不老不死系転生者による歴史観光in地球   作:ヘンダー・ベンダー

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読者さんに質問なんですが、歴史の大幅改変は嫌いですか?
今のところはそんなに変える気はないんですが……
一応アンケート開設しときますので投票お願いします。




卑弥呼と話し合ってから数日。

特にきな臭いこともなく、魔法の見せ合いとかで盛り上がったり、卑弥呼の魔力の使い方に指導を行ったりして過ごしていた。

 

まだ卑弥呼以外とは話せてないな~、とか思ってたが、卑弥呼の方から話が来た。

 

「前々から思ってたんだけど、あなたはなんて呼べばいいの?」

 

そういえば日本での名前を決めてなかったな。

まあ、フィーリングで良いでしょ。どうせ他の所みたいに名前変えるだろうし。

 

「サルタ。サルタでいいよ」

「そう。じゃあサルタ、そろそろ私以外とも会ってみない?」

 

卑弥呼以外、とな?

 

「まずは私の弟から。……どう?」

「僕としては全然構わないけど、どう紹介するの?」

 

さすがに友達って訳にもいかないだろうし。

 

「う~ん、神様の遣い、っていうのは?」

「えぇ……それはちょっと……」

「良いじゃない!あなたは会ったことあるんでしょ?」

「いや……まあ…確かに会ったおかげでこうして今過ごせてるわけだけど……」

「なら何がダメなの?」

 

いやぁ…

 

「君が前まで信仰してた神様ではないんだよ?」

「だから何よ。そもそも神のお告げだって言ってるのも本人、本神?が直接言ったわけでもないただの想像よ?もともとは神が本当に居るかすら知らなかったんだから」

 

なるほど。

 

「つまり、卑弥呼にとっては信仰対象が変わったんじゃなく、信仰対象の実態を知った程度だと?」

「まあ、そういうこと」

 

そういうものなの?

 

「で!サルタのことを神の遣いとして紹介することに異論は!?」

「ないです!」

 

なんか打ち解けてから遠慮がなくなってきたなぁ……

 

「じゃあ、弟君ここに呼ぶの?」

「そう、ね。あ、その魔法解除しときなさいよ?」

 

おっ、

 

「気づいてた?」

「サルタの指導のお陰だけどね。とりあえず魔力の感知は出来るようになったわ」

「おお~!」

 

才能はあるんだよなあ、卑弥呼。

多分引き出せる人は僕以外で居ないだろうし、元の世界じゃ予知能力だけで終わってたんじゃないかな。

その予知だって不安定だろうし。

 

「今弟君は何処に?」

「ちょっと待って……うん、もうすぐ来る。今日のお告げを聞きに来るかも」

「じゃあ、僕はどうしてれば良い?」

 

このまま人の姿で座ってても威厳がない気がするけど。

 

「そうね……初めて会ったときのカラスの姿を少し変えて威厳のあるようにできない?」

「ずいぶんフワッとした注文だなあ…やってみるけどさ」

 

威厳……威厳ねえ。

まあ、カラスって言ってもそのまんまじゃダメだし、ヤタガラスにでもするか。

あと、なんか神様っぽいオーラを纏えばいいでしょ。

 

「はい、こんなもんでどう?」

「おおっ!すごいじゃない!じゃあ後は紹介するときに──」

 

ふむふむ。

 

 

…………なんかドッキリ染みてきたな……

 

 

 

今日もまた姉さんのお告げを聞きに来た。

今日の朝餉(あさげ)は朝方に採れた新鮮な山菜に出来立ての米、干し肉を細かく切って具材を入れて煮込んだ汁物だ。

特に汁物は俺特製。前に隣国に向かう途中に出会った旅人の食事から発想を得た新作だ。

試しに部下に食べさせて見たが好評だったので姉さんも喜ぶだろう。

 

姉さんが邪馬台国を治めるようになってからもう何年経ったかな……五、六年か?

まだまだ他のクニには及ばないな。だが、姉さんが治めるようになってからは内紛も起きないし、神の怒りをやり過ごす時の被害も軽微で済んでいる。

姉さんは子供の頃から普通…ではなかった。

俺は弟だから姉さんが赤ん坊だった頃は見ていないが、親父曰く、俺ほど手がかからなくて楽だったが、不思議な子だったと言っていた。

俺は周りと比べても暴れん坊だったみたいだし、それに比べれば手はかからないだろうと思ったが、それにしても奇妙だったらしい。

夜泣きをすることもなければ何かをねだるようなこともせず、されるがままだったそうだ。

少し成長してからも、なんだか近寄りがたい雰囲気を纏っているから友達も浮いた話も一つとして無かった。

今考えると、あの時期が一番孤独だったんじゃないだろうか。

両親は暴れる俺に手一杯。友達も恋人も居ない。

何か困り事があっても─あの姉さんにあるとは思えないが─相談できない。

そんな様子を見てきたからだろうか、俺は事有るごとに姉さんに絡んだ。

姉さんはそれを嫌がることもなく、ただ微笑んでいた。

一度、バカな野郎が姉さんを殴ろうとしたことがあった。

何を考えてるか分からなくて気持ち悪いんだと。

当然俺はそいつを止めたし、むしろこっちが殴ってやった。

でも何故か姉さんは俺を止めた。

相手は姉さんを傷付けようとした奴なのに。

俺は分からなかった。

今でも……まだ、納得はしていない。

姉さんを傷付けるような奴を傷付けて何が悪いんだ?

悪いのはあいつなのに。

ああ、姉さんが王になった後、隣のクニとの戦争の時もそうだ。

俺が帰った時、返り血塗れで帰った俺をなりふり構わず抱き締めて泣いてたな。

なんで泣いてたんだ?

俺がこのクニを、姉さんを守るのは当たり前の事なのに。

 

ああ、今日はどんな予言が来るのだろうか。

穀物の出来か、同盟国の状況か、はたまた神の怒りか。

 

まあ、なんにせよ、俺は姉さんを守るだけだ。

 

 

姉さんの部屋の前に着いた。

入り口の両脇を固める護衛二人に労りの言葉を掛け、姉さんの世話係に朝餉の乗った盆を渡し、部屋に入る。

白い布が部屋を割るように垂れ下がり、姉さんの姿を隠している。

世話係は布の隅をたくしあげ、中に入る。

姉さんに朝餉を渡し、俺が来たことを伝えると、また戻って部屋の隅に控える。

俺は自分用に持ってきた食事を手前に置いて姉さんの言葉を待つ。

 

「弟、おはよう」

 

姉さんが話し掛けてくる。

 

「おはよう、姉さん」

 

相変わらず、優しい声をしている。

鈴を転がすような音色で、俺に声を掛けてくれる。

 

「最近、疲れてはいない?このところ狗奴国(クナコク)への対応に忙しいようだし」

 

たまに、姉さんはこうやって俺を心配してくれる。

俺が頑丈なのは良く分かってるだろうに。

 

「心配要らないよ。俺は頑丈だからな」

「またそんなこと言って……はあ、冷める前にいただきましょう」

 

それに頷きながら、食器を持ち上げるが、姉さんがいつもと違うことをしていた。

 

「いただきます」

 

と言いながら食事に手を合わせている。

 

「姉さん?なんだそれ」

 

良く分からなかったので聞いてみる。

俺は頭が良くないから、分からないことがあればすぐ姉さんに聞いている。

 

「ああ、これね。食事になった生き物へのお礼、らしいわ」

「らしい?」

「私も聞いただけなの」

 

姉さんと話せる者でそのようなことをしていた奴はいただろうか?

まあ、何人もいる世話係の誰かが教えたのだろう。

 

「あら、この汁物、食べたことのない味ね。あなたが?」

「ああ、前に隣国に交渉に行く途中で旅人に会ってな。その時教えてもらった」

「……旅人、ねえ」

 

ん?

 

「どうかしたか?」

「いえ、何でもないわ」

「そうか」

 

他愛もない話を続けた後、話は今日のお告げに変わった。

 

今後の歴史改変に関して

  • あまり変化してほしくない
  • 大幅改変大歓迎
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