【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 黒葉が妖夢と威迅に指示を出すことで形勢逆転、このまま勝利できるか、そう思われたのだが、突如として黒葉の指示が無くなってしまう。

 なんと、盗賊の仲間である井神恋が黒葉に何かをしたのだ。

 咲夜たちはいっせいに攻撃を仕掛けるものの、恋の親衛隊が邪魔をしたことで攻撃できず。

 このままでは黒葉の指示がないまま戦わなければいけなくなり、状況が元通りになってしまう。

 どうなってしまうのか?



 それではどうぞ!


第103話 敗北

side三人称

 

「とりあえず、これで再度形勢逆転といったところか。お前たち二人はあの小僧の指示がなければまともに連携することが出来ない。そんなお前らじゃ敵じゃねぇ」

 

 黒葉が封じられたことで再び勝ち誇った様子で宣言する芭露。

 威迅は今の一撃で骨が何本も折れてしまい、更には火傷を負ってしまって本気で戦えなくなってしまっている。妖夢も酷い火傷で思うように体を動かせなくなってしまっている。

 そしてそもそも二人は黒葉が指示を出さなければ連携ががたがたで一緒に戦うどころの話じゃない。

 

 この状況、咲夜たちが早く恋を倒せなければ詰みということだ。

 だが、その恋を倒すためには恋の親衛隊たちをかいくぐって恋に攻撃をしなければいけないのだが、親衛隊たちも倒しても倒してもどこからともなく湧いてくるほどの数いるため、キリがない。

 

(こうなったら能力を使うしかない!)

 

 倒しても倒しても湧いてくる親衛隊に嫌気がさし、咲夜は能力を使用しての一掃を試みるが、恋はなにか嫌な予感がしたのか咲夜の方へと顔を向けて咲夜の目を見た。

 それに釣られて咲夜も恋の目を見てしまった。

 

「はい、見たね。《魅了(チャーム)》」

 

 咲夜に対して恋は能力を使用した。

 恋の惹き付けられるような綺麗な瞳に意識を吸い取られるかのような感覚が咲夜に走る。

 そしてそれと同時に咲夜の中に恋を守りたいと思うような感情が徐々に膨れ上がってくる。

 こんなのは偽りの感情だということは分かっているものの、さっきまで能力を使用して攻撃しようとしていた手を止めてしまい、恋を攻撃することを体が拒んでいるということを感じる。

 

「くっ、」

「お姉さん、精神力強いねぇ。私の魅了する程度の能力に抵抗できる人はそうそういないよぉ?」

 

 この能力は精神干渉系能力の(たぐい)だ。

 精神干渉系能力は精神力が高ければある程度その能力に抵抗することが出来る。

 もちろん咲夜も精神力が高いため、抵抗できているのだが、意外と能力が強く、咲夜の精神力ではこの能力を打ち消すことは出来ない。

 

「咲夜さん!」

「ち、早くこの子を何とかしなくては」

「あなた!」

「ああ、頼む雪姫!」

 

 今度は烈夏が攻撃を仕掛ける。

 さっきまで烈夏の攻撃は恋に当たることは無かった。そのため、恋はどんな攻撃でも烈夏では自分に当てることは出来ないと思った。

 だが、心がざわつき、嫌な予感がした為、咲夜にやったように烈夏とも目を合わせた。

 

「《氷結剣(アイスエンチャント)》」

「豪剣」

「「《空絶(くうぜつ)》」」

 

 雪姫が烈夏の刀に氷を纏わせて放つ二人の協力奥義が放たれる。

 烈夏の目にも止まらぬ速さの斬撃と雪姫の氷の冷気が合わさって鋭い冷気が周囲の空気を凍らせて氷の幕を作り出すことで擬似的に大気をも斬る程の斬撃を放つ。

 

「行かせはせん!」

 

 さっきと同じように下っ端が烈夏の前に立ちはだかるか、そんなことは関係ないとばかりに烈夏の素早い斬撃によって下っ端達が次々になぎ倒されて遂に烈夏は恋の前までやってくる。

 

「な、なんで、なんで私の能力が効かないの!?」

「俺には雪姫がいる。最愛の妻が居るんだ。そんな俺がほかの女に靡くわけが無いだろ!」

「っ!?」

 

 恋は間一髪で烈夏の刀を回避するものの、直ぐに次の一撃の体勢に入る。

 烈夏は効かないとは言っているが、実際には全く効果が無かった訳では無い。だが、烈夏は持ち前の精神力の強さで魅了を打ち消したのだ。

 

(このままじゃ、斬られる! こうなったら)

 

 恋はニヤリと口角を上げた。

 それを見た烈夏は嫌な予感がしたが、そのまま刀を振ろうとしたその時――

 

「しょうねーん! 私が攻撃されたら自分で自分の首を斬り落としちゃいなよ」

「なっ!?」

 

 その言葉を聞いて烈夏はピタリと攻撃をやめ、黒葉へと視線を向けた。

 すると黒葉は恋の指示を聞いたからなのか、黒葉はその腰に差してある刀を抜き、自分の首へとあてがっていた。

 

「あは、あははははは! いやぁ、可愛くてごめんねぇ♡ 魅了された人は私の言うことには逆らえないんだよぉ!♡♡」

 

 煽るような恋の言葉に咲夜達は武器を下ろして唇を噛み締めるしか無かった。

 悔しいが、恋を攻撃すると黒葉は自害してしまう為、助けようがないと言うのが正直なところだった。

 せめてこの場に恋の能力を無効化できる人物でも居れば状況は違ったのだが、そんな都合よくそんな能力を持った人物など居ない。

 

「これは万事休すってやつじゃないか? 狂犬!」

「ち、てめぇらはやっぱり腐り切ってんな!」

 

 威迅はなんとか戦おうと刀をにぎりしめて立ち上がる。

 それに合わせて妖夢も刀を握るが、ダメージの蓄積によって妖夢は腕の力がだいぶ無くなっており、片手で刀を握ることが出来なくなっていたため、片方の刀を鞘に戻し、両手で刀を握る。

 

「悪足掻きをするか。それもまたいい。リーダーへ貴様らの首を献上することにしよう!」

 

 威迅、妖夢、芭露は同時に地面を蹴った。

 だが、芭露のスピードは凄まじく、威迅と妖夢では目で追える様なものでは無い。

 けれども二人は芭露の霊力の流れを感じとってなんとか威迅の居場所を把握する。

 

「ぐぅっ!」

 

 カキィィン。

 なんとか威迅は突然襲いかかってきた氷の拳を受け流すものの、スピードがそのこぶしに乗っているという事もあり、思わず後ずさって膝を着いてしまう。

 

(なんて威力だ。これが速さなのか! 腕が痺れてやがる。これじゃ、今の握力の白髪には止められねぇぞ)

 

 そうこうしている間にも次々と芭露の攻撃が二人へと襲いかかってくる。

 

「くぅっ!」

 

 妖夢は妖夢で力が無いなりに最大限力を受け流せるような受け方をしているが、それも時期に限界が来る。

 二人の体力はもう既に限界に達していた。

 ただでさえこの寒暖差が激しい室内で体力を奪われてしまうのだ。

 常人だったらとっくに倒れている。

 

「あは、あはははは! あれ? 私を倒すんじゃなかったの? 仲間が死ぬからって怖気付いちゃった? ちなみにね、私の能力は私の力が無くなっても約10秒は継続する。この意味わかる? 私を即死させて能力を使えなくしたとしてもそのあとの10秒でそこの少年は自決しちゃうの! サイッコーね!」

 

 この少女の霊力はあまり強くない。だからこそ強い精神力があれば簡単に抵抗出来るのだが、それにしても強すぎる能力。

 この能力があれば簡単に相手を無力化させ、更には状況を一瞬でひっくり返すことも可能。

 

 打つ手なしと言ってもいいほどの状況だった。

 

(万事……休すかっ)

 

 咲夜は俯いてしまう。

 この場にいる全員が敗北の2文字を頭にうかべたその瞬間、入口方面から声が響き渡った。

 

「壊れろ!」

 

 その声が聞こえた瞬間、芭露の拳と威迅の刀がぶつかり合う。

 今までのぶつかり合いを見たら確実に芭露が押し勝つのだが、その競り合いに勝利したのは――威迅だった。

 

 威迅の刀は芭露の体を切りつけ、胴体に大きな切り傷をつけた。

 

「ぐああああああ!!」

「っ、なんだと!?」

 

 威迅も今のは受け流すことが出来ればいいなと言う希望を持って刀を振ったのだが、まさか自分が勝てるとは思っていなかったため、驚きの声を上げてしまう。

 それもそうだ。

 なんと、さっきまであった芭露の氷のグローブが威迅に攻撃する前に粉々に砕け散り、芭露は素手で殴りつけたのだから。

 

「ちょっと、皆さんにここで死なれては困るんですよね」

 

 カンカンカンと石を踏みしめる音が入口方面から聞こえてきて、咲夜達は新手かと考えて身構える。

 そしてその予想は的中。

 そこに居たのは決して黒葉達の仲間ではありえない人物――

 

「およ? メイドさん、そんな怖い顔をして、どうしたんですか?」

「銀河……天音っ!」

 

 銀河天魔の娘である銀河天音だった。




 はい!第103話終了

 はい、天音がここに登場!

 天音って今まで結構意味深なシーンを書いてますが、今一何を考えてるか分からないキャラですよね。

 ちなみに天音は黒葉の2歳年下です。つまり8歳です。

 8歳でこんな性格になるって凄い色々あったんでしょうね。

 ちなみに月刃は黒葉の5歳年上なので15歳ですね。

 それでは!

 さようなら

銀河天音はどっち陣営だと思いますか?

  • 味方
  • 中立
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