どうも日本総大将と英雄の父で、トレーナーです   作:無課金チャレンジャー

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スペちゃん!!弥生賞!!


初めての大一番!!

「すまん!!フジキセキ。ちょっと、緊急の職員会議が入ったから練習遅れるわ。各員の練習メニューはもうスズカに渡してるから、それを見て皆をサポートしてくれ」

 

学園祭という大きな学校行事が有るためか、トレセン学園の教員はこの季節は忙しい。トレーナーは教員というより大学や高専の部活顧問に近く、厳密には教員ではないので職員会議に参加しなくても良い。だが、教員でもあるサンデーサイレンスは職員会議に出なければ成らず、この季節は練習メニューを教え子に渡しては会議に出なければ成らない事も有るのだ。

その為か、サンデーサイレンスは電話でスピカの最年長と成ったフジキセキに事を伝え、通話を切る。そして、職員会議に出るために会議室に向かっていった。

 

 

「はーい了解ですよ…てっ、切れた。教員とトレーナーの掛け持ちって大変なんだね」

 

一方の部室。サンデーサイレンスは職員会議で来れないが、既に授業を終えたチームスピカの面々は集まって準備をしていた。既に全員、ジャージ姿に着替えており準備万端である。

 

「じゃあ、スズカ。本日のメニュー宜しく」

「はい。フジキセキさんは夏の復帰レースに向けてのメニュー、私は5月のヴィクトリアマイルに向けて、ゴールドシップさんは5月頭の天皇賞(春)に向けて、ウオッカさんとスカーレットさんは明日のデビュー戦に向けての調整」

 

と…サイレンススズカは事前に渡された練習メニューが書かれた紙をメンバーに渡していく。とは言え、この練習メニュー…実はメンバー個人個人の為にサンデーサイレンスが考えているが、変えても良い。ウマ娘や人間の体調や気分はその時その時で変わるものであり、サンデーサイレンスはそれを現役時代から知っている。

故に彼は多少の自主性を認めており、各員が物足りないと思えば自分達で追加したり、逆に此処を変えたいとすれば変えても良いのだ。

 

奇跡を起こして再び走れるように成り始めたばかりのフジキセキ、明日にデビューが控えたダイワスカーレットとウオッカは調整に適したメニューと成っている。

 

「なんか…物足りないぜ」

「試合前日に追い込むのは止めた方が良いよ、明日に響くからね」

 

レース前日は基本的に軽めのメニューで調整する。その事にウオッカは少し不満げだが、これをフジキセキが宥める。確かに物足りないメニュー内容ではあるが、疲労が抜けずに明日に響く事を考えれば従う方が良いだろう。

 

「それで、これがスペちゃんとディープ君のメニュー。スペちゃんも明日に弥生賞が有るから軽めの調整、ディープ君は当分レースは無いから年末のホープフルステークスを見据えたメニューみたいね」

 

スペシャルウィークは明日には重賞レースの1つ、G2の弥生賞が迫っている。デビュー戦とは違い、多くの観客がスタンドは勿論のこと画面越しに観戦するだろう。しかし、この弥生賞で結果を残せばクラシックに優先的に出場する事が出来るかもしれないのだ。

そして我らがディープインパクトは12月末までレースは無い。その為かガッツリとトレーニングを行うことが出来る。来年からはクラシックにも参加するためか、それを見越したメニューも含まれているだろう。

 

「弥生賞ですか…」

「G2とは言え、スペは初めての重賞だからね。クラシックに挑むなら弥生賞は大きなレースに成るよ」

 

フジキセキが言う。そう、三大クラシックに出るならば弥生賞は大きな意味を持つレースに成るのだ。三大クラシックは中3のウマ娘…その中でも選ばれた18名しか出ることが出来ないレースであり、皐月賞、日本ダービー、菊花賞の3つの事である。

 

「折角だし、弥生賞の事を教えよう」

 

するとフジキセキは部室に有ったホワイトボードに水性ペンで、弥生賞の時に走るレースの図面を描いた。

 

「弥生賞は一周し、もう少し進んだ所にゴールが有る。だけど、スタートとゴール地点の間の所に心臓破りの坂が有ってね。序盤とゴール寸前、この坂でスタミナを多く消費してしまうんだ」

 

フジキセキが描いた図面。弥生賞は一周して、少し進んだ所にゴールがある。しかしスタート地点とゴール地点の間には上り坂が有り、スタート直後とゴール寸前の2つにこの上り坂をどう攻略するのかが鍵になる。

 

「坂ですか?」

「そう、坂。スタート直後の上り坂は問題なく行けるかも知れない。だけど、問題は一周してゴール寸前の上り坂だね。消耗しきった状態でこの坂を登るわけだから、多くの選手が失速するんだ。毎年ね」

 

順調にレースを進めていても、この最後の上り坂で失速する場合がある。そうなればゴール手前で抜かされてしまう場合も有るだろう。そう成らないためには、根性が物を言うのかも知れない。

 

「そして弥生賞は来月のクラシック第一戦である皐月賞と条件は全く同じ。弥生賞の結果が、現時点での皐月賞の結果に結び付く。だからクラシックを目指すならば非常に大事に成るよ」

 

弥生賞と皐月賞は全く同じ。つまり、弥生賞の結果が皐月賞に繋がるのだ。当然、三大クラシックを制覇するならば皐月賞は必ず突破せねば成らず、重要なレースと成るのだ。

 

「クラシックですか…」

 

中3の1年間しか走ることが許されない特別なレース。日本のウマ娘の出生数は年間約7000人、その7000人の中でも選ばれた18名だけが走れるクラシック。当然、スペシャルウィークもその重さを知っている。

 

「私は怪我をして走れなかった」

「私もクラシックじゃ結果を残せなかったの」

 

三大クラシックは特別なレース。強くても結果を残せるかどうかは分からない。事実、フジキセキは怪我で走れず、サイレンススズカもクラシックでは結果を残せなかった。

 

「アタシは皐月賞と菊花賞は勝ったが、ダービーはダメだったな」

 

ゴールドシップさえも二冠は達成できてもダービーはダメだった。それが三大クラシックである。

 

「お姉ちゃんさ、日本一のウマ娘に成るんでしょ?だったら三冠馬目指してみたら?」

「ディープちゃん!?」

 

弟に言われた通り、スペシャルウィークの目標は日本一のウマ娘。ならば、三冠馬に成るのが近道と言えるだろう。

 

「目標は大きい方が良い!!スペ!!アタシとフジキセキが成れなかった三冠馬…成ってくれよ!!成れなくても、やっぱダービーだ!!男と言ったらダービーだ!!」

「ゴールドシップさん!!私、女の子ですよ!!」

 

※史実のスペシャルウィークとゴールドシップはご存知、男です。

 

 

 

 

 

 

そして弥生賞が始まる。

 

「凄いお客さん…デビューとは違う」

 

初めての重賞。スタンドの熱気はスペシャルウィークとディープインパクトが経験したデビューとは違い、多くの観客が集まっていた。

 

「セイちゃん、キングちゃん…」

 

緊張気味なスペシャルウィーク。彼女の視線の先には共に弥生賞に参加するセイウンスカイ、キングヘイローの姿があった。今回、人気予想ではキングヘイローが一番人気、セイウンスカイが二番人気。スペシャルウィークが三番人気な事から、世間の評価としてはキングヘイローが一着になると予想されているのだ。その為か、キングヘイローは参加者の中では一番余裕そうだ。

 

 

一方のスタンド。

 

「サンデー先生。スペ先輩勝てそう?」

「分からん。ぶっちゃけ、誰が勝っても可笑しくない。中でも要注意すべきは、キングヘイローよりセイウンスカイだな」

 

無事にデビュー戦を勝ったウオッカとダイワスカーレットと合流したチームスピカの面々がスペシャルウィークを見守っていた。

 

「俺、個人の評価だが…セイウンスカイはクイーンベレーやコンゴウリキシオーと同じ逃げが得意だが、その2人よりも強いだけでなく、相手のペースを乱すことがうまい。」

 

セイウンスカイは逃げ、キングヘイローは差しを得意とする。

 

「セイウンスカイのペースに呑まれスペがペースを乱してしまえば、負ける可能性が高い。だが、逆にペースを乱さなかったら勝ち目は普通に有るって所だな」

 

そして…遂にレースが始まった。

 

『おおぅと!?先頭は行くのはセイウンスカイ!!快調に飛ばしていく!!』

 

始まったばかりのレース。開幕早々、飛ばして逃げるのは二番人気のセイウンスカイ。逃げ足で逃げてリードという貯金を作っていく。

 

「速い!?」

 

これにはスペシャルウィークは驚くが必死に自制し、自分のペースを保つ。冷静さを失って此処で食らい付けば、間違いなく後半は持たない。だから、必死に自制する。

 

「レースは最後まで何が起こるか分からんぞ。そうだ、自分のペースを保て。お前は俺やスズカみたいに逃げは出来ない。だから、自分のペースを保って最後に全身全霊を用いて抜き去れ」

 

聞こえるかは分からない。されど、サンデーサイレンスは娘に声をかけずには居られなかった。レースはどんどん進んでいき、一周した頃だ。セイウンスカイに必死に着いていこうとした人達はスタミナが消耗し、疲れが見えだした。この状態では間違いなく最後の上り坂では急激に失速する。

 

『先頭はセイウンスカイ!!続いてキングヘイロー!!そしてスペシャルウィーク!!さあ、心臓破りの坂だ!!誰が先頭に出るか!?それともセイウンスカイが逃げ切るのか!!』

 

実況の声が響く。先頭を走るのはセイウンスカイ。2番手のキングヘイローとの差は二馬身。誰もが逃げ切ると思った。しかし、スペシャルウィークは此処で仕掛ける。

 

誰もが失速する心臓破りの坂で、仕掛けるしか勝機は無いのだから。

 

『スペシャルウィーク!?此処で加速した!!』

 

「いけ!!スペ!!」

「スペ先輩!!」

「お姉ちゃん!!」

「そこだ!!そこで仕掛けろ!!」

 

全身全霊を以てスペシャルウィークは速度を上げる。勿論、不馴れな坂でどんどんスタミナは奪われるが…父と内面が似た少女の根性ではそんな物は関係無い。

 

『スペシャルウィーク!!キングヘイローを抜き去った!!ゴールは目前!!どうなる!!』

 

ゴールまで残り僅か。だけどスペシャルウィークの全身全霊は終わらない。

 

スペシャルウィークはゴール寸前にセイウンスカイを差しきって、無事にゴールしたのだ。

 

スペシャルウィーク。初めての重賞を制覇する。

 

 

 

 

 

「スペのヤツ…上り坂が苦手だな。ストライドを巧く変えれてない。皐月賞までに坂の対策だな」

 

そして父親は娘の欠点を見付けては指導を決意する。




次回は飯テロ注意です。

サンデー「よし!!スペが弥生賞勝った事だし、BBQするか!!」

アメリカンなBBQが始まる。

番外編書くとしたら?時系列は無視です

  • YouTuberゴルシちゃん
  • ハリボテエレジー作るってよ
  • ウマ娘格付けチェック!?(生徒)
  • 現役時代のサンデー
  • オルフェ、野球するってよ
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