めぞん一刻 二次小説 時計坂通信   作:今津晶

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第05話  手紙の内容

一刻館に向かう、賢太郎君と郁子ちゃん。

郁子ちゃんは、嬉しくてウキウキしている。

 

しかし、賢太郎君はというと・・・。

(母ちゃん、何て言うかな~。絶対にろくな事、言わんだろ~な~)

自然とその足は重かったりした。

 

「どうしたの?賢太郎君」

 

「う、ううん。何でもない!管理人さん達、帰ってたらいいね」

 

「そうね~。何年振りかしら~。私、ウキウキしちゃって!」

 

「そ、そうだね・・・・」

そして、そのまま歩いていき、ついに一刻館についた。

 

「この坂も、久しぶりね~。・・・・・・・・疲れちゃた」

二人は玄関に向かった。

 

「バウ!」

 

「惣一郎さん。私のこと、覚えてる?」

 

「バウ、バウ~!!」

 

「ありがと~。覚えててくれたのね」

賢太郎君は郁子ちゃんが惣一郎さんと遊んでいるのを見て、そっとドアを開けた。

 

真っ先に靴を確かめた。

が、誰の靴も無い。

しかし・・・・・。

 

「ただいまでございます。けんたろ~くん」

顔のまん前に現れた四谷さん。

 

「う、うわ!!」

 

その声を聞いた郁子ちゃんが

「四谷さん、こんにちわ。お久し振りです」

元気に挨拶を交わした。

 

「おや、おや。あなたは音無家の・・・郁子ちゃんですね?」

 

「あったりー!!四谷さんも覚えててくれたんですね!」

 

「いやあ、お元気でなによりですな~」

 

「四谷さんこそ、元気ですね!」

 

「そうですか、私なんか、どんどん歳取っていってしまって・・・」

 

そこで賢太郎君。

「四谷さん。いくつ(何歳)ですか?」

 

「おしえたげません!」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

その時、一号室から一の瀬さんが出てきた。

「さわがしいね~。何なんだい?・・・・・・・・・あ~ら、郁子ちゃんじゃない。久し振りだね」

 

「ご無沙汰でした。一の瀬さん」

 

「で、今日は、何しにきたんだい?まさか、また五代君の家庭教師?」

 

「いえ。久し振りに来てみよっかな~。と、思いまして・・・」

 

「そうかい。んじゃあ、ゆっくりしていきな」

 

「はい」

 

「それにしても、何で賢太郎と一緒に」

 

(ギク!)

「どうでもいいだろ。郁子ちゃん、五号室行こ!」

 

「うん」

二人は五号室に行った。

 

五号室は時に賢太郎君の物になったりしていた。

 

#バタン#

 

「ねえ、管理人さん達、まだみたいだね~」

 

「うん」

 

「ねえ、五号室って、今、どうなってるの?」

 

「最近は五代の兄ちゃんが、俺の勉強部屋に使っていいって」

 

「そうなんだ~」

 

そして、賢太郎君は、その後の一刻館の事を、郁子ちゃんに話し続けた。

そして、ようやく・・・・。

 

 

「ただいま~~!」

五代君達がようやく帰って来た。

 

「郁子ちゃん、下に行こ!」

 

「うん!」

二人は五号室を出て、玄関へと向かった。

 

#ドタドタドタドタ#

 

「お~ばさま!」

響子さんの後ろから声を掛けた郁子ちゃん。

 

「え!?」

この声は!と、振り向いた響子さん。

 

「こんにちは。おばさま!」

 

「あ、あら。郁子じゃない。久し振りね」

 

「こちらこそ、ご無沙汰してました。」

 

「まあ、上がってって!」

 

こうして、響子さんと春香ちゃんと郁子ちゃんは管理人室へと行ってしまった。

 

「・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

二人の行動にただ立っているだけいる五代君と賢太郎君。

 

「惣一郎さんの散歩でも行くか!」

「おう!」

こうして、五代君と賢太郎君は散歩に行った・・・・。

 

 

「ねえ。春香ちゃん、わ・た・し・は、い・く・こって言うのよ。ヨロシクね」

 

春香ちゃんはこくりと頷いた。

まだ、初対面の郁子ちゃんに怖がっている様子が見えた・・・・。

 

「ねえ、郁子ちゃん。今日はどうしてここ(一刻館)に来たの?」と響子さん。

 

「え?・・・・賢太郎君が行こって言ってくれたから。久し振りにと思って」

 

「へ~~」

 

「でも、全然変わってないね~」

 

「ねえ。郁子ちゃん。賢太郎君とどれくらい会ってるの?」

 

「2週間に一回くらい・・・・・・・・・て、何言わすのよ~」

赤くなった郁子ちゃん。

 

「いいじゃない。賢太郎君、優しいしね」

 

「・・・・・そんなんじゃ、ないんだから!」

 

「ふ~~ん」

 

春香ちゃんは積み木の玩具で遊んでいる・・・・。

 

「・・・・・・・・それより、今何してるの?」

 

「それはね。小学校の先生」と郁子ちゃんは嬉しそうに自分の職業を言う。

 

「似合ってるわね~」

 

「そうでしょ!」

 

その時、

 

#コン、コン#

 

「はい、どうぞ~」

 

「お邪魔するね」

一の瀬さんのおばちゃんが入って来た。

 

「ご無沙汰してます。一の瀬さん」

 

「ま、まさか。今の話、聞いていましたか?」

響子さんは半分、聞いていたと思いつつ、一応聞いてみた。

 

「聞こえちゃったのよね。ワハハハ!」

 

(やっぱり・・・・・)

「ま、郁子ちゃんが良ければ、あんな子だけど、よろしく頼むよ!郁子ちゃん」

 

「こちらこそ、宜しくお願いします」

 

一方、賢太郎君達は・・・・・・。

公園に居たりした。

ブランコに乗っている・・・・・・・・。

 

#ギーコ、ギーコ#

 

「賢太郎、お前も色々と大変だな~」と五代君。

 

#ギーコ、ギーコ#

 

「兄ちゃんと違って、大学一発合格したから、大丈夫さ!」

 

#ギーコ、ギーコ#

 

「そうだよな。でも、卒業してからが大変なんだぞ」

 

#ギーコ、ギーコ#

 

「俺は、兄ちゃんとは違うんだ!」

 

#トン#

 

賢太郎君はブランコから降りた。

五代君も降りた・・・。

 

「そうか。・・・・・・・で、郁子ちゃんとはどういう関係なんだ?」

 

「!!そ、そんなこと、どうでもいいだろ!」

 

「ふ~~ん。・・・・・・よし!帰るか!惣一郎!」

 

「バウ!」

 

「おい!待てよ!」

3人(2人と一匹)並んで帰る後ろ姿は、昔と全然変わらなかった。

 

 

「ただいま~」

一刻館についた五代君たち。

「お帰り」

一号室から一の瀬さんが現れた。

 

「管理人さんなら、買い物に行ったよ」

 

「そうですか。で、郁子ちゃんは?」

 

「管理人室で春香ちゃんと遊んでる」

 

「そうですか。ありがとうございます」

二人は管理人室に行った。

 

#ガチャ#

 

そこには、春香ちゃんと、郁子ちゃんが一緒に仲良く寝ている姿があった。

 

「こうしてみると。郁子ちゃん、お母さんみたいだな~」

 

「うん」

 

話し声に気付いたのか、郁子ちゃんは目を覚ました。

 

「う~~~ん。あれ?いつの間に寝てたのかしら・・・・」

郁子ちゃんは、背伸びをして、左手に付いている腕時計を見た。

 

「あ!もうこんな時間!私、帰らなくちゃ」

 

「僕、送ってくるよ」

みんなは玄関に移動した。

 

「気を付けてな。郁子ちゃん、また来てね」

 

「うん。それじゃあ、お邪魔しました」

 

「さよなら」

 

こうして、郁子ちゃんと賢太郎君の仲(関係)が、明かされたのでした。

 

 

3号室に仮入室している八神さん。

彼女は三友商事に日々通勤していた。

そんなある日の朝、八神は着替えて、水道に歯を磨きに出て来ていた。

 

#シャカ、シャカ、シャカ#

 

その時、響子さんは床を雑巾掛けしていた。

「あら、八神さん。今日は日曜日でしょ。早いのね」

 

口をゆすいだ八神さんは

「それがですね、あの、うるさい部長さんが私に仕事を与えてですね・・・・・」

 

それから、顔を洗って、タオルで顔を拭いた。

「ほっっっんと、頭にきちゃうわ!」

 

「それでも、ちゃんと言う事を聞くなんて偉いですわね」

高校生の時と違って、随分と大人になったのだな。と、感心する響子さん。

そして、八神さんは3号室へと入って行った。

 

 

数分後、八神さんは会社へと向かった。

「いってきます」

 

「いってらっしゃ~い!」

 

続いて、五代君が出て来た。

「いってきます」

 

「いってらっしゃい!」

 

「バウ、バウ!」

 

「さあ。掃除、掃除っと!」

竹箒を持って掃除を始めた響子さんであった。

(八神さん、大丈夫かな?)

 

「はっくしゅん!」

(誰か、私の噂してるわ)

 

(あ~あ、しんどいな~。何で私が日曜日に仕事なのよ!)

八神さんは色んな事を考えているうちに会社に着いたのである。

 

「お早うございま~す。・・・・・・・て、誰もいないじゃない!」

呆れたた表情で自分の席に座った八神さん。すると、

 

「あれ?何これ?」

机の上に何かが置いてあった。

どうやら手紙らしい・・・・。

 

「なになに・・・・・・・。あら?お父さんからだわ!」

封筒を開けて内容を読む八神さん。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

いぶきへ

 

どうか、最後まで目を通してくれ、いぶき。

 

前、お父さんが、家に帰って来たとき、お前の部屋に知らない男がいたから、

 

わたしは、おもわず怒ってしまった事だが、

 

その事については、お父さんも、良く考えたのだが、お前も、もう20代だよな。

 

もう一人前なんだよな。

 

お父さんは、最近、お前の仕事をしている姿を見て、つくづく、そう思った。

 

お前も男の一人や二人いても、おかしく無い事をお父さんは気付くのが遅かったみたいだったらしい。

 

許してくれ・・・。

 

そういう事だから、もうお父さんは何も言わない。

 

その何だ、その一刻館というアパートがいいのなら、そこに居てもいいんだぞ。

 

あの男とも、遠慮せず交際しなさい。

 

今日、会社に来させたのも、この手紙を読んでもらうためだったんだ。

 

もう、帰ってもいいぞ。

 

けれど、たまには、家に帰って来てくれるかな?

 

お父さんより

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「・・・・パパ・・・・・・・・・・・」

 

八神さんはその後、何も言わず、手紙をカバンに入れて、走って、自分の家に向かったのであった。

 

 

 

以下、次回

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