◼️神の段位
・最上級神…宇宙は作れないけど、地球の様な星は作ったぽい。次元の綻びを直したりできる。
・上級神…4柱だけ存在、世界の運行を主にしてる。その内の1柱がお気に入りの中級神が死んだ場合、悲しみで仕事が滞って大陸が1ヶ月単位で大雨になるとか。
・中級神…けっこういる。人に信託を与えたり、加護を授けたりする。元人間で何かしらの功績によってスカウトされて神になった存在。
・下級神…中級神より多い。神に成り立ての下っ端。
◼️強さ
・最上級神…多分、ダンまちのフルスペック状態の神に同等か二回り下くらいの力量。
・上級神…アンタレスや黒竜を鼻歌交じりに倒せる程度。
・中級神…レベル10、11、12クラス。
・下級神…レベル8、9クラス。←ルーク(強化、竜装衣無し)
都市のあちこちで爆音が鳴り響き、街は炎で溢れていた。
火炎石と撃鉄装置を使った爆弾による道連れ自殺という非道な行いに気付かなければ対処できない。ルークは前世の知識からその考えに行き着いたのでアストレア、ガネーシャ側は無事だった。フィンは知識も無しにその考えを直前で導き出すという非凡な頭脳により、死人を出さず仲間の危険を最小限に抑えた。
しかし、作戦は完全に失敗。街は
敵の狙いは都市そのもの。準備を終えた故に拠点は主力ファミリアを集中させるための囮であり、拠点からの爆発は敵の作戦実行の狼煙であった。
「さあ、皆さん。舞台の幕開けです。あるいは平和という名の
「歌いましょう、踊りましょう!悲惨な歌劇を!私も存分に愉しませてもらいますとも!酔いしれることができない、この血の宴を!」
ヴィトーは嗤いながら短剣を振るい市民も冒険者も関係無く切り刻んでいく。
「さあ、宴の始まりだ!良い声で哭け!そして死ね!ハハハハハハハハハッ!!」
違う場所でヴァレッタも暴れていた。ヴィトーよりも熾烈でストレスを発散するように残虐を繰り広げる。
「ずっとこれがやりたかったんだ!1人たりとも逃がすかよ。民衆も、冒険者も、神々さえも!全員皆殺しだ!!」
拠点にいたファミリア達も民衆の救助と敵の殲滅に動き出した。しかし指揮系統が崩れており、小派閥のファミリアの眷属達は身動きが取れず場当たり的な動きしかできないでいた。
そんな時、女神アストレアが混乱している街に現れた。
「落ち着きなさい。貴方達の動揺は守るべき者達にも伝播する。市民の避難は『都市中央』に。『盤面』を俯瞰できる者達は必ずそこに集結する。貴方達はどうか、ここで力なき者達のための盾に。私の名をもって星の加護を与えます。どうか、耐えて」
戦場に立つアストレアの鼓舞により落ち着きを取り戻し、指示通り動き始める冒険者達。そして動き出した神はアストレアだけでない。女神フレイヤ、ロキも自分達の
神ロキは此方にとってこれ以上ない馬鹿げた戦況だというのに、まだ何かあるのではないかと考える。何かしらの違和感がロキの勘にひっかかっている。
そんな中、フィンは中央広場に到着して集まっている冒険者達に指示を出し、鼓舞する。フィンの考えでは第一級冒険者を中心に展開していけば被害は出るが立て直せると踏んでいる。だが、
「だ、団長!南西で持ちこたえたファミリアが壊滅!上級者冒険者が……全員、やられたっす……」
伝令係のラウルがやって来て知らせを受ける。フィンの脳裏にはヴァレッタが浮かんだがどうやら違うらしい。大剣を持った戦士と女の魔導士に一瞬で殺されたらしい。
◆◇◆◇
「脆いな。柔すぎる。いつから冒険者は腐った果実と化した?撫でただけだぞ?喰らってすらいない。どこまで俺を失望させる、オラリオ」
全身鎧を着た男は大剣を振るう。そこにオッタルが現れ、驚愕する。
「馬鹿な……何故、お前がここにいる!──ザルド!」
◆◇◆◇
女は泣き叫ぶ街の中で一人で佇み、耳を傾けている。リヴェリアは妖しげな女に尋ねる。
「何をしている?」
「忌むべき雑音、だが二度と聞くことのない旋律。それに耳を傾けている。私なりの拝聴にして黙祷だ。いくら煩わしくとも、いざ失われるとなれば惜しむ。それが人だろう?」
「貴様の所業は人のそれではない。貴様の足元に広がっているもの、それは何だ?」
「
リヴェリアの問いに女はそう答えた。
「もういい、消えろ。己の命をもって、その非道を償え!」
怒りを身体から滲ませながらリヴェリアは詠唱を始める。
「──【吹雪け、三度の厳冬…我が名はアールヴ】!
────【ウィン・フィンブルヴェトル】!!」
迫り来る吹雪に女は片方の手をかざして一言。
「【
「相殺!?いや………無効化!?」
リヴェリアが驚愕して動きが止まっている中で、ガレスは真っ直ぐ女に向かって走り、斧を振りかぶらんとする。
「【
しかし、近づく前に魔法を放たれる。ガレスは耐えようと雄叫びを上げるが無意味と言わんばかりに吹き飛ばされた。
「相変わらず喧しい連中だ。八年前から何も変わってないと見える」
女は依然として優雅に佇んでいる。
「この魔法の
「その唯一の『異能』……貴様は!」
ガレスとリヴェリアは相手の正体に気付き、自然と声が合わさった。
『『《静寂》のアルフィアッ!!』』
「
「生きていたのか……
────────
「俺が何故ここにいるか、だと?
ザルドはオッタルの問いに答える。だが、それでもオッタルは分からないと言う。かつてオラリオを守ってきた存在が今度は
「派閥は違えど、お前の泥臭さを俺は評価していたが……見込み違いだったか。まあいい、ついでに語ってやろう。俺の矛盾とは、今のお前が抱いたように全て『失望』の延長だ」
────────
「都市を襲う理由が『失望』?」
「何を言っている!何に失望したというのだ、貴様は!」
時を同じくしてリヴェリアとガレスはアルフィアからザルドと同じことを言われていた。
「全てに対して。そしてその中にはオラリオも含まれる。それだけのことだ」
「ふざけるな……貴様がいくら強大であろうと、落胆一つで都市を破壊する道理などあるものか!」
「囀ずるなよ、小娘。
────────
「
────────
「神時代はもう終わる。私達が終わらせてやる」
────────
『『故に果てろ、冒険者』』
◆◆◆◆
「全てを静寂に還してやる。途絶えろ」
アルフィアはガレスとリヴェリアに魔法を放つ。
「【
魔法の攻撃により、辺りの建物は衝撃で崩れる。当然、ガレスもリヴェリアも防ぎ事ができない攻撃に地に倒れ伏していただろう。
「【
その場に乱入者がいなければ。
「何だと?」
ガレス、リヴェリア達より前に立ちアルフィアの魔法から2人を庇ったルークがいた。
「この魔力に魔法……あの時、
「誰だ、お前は」
「ちょっと強い、ただの
ルークはフローラ達にしか通用しない冗談を含ませて名乗る。民衆の治療と敵の殲滅を同時にこなしながら走り回っていた彼だが、ヴァレッタ捕縛の際に妨害された存在の魔力を感知してここにやってきた。
「《
「なっ!お前1人で
「リヴェリアの言う通り、ワシ達と協力して3人で挑むべきだ」
「彼女の魔法を防げなかったのに?」
「「ッ!?」」
「俺はあの魔法を今で2回見て、防げると確信がある。アンタ等はどうなんだ?今すぐ対策できるのか?それとも俺任せか?」
「我々が足手まといというのか?」
「正直に言わないと伝わらないか?」
リヴェリアは何か言おうとするがガレスに止められる。
「よさんか、リヴェリア!……お主、本当に1人でやれるのか?」
ルークはできると答える。ガレスはまた何かを言おうとするリヴェリアを引っ張りその場を離れた。
「……」
「……」
ルークとアルフィアはお互いに相手の力量を推し量るように見つめる。沈黙が辺りを支配して静寂が生まれる。
動いたのは同時だった。
「【
「【
◆◆◆◆
「《
ザルドとオッタルの戦闘はオッタルの敗北によって決着がつく。リオンはそんな馬鹿なと驚愕し、輝夜もオッタルを倒した相手を見て声を上げた。
「馬鹿な……!しかもゼウス・ファミリアだと!?」
二人の驚きはまだ終わらない。別の場所で大きな音と共に建物が崩れる。
「あれは……!」
「ストレイさん!」
ルークとアルフィアが戦っている姿だった。その場から一歩も動かず突っ立っているように見えるが2人の間で放たれる魔法によって、その一帯の地形が変わっていた。
そして2人の戦いにオッタルを倒したザルドも参入して2対1での戦闘になる。これまで動かなかったルークも流石に動かざるを得ないようで杖の先から魔力でできた刃──魔力刃でザルドの剣を防ぐ。都市最強のオッタルを呆気なく沈めたザルドの攻撃を防ぐ処か、むしろ斬り結びながらアルフィアの魔法にも対抗する。
「おいおいおいおい!折角、都市最強を沈めたっていうのに何でそこら辺にいそうなヤローに────ゴフッ!?」
眉間に皺を寄せたルークは指先を一瞬、ヴァレッタに向けて魔力で弾丸のように固定したそれを撃つことで不快な音の元凶を黙らせた。
「俺達を相手に隙を見せるとは良い度胸だな」
「あまり嘗めるなよ、小僧」
2人の攻撃は激しさを増していき、ザルドは詠唱を始めた。
「【
ルークは撃たせまいとするが、動きながら詠唱するザルド。そして援護をするアルフィアにより、ザルドの詠唱を止めることができなかった。
「『
「【
先程まで拮抗していた魔法は、突然威力を上げたアルフィアの魔法に掻き消されたため、ルークは防護魔法を唱えて防ぐ。
だが、まだザルドの
「【貪れ、
──────【レーア・アムブロシア】!!」
「【
──《
ルークとザルドは拮抗する。足を止めて2人はぶつかり合うが敵は1人ではない。
「隙を見せたな?────【
ルークは横合いからアルフィアの魔法を直撃して吹き飛ばされる。燃えている建物の壁を何回も壊しながらルークは遠くへと追いやられた。
「おい…何故、邪魔をした?」
「私もお前も、あまり時間をかける訳にはいかないだろう?」
「……っち。大事のために仕方ないか」
ルークを退けたアルフィアとザルドはその場を離れた。
「ッ!」
「おい待て、リオン!……行ってしまったか」
リューは怪我を負っているだろうルークの元に輝夜の制止を聞かず走り出してしまった。
「仕方ないわよ、リオンが走り出さなかったら私も向かってたもの!」
「団長が我先に居なくなるとか勘弁してくれよ。……それでアリーゼ、この後どうすんだ?」
「そうね……輝夜、ポーションを持ってリューと一緒に彼の治療を!今、彼の力無しに私達に勝ち目はないわ!」
「分かった、急いで向かおう」
輝夜はいくつか回復薬を持ってルークの元へ向かう。
「私達は────ッ!?」
「おい。どうした、アリーゼ?」
「……アストレア様が危ない」
「はあ!?」
「直ぐにアストレア様の元へ行かなきゃ!」
アリーゼは何かを感じて自らの主神に危険が迫っていると仲間達に告げる。ライラはアリーゼの直感がフィンと同様に優れていると知っているため、自身は残ってガネーシャ・ファミリアの眷属と協力して民衆を救助するから残りのメンバーは主神アストレアを任せると告げる。
「アストレア様!」
「アリーゼ……?」
アリーゼの直感通り、彼女達がアストレアの元へ辿り着くと暗闇の中で蠢いているモノが近付いていた。
我が身を顧みず、挺身し続けた正義の女神。
故に見つけるのに時間がかかってしまった。
正義を司る君だけは真っ先に葬り、
この地を混沌に染めたかったんだが──
君自身の勇断と、そして眷属に感謝しろ。
そして見届けろ。
『生贄』に選ばれなかった以上、これより始まる『邪悪』を
『正義』を司る君が最後まで……