【3章投稿中】東方妖滅録   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 数日前、天音が霊夢に魔理沙が死んでしまったことを伝えると酷く動揺する。

 一方現在、茉衣の家が破壊されたことで途方に暮れていた。

 鈴仙達と天音が顔を合わせたことで大騒ぎ。

 だが、天音はそんなこと関係ないとばかりに能力を使用すると茉衣の家がたちまち直ってしまった。

 果たして天音の能力とは?



 それではどうぞ!


第110話 嘯く者

side三人称

 

 咲夜達が天魔にぶっ飛ばされた黒葉を追って行った後。

 

「でも、こんな最期も悪くはねぇか」

「覚悟は決まったか?」

「あぁ、十分すぎるほどに決まったさ。だけどな、私もそのままただでやられるわけじゃねぇ。私の最高の必殺技でお前に傷くらいは残してやるさ」

「面白い。受けて立とう」

 

 魔理沙は咲夜たちを見送ると、天魔に向き直ってミニ八卦炉を構えて見せた。

 さっきも魔理沙はマスタースパークを放っても傷一つつけることが出来なかったことから、自分の技では天魔を倒すことが出来ないということは重々承知だった。

 

 魔理沙の目的はただ一つ、たとえこの場で命の灯火が潰えようとも、黒葉達を逃がすということだ。

 咲夜たちならば必ず安全な所まで黒葉を連れて行ってくれるだろうと、そう考えて自分が残って天魔のことを止めることにした。

 

(さて、あとはどれだけ耐えることが出来るか、だが……倒せなくてもあいつらの逃げる時間だけは稼がないとな……囮の意味がねぇぜ)

 

「なんだ金髪。啖呵切った割にはその手、その足は恐怖で震えているじゃないか」

「へ、これは武者震いだよ。強い奴と戦うのは好きだからな」

 

 魔理沙は右手でミニ八卦炉を構え、左手で震える右手を抑える。

 

「私の名前は霧雨魔理沙! 普通の魔法使いだぜ! 恋符《マスタースパーク》」

 

 魔理沙は名乗ると同時にマスタースパークを真正面から天魔に放った。

 

「天音、あいつらを追って殺しておけ。俺はちょっとこいつと遊んでやる」

「うん、わかった」

 

 天魔はマスタースパークが放たれたことを確認すると、自身に届く前に天音に指示を出してからマスタースパークへ大剣を向けた

 すると、マスタースパークは剣によって弾かれるように天魔に届かずに割れて天魔の周りを通り過ぎていく。

 やはり魔理沙の霊力では天魔に攻撃を届かせることが出来ない、それほどまでに魔理沙と天魔の霊力の質が違いすぎるのだ。

 

「なに」

 

 マスタースパークが終わり、視界が開けると天魔は驚きの声を上げた。

 なんと、その場から魔理沙は姿を消していたのだ。とはいえ、天魔ほどの実力者ともなると霊力や魔力を探知することが出来るため、すぐに魔理沙の魔力を探知して上空へと顔を向けてニヤリと口元をゆがめる天魔。

 

 そう、魔理沙はマスタースパークを目隠し代わりに使用し、ミニ八卦炉をその場に放置して上空へと飛び立ち、攻撃の準備を整えていたのだ。

 魔理沙にはマスタースパーク以外にも攻撃手段が残されている。

 

「これでも食らいやがれ! 魔符《スターダストレヴァリエ》」

「ほう、こんな戦い方ができるようになったか。成長したな。魔理沙!!!!」

 

 魔理沙の星型弾幕が天魔に襲い掛かる。

 だが、天魔は不気味な笑みを絶やすことなく、大剣を横凪の体勢で構えて迎え撃った。

 

「雷神剣――」

 

 ――さようなら、みんな。

 魔理沙は心の中でそう呟やいた。

 

 天音が帰ってきたのはそれから1時間後の事だった。

 

「ただいま。あり? 霧雨魔理沙は?」

 

 天音が帰ってくるとそこにはもう既に魔理沙の影も形もなかった。

 ただそこに居たのは天魔と月刃の両名のみ。月刃はさっき不意打ちを食らって瓦礫の下敷きになったことで少しイライラしている。

 

「霧雨魔理沙は死んだぞ」

「え……そっ……かぁ」

 

 天魔から聞かされた一言。

 この一言を聞いてしまっては本心を隠すことが得意な天音と言えどもさすがに動揺が隠しきれなかった。

 天音も万が一にも魔理沙が勝てるとは思っても居なかったが、実際に死んだと言われてはショックがデカかった。

 

「太陽はどうした」

「うーん、逃げられちゃったみたい。あいつら逃げ足だけは早いみたいなんだよねぇ……どうしたものか……」

「はぁ……まぁいい」

 

 困った困ったと言う天音だが、実際には逃げられた訳ではなく、自分からその場を後にした訳なので、これは嘘の申告だ。

 

「ねぇ、少し出てきてもいいかなぁ? 例の里の偵察もしたいし……」

「ふん、お前は俺たちがダメだと言っても行くだろうが」

「せいかーい。じゃーね。二人とも」

 

 例の里というのはもちろん鍛冶師の人里の事だ。

 天音は天魔と月刃にはそこに行くと告げたが、この後実際には博麗神社へと向かったのだった。

 


 

side三人称

 

 時は戻り、現在。

 天音の能力によって家が完全に元通りとなったので、分郷宅のリビングにて咲夜、鈴仙、ルーミア、フランの4人による会議のようなものが繰り広げられていた。

 

「ねぇ、あれ、本当に大丈夫なの?」

「まぁ、今のところは何もしてきてないですし」

「でも、あいつは月刃達の仲間だよ?」

「うーん、でも、1度助けられてるんですよね」

「咲夜、そうやって人は丸め込まれるんだよ」

「妹様の仰る通りですね……」

 

 この場に天音が居ることに不安を感じているメンバー3人、鈴仙、ルーミア、フランと天音をどうにかそっとして置けないかと説得している咲夜の構図で対立していた。

 咲夜としては助けられているため、たとえ敵なんだとしても恩を受けた以上は危害を加えたくないと言うのが本心なのだが、お嬢様命である咲夜と対立しているメンバーの中にフランがいる為、あまり強く主張できないで居るのだ。

 

「あのぉ……あたしここに居るんですけど、本人の前で生かす殺すの話はしないで貰えるとぉ」

「だまって!」

「だまって!」

「だまって!」

「はい! 黙ります!」

 

 3人の剣幕に押されてしまったのか、天音は直ぐに体を縮めて部屋の隅で膝を抱えて静かになった。

 咲夜は何とか説得したいけども、ルーミアとフランの2人にとっては天魔の強さは相当印象に残っているようで、鈴仙も永遠亭で対峙しているため、なかなかその不安を払拭できない。

 3人の中には敵のスパイじゃないかっていう思いがあるのだ。

 

 そこで咲夜はあることを思いつき、3人に提案してみることにした。

 

「分かりました。恐らく皆さんが不安を抱えている理由って何を考えているのか分からないことと、手の内が分からないことだと思います。ならば、その手の内が分かって対策が出来れば不安も少しは解消されるのでは?」

「まぁ、確かに」

「でも、正直に話すかなぁ?」

「咲夜、あいつの事をナメすぎじゃない?」

「いえ、そんなつもりは無いのですが……」

 

 でも、ルーミアの言う通りだった。

 今のこの場で嘘をつこうともそれを証明できる人は居ない。

 そのため、嘘はつき放題というこの状況で尋問したとしてもあまり意味が無いということになってしまう。

 

 再び咲夜がどうしたものかと頭を抱えていると天音が口を開いた。

 

「銀河天音、8歳です。銀河天魔の娘で銀河月刃の妹ってことになるね。能力は『声を操る程度の能力』。声に霊力を纏わせることで所謂言霊ってやつを使えるようになるんだよ。要は発した言葉で命令を下し、その通りの現象を起こせるんだよ。ただし、それは意志を持っていないものにしか効果が無いんだよ。意志を持っている相手には効かないから、普通に肉弾戦をされたら終わるね」

「8歳でその性格はかなり歪んじゃってるんじゃない?」

「ははは、まぁ、色々あったからね」

 

 フランの一言に笑いながら返す天音だったが、その目は全く笑っていなかった。

 その様子から相当色んなことがあったんだろうと想像ができる。

 

「次、天魔と月刃の弱点は?」

「うーん、月刃お兄ちゃんはすぐ調子に乗る。自分が勝てると思ったら油断して直ぐにピンチになるね。でも、それを補えるほどの力があるけどね」

「力?」

「うん、多分聞いたことくらいはあるんじゃないかな? 能力喰い(イマジンイーター)。その名の通り、能力を食らう力だよ」




 はい!第110話終了

 ついに一章の頃からずっと謎だった能力喰いについて天音の口から明かされます。

 そして天音の真意は如何に!?

 それでは!

 さようなら

銀河天音はどっち陣営だと思いますか?

  • 味方
  • 中立
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