仮面ライダーダークディケイド ~ダークライダーの世界~ 作:アカリマシン
Dの来訪/死神の名
「寒いのか暑いのか…よく分かんない世界に来ちゃったな…。」
終夜が外に出ると、太陽が日差しを送りつけているにも関わらず風のお陰かあまり熱くは感じない。
だからと言って、寒いわけではなく……よく分からないような気温である。
「(でもまさか…ダークディケイドライバーが使えなくなるなんて…)」
レンゲルの世界で明かされた衝撃の事実。と言うか、そんな大事なことを何でもっと早く言ってくれなかったのか。
ダークディケイドライバーを見ると、真っ黒だったドライバーは灰色にくすんでいた。
変わりに、グレイブバックルを持ち歩いている。何かあった時はこれで戦うためだ。
「て言うか…あの人もいい加減だよな。」
「いやはや…まさか、ダークディケイドライバーが使えない状況下でこの世界か~。
この世界の怪人はちょっと面倒なんだよね…いや、面倒臭さで言ったらまだマシか。」
「……どう言うことですか。てか、この世界って…」
「おっと。今回からは自分でこの世界のライダーをしらべてくれよ。正直に言うと今、超絶面倒なことになってるからその事について少し調べておきたいんだよ。」
「別に良いけど……何ですか、調べたいことって。」
「内緒だよ。さ、早く行った行った。」
結局、詳しいことは教えてくれずに駆り出されたので若干ふて腐れぎみである。
暫く歩いていると、黒服の男性を目撃する。しかも高そうなショーケースを持って…
「(…ん?)」
だが、その男は急に立ち止まると…別方向からハゲ男が現れる。
何やら商売をしているようだが…。
「これでわたしは、本当に超人になれるのか!?」
「超人ではなく、神に等しき力を手に入れることが出来ますよ。」
……何だか、とんでもなく胡散臭い話をしており終夜はそこで聞くのを止めて去ろうとした時…
「離してください!」
声が聞こえてきた。再び前を向くと、そこにいたのは綺麗な女性でありいかにもヤバそうな雰囲気であった。
ハゲ男の手には、USBメモリが握られていた。
【T-REX!】
起動音が鳴ったかと思えば、そのメモリを自分の体に差し込んだ。するとそのハゲ男はティラノサウルスのような頭部が特徴的な怪人…T-レックス・ドーパントへと変貌した。
「こ…これは…!何と言う道具だ…とても便利な力じゃないか!
これを買おう!」
「では、その力をまずはこの者で試してみますか?」
「あぁ!是非、そうしよう!」
そう言ってT-レックス・ドーパントは女性を見ると近づいていく。怯えて逃げ出そうとするも、震えて立てずにいた。
そして大口を開け、女性を食べようとした時……終夜が飛び出してT-レックス・ドーパントに飛び蹴りをかました。
突然の不意打ちに驚いて倒れ込んだ事を確認して、女性を後ろに隠すようにして守る体制を取る。
「……え?」
「隠れてて下さい。」
「貴様ぁ…邪魔をする気か!ならば…そこの女よりも先に、お前を喰ってやる!」
「そう簡単に食べられないよ。」
終夜は、グレイブバックルを取り出してチェンジケルベロス(黄)のラウズカードを装填して腰に巻きつけて、バックルを操作する。
「変身!」
【open up】
オリハルコンエレメントを潜り抜けると、仮面ライダーグレイブへと変身する。
グレイブは、グレイブラウザーを持ってT-レックス・ドーパントを見る。
「まさか…!お前が噂の死神か!」
「死神…?」
「糞ッ!」
死神と言う単語が気になったが、構わずT-レックス・ドーパントが突っ込んでくる。グレイブは受け止めると、受け流すかのように投げる。
右フックを繰り出してダメージを与えるグレイブだが?T-レックス・ドーパントはグレイブに右腕に噛み付いた。
「!……ぐううぅぅう!」
「このまま…噛み千切ってやる!」
このままでは不味い…そう思ったグレイブは、グレイブラウザーを叩きつけるかのようにして使ってT-レックス・ドーパントを引き剥がす。
「ぐはぁ!」
「お返しだ!」
【MIGHTY!】
グレイブラウザーにラウズすると、刀身の鋭さが強化されてT-レックス・ドーパントを斬る。
目立たないが、胴体に当たったらしく…かなり大きく吹っ飛んでいった。
「畜生…!」
T-レックス・ドーパントは悪態をついて立ち上がった瞬間……
【UNICORN!MAXIMUMDRIVE!】
突然の後ろからの攻撃で、T-レックス・ドーパントは爆発し変身していたハゲ男は目に黒い隈を作ったまま倒れ込んだ。
黒いマントをたなびかせた、謎の戦士…。
「あんたは…」
「俺か?俺の名は…死神だ。」
その戦士は、直ぐに去っていった。グレイブは変身を解いて直ぐに女性へと近付く。
「大丈夫ですか?」
「は…はい。あの……」
「…?」
「私、伊藤 舞って言います!助けてくれてありがとうございました!」
「僕は、久野 終夜です。」
まずは詳しい話を聞こうと考えた終夜は、自分達の拠点へと案内することにした。
「この世界にやって来たんだ…。」
大きな風車に佇む一人の少年は、そんな独り言を呟いた。そんな少年は背中に剣、腰に銃を携えていた。そして一枚のカード……。
「何をしに来たのかは分からないけど、あんまり邪魔だけはしないでほしいかな?まぁ、邪魔をされたとしても僕の敵じゃ無いけどね。」
少年はそう言って、オーロラカーテンを呼び出すと消えていった。
次回の仮面ライダーダークディケイドは
『酷く濁ってるな、この町は』
『ガイアメモリ…?』
『やあ、この世界の仮面ライダー。』
次回「Dの来訪/濁った町」