浦原喜助の大親友   作:ハッピーエンドの話をしよう

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明日からテストの為、暫く投稿できない(かもです)。


黒歴史って、誰しも絶対に一つは持ってるよね。

「今夜、一杯どうだい?」

 

そう言って僕に笑顔を見せるのは、八番隊隊長の京楽さん。この人は、さっき僕と吉良副隊長が執務の仕事をしていたとき、突然やって来たのだ。個人的には、今は執務をしているという事もあって、例え京楽隊長と言えども、あまり来て欲しくはない。何せ、前回やって来たとき、京楽隊長は酒を持っていたのだ。まぁその時は、伊勢副隊長によって、八番隊隊舎へ連れていかれた。

それで話を戻すが、俺は京楽隊長が昼間から、僕と一緒に酒を飲まないか。だとか、言ってくるのだと思っていた。

 

だから、夜に飲まないか?なんて言ってきた京楽隊長を見て、俺はあまり表情にはださなかったものの、内心物凄く驚いたのだ。それは、あの京楽隊長が今ではなく夜から飲もうと言ってきたこと。並びに京楽隊長に誘われたのは百年以来なことに対して、だ。

 

「今夜ですか?ちょっと待ってくださいね。‥‥確認した所予定はないし、良いですよ。」

 

「それは良かったよ。」

 

少しばかり焦りの色が見えていた京楽隊長は、俺の発言を聞いた直後、安堵の表情を見せた後に一度深呼吸を行った。

それに対して若干疑問に思ったのか、俺を含め、吉良副隊長も京楽隊長を不思議そうな目で見る。いつも冷静沈着で、落ち着きのある京楽隊長が、少しだけではあるものの焦っていた事が、俄には信じられなかったからだ。

 

「何が良かったんですか?」

 

「いや、何。浮竹達が君と久し振りに飲むのを物凄く楽しみにしていてね。」

 

今の今まで、京楽隊長と俺の二人で共に酒を飲むのだろうと思っていたが、それは違った。どうやら、京楽隊長以外にも誰か来るらしい。

さっきの京楽隊長の発言から浮竹隊長が来るのは確定だとして、後他の人達とはいったい誰なのだろうか。俺には、皆目検討もつかない。

 

「そんなに楽しみしているって、流石に冗談ですよね?」

 

「冗談じゃないさ。君と酒を共にしたのも、もう百年も前だからね。そりゃあ楽しみにしない方がおかしいさ。」

 

ははは、と笑う京楽隊長の背後に突如として現れたのは、なんと伊勢副隊長。額に のマークを浮かべ、いつもよりも眼鏡を一層輝かせた彼女からは、トンでもない殺意にも似た何かを感じる。

そんなとき、伊勢副隊長は口パクで何か俺へ伝言を伝えてきた。えーっと、何々?

 

『しゃっかほう この人に 放っていいですか』

 

「そ、そうですか。は、はははは」

 

苦笑いしか、出てこない。‥‥というか、さっき何か京楽隊長が話していたようだったが、それは伊勢副隊長のインパクトが強すぎて、ついそちらばかりを見てしまうものだから、聞き取ることができなかった。

 

「?どうしたんだい、定国クン。そんなに僕の後ろばかり見て。後ろに何かいるのk「た・い・ち・ょ・う・?」‥‥な、七緒ちゃん」

 

京楽隊長の顔が、青褪める。それは俺も、吉良副隊長も同様だった。もし、何故?と問われた場合、俺は絶対にこう答えるだろう。

 

『鬼が、そこにいるんだ。』と。

 

今の伊勢副隊長は、正直に言って、怖い。

さっきも言ったと思うけれど、今の伊勢副隊長は正に鬼そのもの。彼女から放たれし霊圧が、彼女という存在を鬼たらしめる。伊勢副隊長という名の鬼により支配されたこの場は、彼女自身が言葉を発する度に酷く重苦しくなっていく。

 

「私、言いましたよね?仕事、してください!って。」

 

「そ、そんなこと言ってたかい?僕は覚えてないけどね。」

 

伊勢副隊長は、京楽隊長の頭を掴んだ。それも、力一杯に。するとどうだろう?京楽隊長の頭からは、まるで岩を砕いた時に出る音が鳴るではないか。

 

「そうですか。‥‥‥‥それじゃあ、仕事、戻ましょうか。」

 

「あ、ちょっと!?痛い、痛いよ七緒ちゃん!?」

 

「古風隊長、うちの隊の隊長がご迷惑をお掛けしました。」

 

「い、いや。別にそれほど迷惑って訳じゃなかったけどな。」

 

「それでも、ですよ。‥‥それでは、失礼します」

 

伊勢副隊長は、京楽隊長の事を引き吊りながら執務室を後にした。

‥‥さっき、伊勢副隊長達が出る間際、京楽隊長の顔がトンでもない事になっていたがら多分気のせいだな。

 

「七緒ちゃん、痛い、痛いって!!」

 

「いつも仕事をサボる隊長が悪いんですからね?」

 

「いや、だってほらn「言い訳無用!!」あいたっ!!」

 

執務室の外から、京楽隊長達の声が聞こえる。そして、京楽隊長が恐らく伊勢副隊長に殴られたか何かされた音も。

 

「‥‥なぁ、吉良副隊長。前見た時も思ったけどさ。八番隊の副隊長って、怖いな。」

 

「そう、ですね。」

 

「取り合えず、一旦休憩にするか。」

 

「‥‥‥‥はい。」

 

恐らく今の状態で執務を続ければ、何かしらの支障が出る可能性もある。と考えた俺は、さっきまでの出来事を忘れ、気分を一転させる為に一度休憩を挟むことにした。‥‥のだが、どうやらそうは問屋が下ろさないらしい。

 

「古風、いるか?」

 

執務室に京楽隊長に変わり、新たな訪問者がやって来た。最初はウチの隊員か?と思ったが、どうやら違うらしい。俺は隊長として活動を行うために、まず部下の名前やその他もろもろを覚えた。だからこそ分かった。今執務室を尋ねてきたこの人物はウチの隊員ではないし、そもそも並の隊士ではない。何故なら、この人物の霊圧は、隊長レベルだからだ。

 

「一応、いるけど。」

 

「失礼するぜ。」

 

そう言って執務室へ入ってきたのは、何処かの隊の隊長だ。その証拠と言ってはなんだが、隊長羽織を羽織っている。‥‥だからといって、何処の隊の何々隊長なのか。なんて詳しいことまでは分からない。俺が覚えてるのは、一と二、四、六、八、十一、十二、十三までの隊の人達だけだ。あとは知らん。

 

「えーっと、どちら様?」

 

「俺は十番隊の日番谷隊長だ。今日は少し、古風に折り入って話があってきた。」

 

十番隊隊長と名乗った少年。日番谷隊長は執務室に入ってくれば、今吉良副隊長が座っている椅子まで行き、其処に腰を下ろした。俺は日番谷隊長が椅子に腰かけると同時に、会話を続ける。

内容は、さっき日番谷隊長自身が言っていた"話がある"ってことについてだ。大体執務室訪れてきた時点で何かしら用事があるってのは分かってたが、今回は今までよりも、少し思いのやもしれない。いつもの場合でいくと、だいたい皆、「修行をつけてください。」だとか、「酒飲みませんか?」なんて事ばかり。だからこそ、今座っている日番谷隊長の暗い表情を見たとき、彼の用事というのがいつものとは違うものであると、容易に想像できる。

 

「話、ですか。」

 

「あぁ、そうだ。」

 

「‥‥吉良副隊長。少しだけ、席を外してもらってもいいかな?」

 

ここから先は、隊長同士での会話。恐らくだが、これから日番谷隊長の話すのは、きっと副隊長クラスの人物でさえ聞くことはできぬお話なのだろう。だから俺は、吉良副隊長に席を外してもらった。きっとそれぐらいのレベルのお話だから。

 

「分かりました。」

 

俺は吉良副隊長が執務室を後にするのを見届ると、日番谷隊長との会話を始めることにした。

 

「‥‥それで、話って?」

 

「古風も知っているとは思うが、雛森の事だ。」

 

「雛、森?‥‥あぁ、五番隊の副隊長さんですね。」

 

五番隊の雛森副隊長は、確か今から一週間位前に尸魂界を襲撃してきた旅禍達――今現在は死神代行として活躍してくれてる黒崎くん達――の裏で暗躍していた藍染の手により、重症を負わされた人だ。というのを最近、卯ノ花隊長に聞いた。そんでもって、相談された。

 

「あぁ、そうだ。」

 

「それで、雛森副隊長がどうしたんですか?」

 

「あんたに、雛森の事を頼みたい。」

 

急にどうした!?と言いそうになるものの、そこはなんとか思いとどめた。それは、日番谷隊長が俺のことを真剣な顔で見てきており、この発言そのものも日番谷隊長からすれば至極真剣なのだ。だから、言えなかった。それが少し、日番谷隊長に失礼だと思ったから。

 

「俺に、ですか。」

 

俺の発言に日番谷隊長は、そうだ。と言い、頷いた。

 

「俺は今から、現世へ行かなきゃならねぇ。

それに、あんたの事は京楽や浮竹達から話は聞いてる。なんでも、百年前は『カウンセリングの神』。なんて言われてたらしいな。」

 

「‥‥えぇ、まぁ、はい、そうです。」

 

カウンセリングの神。それは百年前喜助の悪ふざけによってつけられたあだ名だ。当初、喜助しか使っていなかったのだが、それを喜助から聞いたのかはわからないが、京楽隊長は知った。それから京楽隊長を介してどんどんお護廷十三隊内に広まっていき、いつしかそれは俺の二つ名のようになってしまった。

今ではあまり使われる事がなくなり、その存在は消滅したものかと思っていたのに、な‥‥‥‥。

 

「だから、って話なんだが‥‥‥‥受けてくれるか?」

 

「勿論、良いですよ。‥‥但し、これから先『カウンセリングの神』と言わない。って、約束するのならですけど。」

 

「それで受けてくれるなら、俺は構わねぇ。」

 

「そうですか、なら良かった。」

 

日番谷隊長が聞き分けの良い人で良かった。

もしこれが京楽隊長とかだと、この会話の中から幾つかの抜け道を見つけていただろう。そしてあくまで俺との約束を守った上で、何かをしてくるだろう。

 

それから暫く、俺と日番谷隊長が雛森副隊長以外の事で会話をしていた。例えば副隊長の事についてとか、最近の事だとか、そんな他愛もない話を。そんな話をしていたとき、執務室へ訪問者が尋ねてきた。

俺が、どうぞ!と言えば、その人物は執務室へ入ってきた。日番谷隊長はその人物の事を見ると、もうそんな時間か。と呟き、椅子から立ち上がった。

 

「失礼します。あ、いたいた!隊長、早く行きましょう!!皆待ってますよ!!」

 

「あぁ、分かった。‥‥それじゃあ、邪魔したな。」

 

俺は日番谷隊長達のが執務室を後にするのを見届け終えると、そこで今まで無駄に入れていた力を抜き、自身の目の前にある机へと脱力した。

そして脱力した状態を保ちながら、机から体を起こして椅子から立ち上がれば、俺は先程まで吉良副隊長達が座っていた椅子の元へ行き、其処へ寝転がった。

‥‥そのとき、不意に訪れた眠気は、いつしか脳を完全に掌握しており、俺はそれに抗うことができず、なすすべなくやられてしまったのだ。

 




補則
定国くんは結局の所、眠っちゃいました。多分、疲れてたんでしょう。

激動の四日間について、詳細にやった方がいい?

  • やってほしい。
  • どっちでも。
  • やらなくていい。
  • 作者の好きにしてください!!
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