どうも日本総大将と英雄の父で、トレーナーです 作:無課金チャレンジャー
スペシャルウィークとディープインパクトの記念すべきデビュー戦。今日は待ちに待ったその日であり、数年間続けてきたサンデーサイレンス考案のトレーニングとトレセン学園に来てから受けたトレーニングの成果を試す瞬間である。
「さてと…記念すべきデビュー戦だな。だけど、お父ちゃんはお前達の真の晴れ舞台の為に、ちょっとやらなくちゃいけないんだよな」
府中の住宅街に立つサンデーサイレンス。スマホを取り出して確認すると、午前11時。可愛い長女と自分そっくりな長男のデビュー戦までは時間の猶予がある。それに、2人のデビュー戦が行われるのは府中にある競馬場であり、走れば直ぐに着く事が出来る。では、サンデーサイレンスはどうして此処にやって来たのか?それはサンデーサイレンスの目の前にある建物に訳がある。
サンデーサイレンスの目の前には大きなデザイン事務所があり、その事務所の入口には『グッバイヘイローデザイナー事務所』と書かれていた。
グッバイヘイロー。競馬…特にアメリカの競馬に関わる人達の中ではその名前は知れ渡っている。グッバイヘイローは現役時代、アメリカの競馬で最高峰のレースであるG1を7度勝利した超有名選手だ。サンデーサイレンスの1つ上の世代であり、サンデーサイレンスがアメリカのジュニアハイスクールに入学した頃からスター選手だった。
サンデーサイレンスがこのグッバイヘイローの事務所にやって来たのには訳がある。それはスペシャルウィークは勿論のこと、ディープインパクト、ダイワスカーレット、ウオッカの勝負服を作って貰う為だ。勿論、サンデーサイレンスの自腹+経費からである。
(ふっふふ…目に浮かぶぜ。アイツ等の笑顔が!!)
サンデーサイレンスは思い出す。高額だろうがなんのその、サイレンススズカとゴールドシップの勝負服をグッバイヘイローに注文して、完成品の勝負服を2人に手渡した事を。
『ありがとうございます!!サンデー先生!!』
『おぉぉおおお!!流石だぜ!!爺さん!!アタシに似合う、バリバリの衣装じゃんかよ!!』
勝負服はG1等の大きなレースの時に着る、自分の正装とも言えるのだ。サンデーサイレンスが現役の頃に活躍していたアメリカでもそれは同じであり、ここぞっと言うレースの際に勝負服を纏って走るのは世界共通なのだ。
絶対に、間違いなく、スペシャルウィークもディープインパクトも、ダイワスカーレットもウオッカも喜んでくれること間違いなしである。
既にアポは取っており、サンデーサイレンスはグッバイヘイローの事務所へと入っていった。
「この私がデザインするんですもん。勿論、素晴らしい物に成るわよ」
キングヘイローそっくりな美女がそこには居た。彼女はキングヘイローの母親であり、アメリカのG1ウマ娘であるグッバイヘイローである。今は現役を引退しており、デザイナーとして大きな成功を納めては日本を拠点にして活躍しているのだ。彼女がこれまでデザインした勝負服は数知れず、中でもナリタブライアン、エアグルーヴ、テイエムオペラオーと言った最強チームリギルのウマ娘達が代表作と言えるだろう。
「そりゃ、俺の娘は勿論、教え子は皆可愛いからな。おっと!ディープは数年後はイケメンだな」
「何度でも言いなさい。所で、私の娘は既にデビューを終えて3連勝!来月の弥生賞は貰ったも同然だわ」
グッバイヘイローは我が子を自慢するようにそう言った。キングヘイローは既にデビューしており、破竹の3連勝。しかも無敗だ。この調子で行けば、無敗の三冠馬も行けるかも知れないのだ。
「弥生賞ね…皐月賞の前哨戦には丁度良いな。弥生賞は皐月賞と条件は同じだ。弥生賞を勝てば、確かに自信は着くだろう」
「ええ。あと、これが娘さんと息子さんの勝負服のデザインよ。娘さんの納品は皐月には余裕で間に合うわ。息子さんのは今年の12月頭ね…今じゃ、中2でも出れるG1が12月に有るわよ」
「ホープフルステークスね。あれは賛成だ、ディープのG1デビューに丁度良い。そんで…デザインは…おっ!あの2人にピッタリだ!!」
グッバイヘイローが見せてくれた姉弟の勝負服のデザイン。それを見て、サンデーサイレンスは笑みを浮かべる。彼の表情から分かる通り、スペシャルウィークとディープインパクトの勝負服は2人にピッタリなデザインのようだ。
「じゃあ、俺は行くわ。またな、ヘイロー先輩」
「その名前で呼ばないで。ヘイローだと、父親とおなじなのよ」
サンデーサイレンスが去って暫く。グッバイヘイローはテレビを着ける。テレビを着けると、トゥインクルシリーズのデビュー戦のテレビ中継が映し出されていた。
「ごめんなさい。弟…サンデーサイレンス。今さら…お姉ちゃんと呼んでなんて、言えないわ」
サンデーサイレンスは知らない事だが、グッバイヘイローとサンデーサイレンスは姉弟である。訳有って、母親はサンデーサイレンスを守るためにわざと、赤ん坊のサンデーサイレンスを施設に預けたのだ。
※マジです。史実でも姉弟です。つまり、キングヘイローはサイレンススズカ、ディープインパクト、スペシャルウィーク、フジキセキと従兄弟です。ですがグッバイヘイローとサンデーサイレンスの父親であるヘイローは恐ろしい程に狂暴な暴れん坊だったとか。
「今は…可愛い姪と甥のデビューを見守りましょう。私より凄い弟の子ですもん。勝つに決まってますわ」
写真でしか見たことがない甥と姪にエールを送り、グッバイヘイローは亡き父を思い出す。
「ああ、ストロー夫妻に感謝ですわね」
そして…グッバイヘイローが実の姉だとサンデーサイレンスが知るのは来年の夏休み。まさかの人物から教えてもらう事に成るのだった。
サンデーサイレンスの貯金と経費の一部が消えた。
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