ファンタジー世界怖い…(地球   作:残朧

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実際魔術ってどうしようもなくね?

 色々考えたいことはあったが、まずは帰宅しなくては…少しでもいつもより帰って来るのが遅いと、母は色々疑うのだ。

 

 「ただいま。」

 

 「おかえり。ちょっと遅かったんじゃないの?」

 

 いつもの母とのやりとりだが、やはり帰りが遅れたことを訝しんでいるようだ。鳥を眺めてたら時間が経っちゃって…などと言ってやり過ごし、自分の部屋に入る。

 さて何から考えるか…魔術は…使えないとは言われたが、使わせないようにする為に嘘を言ったという可能性もある。まぁそれが証明できないので使えるのか使えないのかは保留だ。

 やはり、ファンタジー世界のことだろう。少なくとも次元を超える魔術…次元転移魔術なんてものがある以上、魔術の限界は計り知れないし、あの男に見せてもらった透明化と物質創造…実際に作ったのは液体だが、魔術がそれだけとは思えない。

 というか次元転移魔術がある以上、ファンタジー世界側はいつでも奇襲を仕掛けられるのだ。人数制限とか燃費とかの問題はあるのだろうが…あると思いたい。

 …ふと思ったが、ファンタジー世界には酸素が存在するのだろうか?普通に呼吸していたが、あるいは魔術でファンタジー世界の空気を作っていたのかもしれない。

 …まてよ、感染症とかは大丈夫だろうか?…あの男が魔術でどうにかしたと考えたい。

 

 

 

 …希望的観測ばかり…不確定なことが多すぎる。確定していることから考えよう。

 まずは魔術、これは実際に見せてもらった以上、ファンタジー世界には魔術の存在があるのだろう。

 次に国名、エルドーサだとか言ってたな…嘘を言ったかもしれないが、どこの国から来たのか、と聞かれてそれに答えた以上、ファンタジー世界には国の概念が存在するようだ。

 確定しているのは…これだけか…魔術で大抵のことは出来そうなのがなぁ…俺がもっと頭が良ければ他にも見つけられたのかもしれない。

 ここから考えられるのは次元転移魔術は国家か何かの団体が主導して行っているということだ。あの男はオレンジジュースを作った時疲れているように見えたが、その程度で次元転移魔術なんていうオレンジジュースを作るより遥かにやばそうな魔術を単独で使えるとは思えない。ましてやその疲れている状態で帰るなんて。協力者か何かがファンタジー世界側に存在するのだろう。

 そして国家あるいは何らかの団体の目的は…分からん。強いて言えば資源あたりだろうか。

 まぁ地球とファンタジー世界の本格的な接触で色々混乱が起きることは確かだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 エルドーサside

 

 

 

 

 

 「無断で次元転移魔術を使用するなんて、何やってるんですか!」

 

 「いやぁ、ごめんごめん。」

 

 「二回も言うな!それにごめんじゃなくてすみません、です!私は貴方の身内ではないですし、ここは貴方の家でもないんですよ!?しかも謝るなら私にじゃなくて議会の方々にですよ!この前だって問題起こして二度とこんな事はしませんなんて言ってたのにどう謝るって言うんですか!それに次元転移魔術はちゃんと転移先のことを前もって入念に調査するのと諸々の問題的を解決してか「前もって多少は調べたさ…」…調べたって次元観測装置も勝手に使ったってこ「さすがに私でも何も調べないで行かないさ」じゃなくて!使いたいならまず議会の承に「あー議会!すみませんこれから議会に報告兼謝罪しに行くので説教はまた」あ〜もう!」

 

 イリーガル•ワユ…数年前…わずか17歳で様々な異界を踏破、そしてあの魔山を攻略した冒険家…皆がヤツの性格を考察し噂話の体で拡散するがその正体はただの好奇心の強いズル賢いクソガキだ。

 一体私がどれだけの被害を被ったか……思い出しただけで腹が立ってきた。考えないようにしよう…。

 

 

 

 「それで観測の結果は?」

 

 「はい、やはり当初の予想通りある程度世界が類似しているようです。…特筆すべき差異は魔術の有無でしょう。」

 

 「そうか……引き続き業務に戻ってくれ」

 

 「わかりました…それでガアッ「イリーガル•ワユ、ただいま帰還しました。」………」

 

 「……ノックくらいしたらどうだね?」

 

 

 技術責任者ゲイル•アポミギス、イリーガル•ワユをめちゃくちゃ睨みつけながら退室。

 

 

 (あー怖かった……後で謝らなきゃな…)

 

 「さて…報告を聞こうか。」

 

 「え?謝罪ではなく?」

 

 「君が謝罪しても何の意味もなさそうだからね…二度と問題起こさない…なんて言ってすぐこれだ。」

 

 「…わかりました…報告します。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「とまぁ、こんな所でしょうか。」

 

 「ふむ…これから会議を開くが君はどうする?…参加するにしろしないにしろ静かにして、これ以上問題を起こさないでほしいがね。」

 

 「…お断りします、先にやること…謝らなきゃならない人もいるので…あ。」

 

 「どうしたんだね?」

 

 「先程議長は私が謝罪しても意味がないからするなと仰いましたが、ならば技術責任者に謝罪しなくてよいということでしょうか?」

 

 「いや謝ってやれよ…」

 

 「…そうですか…失礼します。」

 

 

 

 ……やっとひと段落か…いてて、また胃に穴があいたのかな…一層の事穴があかない胃を魔術で作るか…?

 …会議は…30分後だな。これなら少し休憩できるか…

 

 「ではこれより会議を開催する!」

 

 あっれぇ〜?もう休憩終わったどころか会議開催しちゃってる…

 

 

 エルドーサ議長アイメル•リツィール、休憩が気持ちよすぎて体感的に一瞬で30分経ってしまう。

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