仮面ライダーダークディケイド ~ダークライダーの世界~ 作:アカリマシン
気絶していた青年をベッドに寝かせて、様子を見ることにする。とは言え、起きるまで何か出来るわけでもないので…終夜は男にずっと聞きたかったことを聞き出すことにした。
「……この世界には二人しかライダーがいないってどう言うことだよ。」
「今さら言う必要性、あるかな?」
「とぼけるな。」
「まあそうだね。一言で言えば、この世界に良くないことが起こり始めている影響かな?」
良くない影響…更に問い詰めようとしたその時、青年が目を覚ました。
「……ここ、は…」
「!…大丈夫か!?」
「ありがとうこざいます。僕の名前は、蜘蛛石 ムツキです。」
青年の名前は蜘蛛石 ムツキと言うらしい。彼は仮面ライダーレンゲルの適合者で、ボーダーと呼ばれる会社の研究員だったらしい。
だが、この世界の怪人であるアンデットの襲撃事件が起こり…ボーダーと言う組織は壊滅し、51体のアンデットが解放されてしまった。
其処で、ライダーシステム一号とライダーシステム二号の適合者が選ばれたのだが…その戦いの中、その二人は命を落としてしまったそうだ。
「僕は、レンゲルとして戦っていたんですが…もう嫌なんです。戦うのは…」
「……え?」
突然の弱気発現。それに驚いた終夜は理由を聞いてみる。
「僕は…自分を失うのが怖いんです…。」
「自分を失う…。」
「僕のレンゲルバックルには、スパイダーアンデットって奴がいるんですが…変身して戦っていると、あいつに体が乗っ取られてしまうんです…。」
そんな事があるのかと思えてしまう。だが、男は特に驚いているような様子がないので知っていたようだ。
ムツキは、手当てのお礼を言った後、出ていった。残った二人は暫く黙っていたが。
「…知ってたなら、対処法ぐらい教えても良かったんじゃないのか…?」
「教えてどうする?そもそも、あれは彼の問題だ。僕や君が口出しすることじゃないんだよ。」
そう言うと男はカップを持ってキッチンに引っ込んだ。終夜は、ダークディケイドライバーを手に取って見つめる。
この力があればムツキの助けになるかもしれないと思ったが、それは直ぐに止められた。
「一つ言っておくけど…ダークディケイドの力もそんなに万能じゃないんだよ…。」
男のその一言。ダークディケイドの力が万能じゃないなんて事はないと思う。
ダークディケイドは、他のライダー達の力を使える特徴を持っている。これを持ちながら、万能じゃないとはどう言うことなのか……意味が分からなかった。
ムツキが黙ったまま道を歩いていると、彼の目の前にある人物が現れた。
目付きがとても鋭い青年、翔谷 ハジメである。彼もまたアンデットを狩っているライダーの一人なのだが…一匹狼で、だれにも懐かない。
特に、ムツキの事を邪険に思っている。
「ハ…ハジメさん…」
「……相変わらずなよなよしているな貴様は。」
何度か面識がある二人だが、ハジメは相変わらずムツキを睨んでおり、それにビクビクしているのがムツキと…全く変わっていない。
「お前みたいな弱虫がまだ生き残ってるなんてな。とっくにアンデッドに精神を乗っ取られているかと思ってたが…ふん。」
「!」
ムツキの頭の中には、ハジメに前に言われた言葉を思い出していた。
『お前みたいな奴がこの先、アンデットとの戦いで生き残れるとは思わない。』
この言葉が、今のムツキにはかなり重い言葉となっていた。
「アンデッドの封印をお前に邪魔されると面倒だ。ここで潰しておくか。変身。」
ハジメはカリスラウザーを出現させると、♥️のカテゴリーAのチェンジマンティスをスキャンさせる。
【Change】
黒いカマキリをモチーフとしたライダー…『仮面ライダーカリス』へと変身して、醒弓カリスアローを装備して構える。
「お前も構えろ…!」
「……!」
ムツキも、レンゲルバックルを取り出して♣️のカテゴリーAのチェンジスパイダーをバックルに挿入し、腰に装着してバックルを操作。
「変身…!」
【open up】
オリハルコンエレメントを通り、仮面ライダーレンゲルへと変身したムツキ。
醒杖レンゲルラウザーを構えてカリスを見据える。
「さぁ、殺るか…!」
「…!」
そして、それを見ている影が一つ。その影は…二人のライダーのぶつかり合いをじっと見ていた。
次回の仮面ライダーダークディケイドは
『弱い癖によく頑張るな?諦めて俺にその体を明け渡せ。』
『何だ…このアンデッドは!?』
『また…僕のせいで…』
次回「♥️VS♣️」