なんか色々申し訳ないです
そしてコメントありがとうございます励みになります。自己満小説ですが感想をもらえるととてもありがたくてニヤニヤしちゃいます
あと三話ほどでクライマックスの予定です。技量が足りないのでやりたいことを表現し切れるか不安ですが、頑張っていきたいと思います
あとこれ描いてる時にガチャ引いたらルドルフきました
最初理解できなくて頭に「?」が並んでました。その勢いでURAファイナルズ優勝してきましたが強くて頭に「?」が並んでました
ある一人のウマ娘がターフをかけてゆく。
枯れた羽根が特徴的な帽子をかぶった、闇夜に紛れるような勝負服を着たウマ娘。先頭の集団の中で隠れるように走っているが、最終直線が近づくとともに徐々に外側へと膨らんでいく。
そして最終直線、一つの「ドン」という音とともにその特徴的なウマ娘は独特なステップを繰り出す。一瞬姿が消えたと錯覚するほどの加速は集団を追い抜き、逃げウマも追い抜いていく。
夢破れたウマ娘の遺志を、多くのファンの希望をその背に負い、力に換える。いつかのインタビューでそう言っていた彼女の走りはまさに圧巻だった。
熱狂に包まれるレース場で、私は確かに光を見た。
けれどもそれはか細く、目を離せば消えてしまいそうで…
***
「……夢…か…」
あのか細い輝きのウマ娘、ムーングッドナイト先輩が中央に来てから約1年が経った。かつての覇気はすでに消えてしまい、あの頃の勝負服はもうないそうだが、それでも新人トレーナーやウマ娘へのアドバイスは一定の成果を出している。
彼女が中央へ来たのは私のデビューと同じ時期だった。やよい理事長のURAファイナルズ開催の宣言から暫く経った日のことだ、トレーナー君が突然「ムーングッドナイトって先輩を知ってるか?」と尋ねてきた。あまりに唐突だったので疑問を覚えたが、私はとりあえず大まかに話すことにした。彼女の独特なステップと、それによる加速のこと、闇に紛れるような勝負服と、獲物を狩るような気迫から『狩人』の異名で呼ばれたこと、彼女の同期や後輩のウマ娘の中には、彼女にアドバイスをもらい大成した者が幾人かいること。
そして…三冠がかかったレースで故障を起こし、無念のうちに引退していったこと。
なるほどと何かに納得するように頷くトレーナー君にどういうことか尋ねると、引退したウマ娘をアドバイザーとして中央に招こうという話が出て、複数の候補の中に彼女の名前が挙がったそうだ。
この時の私は、子供のような輝かんばかりの笑顔だったとトレーナー君は言っていた。今思い返すと少し、いやかなり恥ずかしいが、子供の頃憧れたまたは尊敬した人物に会えると思った時感情を制御できるものだろうか。練習を終えた後、生徒会の仕事をエアグルーヴに心配されながらやり遂げ、満を辞して理事長に先輩を推薦しに行った。少し意外だったのはたづなさんもグッドナイト先輩の推薦に肯定的だったところだ。
とはいえトレーナーほどではないにしろウマ娘の将来を預かることになる役職だ。慎重に慎重を重ね、選ばなければいけない。全てのウマ娘の幸福を目指すものとしてそこを間違えるわけにはいかない。
結果は見ての通りだ。
体調面のこともあり、日に数人から十数人ほどしかみられないがそれでも成果を出している。私もたまにではあるが先輩にトレーニングを見てもらっているが、そういうときは決まって「ルドルフ、すまないが君に助言すべきことがない」と言われる。それでも、小さくても改良できる点がないか見てくれるのが嬉しく、ありがたかった。
そして心配事も出てきた。
先輩がたまに居眠りをしている場面に遭遇することがある、それ自体はよろしくはないが心配するほどではない。問題は寝ているときは決まってうなされているのだ。
『みんな、置いていかないでくれ』
『誰か、助けてください、もう…何も見えないんだ』
聞き取れる寝言から見ているのはおそらく故障した時の場面だろう、そしてもう走れない体と、走りたいというウマ娘の本能に板挟みにされているのではないか、もしかしたら我々は過ちを犯してしまったのではないか、そう考え先輩に打ち明けることにした。
しかし先輩は最終的に選んだのは自分自身だと、そう告げた。
私がやることは変わりない、ウマ娘誰もが幸福になれる時代を。
少なくとも先輩が悪夢にうなされないような。
『いつか、お姉さんと走りたいです』
『ああ、待っているよ、お嬢さん』
いつかの会話を思い出した、トレーニングも生徒会業務もより一層気合を入れていこう。
『本日は全国的に晴れるでしょう』
目覚まし時計
決められた時間に音を発する時計
これを使うことで、トレーナーは目標をやり直し、朝に目覚める
しかし、悪夢から抜け出すことは叶わない