仮面ライダーダークディケイド ~ダークライダーの世界~ 作:アカリマシン
終夜は、キングの事が心配になりマシンダークディケイダーを走らせて、急いでキャッスルドランに向かった。
だが、警備が居ないことに不審に思った終夜はキャッスルドランにバイクで突撃。
中に強引に侵入した後、バイクから降りて奥へと進んで行くと……そこには、二体のファンガイアの氷像であった。
「……なんだこれ。」
気になった終夜が氷像に触れた瞬間、それは粉々に砕け散ったのだ。
行きなりのことに驚きを隠せない終夜だったが…奥から雄叫びのような叫び声が響いた。
「キングさん…!」
その声がキングの物だと分かった瞬間、終夜は急いでダークディケイドに変身してキングの元へと向かっていった。
「さて…最後に言い残すことはありませんか?」
十字架に張り付けにされた状態のマヤに対してそう告げたサガ。
しかしマヤは表情を崩さない。
「……特に言うことがあれば、キングが心配なだけですよ。」
「安心しなさい。直ぐにキングもあなたの元へと送って差し上げます。」
もうこれ以上話すことはないといった形で、ジャコーダを刺突剣で貫こうとした瞬間…何者かの怒号が響いた。
「マヤを返せぇぇ!」
奥から出てきたのは仮面ライダーレイであった。 しかもその変身者がキングであると直ぐに気づく。
「キング…いや、鐘石 王我。まさか、本当にここまで来るとはね。
しかも、サガークと違って劣化品のレイキバットを使っているとは…」
『ふん。お前らよりもマシだと思っただけさ。』
その会話は長くは続かない。ダークキバがいち早くレイに攻撃を仕掛けてきたからだ。
レイはパワーがある。そのパワーを使って、飛びかかってきたダークキバを逆に投げ飛ばした。
「うおぉぉ!」
「!」
投げ飛ばされたダークキバは、また直ぐに立ち上がるがレイは既にウェイクアップフエッスルをレイキバットに吹かせていた。
『ウェイクアップ!』
両腕のカテナと呼ばれる鎖が解き放たれ、“ギガント・クロー”と呼ばれる巨大な爪が現れる。
冷気でダークキバの足元を凍らせて、動きを封じる。そしてその爪で、ダークキバ本体に攻撃を直接当てる。
必殺技である『ブリザードクロー・エクスキュージョン』が炸裂し、ダークキバから2世が離れると同時にギガマンダファンガイアはガラス片として散っていった。
「ハァ…ハァ…」
何とか倒した瞬間、サガがジャコーダで突き攻撃を放ってくる。
突然の攻撃に対処できずに喰らってしまい、吹っ飛ばされ壁に激突。そしてレイキバットが離れてしまった。
「くそ…!」
「残念ですよ。あなたがファンガイアを裏切らなければ、こんなことにはならなかった……」
サガがジャコーダを心臓目掛けて突き刺そうとしたその時……
【ATTACKRIDE BRAST!】
光弾がサガの体に命中。サガはいきなりの攻撃を請けて、倒れてしまう。
その攻撃をしたのは、紛れもないDディケイドだ.
「大丈夫ですかキングさん!」
「終夜……あぁ、助かったよ。」
Dディケイドが助けに来たことに少しだけ安堵。サガが怯んでいる隙に、Dディケイドはマヤを助け出した。
「王我!」
「マヤ!」
二人は抱き締めあった。因みに王我と名前で呼んだのはこれが始めてでもある。
それを見て、良く思わない者…それはやはりサガである。
「いい加減にしろーーー!!」
サガの怒号に再び警戒するDディケイドと王我。サガは、怒りのあまり言葉を発し続ける。
「何故だ…何故下等な人間を愛するんだ!ファンガイアにとって人間は家畜でしかない!
なのに何故貴様は人間等に恋をしたんだ!」
「……俺は、ファンガイアも人間も愛している。だからこそ、俺は二つの種族が共存する未来を作りたい。
それに、マヤは俺にとって初めて心を動かされた女性でもあるからだ。」
サガの怒号にゆっくりとした口調で答える王我。だが、それでもサガの怒りは収まらない。
「下らない!そんなのは幻想に過ぎない!ファンガイアを愛することが出来ない貴様は最早王ではない!「それは違う!」!」
「この人はファンガイアも人間も愛している!だからこそ、大切なものを守り通そうとするんだ!」
終夜はサガにそう返した。……しかし、これが切っ掛けでサガの神経を更に逆撫でしてしまう。
「ならば…ならば何故ぇぇぇぇぇぇ!!!」
サガの怒りは既に最高潮にまで達している。これでは話を聞くことすらままならない。
「マンティス…お前のその怒りを、俺は受け止める。王として、同じファンガイアとして!
2世!こい!」
『良かろう。さあ、絶滅タイムだ!ガブリ!』
「変身!」
王我はダークキバに変身し、Dディケイドの横へと並ぶ。闇の皇帝と闇の戦士……。
二人は一斉ににサガへと向かっていく。
「はぁっ!」
Dディケイドは、ライドブッカー・ソードモードでサガを攻撃する。刺突剣で受け止められるも、ジャコーダを弾いてサガに足蹴りを喰らわせる。
後ろへ数歩下がった所へ、ダークキバの追撃が入る。格闘戦術により繰り出される攻撃にサガは押されていた。
「グウゥゥゥゥ!!」
「ハアァァァ…!」
ダークキバは空中に飛び、サガの顔面目掛けてボレーキックを繰り出す。
直撃したサガは空に投げ出され、さらに鞭と化したジャコーダに足をからめとられてしまう。
ジャコーダを使っているのは、Dディケイドであった。どうやら、先程拾ったらしい。
「ハアァァッ!」
「ガアァァァァ!!」
Dディケイドは、身動きが出来ないサガにライドブッカー・ガンモードで連続射出。
地に落ちたサガ。しかし……
「ウガアァァァ!!」
既に満身創痍の筈のサガが立ち上がる。最早、執念で立っていると言っても過言ではない。
これ以上はまずいと感じたダークキバは、ウェイクアップフエッスルを取り出して2世に吹かせる。
Dディケイドも、カードを一枚取り出してドライバーに挿入する。
『ウェイクアップⅠ!』
【FINALATTACKRIDE DA DA DA DARKDECADE!】
二人は必殺技を同時に発動させると、空を飛ぶ。夜空となった世界でDディケイドはカード型のエネルギーを潜っていき、ダークキバは空からのライダーキックをサガに喰らわせる。
二人の必殺技を同時に喰らったサガは耐えられる筈もなく、爆発した。
「グアァ!…アァ…何故ぇ…何故……あの時…救って…くれなかっ…た…。」
死ぬ間際…マンティスファンガイアの悲しき声が発せられた。
だが、その言葉は届いたのかはしらない。ダークキバは…マンティスの残骸を仮面の奥でどんな表情で見ていたのか……それは誰にも分からない。
「マンティス…すまない。」
「おや?彼らには会いに行かないのかい?」
「……いや、もうこの世界を離れるんですよね?だったら会いに行かない方がいいですよ…。」
いや、嘘だ。終夜は別れの言葉を告げて行こうとはしたのだ。だが、王我は何かを事を考えていた為に会いに行くことは避けただけなのだ。最後のマンティスファンガイアの声。あれは、終夜に届いていた。
あの時、返した言葉に激怒したマンティスを見た終夜は一瞬だけであったが振るえたのだ。
「(自分の放った言葉に怒りを燃やしていた…。あのファンガイアにとって、自分の言葉は…)」
「さてと……次の世界に行ってみようか?」
そんな終夜の考えを知っているのか、はたまた知らないのかは分からないがいつもの調子で男は額縁に触れる。
すると、先程まで描かれていた絵は消えており…代わりに、クローバーのトランプの回りに蜘蛛の糸が張り巡らされている様子が描かれていた。
「さぁて、次の世界に案内しよう。まだまだ旅は始まったばかりだよ。」
次回の仮面ライダーダークディケイドは
『この世界のライダーは、二人しか居ないようだね?』
『貴様…一体何者だ?』
次回「次なる世界」