仮面ライダーダークディケイド ~ダークライダーの世界~ 作:アカリマシン
老人に案内されたのは小屋のような家。そこで、話を聞くことにした。鬼とはどういうことなのか…
「すいません、鬼と言うのは一体…」
「元々、わしらは鬼に守られていたのじゃ。魔化魍と呼ばれる妖怪からの。」
この世界の怪人って妖怪なのか…。終夜が出会って来たのは妖怪と言うよりも、化け物に近しい感じだったし何よりも人々が怪人の存在を認知してる事自体珍しかった。
「じゃが、わしらはその力がいつかこちらに向くのではないかと恐れ、鬼達を追い出してしまったんじゃ。
追い出せばどうなるかなんぞ、分かっていた筈なのにのぉ…。魔化魎への対策が出来なかったわしらではどうすることも出来んかった。
そしてわしらを倒しに、追い出された鬼達が復讐を果たしに来たこともあった。」
話を聞いて思っていたがこれは人間が招いた結果…つまりは自己責任だ。自業自得と言えばそれまでだが、老人から話を聞いても鬼側に非があるのかと疑問に思い始める。
「中でも…あの男の憎しみは秤知れぬ…。」
終夜がその男について聞こうとした時、村に不気味な声が響き渡る。その声を聞いた老人達は顔を真っ青にして震え出す。
終夜はその声の主を確かめようと老人の家を出ようとしたが、老人に止められてしまう。結局終夜は老人と舞と一緒に待つことにした。
その声の主は山を進む。そいつは小屋を被り、長い足を動かして村へと進んでいく。その傍らには男性と女性が見守るかのような様子で声の主を見ている。
「土蜘蛛…やっぱりてめぇらか。」
そんな者達に目の前に現れたのは緑と赤の配色…それがまるで歌舞伎の役者を思わせる仮面の男、ではなく鬼だ。
名を歌舞鬼。本来鬼は人々を守ってくれる存在だが、その鬼からは人を守る心が微塵も感じられない。
「俺は人間共を二度と信じねぇ。だがな…てめぇらが生きてる事が俺は気に食わねぇ!
だから殺す。完膚なきまでに!この世に存在できなくなるまでなぁ!」
歌舞鬼は持参している刀を持ち、土蜘蛛と呼ばれる怪物へ向かっていく。巨大な体を持つ土蜘蛛は小屋を破り、その本性を見せていく。
姿は正に巨大な蜘蛛そのものだが、その力は蜘蛛とはまた別物。歌舞鬼は土蜘蛛の攻撃を避けつつ、足を斬り付けていく。しかしその足はかなり頑丈で、鬼の腕力を持ってしても傷しかつけられない。
「頑丈なだけのデカブツがぁ!」
歌舞鬼が叫び、土蜘蛛を斬る。やっと足を一本斬り捨てられたかと思ったが、突然二体の怪物が割り込みに入ってきた。
「っ!?」
その怪物はまるで虫のような見た目をしており深い緑色の体を持った…ワームと呼ばれる怪人だ。
コイツらは本来ならば別の世界にいる怪人だが、数ヵ月前から歌舞鬼の世界に現れ始めている。当然、その存在も鬼達から危険視されている。
更にもう一体は、二対の棍棒を背中に携えた鬼の姿をした魔化魍のような怪人…アナザー響鬼だ。
「(何がどうなってやがる…!夏でもねぇのに奴らが強くなってる上に、良く分からねぇ怪物も来やがる…!)」
ワームとアナザー響鬼が歌舞鬼に襲い掛かろうと走り出した。どちらも迎え撃とうと構えたが、それは銃撃により妨害される。
その銃撃はディオーラ…ではなく、武士のような姿をした仮面ライダー、鎧武であった。
歌舞鬼は混乱する。次々と自分の知らない事が起こりすぎて、頭がくらくらしてきそうなくらいに混乱している。
だが今はその頭もフル活動させなければ、止められない。
「(良く分からねぇが、どっちにしてもやることに変わりはねぇんだ…!
土蜘蛛は必ずやってやる!)」
再び、狙いを土蜘蛛へと定めた歌舞鬼は走り出す。全ては…魔化魍を倒すために。