今日で僕がハーメルンで投稿し始めて6年という事で、6周年として3話も一気に投稿します!
まずはこれが第1弾。そして第2弾は12時に、第3弾は19時に投稿します!
是非見ていってください!
感想なども頂けると喜びます!
それでは前回のあらすじ
天音への尋問が終わった後、お風呂に入ろうとしていた一行だが、浴槽が壊れてしまっていたため、温泉へ入りに行くことに。
天音は抵抗したものの、成すすべなく咲夜に連れていかれる。
温泉に着いた一行は各々好きなように温泉に入っていく。
そこでルーミアとフランは雪姫に初めて黒葉を拾った時のことを聞いていた。
それではどうぞ!
side三人称
今から約5年前。
それは嵐の日だった。
豪雨が降り注ぎ、雷が轟き、木々が突風によって今にも飛ばされてしまいそうなほどにしなっている、そんな最悪な天候の日だった。
こんな日でも修行を欠かさない冬夏白愛は愛刀、吹雪を腰に差し、庭に出ていつものように素振りをしていた。
雨に濡れようが関係ないとばかりにむしろ雨を利用して修行してやると考えてとんでもない速度で落ちてくる雨粒一粒一粒を刀で斬っていくという修行をしていた。
もちろん刀の練習だけではない、能力の練習も欠かさない。常に刀に少し冷気をまとわせて維持するという特訓を続けている。
こんなストイックに特訓をしているものだから白愛の腕前は12歳にして、里の中でも最強格と呼ばれるほどの実力者へと上り詰めていた。
「威迅君は多分次に戦うときはもっと強くなっているんだろうな~、楽しみ」
彼女の行動源になっているのは強者との戦いだ。
白愛はこの里でも珍しいほどの戦闘狂で、戦うのが大好き。特に強者との戦いでは闘志を燃やし、いつも以上の力を発揮できるほどだ。
だからこそ強者と戦うために、そして昨日の自分を超えるために鍛錬を欠かさない。
だが、今日はそんなことは言っていられなくなってしまった。
「はくああああああああああ!!!!」
「ん?」
遠くから自分の名前を呼ぶ声が聞こえたような気がして白愛は空を見る。
だが、こんな天候の日だ。霊力操作が上手な人は飛べて、空から声をかけてくる可能性はなくはないのだが、こんな天候の日にわざわざ飛ぼうと思う変人は居ないだろうと、そう考えて鍛錬に戻ろうとしたとき、すぐ近くで何かがとんでもない速度で落ちてきて近くの木々をなぎ倒していったのだ。
これは間違いなく雨が落ちてきたせいというわけではない。
気になった白愛が見に行ってみると、そこにはボロボロで傷だらけになった状態で倒れている霧雨魔理沙の姿があった。
「魔理沙、どうしたの、その傷! それにこんなに慌てて飛んできて、コントロール失ってるじゃん」
「よ、よぉ、白愛、久しぶりだな」
「悠長に話している場合じゃないよ。その怪我、どうし――え、誰その子?」
「あぁ、こいつか」
そこでようやく白愛は魔理沙が一人の男の子を抱えていることに気が付いた。
まだ幼く、見た目的に大体5歳くらいまでしか行っていないような未熟な男の子。
そしてその子も魔理沙と同様にひどい怪我をしていた。――いや、下手すると魔理沙の怪我よりももっとひどい怪我をしているようにも見える状態。
「あはは、こいつはな……」
「と、とりあえずうちに上がって。手当とかするから」
「悪いけど、私は上がる気はない」
「え、どうして?」
「もう少しやることがあるからな。だから、こいつを何とかしてやってくれ。だいぶ弱ってんだ」
確かにこの男の子はだいぶ弱っているが、魔理沙も負けず劣らずの怪我の具合で白愛はとても心配しているが、そんな心配を他所に魔理沙はゆっくりと立ち上がって白愛に自分の腕に抱えていた男の子を渡して抱えさせた。
「じゃあ、魔理沙はどうするの?」
「はは、こんなもんはかすり傷だ。んじゃな、また一緒に飯食いにいこうな!」
「ちょっと、魔理沙!」
そういうと魔理沙は自分の箒にまたがり、白愛の静止は聞かずにどこかへと飛び去ってしまった。
残されてしまった白愛はしばしの間呆然としてしまったものの、すぐに自分の腕の中には今にも消えてしまいそうな命があるということを思い出して慌てて両親のもとへと向かった。
「お母さん、お父さん、助けて!」
家に入ると白愛は開口一番にそう叫んだ。
白愛が助けを求めてくることは珍しい。そのため、両親の雪姫と烈夏は血相を変えて白愛のもとへと駆けつけてきた。
白愛が助けを求めてくるなんてただ事じゃないと考えたからだ。
そこで目に入ったのは白愛が傷だらけの男の子を抱えている姿で、雪姫はさらに狼狽してしまう。
「は、白愛、どうしたのよ、その子。傷だらけじゃない」
「魔理沙が連れてきたんだけど、押し付けられちゃって」
「魔理沙? これまたどうして」
「理由は教えてくれなかったけど、ただならぬ状況だったみたいだから。だから、この子を助けてあげて」
「白愛、その子を見せてくれないか」
烈夏に言われ、白愛は男の子を烈夏に渡すと、近くの布団に男の子を寝かせて状態を見始めた。
烈夏はもともと里の診療所で医師をしていたため、こういった知識は豊富にある。なので烈夏は触診をすることで男の子の今の状態がどんなものなのかが分かった。
男の子は骨がいくつも折れていて、霊力がかなり枯渇してしまっている。しかも血を流しすぎて軽い貧血状態にもなってしまっているようだった。
すぐに治療をしなければ命が危なかったようで、烈夏はすぐに治療を始めた。
止血をし、さらには骨が折れている個所を包帯で固定した。貧血に関してはこれ以上血が抜けていたら危なかったが、今の状態だったら自然回復に任せても大丈夫だと判断してゆっくり休ませることにした。
すぐにでも魔理沙に事情を聴きたいところだったが、とりあえず男の子は回復するまでは家に置いておくということにし、数日が経過した。
やっと男の子は目を覚ました。
だが、その男の子は以前の記憶なくしており、自分が何者でどこから来たのかということを全て忘れてしまっている様子だった。
怪我はもうだいぶ回復しており、元気に動くことが出来るようになったが、こんな状態では心配でどこかに行かせることはできない。
魔理沙もあれから顔を出すことはなく、音沙汰もないため、魔理沙に後を任せるということもできない。
何より、もうすでに白愛は男の子に愛着がわいており、本当の弟の様に可愛がっていた。だからある一つの考えが頭の中にあった。
「ねぇ、君。ずっとこの家にいる気はない?」
「うん、ずっと」
「ずっといてもいいの?」
「うぐ、そ、それはこれから説得するけど……」
その提案に雪姫はすぐに頷いた。
雪姫も白愛と同じ考えで、この状態でどこかへ出すのは酷だと考えていたのだ。だが――
「だめだ」
「なんでよ!!」
「その子はどこから来たのかわからない。十中八九危険なことに巻き込まれている身と言えるだろう。そんな子を引き取るなんてリスクでしかない。俺は俺の家族が危険にさらされてしまう可能性があることは看過できない。俺にはお前と母さんが大切なんだ」
そう言って全く聞く耳持たない烈夏だったが、そんな烈夏に雪姫は珍しくテーブルをバンッと叩いて烈夏に詰め寄った。
「あなたはこんな小さい子を見殺しにして心苦しいと思わないんですか」
「思うさ。だが、俺はそれ以上に君たちのことが――」
「それはもう聞きました。でも、それでも私たちは見捨てることできません!」
「なんと言われようとも」
「……あなた、私もう実家に帰ろうかしら」
「ちょ、おま、それずるいぞ!」
烈夏は雪姫の言葉に抗議したものの、雪姫の決意は固く、結局烈夏が折れるような形で黒葉を家に置くことになった。
烈夏は少し納得していない様子だったが、面倒見がいい性格のため、すぐにわが子の様に扱うようになった。
そんな生活の中、さすがに名前がないというのは不便だということになり、名前を付けることになった。
だが、雪姫と白愛のネーミングセンスはなく、白愛の名前を付けたのも烈夏だった。そのため、今回名前を付けたのも――
「黒葉だ。お前は今日から黒葉だ。わかったな?」
「黒葉……はい! 黒葉です!」
烈夏が名前を付けたことで冬夏黒葉が誕生した。
はい!第115話終了
今回は過去編でしたね。
黒葉が初めて白愛達のところに来た時の話です。
今はもう白愛が居ないと考えると少し悲しくなってくる話ですね。
白愛と魔理沙は親友なんですよ。なので、魔理沙は白愛を頼ってきたというわけです。
それでは!
さようなら
銀河天音はどっち陣営だと思いますか?
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味方
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敵
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中立