ありふれていない『天の鎖』で世界最強   作:如月/Kisaragi

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第一章 起動 -The beginning-
Ep.1


続くとは思っていなかった中で続いたので初投稿です。

評価、感想を付けてくださった方々、ありがとうございました。

 

前回のあらすじ

・転生した

・ウルクの切れる斧になっていた

・???(困惑)

 

それではEp.1、どうぞ。

 

あ、それと注意です。

この回はオリ主(天の鎖)の心の声が色々とすごいことになっています。

見た目はエルキドゥなのに心の声がすごいことになっているエルキドゥ(憑依)をお楽しみください。はいそこ、前の話がシリアスだったのにとか言わない。

 

 

 


 

 

 

そんなこんなで転生しました、エルキドゥ(憑依)です。

何か現代日本らしい名前に変えたいなぁとか思いつつ、()()()都合よく用意されていた家に住むことにした。都合よくっていうのは二次創作じゃよくあるし仕方ないよね、是非もないヨネ。

 

転生したからきっとここは型月世界なのだろうなとか思いつつウキウキで地図帳とかPCを使ってFate/Stay Nightの舞台になった都市名とか型月で存在するとされているあれこれを検索してみたけど何にも引っかからなくて頭が宇宙猫になりかけていました。

ええいままよと思ってエルキドゥのスキルを使ってこの世界に干渉してみたけど重ね重ね存在が仄めかされている水星の一(タイプ・マアキュリー)のかけらすら感じ取ることができなかった上に、死徒っぽい気配の1つすらなし。おまけに聖杯みたいなものもなければ何とアインツベルンもマキリも遠坂すらも存在していない。この事実には流石に頭を抱えた。

 

つまりここから導き出される結論は、ここは型月時空ではない別世界。

簡単に言ってしまえばクロスオーバー時空である、ということである。

 

そんなことが分かったところで、どうしようかというと。

はっきり言ってしまえば、どうしようもないということが言えてしまうのである。

 

そもそも、この世界が何の世界なのかすらもわからないのである。

様々な可能性があるからだ。

エルキドゥが有能とは言え、この世界をすべて把握できるほどに俺の脳は強くできていない。故に情報を手に入れるにも小出しで出さなければ頭の痛さのあまりに動けなくなってしまうだろう。

つまり何が言いたいのかというと、この世界はもしかしたらロボット同士が平気で戦争する世界かもしれないし、平和ながっこうでのんのんしている世界かもしれないし、QBが闊歩して詐欺師まがいのことをしている世界かもしれない。はたまた、そんな二次元の存在なんてない世界かもしれない。

そんな世界で生きることになったのである。

 

目下の課題はこの躰のスペックを十全に引き出すことができるようにならなくてはいけない。

実際に躰を別の人物に変化させようとするとイメージがあやふやだったのかボロボロになっていたし、気配察知も全然だめだった。こんな状態では完全なる形の使用なぞ夢のまた夢である。

つまりこれからしなければいけないこと。それは即ち!

 

「特訓……だねぇ」

 

漫画とかアニメとかラノベでありがちな特訓パートである。

 

 

 


 

 

 

ということで近所に何と剣道場があるとのことで、早速行ってみようと思い立ち歩き始めた。

思い立ったが吉日。前世で思う存分動けなかった分今世でこの躰を使い倒し思い切り人生(?)を楽しむことにした。

 

そして剣道場の門前に着く。

門には立派な字で、『八重樫剣道場』と書かれた木の看板があった。

わーお達筆。こいつはすげえや……

 

いや、そうじゃないだろ。

 

八重樫。

やえがし。

ヤエガシ?

八重樫。

 

……まさか、ね?

いやまさかね。そんなまさかここが『ありふれた職業で世界最強』の世界だなんてそんなことあるわけないよn

 

「あの、入門希望の方でしょうか?」

 

――声が、聞こえた。

 

この声は間違いなく、彼女の声であった。

 

「うん。少し、気になってこの門を見ていたんだ。君は……?」

 

冷静に見せかけながら心はおっかなびっくりな状態で受け答えする。

いやっていうかもう少し言うことがあっただろう。病院の無菌室暮らしでコミュ障になったのか?俺は。と言いたくなるくらい話し方が終わってたぞ。

 

というか待って、ここに来たってことは貴女もしかしなくてももしかするよね?

日本語不自由すぎるでしょ俺。

 

「あ、自己紹介、忘れていましたね。すみません。

私は八重樫雫と言います。ここの剣道場の師範の孫です。よろしければ、」

 

貴方の名前を、教えてください。

彼女――雫は、可愛げのある顔で、そう言った。

 

どうしてこうなった!!!簡単に今の心境を表すならば、この9文字を発するだけで十分なレベルであった。

いや何となく察してたよ?察してたけどさぁ!それが本当に現実になるなんて思ったこともないでしょ!?

……いや待て、冷静に考えてみればこっちは転生した人間だし、こうでもしなかったら物語が進まないということだろうから別にいいか。

 

そんなことよりも今は名前だよ、名前。

名前。名前?名前……

そしてここで思い出した。

 

――日本人っぽい名前、考えてねぇよ!というかこんなことになるなんて思いもしていなかったし、こっちはネーミングセンスなんて持ってないんだよ!

と。

 

ああもう、こうなりゃやけだ!いい感じの名前にすればいいんだろ!?

なんかいい名前はないか?かっこいい感じで、なんか語呂のいい感じの名前は?

エルキドゥ……天の鎖(エルキドゥ)……天の、鎖……

 

……これだぁ!

 

「僕の名前は――天臥 久鎖李(あまが くさり)。呼び方は自由にしてくれても構わないよ、八重樫さん。何かの縁もありそうだしね。これから、宜しく頼むよ」

「……はい!よろしく、久鎖李!」

 

そう言って彼女は、満面の笑みを浮かべた。

――あっぶねぇ!まじでいい名前が浮かばなかった!

めっちゃキラキラネームじゃん!無意識のうちにこう言っていたけどさ!

 

因みに言うと、どうしてこうなったから名前を考えるまでにかかった思考時間は実に1秒程度であった。

なんかこれだけで思考力上昇した気がするのは俺だけなのだろうか。

 

……よし、落ち着こう。

エルキドゥの演技(ロールプレイ)でこんなに慌てふためいていてはいけないからね。

 

とりあえず今は八重樫さんの祖父……つまり師範殿に会いに行って、入門のあれこれを終わらせないといけないかぁ。

自分の強化のためにはやっぱりここに通う必要性がありそうだし。

……というかこの世界がありふれの世界ならまじで強くならないと絶対にぶち転がされる。あのクソ神(エヒトルジュエ)に確実に。

それなら早いところ強くなるために、やはりここに通う方がいいだろう。

 

というか。

さっきかめっちゃ視線を感じる。

 

何だっけ、八重樫の家って忍者もいるんだっけ?あ、もちろんニンジャはいないだろうけどさ。

ドーモ、ニンジャ=サン。クサリデス。(お辞儀)

そんな感じで視線の方向に向かって礼をしたら、「アイエエエ!ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」と聞こえた気がした。アンタらがニンジャだろうに。

 

「……」

 

因みにばっちりとこの隣に居る八重樫さん(めっちゃかわいい)にも聞こえていた模様。

なんかフリーズしていらっしゃいますね。

 

「おーい?」

 

仕方ないので目の前で手を振ってあげる。驚いている顔もかわいいけど、やっぱり女性としてはアウトな気もするから早く戻っておいで。

 

「……あっ!ごめんなさい……少し驚いちゃって」

「大丈夫だよ。何せ僕も驚いたからね」

 

はいエルキドゥのロールプレイ入りましたー。

なんだよ……結構かっこいいじゃねぇか……

 

「というか入らないかい?是非とも、ここの剣道場について聞いてみたいんだ」

「そうなの?それなら私が案内するわ。こっちについてきて」

 

よし、と頷いて門をくぐる。

何と言うか立派な道場だ。転生前は映像とか写真としてしか見ることのできなかった建物があるのを見ると、健康って素晴らしいことなのだなと痛感することができた。

 

綺麗に整えられた石畳の上を通り*1、玄関の前に着く。

綺麗に履いてきた靴を揃えて床に上がり、八重樫さんの後ろをついて行く。

道場主の下……であろうところに向かう途中で何回も視線を感じたが、次はその方向を向くことをせずにただ八重樫さんの後をついて行った。

またお辞儀してニンジャリアリティショックにかかったら大変だからである。というか滅多にそんなことないと思うのは俺だけなのだろうか。

 

「さ、ここよ。おじい様?*2

 

声をかけた先にいたのは、一人の老爺であった。

しかしその立ち居振る舞いから『老い』の二文字は感じられない。波1つ立たない綺麗な水面のような、静かな心で老爺は俺のことを見つめていた。

その立ち居振る舞いに圧倒されないように、こちらも心を静かにさせて、老爺の目を見返す。すると老爺の方が、少し驚いたかのように目を開くのをサーヴァント特有の目の良さで感じ取った。

 

「……随分と、面白そうな子供を連れてきたのう、雫。案内ご苦労であった、下がりなさい」

「はい、おじい様」

 

短いやり取りの後、雫が部屋から退出した。

それを最後まで見届けたのち、目の前の老爺がゆっくりと、そして荘厳にその口を開いた。

 

「……よくきたな、()()()()子供よ。儂の名前は八重樫鷲三、この道場の師範をやっている。君は一体、何をしにここに来たのか。

――教えてくれたまえよ、規格外の子供よ」

 

……なんかめっちゃ警戒されているんだけど、どうして?

*1
実際にありふれ世界で描写されていた記憶がなかったのであくまでも作者のイメージで書かれています

*2
雫の二人称覚えてなかったからそれっぽいのを選択しました。原作読む時間がないので正しい二人称を知っている方がいたらコメントでご指摘のほうお願いします




ということで続きます。
何とか完結までもっていきたいとは思いますが、原作の確認と執筆時間の確保が厳しい状況が続くと思います。
今年は受験で何かと忙しいので投稿がかなり開く時があると思います。
その時はゆっくりと待っていただけると幸いです。

ということで失踪します。
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