自由を求め
腹が減った。
自由が欲しい。
逃げ出したい。
男の欲望は、それだけだった。
痩せた貧弱な体は、
生きる世界は、現実からゲームへと移り。
そして何より―――――それまであった自由が、今はない。
カース・オブ・エタニティという狂ったゲームを起動することで、男は第一の自由を失った。
クリアまで現実世界に出られないうえ、出られるのは10人まで。そんな悪魔のゲームを生き残るためには、誰よりも速い攻略だけが失った自由を取り返すための道…………
そう思ってしまったのが、第二の自由を失う原因だったのだろう。
思えば、どこで間違ったのだろうか?
このゲームを起動したこと?
――――――いいや、それで失ったのは第一の自由だけだ。
デスゲームの事実に狼狽える奴らを後目に、攻略に立ち上がったこと?
――――――いいや、そうしなけりゃどうせ10人にも入れず、生き残れもしない。
じゃあ、仲間を探しに寄った酒場で、目に見えて人を集めていた
――――――
男は限界だった。
もうこの地獄から逃げることはできないという事実に、精神を擦り減らし。
自分のことを同じ人間と思っていないかのような振舞いをする
一人、また一人と戦いの中で果てていく仲間たちに、次は自分の番だろうかと精神を擦り減らし。
何より、ゲームの中であるにもかかわらず、とんでもなくリアルに再現された
――――ああ、神よ。
男は祈った。
――――どうか、どうか。
VRの世界に神がいるかなど、男にはもはやどうでもよかった。
――――逃げ出させてください。
そんなことを考えられるような思考能力………最後の、第三の自由を、男は既に失っていたのだ。
…さて、結果から言うならば、VRの世界に神はいなかった。
しかしそれはそれとして、彼の願いは叶えられた。
ある日、仮想の世界の大きな広場で、
彼らに対し
しかし逆に言うならば、その言葉は恐怖以外に何も伴わず……当然のことながら、彼らは逃げた。
もう、第一の自由なんていらない。
第二の、このゲームで
そんな思いで必死に駆ける男と仲間達の思いは同じであり、自分で気づかないうちに第三の自由を失っている点でも彼らは共通していた。だから、走った。第二の自由を求めて。
彼らは適当に見つけた集団に声をかける。なかなかの大所帯であるそいつらは、自分たちと比べればずいぶん幸せそうで、楽しそうで……
1人を除き、美少女だけで構成されていた。