そして、次の日の朝・・・。
「いってきま~す!」
五代君がいつもように元気良く出勤しても・・・・。
でも、響子さんはやはり今日は庭掃除はしていない。
(ま、しょうがないか・・・)
そう思いながら、五代君は保育園に向かった。
そして、時間は経ち、一刻館では、響子さんは洗濯物を洗濯機に入れ終わり、考え事をしていた・・・・。
#ゴトゴトゴトゴト#
(なんで。なんで隠したりするの??)
(本当に、浮気してるの??)
(もう、どうしたら・・・・・)
その時、一の瀬さんが管理人室に入ってきた。
「邪魔するよ。随分とまぁ悩んでいるようだね」
「・・・・・・・・」
「まあ、昨日は散々だったみたいだけど」
「だって・・・・・」
「でも、あいつさ~。何か違うんだよね~。何か、余裕があるっていうか・・・」
「ホントに、何の余裕があるっていうのかしらね。ホントに・・・・」
あっという間に、夕方になり、保育園では・・・・・
「お疲れ~~。しっかりね!」
「うん。それじゃあ、お先に失礼します」
どうやら、五代君は早めに仕事を終えさせてもらったらしい。
それから、保育園の先生方は、五代君を励ましているように見える・・・。
(さあ、急がなくちゃ!)
今日こそ、早く帰るのか?
しかし、五代君の足は何故か一刻館と違った方向へと・・・・・。
「よ~し!着いたぞ。遂に目的を達成できる!」
何と、そこはデパートであった!
そして、夜の8時・・・・
響子さんと春香ちゃんは管理人室で今晩もパパの五代君が不在のままで晩ご飯を食べている・・・。
その時、
#ガチャ#
玄関のドアが開く音・・・・
(どうせ、二階堂さんか誰かでしょ・・・)
しかし、その足音は管理人室へと向かって来た。
(家賃かしら?でも、まだの筈なのに・・・・)
#ガチャ#
「ただいま!」と五代君。
びっくりした響子さん。
以前ではこの帰宅時間が普通なのに・・・・
「何ですか!?」とちょっぴり冷たく出迎える響子さん。
「何ですか?って言われても・・・・・」
「どうしたの?今日は、遊んで来ないの??」
「何を言ってるんだい。俺はな、今日のために頑張って来たんだ」
「え、一体何を?」
「それは・・・・・」
そう言いながら、五代君はバックから綺麗に包装された紙包みを取り出した。
「はい!」
「え・・何?これ?」
「Happy Birtday!!!・・今日は響子の誕生日!」
「あっ!!」
「自分でも忘れてたんだな?・・・・・でも、ごめんな。この2週間くらい、帰りが遅くなって」
「まさか・・・あなた・・」
「うん。紹介してもらって色々とバイトして。あ、園長先生からはちゃんとね、特別に許可をもらったから」
「だけどプレゼントに何を買ったらいいかが良く分からないから。保育園の同僚達に色々と相談したけど・・・・・」
響子さんは嬉しさのあまり、涙がどっと溢れ出てきてしまった。
「・・・・・・・・・・・・ありがとう」
そのまま五代君に抱き付く響子さん。
「どういたまして・・あれ?・・どう致しまして、か。やっぱり俺って格好がつかないなあ」
少し照れて頭を掻きながら答える五代君。
「もう・・バカね。ふふっ、大好きよ・・・あなた」
涙がまだ止まらない響子さん。
五代君も響子さんをぎゅっと抱き締めて、祝福の熱烈なキスをすると、そのまま唇で彼女の涙を優しく丁寧に拭いてあげました。
結婚して四年が過ぎていますが、新婚の頃よりも一層アツアツな二人。
結婚する前よりも結婚した後からの方がお互いに大好きという愛が深まり仲が良過ぎるのを通り越しています。
五代君のさり気無い自分よりも奥さんの響子さんを大事に考える心に対して今更ながら夫からの愛情に感激する響子さん。
そんなパパとママを不思議そうにぽかんと眺めている春香ちゃん。
そしてお祝いのケーキを親子三人で仲良く食べた今宵、娘が寝静まった後には夫婦の営みにてお互いの深くて熱い愛情を幾度も確かめ合い・・・。
響子さんによるいつも以上の熱烈で積極的、そして心を込めた御奉仕に五代君、大感激し、腰を抜かして何度も昇天してしまう始末。
今夜ばかりは二人の大事な愛娘の春香ちゃんも蚊帳の外でした。
ひょっとしたら、春香ちゃんに弟か妹が出来る日も近いかも・・・。
しかし、五代君が羨ましい・・・・。
響子さんにあんなこと(××と△△を幾度も頬擦りと接吻)やこんなこと(○○から□□と五代君を×××で美麗な△△で窒息寸前まで追い込む○×○の□△□攻撃)、
そんなこと(△×○で×□○△だけでなく寝転がった五代君に○×○りながら□△△□で△×○まで☆☆☆する絶景まで惜しみなく披露して◎◎を可愛くおねだり)までして貰えるなんて・・・・・。
でも何回目か分からないくらいに響子さんと深く繋がったままの状態でぎゅううっと抱き締め合った体勢で、
五代君は響子さんから「あなたからのプレゼントはとっても嬉しいけれど・・・もちろん大切にしますけど・・・もうアルバイトしてまで買ったりするのは止めて」と懇願されます。
「それよりもあなたと一緒にいたいから、ね?」と響子さんにしなやかな両腕と両脚を絡められ宣言されて改めて五代君は愛妻からの男冥利に尽きる奉仕と深過ぎる愛情に感謝しました。
・
・
・
響子さんの誕生日の秋も過ぎ、時計坂も冬が来てそろそろ雪の姿も見えてきた。
#サッサッサッサ#
(さむ・・・・・)
響子さんはこんな日でも朝早くから庭掃除をしていた。
(もう、すっかり冬ね・・・・。春香も来年から幼稚園か・・・・)
そうなのだ。
春香ちゃんは来年の春で、もう4歳。
(春香も4歳か。あたしが裕作と出会って、何年になるのかしらねぇ~。)
(いち、に、さん・・・・・)
その時・・・・
#ガチャ#
「響子も大変だな。こんな朝早くから、寒いだろ?ほら・・・」
五代君は響子さんに上着をかぶせた。
「あ、ありがとう・・・・」
「うん。それじゃあ、行ってくる!」
「いってらっしゃ~い!」
しかし・・・・・
五代君が一刻館の庭を出て、右に曲がり坂を降りようとすると・・・・
#ツルン・・・・ドテッ!サーーー#
見事、雪に滑り、こけて、坂を滑って下って行った・・・。
「ふふふ・・・。あの人ったら・・・・」
「ふふふ・・・。あの人ったら・・・・。だって・・」
何と、一の瀬さんが出て来た。
「ちょっと、あたしの真似しないで下さいよ」
「いいじゃんか。これ結構、楽しいし・・・」
「しかしですね・・・・」
「分かった。分かった。で、これ。今月分の家賃。はい!」
「はい。確かに」
「それにしても、良く滑って行ったね~。五代君」
「ほんとに。あの人ったら昔と何にも変わってないわ」と微笑む響子さん。
「よし!話題が出来た!それじゃあ、飲もうか!」
「お茶しか、ありませんよ」
二人は一刻館に入り、管理人室へと向かった。
#チリチリチ~~ン#
管理人室から電話が呼んでいる。
「はい。五代です・・・・」
「おはようございます。響子さん」
「あら?三鷹さんですよね?ご無沙汰しています」
どうやら、三鷹さんは響子さんのことを『音無さん』から『響子さん』へと、言い方を換えたみたいだ。
それはそうだ。もう響子さんは”音無”ではなくて”五代”響子なのだから。
「こちらこそ、ご無沙汰しています。突然すいません。ちょっといいですか?」
「はい。何でしょう?」
「え~とですね。そろそろ冬・・・」
「はい。冬ですね・・・」
「スキーでもどうでしょうか?家族みんなで・・・・」
「スキーですか?いいですね~。でも、迷惑じゃありません?」
「いやあ。こちらから頼んでいるんですから」と爽やかに誘う三鷹さん。
「そうですか・・・」
「それじゃあ、今度の休みに、一泊二日で・・・・」
「はい、分かりました。楽しみにしておきます・・・・それでは・・・」
#チリン・・・・#
「三鷹さんかい?スキーだろ?」
「ええ。今度の休みに・・・」
「あたしゃ、スケートなら出来るんだけど、スキーは全然だからね~。行かないよ」
「そ、そうですか・・・・」
(ひょっとしてスケートなら付いて来るつもりだったのかしら・・・・・?)
そして、その日の夜・・・・・
「・・・・・・・・・・て、事なんだけど・・・」と三鷹さんからの誘いを伝える響子さん。
「へえ。スキーか・・・・」
「今度、迎えに来て下さるって・・・」
「ふ~~ん」
「明日にでも、春香のスキーウェア買って来るわね」
「うん。あ~スキーか・・・・」と何故かちょっとだけ悩み顔の五代君であった。
そして、約束の日・・・・
「ご無沙汰です。三鷹さん」
「こちらこそ、ご無沙汰です。五代君」
「いや~。あの宴会以来ですね」
響子さんたちは・・・・
「ご無沙汰してました。あら、惣一郎さんも元気だったようですわね」と明日菜さん。
「ええ。おかげ様です。明日菜さん、あなたのワンちゃん達は?」
「はい。元気ですわ・・・・」
その時、何かに気づいた響子さん。
「明日菜さん。あの・・・・お腹にいた赤ちゃんは・・・・」
「あ。申し遅れました。あの子は男の子で『ゆうき』といいます。まだ小さいので今日は、お母さまに預けてきました」
「そうですか。ゆうきくん。いい名前ですね~」
「ありがとうございます」
しばらくして、ようやく三鷹さんが・・・・
「それじゃあ、そろそろ行きましょうか」
「それじゃあ。行ってきます。一の瀬さん」と五代君が留守を頼む。
「楽しんでおいで!」
こうして、五代家と三鷹家はスキー場へと向かったのでした・・・・・・
「ふ~、着いた」
三鷹さんは溜め息を一つ・・・・・。
ここは新潟県のとある旅館。
「お疲れ様でした。三鷹さん」
実はさっきまで、免許が無いのでひたすら乗客同然にぐーすか寝てた五代君が御礼を言う。
「君も、早く免許取りたまえ・・・・」
「ええ。取りたいとは思ってるのですがね~。運転って大変そうですね?」
「ああ、ここまで走るとね・・・・・・・・・。さあ、旅館に荷物運ぶとするか」
#ガチャ#
春香ちゃんは車から出た。
「さむ~~い」
「ほら。ちゃんと、上を着なくちゃ」
響子さんはそう言うと春香ちゃんに上着を着せた。
「五代君。車のトランクから荷物持ってってくれる?僕、旅館の人と話してくるから・・・」
「あ~。いいですよ」
五代君は車から出て、後ろに回り、トランクを開けた。
「よいしょ」
#ガチャ#
「!!!!!!!」
中に入っていたものを、見て、びっくりした。それは・・・・・・
「バウ、バウ!!!」
「そ、そ、惣一郎!?」
その声に気付いた響子さんは慌てて向かって来た。
「何で惣一郎さんが・・・・・!」
二人は戸惑っている間に、明日菜さんが・・・・
「あら?惣一郎さんですわね。まあ、こんなに寒い所にずっといらしたのね・・・・」
相変わらず、犬に対しての接し方が違う・・・・。
「あなた(惣一郎さん)もきっと、ここに来たかったのでしょう。五代さんの奥さん?私がお世話をしていいでしょうか?」
「え?悪いですよ。せっかく、スキーしに来たのに・・・・・・」
「いいえ。元々スキーはするつもりありませんでしたから・・・・・・」
「え??」
丁度、その時、一台の車が入ってきた。
その車は、あの君田さん(運転手)が運転している、ポルシェの車。
「あ。来ましたわ」
駐車すると、君田さんはサッと降りて、周って、中に入っている人たちの為に、車のドアを開けた。
その中に入っていた物体とは・・・・・・・
「いらっしゃい。私の坊や達・・・・・・・・」
「え?」
何と中からは、5,6匹の大型犬が、明日菜さんの所に走って来た。
「よく来たわね。寒くない?ここが本場の雪ですよ」
明日菜さんはそう言いながら、一匹、一匹頭を撫でていた。
それを、見て、五代君は、
(明日菜さんって、家でもこんなのだろ~な~。三鷹さんも大変だ、こりゃあ・・・・・・)
「お~い!五代君!荷物まだかな~」
「あ、すいません!今から、持って行きます!」
こうして、旅館にようやく、荷物が運び込まれた。
「え~と、今1時だから、5時くらいまで滑りにいきましょか?」と三鷹さんがここは仕切る。
「ええ。いいですね」と五代君と響子さん。
「明日菜はどうする?」
「私は近くで犬たちと遊んでますから」
「そ、そう・・・・」
そして、響子さん。
「あの。私、スキー場では子供用の所で、子供達の面倒見てます」
「そんな~。悪いですよ~」と三鷹さんは残念そうに言う。
「いいんですよ。私、そんなにスキー上手くないんで」
「そ、そうですか・・・・・。じゃあ、僕と五代君だけか・・・。あ!君田さんは?」
「あ。私は明日菜お嬢さんの手伝いをしてますから・・・・・・」
そこで。明日菜さんは・・・。
「君田さん。あなたも滑ってらしたら?私は大丈夫だから・・・・・・・」
「左様でございますか・・・・・。ありがとうございます。それではお言葉に甘えて・・・・」
深くお辞儀をした君田さん。
「それじゃあ、行きましょうか」
「行くぞ、春香!」と五代君。
「うん!!」
春香ちゃんは慣れない服(スキーウェア)のボタンを留め、五代君の所に走って行った。
ここはスキー板等のレンタル屋。
やはり、三鷹さんはマイスキー板を持っていた。あと、君田さんも・・・・。
そして、春香ちゃんたちには、ソリを・・・・・。
さすがに春香ちゃん達にスキーをさせることは無理ですよね。
10分後、響子さんと五代君はスキー板を借りて出て来た。
「三鷹さん。お待たせしました。それじゃあ行きましょか」と五代君。
「それじゃあ、あたし達は向こうの方で・・・・」と響子さんが子供たちの世話をしに行く。
「本当に悪いですね~~。おい、めいと、もえ。このお姉さんのこと、しっかり聞くんだぞ」
(お姉さんて・・・・・・)
「いえ。気にしないで下さい」
「そうですか。本当にありがとうございます。じゃあ、行こうか、五代君。君田さん」
「え?わたくしもご一緒でよろしいのでしょうか?・・・・・・・・このご恩一生忘れません・・・・」
「君田さん。今日は楽しくいきましょうよ。楽しく・・・・」
「はい・・・」
「それじゃあ、行って来るね」
「いってらっしゃい!」
「よし、めいちゃんと、もえちゃんと、春香。ソリしましょうか!」
「うん」
そう言うと、スキー板を地面に刺し、ストックをスキー板にかけ、ソリを持って、子供用の所に行った。
「それじゃあ、まず登りましょう。誰が一番早く登れるかな?」
「わたしよ!」と、めいちゃんん。
「わたし!」と、もえちゃんも続く。
「わたし!」負けじと春香ちゃんも続く。
3人は、慣れない雪の地面を、一生懸命走って、上まで、登っていった。
(子供って、こういうところが可愛いのよね・・・・・・・・)
一方、五代君達は・・・・・・・・・
「それじゃあ、まず中級者用からいこうか。五代君!君田さん」
「いいですね」
「わたくしは、どこでも結構です」
と、言うことで、中級コースへのリフトに乗った。
ここのリフトはちょうど3人乗りであった。
そして、頂上に着く・・・・。
「それじゃあ、三鷹さん。先に行って下さいよ!」
「そう。それじゃあ」
#サーー#
華麗に滑る三鷹さん。流石にスポーツ万能!
続いて、五代君。
(やっと、滑れる・・・)
#サーーーーシュッシュッシュ!#
見事にパラレルで滑る五代君。
やはり、雪国育ちなだけに、スキーだけ?は上手かった。
そして、途中で待っていた、三鷹さんのところまであっという間に来てしまった。
「五代君。きみ、すっごく上手いね。流石、雪国育ちだね」
「いやあ、三鷹さんも上手いですよ」
「まあ、スキーだけだがね」
「ええ。スキーだけですよ」
「ハッハッハッハ」
「ハッハッハッハ」
その時、上から、凄い歓声が湧いていた。
「すっげーー」
「おっさん!かっこいーー!!」
何だろうと、二人は、その方向へと体を向けた。
それは、何と意外にも、あの君田さんであった。
君田さんは五代君達がいるのに気づくと、徐々にスピードを落としていった・・・・。
「君田さん。プロみたいですね~」
「ありがとうございます。しかし、お二人方も、とてもとても・・・・」
「それじゃあ、一緒に一番下までいきましょう」
こうして、スキー場を何回も何回も往復したのでした・・・・・・。
そして、夜が来た・・・・・・。
「どうでした?三鷹さん?」
響子さんが問う。
「ええ。みんな上手で。僕なんか、とてもとても」
「いやあ、三鷹さんも上手ですよ。それにしても、君田さんがね~~」
「え!?あ、私も雪国育ちでしたから・・・・・。スキーだけは・・・・・」
「そうでしたか。どうりで上手だったわけだ・・・・。そういえば、雪国といえば、五代君。彼もなかなかでしたね~~」
「あれ?主人は・・・・」と響子さん。
「ええ。何でも一刻館から電話が来たとか・・・・・。さっき、旅館の玄関で呼ばれてましたね・・・・」
「何かあったのかしら?一応、旅館の電話番号教えておいたから・・・・・・・」
そして、五代君は・・・・
「惣一郎さん。届きました??」
「四谷さん、あなただったんですか!何で車の中になんて、入れたんです?」
「いえ。惣一郎さんをどうしても、連れて行って欲しいとおっしゃったから・・・・・」
「犬が話せますか!・・・・・え?・・惣一郎さん“を”ですか、"が”じゃなくて・・・・」
「ええ。あの、明日菜さんという、お嬢さんが・・・・・」と四谷さんが今回の真相を告白する。
(ああ。そう言う事か、明日菜さんらしいや・・・・)
「で、それだけですか。用は?」
「はい。それだけです・・・・・・」
「それじゃあ。切りますよ」
#ちりん・・・#
部屋に戻る五代君・・・・・。
(しかし四谷さんがちゃんと、報告してくれるなんて、珍しいな~~)
(ま、どうせまた、何か貰ったんだろうな)
以下、次回