私、魔女さんに拾われました。   作:バスタオル

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第68話 リノとオードたちの戦い

俺の名前はオード。

今よく分からねぇところにいる。

なんか周りが岩みたいなもんで囲われてる。

しかもなんか暗ぇし。

というかそんな事より俺は目の前のやつに怒ってる。

俺の大事なリールを痛めつけてた。

俺は今まで何度か怒ったことはあるが今回が1番怒りが湧いてくる。

ここまで本気で怒ったことはないだろうな。

今にも暴れてしまいたいくらいに怒ってる。

とにかくなんだろうな、今すぐにでもこいつを倒すか、なるべくリールから距離を離したい。

リールが怪我をしないくらい離れた場所まで飛ばしてそこでボコボコにしてやる。

俺の大事なリールを痛めつけたんだからそれくらいはいいだろ。

とにかく俺はこいつを倒す。

もしくは距離を離してボコボコにしてやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リノ「…あら、援軍かしら」

オード「…」

 

オードは酷く怒っていた。

 

リノ「随分カッコイイ援軍ね。正義感にでも燃えてるのかしら」

リール「オード…君…」

オード「!」

 

オードの横でリールが倒れていた。

 

オード「リール!!」

 

オードはすぐにリールに話しかけた。

 

オード「リール大丈夫か!」

リール「ごめんなさい…オード君…私…何も…守れなかった…」

オード「リール…」

リール「ごめんなさい…本当に…ごめんなさぃ…」

 

するとリールは泣き始めた。

 

オード「リール…」

 

オードはリールの頭を撫でた。

 

オード「…大丈夫だリール。あとは俺に任せてくれ」

リール「…え…でも…」

オード「大丈夫だ」

 

スッ…スタスタスタ

オードはすぐにリノの方を見た。

 

オード「…おい。お前」

リノ「?」

 

スッ…

オードはリノに杖を向けた。

 

オード「…俺は今からお前をぶっ倒す。文句はねぇよな。俺の大事なリールを傷つけたんだからな」

リノ「一体何なんでしょうか。急に現れたかと思ったら私を倒すだなんて」

オード「あ?意味分からねぇのか?」

リノ「…」

オード「分からねぇなら教えてやるよ。お前をぶっ倒した後でな!!」

 

ゴォォォォォォォォ!!

するとオードは火属性魔法を発動した。

 

リノ「…暑いですね。これは火属性魔法ですか」

オード「死ねぇ!!」

 

ドゴォン!!

オードは大きな火の玉を放った。

 

リノ「…この程度の魔法」

 

スッ…

リノは火の玉に掌を向けた。

 

リノ「軌道変換(パラティガ)

 

キィン!!バゴォォォォォォン!!

リノが魔法を唱えた瞬間、オードの火の玉が急激に方向を変えて爆発した。

 

オード「な…」

リノ「…」

 

オードはその光景に見覚えがあった。

 

オード「今の…まさか…」

リノ「…」

 

オードはリノの方を見た。

 

オード「リールから教わった…次元魔法…」

リノ「…そう。その通りよ。これは第10次元魔法。あらゆる魔法の軌道をねじ曲げる力。これがある限りあなたの魔法は私には届かない」

オード「くっ…」

リノ「さて、では次はこちらから」

 

ブゥン!!

するとリノは掌で光の玉を作り出した。

 

オード「!!」

リノ「あなたと同じことをします。これであなたと私の力の差が分かるでしょう」

 

ドゴォン!!

するとリノはオードに向けて光の玉を放った。

 

オード「…ふんっ。その魔法が使えるのは何もお前だけじゃないんだぞ」

リノ「?」

オード「軌道変換(パラティガ)!!」

 

キィン!!バゴォォォォォォン!!

オードが魔法を唱えた瞬間、リノの光の玉が急激に方向を変えて爆発した。

 

リノ「!!」

 

リノはその光景を見て驚いていた。

 

オード「へっ。どうだすげぇだろ」

リノ「…」

 

そしてリノはすぐに表情を戻した。

 

オード「俺にかかればこのくらい造作もない!!」

 

ゴォォォォォォォォ!!

オードは再度火の玉を作った。

 

オード「まだまだぁ!!」

 

ボボボボボボボボボボ!!

オードはさっきと違って火の玉を複数展開した。

 

オード「いけぇ!!」

 

ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!

オードは作った火の玉をリノに向けて放った。

 

リノ「…だったらこれはどうかしら」

 

パチンッ!!

リノは指を鳴らした。

 

ジュワッ…

するとオードの火の玉が一瞬で消失した。

 

オード「なっ…」

リノ「…ふふっ」

 

リノは不敵な笑みを浮かべた。

 

リノ「これはできなさそうね?あなた」

オード (なんだ今のは…俺の魔法が一瞬で消えたぞ…)

リノ「じゃあ…さようなら」

 

ビュン!

リノはオードの背後に回った。

 

ギュォォォォォォ!!

そして魔力を込めた。

 

オード「なっ…消え…」

 

バゴォォォォォォン!!

リノは容赦なくオードに攻撃した。

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥ…ズサァァァァァァァァ!!

オードは大きくぶっ飛ばされてしまった。

 

オード「があああああああああ!!」

 

オードは背中が焼けるように痛かった。

 

オード「あああっ!がぁっ!!」

 

オードは痛みに悶えていた。

 

リノ「ふふっ…残念ねあなた。私にはもうあなたの魔法は届かないわよ」

オード「ぐぁぁっ…がっ…」

リノ「ふふっ…面白いわねあなた。もっと聞かせなさい。私にその痛みに苦しむ声を!!」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!

リノは魔力を込めた。

 

リノ「今度は大きな声で聞かせてちょうだい!!」

???「そんなことはさせないわよ!!」

リノ「?」

 

ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!

誰かの声が響いた瞬間、リノとその周囲に雷が落ちた。

 

リノ「くっ…」

 

ビュン!

リノはその場から離れた。

 

スタッ!

その人は地面に着地した。

 

オード「お前…委員長…なんで…」

スカーレット「…全く。1人で先に突っ走るからこうなるのよ。私が雷属性魔法を使えなかったらあなた死んでたわよ」

オード「すまねぇ…」

 

オードを助けたのはスカーレットだった。

 

リノ「あら、また新しい人が来たわね」

スカーレット「…何よあれ…魔力が半端ないわ…」

オード「委員長…あいつの魔法に気をつけろ」

スカーレット「え?何?」

オード「あいつの魔法に気をつけろよ…威力が半端ねぇ…しかも俺たちと同じ次元魔法を使ってくる…」

スカーレット「次元魔法?それってリールに教えてもらったやつ?」

オード「そうだ…だから気をつけろよ…」

スカーレット「…分かったわ。ここは一旦私が引き受けるわ。あなたはそこで寝ていなさい。もうすぐ他の子達も来るわ」

オード「…すまねぇ」

 

ザッザッザッ…

スカーレットはリノに向かって歩き始めた。

 

リノ「あら、今度はあなたの番かしら?」

スカーレット「そうよ。今度の相手は私よ」

リノ「ふふっ…さっきの男の子みたいにすぐに倒れないでね。面白くなくなるから」

スカーレット「あなたこそ。すぐには倒れないでよ。私が楽しめなくなるから」

リノ「ふふっ…言ってくれるじゃない」

スカーレット「正直、あなたに負けるつもりなんて毛頭ないのよ。私はあなたを倒してリールと一緒に帰る」

リノ「あらそう。ならあなたもここで散りなさい。私にはあの子が必要なの。あの子の魔力を使って強いドレインを作って地上をドレインで埋め尽くすためにね」

スカーレット「そんなこと…させない!!」

 

バリバリバリバリ!!

スカーレットは杖の先から雷を放出した。

 

リノ「…ふむ」

 

ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!

リノは余裕の表情でスカーレットの魔法を避けていく。

 

スカーレット「な…私の魔法が…」

リノ「あなたの魔法は全てお見通しよ」

スカーレット「何っ…」

 

ブゥン…

リノの目の色が変化した。

 

リノ「第3の目(サードアイ)。全てを見通す力を持つ目。これがあればあなたの動きなんて全て筒抜けよ」

スカーレット「くっ…」

リノ「さて、あなたはどれくらい耐えられるかな」

 

ビュン!

リノは一瞬でスカーレットの背後に立った。

 

スカーレット (な…消え…)

リノ「王手」

 

ヒュッ!

リノはスカーレットを指さしてから指を下に向けた。

 

バゴォン!!

するとスカーレットが一瞬にして地面に叩きつけられた。

 

スカーレット「がっ…」

リノ「あら、あなたもそこまで強くないのね」

スカーレット「ぐっ…」

オード「委員長…」

リノ「魔法が効かない私にこれ以上のことができる?あなた」

スカーレット「くっ…」

リノ「さようなら。さっきの魔法を耐えられるくらいに強くなって欲しいわ」

 

ジジジ…バリバリバリバリ!!

リノは魔力を溜め始めた。

 

リノ「私は弱い人にはそれなりの魔法で攻撃するのよ。弱い人が二度と復活できないくらいに強い魔法をね」

スカーレット「!?」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

リノの魔力が更に膨れ上がった。

 

オード「くそっ…委員長…」

スカーレット「私がこのまま…やられるわけ…ないでしょ!!」

 

ヒュッ!

スカーレットはリノに杖を向けた。

 

リノ「あら、動けるのね」

スカーレット「雷霆(ラゴタート)!!」

 

ビリッ!!バゴォォォォォォン!!

スカーレットの杖の先から無数の雷が放たれた。

 

ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!ドゴォン!!

リノはスカーレットの魔法に被弾した。

 

オード「よしっ!通った!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

辺りに煙が立ち込める。

 

スカーレット「っ…」

リノ「…痛いじゃない」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥ…

煙が晴れてきた。

 

リノ「…」

 

リノは無傷だった。

 

スカーレット「これでも…ダメなの…」

リノ「言ったはずよ。私には魔法は通らないって」

スカーレット「っ…」

 

バリバリバリバリ!!

 

スカーレット「!?」

 

リノの溜めた魔力が更に膨れ上がっていた。

 

リノ「でもおかげでここまで魔力が溜まったわ。ありがとう」

スカーレット「くっ…」

リノ「さ、満足して死になさい」

オード「委員長ーー!!」

 

???「火炎砲(ファイアブースト)!!」

???「水流砲(ウォータブースト)!!」

 

ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!

突然火と水の玉が放たれた。

 

リノ「…?」

 

しかしリノは無傷だった。

 

???「これじゃダメだ!」

???「クソッ…だったらこのまま炎を纏って突撃してやる!」

???「ちょ、待て!」

 

???「煉獄火焔(ヘル・ファイア)!!」

 

ゴォォォォォォォォ!!ビュン!

すると???は炎を纏ってリノに向かって突撃した。

 

???「死ねぇ!!」

 

バゴォォォォォォン!!

???が直撃した瞬間、凄まじい爆発が起きた。

 

スカーレット「キャッ!!」

 

スカーレットはその爆発によって大きく吹っ飛ばされた。

 

???「委員長!」

 

ザバァン!!

スカーレットは突然現れた水によって受け止められた。

 

スカーレット「がっ…ゴボッ…」

 

しかし水の中のため、息ができない。

 

ザバァン…

すると水が委員長を地面まで運んで突然消えた。

 

スカーレット「ゲホッ…ゲホッ…ゲホッ…」

???「大丈夫か委員長!」

スカーレット「あ、あなた…なんで…リールは…」

???「リールならアンナに任せた。俺たちは委員長たちに加勢しに来た」

オード「ノーラ…お前…」

ノーラ「オード。1人で突っ走るなよ。もう少しで俺たちここに来れなくなってたんだからな」

オード「す、すまねぇ…」

 

???「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

突然???の声が響いた。

 

ノーラ「どうしたディア!!何があった!!」

リノ「ディア…そう。この子の名前はディアと言うのね」

ノーラ「!!」

 

リノはディアを拘束していた。

 

リノ「あなたすごいわ。魔法が効かない私に物理攻撃をするなんて。おかげで少しダメージを負っちゃったわ」

ディア「ゲホッ…」

リノ「でも所詮その程度。私がちょっと力を込めればこうなるのよ」

ノーラ「ディア!!」

 

タッタッタッ!

ノーラはディアの所へ向かった。

 

オード「待てノーラ!!あいつには魔法が!」

ノーラ「ディアを離せぇ!!!」

 

ノーラはリノに杖を向けた。

 

リノ「離せって…あなたたちが近づいてきたんでしょ?ちょっと都合が良すぎないかしら?」

 

パチンッ!!

リノは指を鳴らした。

 

ドゴォン!!

するとノーラが地面に叩きつけられた。

 

スカーレット「!」

リノ「さて、少し静かにしててね。今この子を殺すから」

ノーラ「ま…待て…」

リノ「待たない。さようなら」

 

バゴォン!!

リノはディアを爆発させた。

 

スカーレット「!!」

オード「!!」

ノーラ「!!」

 

ドサッ…

爆発を受けたディアはそのまま力なく地面に倒れてしまった。

 

ノーラ「ディア!!」

ディア「…」

 

ディアは返事をしなかった。

 

ノーラ「あ…あぁ…ディア…」

ディア「…」

 

ディアはビクともしなかった。

 

リノ「…」

ノーラ「てめぇ…ディアを…ディアを!!」

 

ギギギギギギ…

ノーラは何とか起き上がろうとした。

 

オード「待てノーラ…今は…」

ノーラ「がああああああああ!!」

 

ノーラは立ち上がった。しかし立ってるので精一杯でそれ以上動くことはできなかった。

 

リノ「あら、すごいわあなた。私の魔法に抗うことができるなんてね」

ノーラ「ぐっ…」

 

ノーラは徐々に体勢が崩れてきた。

 

リノ「さて、また地面に伏せてなさい。あなたに頭を上げる資格はありませんよ」

 

クイッ…

リノは自分の指を地面に向けた。

 

バゴォン!!

するとノーラはさらに強い力で地面に叩きつけられた。

 

ノーラ「がっ…」

 

そしてノーラはそれ以上抵抗することはなかった。

 

オード「ノーラ…」

スカーレット「くっ…」

リノ「…さて、あとはあの子ですか」

オード「!」

リノ「あまりあなたたちに時間はかけてられません。私にもやることがあるので」

 

スタスタスタ…ガシッ!

 

リノ「?」

 

リノが足元を見ると、オードがリノの足を掴んでいた。

 

リノ「…なんですか、あなたは」

オード「はぁっ…はぁっ…行かせない…絶対に…」

リノ「…邪魔ですよ。死にたいんですか」

オード「死ぬつもりは…ない…俺は…お前を…ぶっ倒す…」

リノ「…寝言は寝てから言ってください。あなたでは私を倒すことなんて不可能なんですよ」

オード「決めつけんな…俺はやると言ったら…やる男だ…」

リノ「そうですか。目障りなので死んでください」

 

ジジジ…バリバリバリバリ!!

リノは魔力を込めた。

 

リール「!」

 

遠くで見ていたリールがそれに気づいた。

 

リール「ダメ…オード君…離れて…」

アンナ「リール!大丈夫!?」

リール「待って…オード君…」

 

ギュォォォォォォ…バゴォン!!

リノは溜めた魔力をオードにぶつけた。

 

リール「!!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

辺りに煙が立ち込めていたが、やがて煙は晴れた。

 

リール「あ…あぁ…」

オード「…」

 

リールが見たのは力なく倒れているオードの姿だった。

 

リール「あぁ…オード君…」

 

オードの指はピクリとも動かなかった。

 

リノ「…手を離していればこうはならなかったはずですよ」

リール「オード…君…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ!!

突然強い光が周囲を照らした。

 

アンナ「!?」

リノ「!」

リール「…」

 

その正体はリールだった。リールは黄色い光に包まれていた。

 

リノ「何でしょうあれは。初めて見ましたね」

リール「…」

 

リールの目は黄色に光っていた。

 

アンナ「リール…?」

リール「…」

 

リールは無言のままただただリノを見つめているだけだった。




〜物語メモ〜

軌道変換(パラティガ)
全部で11個ある次元魔法のうちのひとつ。
第10次元魔法であらゆる魔法の軌道をねじ曲げる力を持つ。
使えば魔法の軌道を自由に変えられるが、物理的な攻撃には効果がない。

第3の目(サードアイ)
あらゆるものを見通す力を持つ目。全ての行動を先に知ることが出来る。

雷霆(ラゴタート)
スカーレットが使った魔法。杖の先から無造作に雷が放たれる魔法。雷の軌道は読みにくく、当たれば大ダメージ。

火炎砲(ファイアブースト)
ディアが使った魔法。大きな火の玉を何発も放つ魔法。威力は少し高いが、一度に使える弾数は決まっている。

水流砲(ウォータブースト)
ノーラが使った魔法。ディアの魔法の水属性版。

煉獄火焔(ヘル・ファイア)
ディアが使った魔法。全身に炎を纏って相手に突進する魔法。炎の威力が高く、当たれば即座に爆発し、周囲にも影響を与える。
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