【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 突如現れた恋に魅了されてしまった黒葉。

 そんな黒葉を恋から助け出そうとする咲夜達だったが、黒葉を人質に取られてしまう。

 一方、妖夢と威迅も体力の限界が訪れていた。

 万事休すか、そう思った時、突如として銀河天音が現れ、威迅を助けたのだった。



 それではどうぞ!


第104話 1回は1回

side三人称

 

 天音を見てすぐに臨戦態勢に入り、ナイフを構える咲夜に天音は少し焦った口調になる天音だったが、相変わらず感情があんまり読めない立ち振る舞いに咲夜はさらに警戒心を強める。

 

(ここであいつらの仲間!? 本気で厳しいわね)

 

「あなた、誰ですかぁ? 邪魔をしないで欲しいんですけどぉ」

「うわ、キツ」

「何よあんた感じ悪いわね! あんた達、やっちゃって!」

 

(攻撃し合ってくれるのならありがたいけど……)

 

 天音の言葉にキレた恋は魅了した下っ端たちに天音を殺すように指示をした。

 それによって下っ端たちは天音に攻撃する――ことは無かった。

 洗脳されていた下っ端たちはみんながみんなキョロキョロと周囲を見回し、状況が理解できないと言った反応を示していた。

 

「あれ、俺たちは一体……」

「さっきまで部屋にいたよな?」

「なんで監禁部屋の前にいるんだ?」

 

 反応から察するに恋による洗脳が解けたと取ることが出来る。

 だが、さっきまでは恋を崇拝し、肉壁になることも厭わなかった彼らがどうして急に洗脳が解けたのか。

 

「ど、どうして……あんた達、私の言うことを聞きなさい!」

『はっ!』

「あそこにいる女を始末して!」

 

 再び洗脳された下っ端たち。

 武器を握りしめた下っ端たちは指示通りに天音に向かって武器を持って突っ込んでいく。

 そこで天音は再び発言した。

 

「でもでも、多分その人、腹黒ですよ? あなた達を肉壁にする気ですよ? そんな人に従いたいんですか? あたしは嫌だなぁ」

『た、確かに』

「っ!? お前、まさか! 《魅了(チャーム)》」

 

 天音の声を聞いた瞬間、下っ端たちの洗脳が解けてしまった。

 それを見た恋はあることに勘づいて天音を睨みつけ、魅了して洗脳しようと試みる。

 

 恋は自分の能力に絶対的な自信があった。今までこれで失敗したことが無かったから。

 だからこそ、烈夏に破られてしまった時には驚愕したものだが、天音は見るからに烈夏よりはか弱く、精神力も烈夏より弱そうに見えたため、これは確実に効くと思った。

 だが、次の瞬間、恋は絶望という言葉を初めて覚えた。

 

「消えて」

 

 天音がそう一言呟いた瞬間、パシュンと言うと音と共に天音と恋の中心部で恋の霊力が消滅した。

 それによって天音には魅了が効かず、恋の技は不発に終わってしまった。

 

「あ、あんた、なんなのよ!」

「うーん、そうだねぇ。とりあえずあたしはあなたの味方では無いという事は確かかな〜。冬夏黒葉く〜ん」

「はっ!? 僕は今まで一体何を……」

「君の力であの二人をサポートしてあげなよ」

「え、あ、うん、わかりました!」

 

 今度は黒葉の意識を元に戻してあげる天音だが、この行為を見て咲夜は天音の目的が一体なんなのか全く分からなくなってきてしまった。

 天魔と月刃の施設に居た為、ずっと敵だって認識していたが、もしかしたらっていう考えが頭を過ぎってきている。

 

 だが、咲夜は警戒心が高いため、どんな状況でも警戒は怠らない。

 

(あれ? いつの間にか自由に動けるようになってる)

 

 咲夜はさっきまで恋の魅了のせいで思うように動けなくなっていたはずなのだが、その洗脳が解けたおかげで動けるようになっていた。

 これはさっきも天音が見せたように間違いなく天音の力なのだが、この状況を見てさらに咲夜の頭の中はこんがらがってしまう。

 

「それはそれとして、今この人たちを殺されるとあたし、ちょーっと困っちゃうなって思ったり」

「あんたの事情なんて知らないわよ! いいから大人しく殺されてれば良いのよ!」

「おー怖い。でも、あたしは戦うなんて野蛮なこと、したくないなーってね」

 

 どんなに凄んでも態度を全く変えない天音にイライラを募らせる恋。

 

「みんな! あいつをやっちゃって!!」

「そ、そうだ! 俺たちは侵入者を」

「好きにはさせないぞ侵入者!」

 

 そこで下っ端たちはようやく我に返り、下っ端達は再び武器を握ると、一斉に天音に向かって攻撃しようと走り始めた。

 

「あり、まずい?」

 

 ここでようやく危機感を覚えたのか天音は額から冷や汗をたらりと流し、一歩後ずさった。

 

「現世《ザ・ワールド》」

 

 ようやく自由に動けるようになった咲夜が能力を使用し、世界の時を止める。

 あともう少しで天音が攻撃されるという瞬間。

 本来なら天音は敵なのだから天音がやられた後に時を止めて攻撃するのが良かったのだが、咲夜には考えがあった。

 

「あなたの目的はなんなのかは全く分からない。あなたと私達は敵対陣営なのだから。でも、あなたは私たちを助けた。なら、1回には1回で返さないと……ね」

 

 時を止まった世界で誰も聞こえていないと分かっていながらも、咲夜はそう呟いて天音に襲いかかっている下っ端たちにナイフを投げた。

 この時、咲夜は覚悟を決めた。

 

 天音の目的がなんであろうとも、自分のこの行動には決して後悔しない。

 たとえこれが原因でみんながピンチになるようなことがあれば自分の命に替えてもみんなを守り抜くと。

 

 そして咲夜は能力を解除した。

 それによって咲夜が投げたナイフが下っ端たちに襲いかかり、下っ端たちにとっては突然現れたように見えたナイフを回避することが出来るはずなく、全てを受けてバタバタと倒れていく。

 

「ナイース」

「今回だけよ」

 

 笑顔で言う天音に対して背を向けながら返す咲夜。

 

「っ! 《魅了(チャーム)》」

「だーかーらー、それは私には効かないって何度言ったら分かるのかな?」

 

 再び天音を魅了しようと《魅了(チャーム)》を使用するが、さっきと全く同じように霊力をかき消され、天音に魅了が通用することがなかった。

 

「どうして、どうして!」

 

 ついに自棄になったのか、恋は自らナイフを手に取り、天音に向かって走り出した。

 それを見て咲夜は再び時を止めて恋を倒そうとしたのだが、その前に天音が動いた。

 

「あ、気をつけて! そこに足に絡まるツタが生えてくるよ!」

「そんなわけないじゃない! ここはただの石造りの建物よ!」

 

 天音の言葉にそんなわけないと一蹴して天音に向かってナイフを振りかざした。

 だが、その次の瞬間、なにかに足が引っかかったように、いや実際に何かに引っかかって恋は天音の目の前に転んでしまった。

 しかし、この場所には引っかかるものなんて何も無いはずだ。何が引っかかったのか、それは――

 

「な、なによこれぇぇぇっ!」

 

 恋の足に引っかかっていた。いや、絡まっていたのは、この場に似つかわしくない程に立派なツタだった。




 はい!第104話終了

 あともう少しで盗賊編は終わると思います。

 果たして天音の目的は如何に!?

 天音の余裕は能力を信用しているからなんですが、どんな能力なんでしょうね。

 それでは!

 さようなら

銀河天音はどっち陣営だと思いますか?

  • 味方
  • 中立
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