どうも日本総大将と英雄の父で、トレーナーです 作:無課金チャレンジャー
チームスピカ。近い未来に於いてその名前を知らない競馬関係者は誰1人として居ない。知らぬはホースマンの恥と成る程の知名度を誇るチームと成るのだから。
異次元の逃亡者。黄金の不沈艦。緋色の女王。史上最強牝馬。日本総大将。英雄。黄金の暴君。その道を行く爆弾ウマ。祭りウマ。砕けない宝石。
そして、そのチームを導くのはアメリカの殿堂入り。かつて、修道女のような勝負服を纏い、偉大すぎる戦績を残した父親なのだから。今、その父親は次代のウマ娘達を導くためかシスター服ではなくスーツを纏い、子供達を指導する。
「スズカ。アイツら…ちゃんとやるよな?」
そんなチームスピカの部室。スーツ姿でパイプ椅子に腰掛けてはコーヒーを飲んでいるサンデーサイレンスは、部室に1人残っては競馬雑誌『別冊トゥインクル』を読んでいる少女サイレンススズカに話し掛けた。
「多分…大丈夫ですよ。でも、先生も結構…親バカ何ですね」
「娘と息子は俺が一流に育てる。良くも悪くも、あの2人は俺に似てるからな」
トレセン学園にはスピカの他に有力なチームが複数有る。その中でも特に頭が抜けているのは2つのチームだろう。悔しいが、今のスピカの力ではその2つのチームを倒すことが出来ない。それに、サンデーサイレンスには分かっていたのだ…その2つのチームではスペシャルウィークとディープインパクトはそこそこ程度の選手で止まる可能性が有ると。
「チームリギルとチームシリウスの教え方を否定する訳じゃない。むしろ、リギルのデータ論やシリウスのマニュアルに沿ったやり方の方が育つ選手も居る。
スペとディープは俺とそっくりだ。だからマニュアルは一切通じない」
チームリギル。此の世でただ1人、22年前に無敗のクラシック制覇という偉大すぎる記録を残した伝説の名馬…皇帝シンボリルドルフを排出した超エリートチーム。今でも三冠馬ナリタブライアン、フジキセキ、エアグルーヴと言った精鋭達が所属している。
チームシリウス。名門トレーナー一族である桐生院の人がトレーナーとして率いるエリートチーム。嘗てはマルゼンスキーと激しいレースを繰り広げたテンポイントやトーショーボーイが活躍し、史上初の三冠馬セントライトが所属していた由緒正しきチーム。今は桐生院家の長女である桐生院葵がトレーナーとしてウマ娘を導いており、芦毛の怪物オグリキャップをチームリーダーとし、様々な適性を持つハッピーミーク、スペシャルウィークと同い年でクラシックを共に戦う事になるセイウンスカイと言った凄腕が所属している。
「先生のお子さんであるスペちゃんとディープ君って、先生そっくり何ですね」
「俺がひねくれず、最初から親に恵まれてたらスペのような感じに育っただろうな。内面はスペが一番似てて、外見はディープが一番似てる」
感情に浸りながらそう言ったサンデーサイレンス。すると、部室の扉が開いて麻袋を被らされて確保されたスペシャルウィークとディープインパクトを確保した3人組が帰ってきた。
「連れて「ゴルシ。正座」ふぁ!?」
10分前。
マルゼンスキーと別れたスペシャルウィークとディープインパクトは時間に余裕が有ったので、トレセン学園を自由に歩いていた。
「僕達…今日から此処の生徒なんだね」
「うん…凄いね」
だが、2人の感動は一瞬でぶち壊れる。何故なら…
「フォーメーションΩ!!ウオッカ!!スカーレット!!目標に対し、ジェットストリームアタックを仕掛けるわよ!!」
「「御意」」
突如として草影から、マスクとサングラスで素顔を隠した怪しげな3人のウマ娘が出てきたのだ。3人ともスペシャルウィークとディープインパクトよりも背が高く、中でも最も背が高い白髪のウマ娘はサンデーサイレンスよりも背が高い。
怪しげな3人は1人は長身な白髪のウマ娘。もう1人はボーイッシュな短髪のウマ娘。最後の1人は長いツインテールで巨乳のウマ娘だ。3人ともマスクとサングラスで素顔を隠しており、正体は分からない。
「わっわ!?なに!?」
「何ですか!?」
怪しげな3人は見事な連携でスペシャルウィークとディープインパクトを包囲する。何処にも2人の逃げ場はない。完全に囲まれてしまった。
「ウオッカ!!スカーレット!!やっておしまい!!」
白髪のウマ娘が指示を出し、ウオッカと呼ばれたボーイッシュなウマ娘、スカーレットと呼ばれた巨乳ツインテールのウマ娘は麻袋で2人を確保した。
「「確保しました!」」
「よーし!!撤収よ!!」
この3人は実はと言うとチームスピカのメンバーである。白髪の美女はゴールドシップ、ボーイッシュなウマ娘はウオッカ、ツインテールのウマ娘はダイワスカーレット。ウオッカとダイワスカーレットは最近入ったばかりだが、ゴールドシップはサイレンススズカと共に昨年度から在籍しているのだ。
ではその3人はどうしてるのか?
「ウオッカ、スカーレット。誘拐を考案したのは?」
「「ゴールドシップです」」
「いや、連れてこいって言ったのトレーナーじゃん!!」
軽くサンデーサイレンスから少し怒られていた。当然だ、確かにサンデーサイレンスは連れてきてくれとは頼んだ。しかし誘拐紛いな方法を使えとは言っていない。
「ブラジルのドッキリじゃないだぞ。誘拐射殺が日常なアメリカじゃ、マジで洒落にならん」
「ここ、日本。アメリカじゃなーい。OK?爺さん」
「誰が爺さんだ」
そんなサンデーサイレンスのお説教を見ながら、スペシャルウィークとディープインパクトは苦笑いを浮かべる。2人の手にはサイレンススズカが淹れてくれたお茶が入った紙コップが握られていた。
「ごほん。まあ、2人も怪我は無かったから、これでお仕舞い。それじゃ…整列!!」
しかし、姉弟に怪我は無かった。その為か説教はこれで終わり、サンデーサイレンスの一言でチームスピカの4人は横1列に並んで姉弟の前に立つ。
「「「「ようこそ!!スピカへ!!」」」」
「とっ言う訳でお前達は俺が導く。驚いたか?お父ちゃん…トレセン学園の先生だったんだよ」
サイレンススズカ、ゴールドシップ、ウオッカ、ダイワスカーレットがペコリと一礼しサンデーサイレンスが言葉を繋ぐ。しかし…
「あっ…お父ちゃん。実は…」
「お婆ちゃんからお父ちゃんがトレセン学園の先生って聞いちゃった」
「マルゼンさーーん!?」
サンデーサイレンス。マルゼンスキーお婆ちゃんの手で数年間、暖めていたドッキリが潰れてしまい、悔しそうな声を出してしまった。
スペシャルウィーク、エルコンドルパサー、グラスワンダー、セイウンスカイ、キングヘイロー。彼女達が切磋琢磨する新しい時代が今、幕を上げた。
ゴルシ「アタシから見たら、トレーナーって爺さんだよな?」
サンデー「史実から見たらな」
次回はスペちゃんの入学。友達100人、出来るかな?
番外編書くとしたら?時系列は無視です
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