【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 仕事を早く終えることが出来た黒葉。

 初めての咲夜との特訓をすることになるものの、黒葉の攻撃はことごとく回避されてしまう。

 そこで太刀筋を直すために岩を斬ることを目標にすることにした。

 果たして黒葉は岩を斬ることが出来るのか?



 それではどうぞ!


第10話 レミリアとの特訓

side黒葉

 

 夜、俺は言われた通りにレミリアの部屋に来ていた。

 

 ついさっきまで咲夜と特訓をしていたため、かなり疲れているものの、弱者に休む暇などない。

 疲れている体に喝を入れて部屋の扉をノックした。

 すると間髪入れずに(なか)から「どうぞ」という返事が返ってきたので、俺はゆっくりと丁寧に扉を開ける。

 

「あら、丁寧なのね。執事モードじゃなくてもいいのよ」

「いや、姉貴に関わることでなんかしたら師匠がうるさそうだからな」

「師匠と言うと咲夜かしら」

 

 咲夜は俺の最初の目標であり、そして同時にその力は認めざるを得ないので、師として敬っている。

 だが、これからレミリアも俺の師匠になる訳だな。その実力は恐らく咲夜以上。今から吸血鬼としての戦い方を教わるのは楽しみだ。

 

「そうねぇ、吸血鬼は基本として他の生物よりも身体能力が高い。それに、夜は更に身体能力が上がり、満月が出ていれば更に上がる。だから基本は夜に戦う。もしかしたら今の実力でも夜なら弱い妖怪相手だったら勝てるかもしれないけど、昼間は気をつけて。逆に身体能力が低下するから」

 

 この身体能力低下は身を以て味わっている。というか、何度か死にかけている。

 初めはこの館で目覚めた最初の朝、カーテンを開けたこと。そこから始まり、何度かカーテンが捲れて腕を火傷してしまっている。

 それに、昼間は人間だった頃よりも身体能力が低下しているのか、基礎体力も低下してしまっているのか、疲れやすくなっている。

 

「まぁ、だから今のあなたは昼間は絶対に戦わないようにね」

「わかった」

 

 ここまでは吸血鬼としての基礎知識のようなものだろ汪。知っていないと吸血鬼としては致命的とも言える内容だ。

 

「じゃあ、ここからは吸血鬼の戦い方を教えるわね」

「よろしく頼む」

 

 俺が挨拶すると、レミリアは満足気に頷くと、近くにあったナイフを手に取った。

 親指を軽く切った。そしてそこから少しだけ血が出てくる。

 

「吸血鬼は誰でも持っている力なのだけど、血液操作」

 

 すると、親指からでてきた血が宙に浮き始めた。そしてそれはまるで意志を持って生きているかのように空中を漂い、形を変えて針のようになる。

 レミリアはそれを確認すると徐ろに手を上げて勢いよく振り下ろすと、その血の針は勢いよくこっちへ飛んできた。

 吸血鬼の動体視力のおかげで見えなかった訳じゃないが、体が追いつかなくて避けることは出来なかった。

 

 その針は俺の頬を掠めて背後に飛んでいく。

 

 ハッとなって背後を振り返ってみると、その針は壁に突き刺さっていた。

 

「これが吸血鬼の技……」

「ほら、やってみると良いわよ」

 

 そう言って俺にナイフを投げ渡してくる。

 そのナイフをキャッチすると俺は自分の親指にナイフを当てがった。

 今の今まで人間として過ごしてきたからだろうか、それとも俺の心が弱いのか、自分で自分の体に意図して傷をつけるのは躊躇ってしまう。

 

 だが、いつまでも躊躇っていても仕方が無いので、覚悟を決めて親指を切る。

 

「あ、」

「あらら」

 

 力加減を間違えてしまったのか親指から血が噴水のように飛び出してきた。

 これ、やばい様な気がするんだが。

 

「安心して、吸血鬼はそのくらいの傷だったら一分もすれば再生するから」

「再生能力も高いのか」

 

 なら安心して練習をしよう。そう思って念じてみる。だあ、何も起こらない。

 

「血に霊力を流すのよ」

 

 霊力の操作……俺の一番苦手としているものだ。

 霊力の操作に関しては寺子屋の実技の時間で習うのだが、そこでは一回も霊力操作を成功させたことは無い。

 一応霊力を感じることは出来るのだが、それを全く操ることが出来ない。

 

「く、ぐぐぐ……ぐぅ……」

 

 力んでみてもやっぱり一切操ることが出来ない。血に霊力を流すことが全くできない。

 俺も昔、姉ちゃんに修行をつけてもらっていた時にも刀に霊力を流し込む特訓をしたが、一向に霊力を流すことが出来る気配がしなかったから先に他のことを習おうということになった程だ。

 

「……見ての通り、霊力を操るのが苦手だ。笑うなら笑えばいいさ」

「……いえ、ふふふ、面白いものを見せてもらったわ」

「悪かったな、霊力を操るのが苦手で」

「そういう事じゃないのだけど……そうねぇこれが出来ないとなると、次は――」

 

 こうして俺は夜遅くまでレミリアに吸血鬼の戦い方について教えてもらった。

 一応体の中だけで霊力を動かすのはぎこちないものの、出来たので、手に霊力を流し込んで相手を攻撃するインパクト、そして吸血鬼の技である爪に霊力を流し込んで相手を切るインパクトクローはギリギリ使えそうとの話になったので、これからはこの二つを練習していくことになった。

 

 そして俺は昼間は仕事をした後、刀を使用した咲夜との稽古、それから岩を斬るための素振りや試し斬り、夜はレミリアの部屋でインパクトやインパクトクローを練習する。

 この日々が続いた。

 

 そんなある日の事だった。

 いつも通りに咲夜と稽古していた時のこと。

 

「そうだ、今日は一緒に人里に行ってみませんか?」

「え?」

 

 咲夜の突然の一言に俺は困惑していた。

 この紅魔館に来て少し経つものの、咲夜にこんな提案をされたのは初めてだった。

 

「今日は買い出しをしておかないとと思っていたところなんです。その買出しに付き合っていただければ。一人で全部もって往復して買い物に行くのは骨が折れるので」

 

 確かに、それはかなりキツそうだ。

 咲夜にはお世話になっている事だし、買い物くらい手伝ってもいいだろう。

 どうせ俺は咲夜に逆らうことは出来ないんだから。

 

「分かった」

「それじゃあ、行きましょう」

 

 そして俺は刀を鞘に仕舞って腰に付けると咲夜の後を追って人里を目指して歩き始めた。




 はい!第10話終了

 次回は咲夜と人里デートです。

 新たな出会いもあるかも。

 まだ出てきていない紅魔館メンバーももう少しで出てくると思います。

 まだ出てきていないのはバチュリー、小悪魔、フランの三人ですね。

 これからどうなって行くのか。

 それでは!

 さようなら
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