カルデアの食堂はいつも戦争状態だった。一般的な食堂でも客の人数が多いと戦争状態だが、地域だけではなく時代も異なる英雄が存在するカルデアでは尚更だった。
だが先日、召喚に応じてくれたサーヴァントによりその戦争状態は小規模になってきた。
「尚文さんこちらの料理手伝ってください!」
「……あぁ…」
「次はこちらをお願いしますね」
「…わかった………」
食堂での戦いが落ち着き、尚文は夕食の仕込みをしているエミヤと2人で食堂に残っていた。
「…………なぁ守護者…」
「なんだね尚文?」
「………食事に何か意味があるのか?」
「………………………」
「…生前の俺は勝手に召喚され、冤罪をかけられ国に裏切られ絶望し、その反動で味がわからなくなった………」
「………………………」
「それから俺の食事は死なない為にする栄養の摂取になった…」
顔を俯かせ暗い表情で話す尚文をエミヤは静かに聞いていた。
そして、尚文が一通り話し終えるとエミヤは尚文に言った。
「今日食堂に食事しに来ていたサーヴァントの
「…表情………」
「おいしいのだわ‼︎」
「美味しいです!」
「うめぇじゃねぇか‼︎」
「………笑顔だった…」
「その笑顔を見た君はどう感じたかね?」
「………いい……と感じた」
「他には?」
「…守りたいとも感じた………」
「確か、マスターの話では君にはシールダーの適性もあるみたいだね?」
「…そうみたいだな………この俺はどうやら復讐の心が強くてそっちの方に引っ張られているみたいだがな」
「クラスは違えども腕にあるその盾は使えるのだろう?」
「…若干性能は下がるがな………」
「では今からシュミレーターで模擬戦でもしないかね?」
「……あいつ」
30分後、エミヤとの模擬戦でボロボロになった尚文は夕食の調理の為厨房のある食堂へと廊下を歩いていた。
食堂に着くと既にエミヤが調理をしていた。
「遅かったではないかね」
「………お前にボロボロにされてなかったら少しは早かっただろうな…」
「尚文さん!こちらの料理手伝ってください‼︎」
「それが終わったらこちらも‼︎」
「ほら呼ばれているぞ。早く準備してこい」
「………あぁ」
「ねぇ、エミヤ」
「なんだねマスター?」
「尚文さんと何かあった?」
「さぁ?」
「誤魔化さないで!絶対に何かあったでしょ⁉︎」
「何故そう思う?」
「だって………」
「尚文くん次こっち〜!」
「その次はこっちを手伝うのだワン!」
「わかった………」
「尚文さんの表情が柔らかくなったんだもん!」
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