会話はなく、淡々と歩いている。

 

リール「…」

エレナ「…止まって」

リール「!」

 

エレナ突然そう言った。

 

リール「ど、どうかされましたか?」

エレナ「…ドレインが来る」

リール「え!」

エレナ「しかもさっきとは比にならないくらいの数よ」

リール「そんな…」

エレナ「リール。あなたはドレインを倒すことに集中して。私はドレインを遠ざけるように攻撃するから。私が遠ざけたらドレインを攻撃して。良い?」

リール「は、はい!」

 

ドゴォォォォォン!

大きな音が周囲に鳴り響く。

 

エレナ「…来たわ」

リール「…」

 

ドレイン「オォォォォォォォ!」

ドレイン「カカカカカカカカ!」

 

地面に穴が開き、そこから複数体のドレインが出現した。

 

ドレイン「オォォォォォォォ!!」

 

ドタドタドタドタ!!

ドレインたちはエレナとリールを見ると真っ先に襲いかかってきた。

 

エレナ「いくわよ!!」

リール「はい!」

 

ジジジ…ゴゴゴゴゴゴゴ!!

エレナは足元に魔法陣を展開した。

 

エレナ「銀爆(オズロット)!!」

 

バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!

エレナはドレインたちに爆発する魔法を放った。

 

ドレイン「オォォォォォォォ!」

ドレイン「カカカカカカカカ!」

ドレイン「ギヒヒヒヒヒヒヒ!」

 

しかしドレインたちには効果はなく、爆発を受けたドレインだけ少し仰け反っていただけだった。

 

エレナ「…やっぱり」

 

ドレイン「オォォォォォォォ!!」

 

ドタドタドタドタ!!

ドレインたちは再度走り出す。

 

エレナ「リール!攻撃して!」

リール「はい!」

 

シュゥゥゥゥゥゥ…

リールは光を集めた。

 

リール「これで…光玉(ライダラ)!!」

 

ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!

リールは弾型の光属性魔法を放った。

 

ドレイン「ンギッ!」

 

ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!

リールの魔法はドレインたちに命中した。

 

ドレイン「カカカカカカカカ…」

ドレイン「オォォォォォォォ…」

ドレイン「キキキキキキキキ…」

 

ジュワァァァァ…

すると当たったドレインたちの体が溶けて無くなった。

 

ドレイン「ギヒヒヒヒヒヒヒ!!」

 

ドタドタドタドタ!

しかしまた次のドレインが襲いかかってくる。

 

エレナ「魔弾(ブラック・ベルト)!」

 

ババババババババ!

エレナも弾型の魔法を放つ。

 

ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!

エレナの魔法は1発も外すことなく全て命中した。

 

エレナ「…」

リール「…」

 

ドレイン「ヴァハハハハハハハ!」

 

ドタドタドタドタ!!

しかし当然ながらドレインたちには効果がなかった。

 

エレナ「くっ…仕方ないわね…こうなったら…」

 

ゴゴゴゴゴゴゴ…

エレナは魔力を上昇させた。

 

エレナ「リール。少し下がってて」

リール「は、はい…」

 

ジリッ…

リールは少し後ろに下がった。

 

ゴゴゴゴゴゴゴ!!

エレナの魔力がさらに上昇する。

 

エレナ「これで…無に帰す炎(ディミア・レヴ・フレア)!!」

 

ギィン!バゴォォォォォォン!!

エレナは自分の中で最も強い爆発魔法を放った。

 

バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!

その爆発は1度だけでなく何度も爆発した。

 

ドレイン「オォォォォォォォ!!」

ドレイン「オォォォォォォォ!!」

 

ドレインたちは激しく吹っ飛ばされた。

 

リール「な…」

 

リールはその光景をずっと見ていた。ドレインは大きいものから小さいものまでいるが、そんなものは関係なく全てのドレインが吹き飛ばされてしまった。加えて爆発したところは地面が抉れ、所々が燃えていた。

 

エレナ「…ここまでしないと後退させられないなんてね…ここのドレインは一味違うわね」

 

ガコン!ガラガラガラ…

吹っ飛ばされたドレインたちが起き上がってきた。

 

ドレイン「ガァァァァァァァァァ!!」

 

ドレインたちは怒り狂った。

 

エレナ「…しかもまだ死なないのね」

リール「!!」

 

リールは異変に気づいた。

 

リール「エレナさん!あれ!」

エレナ「!」

 

2人が見た先にはドレインたちがお互いの体を合体させて1つの個体となろうとしていた所だった。

 

エレナ「合体する気!?ドレインにはそんな知性はないはずだけど…」

リール「エレナさん!どうしますか!!」

エレナ「…リール!!今すぐ攻撃して!」

リール「は、はい!!」

 

ジリッ…

リールは杖を構えた。

 

リール「はぁぁぁぁぁぁっ!」

 

シュゥゥゥゥゥゥ!!

リールの杖先に光が集まってきた。

 

リール「光爆(エレノア)!!」

 

バゴォォォォォォン!

リールの魔法がドレインに命中した。

 

ドレイン「アァァァァァァァ!!」

ドレイン「オォォォォォォォ!!」

ドレイン「ガァァァァァァァ!!」

 

ジュワァァァァァ!!

リールの魔法は大きくなったドレインの左腕を破壊することが出来た。しかしまだ体は消えきれていなかった。

 

エレナ「くっ…ダメね…」

リール「そんな…」

 

ドレイン「オォォォォォォォ!!」

 

やがてドレインたちは合体し終えて完全に1つの大きなドレインとなった。

 

エレナ「くっ…まだ第一層なのに…」

リール「っ…」

 

ドレイン「オォォォォォォォ!!」

 

ドレインは拳を握って攻撃する体勢を取った。

 

エレナ「!!」

リール「!!」

 

ドレイン「アァァァァァァァァ!」

 

ブゥン!!

ドレインはエレナとリールに拳を振りかざした。

 

エレナ「リール!!」

リール「!!」

 

ドゴォォォォォン!

ドレインの攻撃は相当なものだった。たった一撃なのにも関わらず、周囲の地面が割れ、地響きを起こした。

 

ドレイン「カカカカカカカカ!!」

 

ドレインは歓喜の声を上げた。手応えがあったからだ。ドレインはその拳をどけた。

 

リール「っ…!!」

 

エレナとリールは結界で守られていた。リールはかろうじて少し頭を怪我しただけだったがエレナは何故か大怪我を負っていた。

 

リール「エレナさん!!」

エレナ「…」

 

エレナは全身血だらけで目も開けなかった。

 

リール「エレナさん!!エレナさん!!」

 

ドレイン「カカカカカカカカ!!」

 

ドレインたちは笑っていた。エレナの血だらけの姿を見て嘲笑うかのように。

 

リール「エレナ…さん…」

エレナ「…」

 

ドレイン「ンギヒヒヒヒヒヒヒヒ!!」

 

ドレインはまた拳を握って攻撃する体勢を取った。

 

リール「っ…」

 

ドレイン「アヒャヒャヒャヒャヒャ!!」

 

ブォン!!

ドレインは再度拳を振りかざした。その間リールは全く動かなかった。しかしその時、リールの目の色が変わっていた。

 

リール「消失(メギド)…」

 

パァァァァァァン!

 

ドレイン「!?!?!?」

 

リールがそう唱えると、その瞬間ドレインの右腕が消えてなくなった。ドレインは何が起こったのか全く分からなかった。

 

ドレイン「ガガ…」

 

ジリッ…

ドレインは一歩後退した。

 

リール「…」

 

スッ…

リールはエレナを地面に寝かせるとゆっくりと立ち上がった。

 

リール「…」

 

そしてドレインの方を見た。その目は普段の目の色ではなかった。薄い黄色の目の色。少し前に見せたもう1人のリール。そう。今のリールはリールではなかった。別の人物 レナになっていたのだった。

 

ドレイン「!!」

 

レナ「 "消失(メギド)" 」

 

ゴポッ!!

突然ドレインの左足が無くなった。

 

ドレイン「ンギィッ!!」

 

ドレインは突然無くなった左足に驚いていた。

 

ドレイン「ガガ…ガガガガガガガガ!!」

 

ドタドタドタドタ!!

ドレインはその場から逃げ出した。

 

レナ「どこ行くの?」

 

スッ…

レナは体の前で指を交えた。

 

レナ「もっと…遊びましょう?」

 

ギュッ…

レナは自分の指を絡めた後に手を握った。

 

ジャラララララララララ!!ガシャン!!

すると突然地面から鎖が出てきた。その鎖はリールの天の鎖(エルキドゥ)と同じものだが、それよりも鎖の数が多かった。

 

ドレイン「ガァァァァァァ!」

 

ジュワァァァァァ…

ドレインの体が焼け始めた。

 

レナ「辛いよね。苦しいよね。あなたたち深淵の穢はこの鎖に触れると体が焼けちゃうんだよね。知ってるよ。全部知ってる。あなたたちの弱点とか行動基準とか色々とね。だから()()()に教えたの。私のとっておきの魔法。名前を天の鎖(エルキドゥ)。あなたたちドレインを拘束して浄化する魔法よ」

 

ドレイン「ガァァァァァァァァァ!!」

 

ドレインは苦しみに悶えていた。

 

レナ「逃がさないよ。私だってもう少し眠ってたかったけどあの子が起こしたの。あの人を守ってほしいって言って私を呼んだの。…まぁもしかしたらあの子は呼んだつもりはないだろうけど私がそれに反応した。…人間は他人を守りたいって感情になるからね。私はその意思に答えた。いや、準じた…かな」

 

ジュワァァァァァ…

その間も鎖はドレインの体を焼いていた。

 

ドレイン「ガァァァァァァァァァ!!」

 

レナ「さ、もう楽にしてあげる。ここでこの子たちを死なせる訳にはいかないの。ましてやこの子は私そのもの。あなたごときに殺されたらたまったものじゃないわ」

 

スッ…

レナはドレインに掌を向けた。

 

レナ「私のとっておきの魔法よ。受け取りなさい」

 

シュゥゥゥゥゥゥ…

レナの手に光が集まってきた。

 

ドレイン「ガァァァァァァ!!」

 

レナ「…浄化(バーナム)

 

シュゥゥゥゥゥゥ!!

するとその光がドレインを包み込んだ。

 

ドレイン「ガァァァァァァァァァ!!」

 

シュゥゥゥゥゥゥ…バゴォォォォォォン!

その光がドレインを包み込むと小さくなってやがて消えていった。

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ…

静寂が訪れる。

 

レナ「…さて、私の役目は一旦終わりかな。そろそろ戻らないと」

 

スタッ!

レナはエレナの前に降り立った。

 

レナ「…」

 

レナはエレナの顔を見た。

 

レナ「…約束したんでしょ。この子を守るって。…だったらちゃんと約束守った方がいいよ。まだ第一層だよ。これから第二層と第三層と来て第四層まであるんだから。こんなところで倒れてちゃいつまで経ってもたどり着かないよ。私のお母さんのところに」

 

シュゥゥゥゥゥゥ…

レナはエレナの傷を癒した。

 

レナ「…頑張りなさい」

 

シュゥゥゥゥゥゥ…

リールの目の色が戻った。

 

リール「…あ、あれ…私…一体…」

 

リールは目の前で倒れているエレナの姿を見つけた。

 

リール「エレナさん!!」

 

リールは倒れたエレナを見つけた。しかしエレナには傷ひとつなかった。

 

リール「あれ…エレナさん…傷が…」

 

リールは立ち上がって周囲を見渡した。

 

リール「!!」

 

そこにはさっきまでなかった小さな穴がいくつもあった。

 

リール「何でしょうか…この穴は…」

 

リールは考えてみたが、答えが出なかった。

 

リール「…今はエレナさんが起きるまで待機…でしょうか。このまま進んでも危険でしょうし」

 

ヒュッ…ガシャン!

リールは杖を振って光属性魔法の結界を展開した。

 

リール「せめてこうすれば…」

 

こうしてリールはエレナが起きるまでエレナのそばを離れなかった。




〜物語メモ〜

深淵までの道
深淵までの道のりはかなり遠いため歩いて2、3日ほどかかる。箒を使えばマナが吸収されるため、移動手段は歩きのみ。

深淵までの4つの層
深淵にたどり着くためには4つの層を突破しなければならない。
第一層…碧天(へきてん)の間
第一層は地上に最も近いため、地上に咲く花や草や木があるのが特徴。他の層と違って空気も良く、人がギリギリ住めるくらいの環境。

第二層…天臨(てんりん)の間
第二層は瘴気という人を蝕む煙のようなものが漂っている。エレナですらここから先は5分しか体が持たない。

第三層…臨界(りんかい)の間
第三層は第二層よりも瘴気が濃くなり、加えて動植物は一切存在しない。これはドレインも同じで、ドレインは第二層までしか存在しない。

第四層…深淵(しんえん)
第四層は最下層に存在する空間のこと。そこにはリールの母親であるリノとリノを取り込んでいる禍異者が存在している。第三層と同じくそれ以外のドレインや動植物は存在しない。

初登場した魔法
銀爆(オズロット)
エレナが使った魔法。対象物を爆発させる魔法で他の爆発魔法とは違ってその対象者の内部から爆発させる魔法。

消失(メギド)
レナが使った魔法。相手の指定した部位を消し去る魔法。指定する部位に制限はないが、今回ひとつの部位ずつ消していたのは単にレナが遊んでいただけ。

浄化(バーナム)
レナが使った魔法。白い浄化の光で相手を包んで縮小してから完全に消し去る魔法。闇属性魔法にしか効果はないが、その塊であるドレインには効果的。
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